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SDS-PAGEのゲルのアクリルアミド濃度 トピック削除
No.672-TOPIC - 2009/06/16 (火) 20:04:50 - sddk
初歩的な質問で申し訳ないですが、ご質問させていただきます。

ウェスタンで200kDa以上の高分子のタンパク質を見ようとしています。
そのときのゲルのアクリルアミド濃度に関してなのですが、
なぜ低い濃度(5%〜7%くらい?)のほうがいいのでしょうか。
実際、10%や12%のゲルでも、高分子タンパクは検出できると思うのです。
単にバンドが細くなりすぎてしまうからでしょうか。

逆に低分子であれば、ゲル濃度を適切に決めないと検出できないのは
明らかなので、理解できます。


また、過去ログで、ウェスタンで高分子を見たい時には、
SDS-PAGEにおいて、長時間流したほうがよい、という意見を拝見しました。
それはなぜでしょうか?
SDS-PAGEでは、一度、サンプルバッファのフロントラインが流れきったら、その後電流を加えてもゲル内部の状態は変わらないのではないでしょうか。。?

知識が乏しくすいません。。
 
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13件 ( 1 〜 13 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.672-13 - 2009/06/28 (日) 07:04:44 - おお
>[Re:12] 泳動100年さんは書きました :
> おおさんの書いておられる、
> 「Glycineは濃縮ゲルでのpH(6.8)で電荷の総和が0になりスタック
> するそうです。」
> という点ですが、以前、このフォーラムでも取り上げられたように、確かに生化学の本にはそう書いてありますが、濃縮ゲルのpHを分離ゲルと同じ、pH8.8にしても、なんの問題もなく濃縮されます。ですから、この理屈は、事実ではない、あるいは、事実ではあっても、濃縮には必要ないのではと思います。

確かに最近のインビトロジェンのシステムにしても、
ネイティブのバッファー系にしても、スタッキングのバッファー組成は
単に分離ゲルのバッファーを薄くしたものだったりします。
えいどうの速度を早くすることが、スタッキングで重要な気もしますね。

でもグリシンがそこで止まるなら、蓄積していくことによってその先のげるに
えいどうされるイオンにどう影響があるのだろうかとか思ったりもします。
だんだん酸性に偏っていくなら、だんだんトリスの供給料は増えるのではとか。

十分イオン供給がされていると言うのは分かりますが、えいどうそうの
バッファーとゲルのバッファーが違うので、システムは破綻していくのでは
というのが感覚です。


>
> ただ、蛋白は、低濃度のときよりも余計にマトリックスの間をかき分けかき分け泳いでくるので、たまたまマトリックスにひっかかって遅れるものも増えるでしょうし、また、熱も余計に発生します。このため、あまり長いとバンドの収量が減るんじゃないですかね。


同時にゲル濾過のような感じもありますので距離が長くなればブロードになる
というとらえ方もなんとなく分かります。

(無題) 削除/引用
No.672-12 - 2009/06/23 (火) 15:00:06 - 泳動100年
おおさんの書いておられる、
「Glycineは濃縮ゲルでのpH(6.8)で電荷の総和が0になりスタック
するそうです。」
という点ですが、以前、このフォーラムでも取り上げられたように、確かに生化学の本にはそう書いてありますが、濃縮ゲルのpHを分離ゲルと同じ、pH8.8にしても、なんの問題もなく濃縮されます。ですから、この理屈は、事実ではない、あるいは、事実ではあっても、濃縮には必要ないのではと思います。

どれくらい長く流すことができるかと言うことについては、もちろん、泳動槽のキャパにもよりますが、大抵の場合は、十分な量のイオンは供給されるように感じがします。ですから、かなり長くoverrunしても、分離することができるでしょう。ただ、蛋白は、低濃度のときよりも余計にマトリックスの間をかき分けかき分け泳いでくるので、たまたまマトリックスにひっかかって遅れるものも増えるでしょうし、また、熱も余計に発生します。このため、あまり長いとバンドの収量が減るんじゃないですかね。

(無題) 削除/引用
No.672-11 - 2009/06/22 (月) 11:16:13 - R
おお様

なるほど、丁寧な解説ありがとうございました。

以前、ゲル板シーケンサーは予備泳動するから、
SDS-PAGEも予備泳動したらきれいになるかなと思って
実験してみたら、却って汚くなったことがありました。

奥が深いですね。

(無題) 削除/引用
No.672-10 - 2009/06/21 (日) 10:47:02 - おお
>[Re:8] おおさんは書きました :
> >[Re:6] Rさんは書きました :
> > おお様
>
> > SDS-PAGEのシステムにbufferがどのように働いているのでしょうか。
> > 気にしたことのなかった点なので、教えていただけないでしょうか。
>
> ちょっと慎重に答えないとと準備中です、、、、、、、

