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緩衝作用が働かないとどうなるのかを示したい トピック削除
No.713-TOPIC - 2009/06/20 (土) 20:14:23 - 先輩初心者
いつも勉強されていただいております。

私は某大学で大学院に入学したばかりのものです。
右も左も分かりませんので、ここでよく勉強させていただいておりました。

細胞生物学の初心者の私にいきなり学部生がつくことになり、まずは基本的な実験でよく使用する溶液について教えたときに質問されたことなんですが、炭酸重炭酸溶液には緩衝作用があり、酸やアルカリを入れてもpHは変わりにくいのだよということを化学式を用いて教えました。

緩衝が起きる原理はよく理解してくれました。

ところが、pHが大きく変動するとどうしてよくないの?という質問を受けました。

もちろんたとえばタンパクであればpHによって電荷も異なりますし、ということを伝えたのですが、いまいちぱっときていないようです。

そこで、なんとかpHの重要性(特にタンパクへの影響)を眼で見て一瞬でわかるような実験はできないかなあと考えました。

つまり、pHが中性付近から極端に離れてしまった場合、タンパクが凝集してしまうとかを眼で見せてやることはできないかな?と思っています。

みなさん、よい実験系教えていただけませんか?


素朴に思ったのはたとえばレモンティー(レモンにより酸性)にミルクを入れると凝集体が見られるようになるみたいなことは可能でしょうか?

割と身近な例で実験を取り上げたいと考えています。上気したレモンティーは実際行ったわけではありませんので、うまくいくかはわかりません。

みなさんなら、pHがタンパクの構造に与える影響が大きいんだよということをどのように解説(手を動かして実験)しますか?


みなさまのアドバイスいただけませんでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。
 
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17件 ( 1 〜 17 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.713-19 - 2009/06/30 (火) 10:31:59 - ~
丸投げしておいて申し訳ありません。
http://www.viromed.com/services/product/Cell%20Culture%20Products%20Catalog.pdf
のp6の右上には、L-15培地では蓋を閉めるようにとの指示があります。

下に書いたバイオリアクターについても、どちらかといえばどのようにしてCO2を抜くかというくらいの高密度培養です。

そのため、CO2がある程度の濃度は無いと増殖しないというのはあるのかもしれません。

CO2あるいはHCO3-の要求性 削除/引用
No.713-18 - 2009/06/30 (火) 06:39:33 - Tb
気になってCO2あるいはHCO3-は細胞の生存に必須なのかについてあい間あいまに調べているのですが、あるのはバッファーアクションについての解説がメインですね。でも、その中で古いものながら一つ見つけました。
Itagaki A, Kimura G. Exp Cell Res. 83,351-61, 1974
PubMedにabstr.がないので簡単に抜き出してみますと、メディウムのbufferはNaHCO3からHepes, Tesに置き換えられる。しかし、フラスコのキャップは閉めておくか、開けてでCO2インキュベーターに入れておくかする必要があり、キャップを開けてオープンエアーの37℃におく細胞は育たない、とあります。このことからCO2は必要であるけど、細胞自身が産生するCO2だけでもクローズドなフラスコなら(高密度培養の時は)不足はないということのようです。
L-15培地で飼うときはキャップは閉めるものなのですか?そうだとして、開けるとどうなるのでしょう?


ではどういう理由でCO2が必要なのか?、はいまだ見つけられません・・・私が書いてしまった(そう習った)イオン交換ポンプ説は果たして本当なのでしょうか?

~さんすいません 削除/引用
No.713-17 - 2009/06/22 (月) 07:38:05 - Tb
すいません。むかしそう習ったのでそう信じ込んでいました。
L15培地はまったく重炭酸塩を含んでませんね。そうすると重炭酸塩は細胞の維持に必須ではないということですね。撤回・お詫びいたします。

でもそうするとわざわざCO2インキュベーターが必要な炭酸緩衝システムが細胞培養では標準なのはどういう訳なのかわからなくなってきました・・・まあ細胞の生きのよさの程度ということでしょうか?

