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高分子タンパクの分解 トピック削除
No.941-TOPIC - 2009/07/28 (火) 15:16:58 - sddk
生物の初学者です。
ウェスタンブロットで、分子量200kDa前後の高分子タンパク質を検出しています。
しかし、バンドが尾を引いてメンブレンの縦方向に伸びたような形になっており、バンドの強度を定量しても思ったような結果が得られていません。
このようなバンドの現れ方から、おそらく、分解が起こっているのではないかと考えています。
(ちなみに、100 kDa 以下のタンパクではきちんと検出できています)

そこで、2 つほどご教示いただきたいことがあります。
1.高分子量のタンパクは分解がされやすいと聞いたことがあるのですが、なぜ高分子タンパクは分子量の低いタンパクに比べて分解がされやすいのでしょうか。
2.また、このような分解を防ぐ方法はありますでしょうか。

ちなみに、サンプルは、SDS処理しており、-20℃で冷凍保存しています。
(解凍は常温でしています。また、同じサンプルで何度かウェスタンを行うことがあるため、凍結・解凍の工程が数回されることがあります)
 
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(無題) 削除/引用
No.941-16 - 2009/07/30 (木) 12:27:39 - C
もしも高分子量蛋白質がユビキチン化されやすいということがあるならば、(ユビキチン化のコンセンサス配列があるのかどうか分らないけども,もしあれば)、分子が大きいと確率的にそうしたモチーフが含まれる確率も多くなるからかな?と思いました。ただ単純に教科書的知識で考えると、大きな蛋白質はUb-Proteasome系よりオートファジーで分解されるものが多いように思う。あとこれはイメージ的なことだけど、あんまり大きい蛋白質だとプロテアソームの筒の中に入れるのに苦労しそうだし、わざわざそんな無理してまでproteasome使わなくても、オートファジーの方が楽そうだし。ただオートファジーの過程でもユビキチンが関与してる場合もあるというはなしもけっこう前に聞いた事あるけど、その後どうなったかは知らない.

(無題) 削除/引用
No.941-15 - 2009/07/30 (木) 08:31:37 - genji
>横レスすみません。こう仰る理由は何でしょうか?単に興味ですが、こう思ったことがないので。ユビキチン化されるタンパク質の分子量をまとめたものとかがあるのでしょうか?

2年ぐらい前に調べたとき、UbiProtをはじめ、網羅的に調べているデータベースがいくつかありました。
植物ですけど、理研も調べてデータベースにしているはずです。

(無題) 削除/引用
No.941-14 - 2009/07/30 (木) 01:18:05 - ユビチキン
>ユビキチン化されるタンパク質は高分子のものが比較的多いので
横レスすみません。こう仰る理由は何でしょうか?単に興味ですが、こう思ったことがないので。ユビキチン化されるタンパク質の分子量をまとめたものとかがあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.941-13 - 2009/07/29 (水) 22:11:10 - おお
>[Re:6] sddkさんは書きました :
> >おお様

> プロテアーゼ阻害剤を持ちいればより確実だと考えているのですが、
> この場合、何種類か入れる必要があるようで、系に影響を与えてしまわないか心配です。

> サンプルにプロテアーゼ阻害を入れるのは比較的一般的なのでしょうか。


ウエスタンで発現や燐酸かを検出したり、相互作用をIPで見たりする時は、
プロテアーゼ阻害剤を入れるのが普通のプロトコールになっています。
なので、そのタンパクについての文献で特にプロテアーゼ阻害剤
の影響に関して記述がない時は影響はないか無視できるとまずは
思って良いと思います。

プロテアーゼ阻害剤はセリン、スレオニン、アスパラギン/グルタミン
、システイン、メタロプロテアーゼなど各種に対する阻害剤を混ぜて使うのが
普通ですが、便利(でよくわからなく)になってきて、そういうミクスチャー
のカクテルやタブレットが各社から出ています。

抽出方法で直接SDSサンプルバッファーで変成させるのでいいという方も
いますが、それでも加えていた方が無難です。

あと、SDSサンプルバッファーで直接抽出すると意外といろいろなものが
抽出され過ぎて(DNAとか)えいどうパターンが汚くなることはしばしあります。少しマイルドな方法で抽出するとそういうのが避けれることがい多いです.

(無題) 削除/引用
No.941-12 - 2009/07/29 (水) 21:37:11 - おお
>[Re:5] sddkさんは書きました :

>
> 「思ったような結果が得られない」ということですが、
> 非リン酸化タンパクは刺激に非依存であってほしいのですが、

結果として一定の傾向がないということでしょうか?
結果として何か傾向があるならそう受け止めてもいい
のではと思うのですが、、、

あと非燐酸化とありますが、非燐酸化に特異的なら
燐酸かしたタンパクは検出できない可能性が
ありますから、総量にならないのではと思えますが、、、、
実際はどうなんでしょうか、、、

