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核DNAへのミトコンドリアDNAの混入 トピック削除
No.994-TOPIC - 2009/08/05 (水) 17:08:54 - taqq
ラット肝臓より核DNAの精製を始めました。

方法としましてはProteinase K存在下でSDSにより細胞膜と核膜を溶解し、フェノール抽出とエタノール沈殿を行ってます。
この方法で得られたDNA溶液をアガロースゲル電気泳動に供しますとウェルの部分に強い蛍光が見られるのに加え(核DNAと思われます)、23kbの辺りにも薄いバンドが見られます。

23kbの辺りに見られるバンドは、もしかしてミトコンドリアDNAでしょうか?
また、これはスーパーコイルの状態で泳動されていると考えてよろしいでしょうか?

心当たりの方が居られましたら、ぜひご教授願えないでしょうか?
 
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No.994-6 - 2009/08/06 (木) 10:32:13 - AP
Mbサイズのものが本当に取れているならウェルからゲルマトリックスにはほとんど入らないので、ウェルが光っているのはそれだと考えるのは妥当でしょう。しかし、他の方の指摘のように、タンパク質などの夾雑物が多い場合もウェル周辺が光る場合があるので、それかどうかは、サザンブロットでやるように制限酵素で消化して泳動してみたらいいと思います。夾雑物でないならウェルの染色はなくなってゲルの中にスメアが観察されるはず、夾雑物ならそれでもウェルが光るはず。

23 kb付近のマイナーバンドがミトコンドリア由来かどうかは、それだけではなんとも。先に書いたように、剪断されたゲノムDNAもその辺にでておかしくないので。ミトコンドリアDNAのプローブでサザンでもしてみますか。

(無題) 削除/引用
No.994-5 - 2009/08/06 (木) 10:09:30 - taqq
AP様、数々のアドバイスをありがとうございました。
勉強になります。

組織の懸濁と生体膜の破壊、さらにフェノール抽出の際もチューブはローテーターで温和に回転させてます。
また、エタノール沈殿の時もDNAはガラス棒で吊り上げ、ペレットはそっとTEに溶かしてます。
ピペットの先端もP-1000のチップより細い物は使用しないように気をつけています。
調製後の溶液のA260/A280は、おおむね1.8〜1.9を示しています。

エチブロ染色後の蛍光強度からは、23kb付近に見えるバンドは全体の数%程度で、大部分のDNAがウェルの内壁に張り付いている印象を受けました。

そのことから、大部分の核DNAは数十Mbで調製できており、一部の物が剪断されて数十〜数百kbのバンドを形成しているのだろうと考察してました。
ただ、「ミトコンドリアDNAが混入してバンドとして見えることはあるのだろうか?」とふと疑問に思い、質問させていただきました次第です。

(無題) 削除/引用
No.994-4 - 2009/08/05 (水) 22:38:52 - AP
>調製の際に核DNAが切断されて数十kbの断片として取れてきているということでしょうか?

取り方によりますが、数十kbくらいにせん断されることは普通にあります。シリカカラムを使うキットだとそれで当たり前というくらい。さらに高分子のゲノムDNAを取ろうというなら、ホモジナイズや攪拌をできる限り温和にするとか、ピペットの径を大きくするとかなど、特別な配慮が必要です。エタノール沈澱からの再溶解もかなりリスキーなので、エタノール沈澱しないで、ガラス棒で釣り上げたりします。

23 kb付近というのは、lambda Hind IIIマーカーの一番上のバンドと比較してということだと思いますが、その辺になると50 kbだろうと100 kbだろうと区別できていない可能性があります(0.6%ではまだ濃すぎる。100 kbくらいまでなら0.3%で分離可能。それ以上はpulse fieldでも使わないと、、、)。特別な配慮をしていなければ、23 kb と4.4 kbのバンドがcosサイトで水素結合した28 kbくらいのバンドと、23 kb単独のバンドのダブレットになっているはずなんですが、その区別だってついていないと思います。未消化ゲノムのような高分子を見る時は、未消化のlambda DNAモノマー(温和に加熱しcosサイトの水素結合を切ったもの)やlambda DNAをligationで重合したラダーのサイズマーカーレーンを加えて置くといいと思います。

ゲルに入らないのは純度の低いDNA? 削除/引用
No.994-3 - 2009/08/05 (水) 17:37:10 - taqq
ドナドナ様、ご返信ありがとうございます。

ウェル近辺で凝集してゲルに入らずにエチブロで強く光っている物は純度の低いDNAということでしょうか?
それは、ヒストンが除去しきれていない故にゲルに侵入できないと考えればよろしいですか?

また、23kb辺りにうっすらと見えるバンドの方が純度の高いDNAだということは、調製の際に核DNAが切断されて数十kbの断片として取れてきているということでしょうか?

ちなみに、アガロースゲルは0.6%濃度の物を使っています。

(無題) 削除/引用
No.994-2 - 2009/08/05 (水) 17:19:22 - ドナドナ
ウェルの部分 : 汚いDNAもしくはタンパク質等
23kb辺り   : きれいなDNA(核もミトコンドリアも一緒くた)

核DNAへのミトコンドリアDNAの混入 削除/引用
No.994-1 - 2009/08/05 (水) 17:08:54 - taqq
ラット肝臓より核DNAの精製を始めました。

方法としましてはProteinase K存在下でSDSにより細胞膜と核膜を溶解し、フェノール抽出とエタノール沈殿を行ってます。
この方法で得られたDNA溶液をアガロースゲル電気泳動に供しますとウェルの部分に強い蛍光が見られるのに加え(核DNAと思われます)、23kbの辺りにも薄いバンドが見られます。

23kbの辺りに見られるバンドは、もしかしてミトコンドリアDNAでしょうか?
また、これはスーパーコイルの状態で泳動されていると考えてよろしいでしょうか?

心当たりの方が居られましたら、ぜひご教授願えないでしょうか?

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