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レンチウイルスのMOI トピック削除
No.854-TOPIC - 2009/07/13 (月) 10:43:08 - かわさき
いつもお世話になっています。

レンチウイルスを扱っております。タイターとして主にMOIを測定しております。MOIはレンチウイルスが細胞1個当たり何個感染したかということなので、1ウイルスあたり2コピーのRNAゲノムをもつレンチウイルスの場合1細胞あたり2コピーが1MOIとシグマの人に聞きました。定義からすれば確かにそうなりますね。しかし我々はゲノムに組み込まれた状態で、real-timeとかで1細胞あたり何コピー入っているかを見ます。その場合も1MOI = 2コピー/細胞となるのでしょうか?要するにRNAレベルでみたMOIとDNAレベルでみたMOIは若干違うのではないかということです。(組み込み効率のため?)多分シグマの人が言っているので良いような気がするんですが、皆様いかがでしょうか?
 
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No.854-8 - 2010/01/27 (水) 12:20:41 - USB
かわさき様

 envを定量するELISAキットは使用したことがありませんがp24のELISAは使用したことがあります。添付していただいたページのものp24すなわちCapsidを定量するものですね。

 私個人としてはこのp24ELISAをウイルス力価の測定に用いることは疑問を持っています。というのも、感染性のないウイルス粒子のp24も測定してしまうためです。レトロやレンチはゲノムRNAをインコーポレートしていないような空の粒子など感染性のない粒子を結構な割合で出すものだと記憶いています。ですので、ELISAでは力価の測定はできず、MOIは決定できないと考えております。もちろん、通りがかり様のおっしゃられるように同様の方法で作成した力価が既知のウイルス液をスタンダードとして用いるのであればある程度の力価は予測可能とは思いますが。

 少し話がずれましたが、かわさき様が採用されている方法においても通りがかり様がご指摘されていますように、同様の方法で作成し力価が既知のものをスタンダードとして使用された方が、力価やMOIということに対してある程度の保証が得られるように感じるのですがいかがでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.854-7 - 2010/01/27 (水) 10:05:13 - 通りがかり
それらのキットは、最初に CFU 法と同等の結果が出るということを確認しているのでは?
というか、CFU 法でタイターが確認されているサンプルをスタンダードとして検量線を引いているんじゃないでしょうか。

条件を変更するのなら、並行して CFU 法で検定を行って、自前の検量線を作成する必要があると思います。

(無題) 削除/引用
No.854-6 - 2010/01/27 (水) 09:12:54 - かわさき
一般的ではないと思いますね。一般的にはCFUだと思われます。しかし市販キットとしてこのような原理のものも存在します。

またエンベロープタンパクをELISAで定量するキットも存在します。

http://catalog.takara-bio.co.jp/clontech/product/basic_info.asp?unitid=U100006386

メリットはCFUの場合はタイター定量にすくなくとも1週間程度必要とするのに対し、これらの定量キットではその気になれば1日で定量できることです。

(無題) 削除/引用
No.854-5 - 2010/01/26 (火) 14:34:05 - USB
かわさき様

少し気になりましたのでお伺いいたします。
今回、MOIを計算するうえでこのような方法を採用されたのには何か特別な理由があるのでしょうか?

 個人的には非常にトリッキーな方法で、特別に理由がないのであれば『???』という印象を持ちます。

ご使用されているレンチベクターの力価は測定できないのでしょうか?私の場合、puromycin耐性遺伝子やGFPが入ったものを使用していましたのでCFUで力価を計算して、MOIを合わせて感染を行っておりました。

かわさき様が採用されている方法は一般的なものなのでしょうか?