もし燐酸か部位のヘプチドで抗体を使っているなら
燐酸か、非燐酸かで親和性がぶれるかもしれませんので
何かほかの抗体を使ってみるのはてかもしれません。


> (使用している非リン酸化抗体は総量を検出するものです)
> 低〜中分子量のタンパク質では時間に対しておおよそ一定であるものの、
> 高分子量、とりわけ150kDaを超えたもの(3種類ほど検出しています)では、
> てんでバラバラな挙動を示し、誤差と呼べる範囲を明らかに超えているのです。

あと非燐酸化とありますが、非燐酸化に特異的なら
燐酸かしたタンパクは検出できない可能性が
ありますから、総量にならないのではと思えますが、、、、
実際はどうなんでしょうか、、、

もし燐酸か部位のヘプチドで抗体を使っているなら
燐酸か、非燐酸かで親和性がぶれるかもしれませんので
何かほかの抗体を使ってみるのはてかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.941-11 - 2009/07/29 (水) 21:26:02 - CJ
同じサンプルを繰り返し使いたいのなら、分注して-80℃保存にするべきでしょうね。調整したてと10回凍結融解したサンプルを「同じ」と考えるのはちょっと無理があるような気がします。

(無題) 削除/引用
No.941-10 - 2009/07/29 (水) 20:53:58 - C
SDS-sapmleのマイナス20C保存は気をつけた方がいいです。さらにそれを凍結融解したりしてるとどうもパタンがスメアっぽくなってバンドがボーッとした感じになり変になってきます。SDS&加熱しててもプロテアーゼの残存活性はあるようです。SDS変性で基質のプロテアーゼ感受性が高まったり、SDSで緩く変性することで活性化されるプロテアーゼもあるらしいです。26Sプロテアソームはh非常に低濃度SDSにさらすと活性化します。

-80C保存だとそういう問題はいまのところ無いです。

(無題) 削除/引用
No.941-9 - 2009/07/29 (水) 17:01:53 - genji
>1.高分子量のタンパクは分解がされやすいと聞いたことがあるのですが、なぜ高分子タンパクは分子量の低いタンパクに比べて分解がされやすいのでしょうか。

一概にはなんともいえませんが、高分子量になるとそれだけプロテアーゼが認識し、分解する部位が増えるという確率論的な問題があると思います。
もちろんこれがすべてではありませんよ。
さらに付け加えるとユビキチン化されるタンパク質は高分子のものが比較的多いので、プロテアソームのターゲットにもなるでしょうし。
サイトカインを加えているということで、カルシウムの挙動にも変化があると思いますが、細胞内のカルシウム濃度が上昇すると、カルパインのようなカルシウム依存性のプロテアーゼによって分解されることも考えられます。


>2.また、このような分解を防ぐ方法はありますでしょうか。

タンパク質を抽出するときにプロテアーゼ阻害剤やEDTA-EGTAを加えたらだめですか?

また、サンプルを解凍するときは常温で行ったらダメです。
必ず氷上で行いましょう。
サンプルがなるべく酵素的分解が起こらないように取り扱う基本だと思います。

(無題) 削除/引用
No.941-8 - 2009/07/29 (水) 16:57:29 - AP
>それは分解のときに見えるテイリングとほぼ似たような現れ方なのでしょうか。

ごらんになっている現象が分解によるものかどうか、私には確信が持てませんが、

>(つまり、高分子側に限って、テイリングが見える)

DNAの混入やオーバーロードによるtailingが高分子量ほど起こりやすいということは実際あります。平たく言うとゲルマトリックス(あるいは分子ふるい)が目詰まりしてモノが通過しにくくなっているから起こるので、ある程度の低分子量ならすり抜けて普通に分離されるでしょう。さらにDNAは高分子側にスタックするので高分子量のタンパク質の移動に干渉しやすいと考えられますし、高分子量のタンパク質自体、過剰に集積した場合に目詰まりを起こしやすそう。

高分子量のタンパク質が分解しやすいというのは、単純にプロテアーゼ(あるいは他の物質によるアタック)の的が大きくなるからという面はあるでしょう。プロテアーゼも切断配列を選びますから、長いペプチドほど切断可能な配列が多くなるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.941-7 - 2009/07/29 (水) 15:58:28 - AP
「バンドが尾を引いてメンブレンの縦方向に伸びたような形になっており」とか「tailing」のように表現されていますが、予想されるバンドサイズより高分子側にスメアですか、低分子側ですか。

tailingというと正しいサイズのバンドをピークとして、高分子側にスメアになることをさすのが常識的だと思いますが(進行方向の後側引きずるもの、すなわちtail=尻尾)。こういう状況はオーバーロードや泳動を妨げる不純物(ゲノムDNAなど)でよく起こります。一方、分解が起こっているというなら、低分子側に向かってスメアになるか、バンドのピーク自体、低分子側にシフトしたり、あるいは全く消えてしまったりするでしょう。

(無題) 削除/引用
No.941-6 - 2009/07/29 (水) 15:16:23 - sddk
>おお様
ご丁寧なご回答ありがとうございます。

CBBやアミドブラックを用いて、フレッシュなサンプルとの比較は行っていません。
確かに、フレッシュなものと比較して差がなければ、分解が起こっている可能性は低いと考えられますので、
この確認も検討してみたいと思います。

