えー、いまだにサザンをNC膜でやっているひといるのー、というのが最初の感想。それは、後回しにして、
>個々のメンブレンによって、ハイブリだったりウォッシュの条件検討が必要でしょうか?
要は解離したDNAが二重鎖を形成する反応なので、一応、ハイブリやウォッシュの条件がメンブレンによって違うということはありませんし、そういう操作によってメンブレンの性質の違いをovercomeできるというものでもないでしょう。
ただし、
>ニトロセルロース膜でも販売している会社によって全然性質が違うものでしょうか?
ブランドによって、核酸がブロットできるキャパシティー、核酸のトラップ効率、膜の強度、バックグラウンドのでやすさなどが異なります。NC膜でも、ポアサイズ、膜厚、補助素材(たとえば強度を増すためのサポート)、夾雑物などが違うので、感度やバックグラウンドレベルに違いがある可能性はあります(NCに限らずナイロンでも)。でもそれはストリンジェンシーのコントロールでどうこうできるものではなく、せいぜい適したブロッキングを考えるくらいです。
サザンだと、アルカリトランスファー、UV固定、あるいは高温短時間のベーキングによる固定が、ブロット効率、検出感度において最強です。これらの操作はナイロン膜でなければできません。NCはもともとキャパが小さい上に、UV固定も高温のベーキングもできません(最悪、発火する)。80℃、2時間程度のベーキングで固定するのが普通だと思いますが、生乾きの状態や空気中(脱気が不十分な状態)でベーキングすると、膜がもろくなり破損しやすくなります。
悪いことは言いませんから、NC膜の違いを気にするより、まずナイロン膜を第一選択にするべきです。 |
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