ありがとうございます 削除/引用
No.854-3 - 2009/07/14 (火) 11:31:15 - かわさき
とも様。ありがとうございます。

我々が使っているのはレンチウイルスベクターなんですが、自己増殖できないタイプですので、ウイルスは産生されません。MOIの定義を改めて調べてみました。(ネットでですが・・・)

MOI とは、 "Multiplicity of Infection(感染多重度)を意味します。感染を受ける細胞に対する感染性ウィルスの比率を表しています。(ATCCより)

細胞1個に対するウイルスの数.例えばタイターが1×10^9IU/mlのウイルス液1μl(1×10^6IU)を1×10^5の細胞に感染させたとき,MOIは10である.
(バイオテクノロジージャーナル 2007年1-2月号 Vol.7 No.1より)

これらからするとウイルスタイターをinfection unitなどで調べて、それをもとに感染可能ウイルスと細胞の比率を計算してそれをMOIとしているように思います。あくまで感染実験とCFUなどの細胞ベースのアッセイで得たデータで計算されるものと考えられます。

我々がMOI(と考えているもの)の測定原理はSBI社のキットを元にしています。SBI社のキットではレンチウイルス感染後の細胞からゲノムを抽出して、ホスト細胞内在性のPGK1遺伝子の定量とゲノムに組み込まれたレンチウイルス由来の配列(LDS)の定量をreal-time PCRで行ないます。キットにMOIスタンダードなるものが添付されていて、それで得たデータから検量線を書いて、それを回帰式としてΔCt値からMOIを計算します。要するにSBI社はMOI = LDS/PGK1としているようなのです。実は我々が用いているシグマのレンチウイルスベクターはこのSBI社のキットに乗せられないことが後で判明し、そのためほとんどすべてを自前で立ち上げたのです。それでMOIスタンダードを作成する際に1細胞あたり1コピーのレンチウイルスベクターとするか、あるいは2コピーのレンチウイルスベクターとするかで悩みました。シグマ社は2コピーと言ってきたのですが、?と思ったため質問させていただいた次第です。

確かにMOIの定義からするとSBI社のキットは本当のMOIからは若干ずれたものを測定しているのかも知れません。CFUは薬剤選択の条件によっても若干影響されますので、安易にreal-timeで測定しておりました。

まだまだ他の皆様にもご意見伺いたいです。よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.854-2 - 2009/07/13 (月) 21:07:03 - とも
MOIの定義がちょっと違う気がします。
一つの細胞にウイルスが感染し、結果的に一つのウイルスが発現までいったらMOI=1だと思います。このときウイルスが100粒子細胞に感染しても、発現するのが一つならMOI=1だし、50ならMOI=50です。感染しなかったらMOI=0になります。だからタイターを測った細胞に感染させなければ、正確なMOIはいうことできません。

ですので、entryしたウイルスRNAもしくはDNAを測定してもあまり意味がないように思えます。
以前、Gene therapyという雑誌にウイルス粒子内のRNAのコピー数を測定し、細胞に感染させて、感染細胞のウイルスRNA、DNA、組み込まれたウイルスのDNAのコピー数を定量的に測定した論文がありました。

細胞に感染し、entryしたRNAがプロウイルスになるのはほんの数%だったという結果が得られています。

レンチウイルスのMOI 削除/引用
No.854-1 - 2009/07/13 (月) 10:43:08 - かわさき
いつもお世話になっています。

レンチウイルスを扱っております。タイターとして主にMOIを測定しております。MOIはレンチウイルスが細胞1個当たり何個感染したかということなので、1ウイルスあたり2コピーのRNAゲノムをもつレンチウイルスの場合1細胞あたり2コピーが1MOIとシグマの人に聞きました。定義からすれば確かにそうなりますね。しかし我々はゲノムに組み込まれた状態で、real-timeとかで1細胞あたり何コピー入っているかを見ます。その場合も1MOI = 2コピー/細胞となるのでしょうか?要するにRNAレベルでみたMOIとDNAレベルでみたMOIは若干違うのではないかということです。(組み込み効率のため?)多分シグマの人が言っているので良いような気がするんですが、皆様いかがでしょうか?

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