また、SDS-PAGE時に、オーバーロードでもテイリングが見える、とのことですが、
それは分解のときに見えるテイリングとほぼ似たような現れ方なのでしょうか。
(つまり、高分子側に限って、テイリングが見える)

ただし、以前系列希釈してウェスタンを行い、ウェルに乗せるロード量(タンパク濃度)を検討したので、
オーバーロードの可能性は低いと考えています。

TCA処理に関しても参考にさせていただきます。
プロテアーゼ阻害剤を持ちいればより確実だと考えているのですが、
この場合、何種類か入れる必要があるようで、系に影響を与えてしまわないか心配です。
サンプルにプロテアーゼ阻害を入れるのは比較的一般的なのでしょうか。

また、分解は高分子のものから順に行われるという理解でよろしいのでしょうか。

質問ばかりですいません。


>ばいや様
ご意見ありがとうございます。
ボイルはウェスタン前に毎回行う、というプロトコールになっていますので、
もしかするとそれもいけなかったかもしれません。
参考にさせていただきます。

(無題) 削除/引用
No.941-5 - 2009/07/29 (水) 15:11:35 - sddk
ご意見・ご回答ありがとうございます。
まず、「質問文が説明不足であったため、以下補足させていただきます。

まず、細胞はマンマルの脂肪組織由来幹細胞です。
実験の主旨は、この細胞にサイトカイン刺激を与えて、
タンパクのリン酸化の時間変動を見る、というものです。

「思ったような結果が得られない」ということですが、
非リン酸化タンパクは刺激に非依存であってほしいのですが、
(使用している非リン酸化抗体は総量を検出するものです)
低〜中分子量のタンパク質では時間に対しておおよそ一定であるものの、
高分子量、とりわけ150kDaを超えたもの(3種類ほど検出しています)では、
てんでバラバラな挙動を示し、誤差と呼べる範囲を明らかに超えているのです。

そして、先の投稿でも記述したように、
これら高分子のタンパクのバンドは尾を引いたような形になっているのです。
そこで、高分子量タンパク質が分解されやすいとのお話とあわせ、
分解によってこのような状況に陥っているのではないかと考えました。

なお、見たいタンパクは膜蛋白ではありません。

(無題) 削除/引用
No.941-4 - 2009/07/29 (水) 08:51:47 - ばいや
サンプル調製のときボイルをやめると大丈夫なときもあります。
膜タンパクなんかはウレアを入れたりしています。

(無題) 削除/引用
No.941-3 - 2009/07/29 (水) 02:12:19 - おお
あ、ちなみにプロテアーゼを即座に失活させるために
フレッシュなサンプルをTCAで処理しタンパクを沈殿させて、
サンプルバッファーなどでリカバリーするという方法を
使う方もいます。

(無題) 削除/引用
No.941-2 - 2009/07/29 (水) 02:08:55 - おお
>[Re:1] sddkさんは書きました :
> 生物の初学者です。
> ウェスタンブロットで、分子量200kDa前後の高分子タンパク質を検出しています。
> しかし、バンドが尾を引いてメンブレンの縦方向に伸びたような形になっており、バンドの強度を定量しても思ったような結果が得られていません。

まず思ったような結果というのが何を意味しているか分からないです。
マテリアルは何でしょうか?イーストであればマンマルのサンプルより
神経を使わないといけないと思いますが、、、、

SDSPAGE後CBBやメンプレン転写後アミドブラックなどでそめて、
フレッシュなサンプルと比べてさがあるかどうか、高分子側
にシャープなバンドが見られるかなど確認されるとようすが
分かってくるのではと思います。
イーストであれば内在性のプロテアーゼがアクティブであれば
極端に高分子側の分解がすすみシグナルが弱くなっていきます。

あとは糖鎖修飾されたタンパクはシャープにならない場合があります。
たんぱく質の性質によるものであるかも考えないといけない
かもしれません。

場合によってはそのくらいの大きさにくる同じようなタンパクの
ウエスタンでの対比なのもいいかもしれませんが、、、、、

SDSPAGE自体はどうでしょうか?オーバーロードで
テーリングが見られることがあります。

高分子タンパクの分解 削除/引用
No.941-1 - 2009/07/28 (火) 15:16:58 - sddk
生物の初学者です。
ウェスタンブロットで、分子量200kDa前後の高分子タンパク質を検出しています。
しかし、バンドが尾を引いてメンブレンの縦方向に伸びたような形になっており、バンドの強度を定量しても思ったような結果が得られていません。
このようなバンドの現れ方から、おそらく、分解が起こっているのではないかと考えています。
(ちなみに、100 kDa 以下のタンパクではきちんと検出できています)

そこで、2 つほどご教示いただきたいことがあります。
1.高分子量のタンパクは分解がされやすいと聞いたことがあるのですが、なぜ高分子タンパクは分子量の低いタンパクに比べて分解がされやすいのでしょうか。
2.また、このような分解を防ぐ方法はありますでしょうか。

ちなみに、サンプルは、SDS処理しており、-20℃で冷凍保存しています。
(解凍は常温でしています。また、同じサンプルで何度かウェスタンを行うことがあるため、凍結・解凍の工程が数回されることがあります)

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