横レスすいません 削除/引用
No.713-16 - 2009/06/22 (月) 06:41:39 - ~
>HCO3-はCl-を細胞内からの排出するときにの交換輸送に必要なものですよね?
すいません。
交換輸送についてよく分からないのですが、
L-15培地ではCO2インキュベーターを使わずに飼う事が出来ますし、
バイオリアクターで途中からCO2を入れずに飼う事も出来ますが、
そのイオン交換は細胞の代謝によって生じるCO2以上の濃度が必要なのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.713-15 - 2009/06/21 (日) 23:54:48 - Tb
>適当な細胞をCO2インキュベーターと、CO2制御の無いインキュベーターに入れて見せてはいかがでしょうか。
> 炭酸が飛んで塩基性になり、細胞が死ぬのが観察できるでしょう。

HCO3-はCl-を細胞内からの排出するときにの交換輸送に必要なものですよね?だから、CO2なしで細胞が死ぬのはpHが上昇する以外にも、このイオン交換バランスが崩れることも因子として関わってくると思います。

(無題) 削除/引用
No.713-14 - 2009/06/21 (日) 13:00:43 - AP
大学に入ったら、高校までのように与えられた知識を吸収すればよい、教えてもらい、習えばよいという意識を変えなければいけません。疑問に思ったこと、興味をもったことは、自分で調べ、勉強せねば。たぶん、彼のように教えられたことだけで納得せず、疑問や質問を返してくるような人は意識が高いんでしょう。なにかに疑問を持つというのは勉強する良い機会なので、そこを促してやるのがよい指導だと思います。こういうことを勉強したらいいよとか、こういう本を読んだらいいよとアドバイスするとか、自分で良いと思う教科書を貸してあげるとか。

まあ、そんなことをいっても質問の意図にはそぐわないので、思いついた実験をいくつか挙げてみます。タンパク質関連ではなくて核酸関連実験になってしまったんですが、

・DNA電気泳動の機会があったら、サンプルを通常のバッファー(TEや制限酵素消化バッファー)で調製したもの、水で調整したもの、pHをずらして調製したものを同時に流してみる。水で調製してしまうのはたまにある失敗ですが、想像以上に変なパターンになります。

・制限酵素消化で、至適バッファー、至適でないバッファー(pHというよりは塩濃度の問題になりますが)、塩濃度は一定でpHをはずしたものを同時にやってみる。


高校でも酵素に関連して至適温度とともに至適pHがあるということは習うんじゃなかったかな。ちょっと話はそれるかもしれないけれど、血液は炭酸を中心とするバッファー系になっていて、アシドーシスやアルカローシスでpHが外れると生理機能の重篤な障害が現れるというのも例としては説得力があるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.713-12 - 2009/06/21 (日) 10:27:55 - ~
重炭酸系のバッファーについて説明したのであれば、見せるのは細胞への影響のほうがいいのでは?
適当な細胞をCO2インキュベーターと、CO2制御の無いインキュベーターに入れて見せてはいかがでしょうか。

炭酸が飛んで塩基性になり、細胞が死ぬのが観察できるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.713-11 - 2009/06/21 (日) 10:14:06 - ami
> 実はその学部生というのは大学一年生なんです。

ますますもって、勉強してもらった方がいいのでわ、、

(無題) 削除/引用
No.713-10 - 2009/06/21 (日) 07:24:05 - おお
>[Re:8] atsさんは書きました :

> その辺にあるものと言えば、制限酵素か?

LacZの活性でもいいかも。色で見分けられますから。

(無題) 削除/引用
No.713-9 - 2009/06/21 (日) 07:22:34 - おお
>[Re:1] 先輩初心者さんは書きました :

> 素朴に思ったのはたとえばレモンティー(レモンにより酸性)にミルクを入れると凝集体が見られるようになるみたいなことは可能でしょうか?
>
> 割と身近な例で実験を取り上げたいと考えています。上気したレモンティーは実際行ったわけではありませんので、うまくいくかはわかりません。
>

ミルクとレモンティーなら確かに沈殿はすると思います。
(程度ややり方によるとは思いますけど)

ミルクに酢酸やレモン汁をほりこむともっと単純に沈殿は
作ることができると思います。

(無題) 削除/引用
No.713-8 - 2009/06/21 (日) 06:32:11 - ats
でんじろう先生の実験みたいだが、卵の白身はどうですかね。
ついでにpH指示薬を入れておけば。
おおさんが指摘しているように、酵素はpHの影響受けやすいですね。
その辺にあるものと言えば、制限酵素か?
pHの至適範囲が狭いし、補酵素や塩濃度の影響もみれるし。

