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低分子タンパク(ペプチド)のウエスタン トピック削除
No.718-TOPIC - 2009/06/21 (日) 17:53:05 - NHS
130kDのリコンビナントタンパク質AのN末端を認識するモノクローナル抗体を用いて、このタンパク質AのN末端分解産物同定をウエスタンで試みています。
プロテアーゼBを用いて理論的には8〜9kD程度の分解産物が生じる予定ですが、ウエスタンでの検出が出来ません。
Tricine-SDS-PAGE、メンブレンはミリポアのPVDF(イモビロンPS、<20kD用)を用いており、マーカー(カレイドスコープスタンダード)のトランスファー(ウエット式、20%メタノール、1時間)は低分子量まで良好です。
使用している抗体は非常に感度が高く、全長タンパクのウエスタンでの同定は容易で、プロテアーゼBを投与すると経時的に全長のバンドが減少→消失します(短時間の反応産物では100kD, 75kD, 50kD付近に弱くバンドが確認出来ますが、最終的には50kDのバンドも含め全て消失しますが、それ以下に新たに出てくるバンドが確認出来ません)。
原因として、低分子タンパクのメンブレンへのトランスファーの問題が挙げられると思いますが、マーカーのトランスファーが良好なことを考えると可能性は低いのではないかと考えています。
使用しているプロテアーゼがMMPであることと、タンパクAの分解機序があまり解っていないため、更に低分子のタンパク(ペプチド)へ分解されている可能性があるのでは・・・とも考えているところです。
その場合、低分子のタンパク自体は更に抗原性が乏しいと思うのですが、ウエスタンでの検出はどの程度まで可能なものでしょうか?
メンブレンに固定されていれば(ELISAと同様)分子量については問題ないとも思うのですが、教えて頂けると幸いです。
尚、次の予定としては、サンプルを直接ドットブロットで検出してみようと考えています。
 
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No.718-7 - 2009/06/23 (火) 13:46:26 - NHS
ありがとうございます。大変参考になりました。
異なる抗体での検討と、N末へのタグ挿入を開始したいと思います。

(無題) 削除/引用
No.718-6 - 2009/06/23 (火) 12:23:12 - C
ここまでは可能と具体的な数字をあげることはできませんし、ケースバイケースなのでおそらくそうしたデータもないとおもいますが、トリシン系ゲルで流してポアサイズの小さいペプチド用の膜を使っても経験ではおよそ5000前後かと思います。転写時間とかにもある程度左右されると思いますが。小さすぎてうまく行かないならば、N末に大きめのタグを付ける事で見たい断片の分子量を大きくすることが出来ると思います。Myc-tag, protein A-tag, MBP-tag, CBP-tagなど。もちろんタグの付加がプロテアーゼの認識に影響を与えないことはチェックする必要がありますが。(tagつけても切るべきところで切断が起きているという事をシーケンスなりMSなりで示すなどして。)すぐできる簡単な方法としてはtag付きN末断片をアフ二ティー精製してTOFF-MSで分子量測定すればいいとおもいます。


分子量1万以下のペプチドになると、アミノ酸の組成やSDSのつき具合の影響がかなり強く出てくるので、理論値と実際の移動度が合わなくなる事がしばしばあり、分子量をどの程度正しく反映しているかは正直わかりません。(たとえば分子量9000のペプチドが5000くらいの位置に検出されたりとかすることがあります。もちろんその逆のケースもあります。いずれにせよこの辺になると分子量はあまり当てにならないことがあると思っていていいです。)

(無題) 削除/引用
No.718-5 - 2009/06/22 (月) 17:37:55 - NHS
御意見ありがとうございます。
スケールアップしたのちN末端を含む断片を認識する抗体でIPしてフラグメントを得ようと考えていたのですが、タグを付けたコンストラクトを使用するのは良いかもしれませんね。

ところで一番最初にお尋ねさせて頂いた、どの程度小さい分子量のタンパク(ペプチド)までウエスタンで検出可能か?という点につきましても御意見頂けると幸いです(注意点なども含めて)。

(無題) 削除/引用
No.718-4 - 2009/06/22 (月) 16:38:13 - C
N末にタグつけた130KDa 蛋白質を発現させてみたらどうでしょうか。そのタグをたよりにすれば、アフィニティー精製などでN末断片を捕まえる事ができるのではないかなと。

(無題) 削除/引用
No.718-3 - 2009/06/22 (月) 15:17:57 - NHS
そうですね、異なる抗体でのウエスタンも行ってみたいと思います。
実際に現在使用しているモノクロの認識部位は厳密な切断部ではなく、25アミノ酸くらいC末端寄りなので、認識できないくらいタンパクが断片化している可能性はあるかと思います。ちなみにタンパクAは強制発現させた系でも現在のところクマシーで確認できるほどの量は得られておりません(293細胞)。今後スケールアップしてN末端の断片を得たいのですが、そのN末端断片の分子量を確定する目的で現在ウエスタンでN末端フラグメントの同定を試みているところです。

(無題) 削除/引用
No.718-2 - 2009/06/21 (日) 19:37:23 - C
モノクローナル抗体を使用されているということなので、断片化ペプチドにエピトープが含まれない場合はペプチドは生成していてもウェスタンでは検出できないと思います。(ゲルをクマシーで染色したときは期待する付近に断片は見えますか。一度見ておく必要があります。)エピトープ領域を含む確率はペプチドが小さくなるほど下がるように思いますので、低分子量ペプチド断片が検出できないということになるのではないでしょうか。ポリクローナル抗体を使うのが良いのではないかと思います。

低分子タンパク(ペプチド)のウエスタン 削除/引用
No.718-1 - 2009/06/21 (日) 17:53:05 - NHS
130kDのリコンビナントタンパク質AのN末端を認識するモノクローナル抗体を用いて、このタンパク質AのN末端分解産物同定をウエスタンで試みています。
プロテアーゼBを用いて理論的には8〜9kD程度の分解産物が生じる予定ですが、ウエスタンでの検出が出来ません。
Tricine-SDS-PAGE、メンブレンはミリポアのPVDF(イモビロンPS、<20kD用)を用いており、マーカー(カレイドスコープスタンダード)のトランスファー(ウエット式、20%メタノール、1時間)は低分子量まで良好です。
使用している抗体は非常に感度が高く、全長タンパクのウエスタンでの同定は容易で、プロテアーゼBを投与すると経時的に全長のバンドが減少→消失します(短時間の反応産物では100kD, 75kD, 50kD付近に弱くバンドが確認出来ますが、最終的には50kDのバンドも含め全て消失しますが、それ以下に新たに出てくるバンドが確認出来ません)。
原因として、低分子タンパクのメンブレンへのトランスファーの問題が挙げられると思いますが、マーカーのトランスファーが良好なことを考えると可能性は低いのではないかと考えています。
使用しているプロテアーゼがMMPであることと、タンパクAの分解機序があまり解っていないため、更に低分子のタンパク(ペプチド)へ分解されている可能性があるのでは・・・とも考えているところです。
その場合、低分子のタンパク自体は更に抗原性が乏しいと思うのですが、ウエスタンでの検出はどの程度まで可能なものでしょうか?
メンブレンに固定されていれば(ELISAと同様)分子量については問題ないとも思うのですが、教えて頂けると幸いです。
尚、次の予定としては、サンプルを直接ドットブロットで検出してみようと考えています。

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