意外とスレが伸びて、全体を読むのが大変になってきていますが、
読み返してみると、insert調製の問題の他に、vector調製にも問題がありそうです。
>ネガコンとしてライゲーション反応時に、インサートの代わりにDDWを加えたものを用意しているのですが、インサートを加えたものとコロニー数に差が出ません。
>10^5コロニー/ngのDH5αで、10ngのDNAを持っていき、リニアになることで2けた効率が悪くなると考えて10^4コロニーできるのが理論的ですが、効率が悪いことでさらにひとけた落ちていると考えました。
>1000コロニーだと多いのでしょうか?
多すぎると思います。その条件なら理想的にはzeroか、少なくともintactのプラスミドの時より4桁以上低くあるべきです。
形質転換効率はintactなプラスミドで算出するので、ベクターとインサートのligationがうまくいったとしても、それより1,2桁あるいはそれ以上、低くなってもおかしくありません。10^5 cfu/ug intact plasimidのコンピーテントセルでも、ligation産物で形質転換したら、10^2 cfu/ug vectorくらいの形質転換効率だったということも普通にありえます。
なのにネガティブコントロールでそんなにバックグラウンドがでるようでは、系が実用的なレベルでうまくいっていないと考えざるを得ないし、部分的にうまくいっていたとしても、当たりを見つけ出すのにいらぬ労力がかかります。
環状化していないプラスミドは形質転換してもコロニーは出てこないと考えて良いです。完全消化したベクターで再環状化を防ぐ工夫がされている場合、insertなしでligationしても、形質転換効率はzeroかそれに限りなく近くあるべきです。
・二重消化のベクターなら、ゲルろ過か、電気泳動で精製してMCSの小断片を除き、これが再びベクターに組み込まれるのを防ぐ。
・じゃなければ、脱リン酸化する。
さらに、意外と見逃されているのが、ベクターの切れのこりです。cccは精製の原理上、アルカリで部分変性して制限酵素で切れなくなっているフラクションが多少なりとも存在します。少量サンプリングして泳動しても見えないレベルでも、例えば 10 ngベクターのなかにそういうのが10 pg混じっているだけでも、10^5コロニー/ngのホストなら軽く1000コロニーでます。これを防ぐにはベクターも電気泳動で精製するしかないです。 |
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