(無題) 削除/引用
No.713-7 - 2009/06/21 (日) 05:57:52 - おお
何か簡単な酵素反応で発色するようなもので
pHを振って活性の強さが違うことを見せれば良いとおもう。

教科書的にもやはり理論的な記述はたくさんありますし、
すべて実験するというのもどうかと思いますが、、、、
例えば電子や原子、分子の存在を実験的に理解できる
ものを行う必要があるかっていうはなしにもなりますし、、、、

プロテアーゼの活性中心とかの反応様式とか調べると
いかにpHが大事か、酸性プロテアーゼが酸性領域で
活性があるのは何故かまで解説されていたり、分かったり
すると思います。

(無題) 削除/引用
No.713-6 - 2009/06/21 (日) 01:59:27 - C
適当な中性ないし酸性付近に等電点持つような蛋白質の溶液作ってTCAとか塩酸みたいなのを入れて蛋白質が沈殿する様子を見せてあげればどうでしょう。
あと蛋白質が凝集するのはpHが中性付近から離れるからというのは一面的な説明と思います。pHによる凝集は、側鎖の荷電状態が変化して高次構造が変わり、溶けていられない状態になるからではないかと思いますのでアミノ酸組成によって左右されます。実際、塩基性蛋白質は塩酸や硫酸のなかでよく溶けます。

(無題) 削除/引用
No.713-5 - 2009/06/21 (日) 00:13:07 - 先輩初心者
APさん、amiさん

実はその学部生というのは大学一年生なんです。
高校から進学したばかりです。分子生物や生化学はまだ授業が始まったばかりで、まだアミノ酸というかタンパクについての講義は受けていないようです。

できれば一目瞭然というような緩衝作用の役割を身近な例で示してあげたいんです。

どうか皆様お力をお貸しくださいm(--)m

(無題) 削除/引用
No.713-4 - 2009/06/20 (土) 22:03:44 - AP
生化学の教科書の一番最初に、かなりの分量を割いて講じられていることだしなあ。先輩道の先輩から言わせてもらうと、一から十まで手取り足取り教えるのが上等な指導というわけではないんで、本人の将来のためにも、自分で勉強させる、勉強のしかたを教えるというほうがもっと大事なんじゃないかな。

(無題) 削除/引用
No.713-3 - 2009/06/20 (土) 21:18:10 - ami
実験、、いろいろあるといえばあるとおもいますが、、

とりあえずは本を読んで勉強してもらうのが先かなぁと

緩衝作用が働かないとどうなるのかを示したい 削除/引用
No.713-1 - 2009/06/20 (土) 20:14:23 - 先輩初心者
いつも勉強されていただいております。

私は某大学で大学院に入学したばかりのものです。
右も左も分かりませんので、ここでよく勉強させていただいておりました。

細胞生物学の初心者の私にいきなり学部生がつくことになり、まずは基本的な実験でよく使用する溶液について教えたときに質問されたことなんですが、炭酸重炭酸溶液には緩衝作用があり、酸やアルカリを入れてもpHは変わりにくいのだよということを化学式を用いて教えました。

緩衝が起きる原理はよく理解してくれました。

ところが、pHが大きく変動するとどうしてよくないの?という質問を受けました。

もちろんたとえばタンパクであればpHによって電荷も異なりますし、ということを伝えたのですが、いまいちぱっときていないようです。

そこで、なんとかpHの重要性(特にタンパクへの影響)を眼で見て一瞬でわかるような実験はできないかなあと考えました。

つまり、pHが中性付近から極端に離れてしまった場合、タンパクが凝集してしまうとかを眼で見せてやることはできないかな?と思っています。

みなさん、よい実験系教えていただけませんか?


素朴に思ったのはたとえばレモンティー(レモンにより酸性)にミルクを入れると凝集体が見られるようになるみたいなことは可能でしょうか?

割と身近な例で実験を取り上げたいと考えています。上気したレモンティーは実際行ったわけではありませんので、うまくいくかはわかりません。

みなさんなら、pHがタンパクの構造に与える影響が大きいんだよということをどのように解説(手を動かして実験)しますか?


みなさまのアドバイスいただけませんでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。

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