まず、えいどうそうのバッファーはTRIS-Glycineです。
GlycineはえいどうそうのpHでは負の電荷を持っているので
ゲルのなかに流れていきます。
同時に分離ゲルではpHを合わせているCl-が+極へ流れていきますね。
Cl-が出ていくとゲルはきっとアルカリ性(あれ、酸性かな、、、)
に偏っていきます。
分離ゲルのトリスはえいどうそうの+極から供給させますが、
ゲルのトリスの濃度は375mM、えいどうそうは25mMです。
pHが違うので一概にいえませんが、ゲルのトリス濃度も徐々に
変わってくる可能性があります。
Glycineは濃縮ゲルでのpH(6.8)で電荷の総和が0になりスタック
するそうです。でサンプルが押し出されるという感じでしょうか、、
でも濃縮ゲルのCl-も動くでしょうし、Glycineが永遠にそこに
蓄積していくというのもちょっと考えにくいようなきがします。

説明になっていませんが、そういうことを漠然と考えると、
いつまでも流せるものではないなあと思っています。

ゲルとえいどうそうのバッファーが一緒の場合のほうが
長期間システムを維持できるようにも思えますが、
やはり長すぎるとあまりきれいなデーターが得られなかったり
しますね。

経験と理屈と屁理屈まぜたいいわけでした。

(無題) 削除/引用
No.672-9 - 2009/06/20 (土) 17:23:54 - A
> これは一概に良いとはいいません。確かにフロントのダイが流れてから
> さらに幾らか流すと、例えばマーカーの間の間隔が広がりますので
> その分分解能が上がったといえますが、実際にウエスタンしてみると
> 間隔の近かったものがうまく分かれるかというと両方ともブロードに
> なったりしてあまり改善されなかったりというケースがよくあります。
> それとあまり長時間過ぎてもバッファーはゲルと外で違いますから
> システムとして働かなくなってきます。

これは最近自分でも経験しました。
部分的にプロテアーゼによって短くなった蛋白質と全長の蛋白質
(分子量47kDa、10%gel)をWBで見分けようとした時dyeが流れてから
更に30分流すとその違いがわかるのですが、もっとはっきりした差
が見られるかと思い一度1時間に伸ばしてみたのですがバンドがぼやけて
しまい、結局はっきり見分けがつかなくなりました。一般的にCBBで
ゲルを染めるとゲルの下のほうのバンドはぼやけてますから理屈は
知りませんが同じような理由なのでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.672-8 - 2009/06/19 (金) 22:22:10 - おお
>[Re:6] Rさんは書きました :
> おお様

> SDS-PAGEのシステムにbufferがどのように働いているのでしょうか。
> 気にしたことのなかった点なので、教えていただけないでしょうか。

ちょっと慎重に答えないとと準備中です、、、、、、、

(無題) 削除/引用
No.672-7 - 2009/06/18 (木) 10:53:04 - あべちゃん
既に指摘されている事以外で、考えられるのがメンブレンのキャパシティー。

sddkさんが既におっしゃるように、堅いゲルで高分子量領域を観ると、バンドが細くなりますよね。この状態はつまり、様々な蛋白質が密集している状態なんです。

検出感度の優れた抗体を用いてウエスタンブロッティングするのであれば、少量を電気泳動すればよいです。
しかし、感度の優れない抗体の時や目的蛋白質が微量しか存在しない場合に、ある程度の蛋白質量を流そうとすると、PVDF膜などのキャパシティーを超えてしまい、それ以上は蛋白質がブロットされなくなります。

実際に泳動量を変えて、ウエスタンブロッティングしてみるとある一定量以上ロードしても変化しないものもいます。
この手の現象で注意が必要と考えられることは、例えば、ハウスキーピング遺伝子の産物をローディングコントロールにした場合、電気泳動のロード量によっては、量比が変わってしまう事があります。
本来なら発現量に差があるのに、膜のキャパシティー過剰のため、バンドのシグナル強度が一見同じように見えたりします。

なので、電気泳動するときはサンプル量は不必要に多く流してはいけないし、同じような理由で、ゲルの濃度もなるべく目的蛋白質の分離能が良い条件で行うことが勧められます。

(無題) 削除/引用
No.672-6 - 2009/06/18 (木) 10:06:32 - R
おお様

>それとあまり長時間過ぎてもバッファーはゲルと外で違いますから
システムとして働かなくなってきます。

これはどういう意味でしょうか。
ゲルのbufferはdyeよりも早く泳動bufferと置き換わると思っていました。

SDS-PAGEのシステムにbufferがどのように働いているのでしょうか。
気にしたことのなかった点なので、教えていただけないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.672-5 - 2009/06/18 (木) 05:19:47 - おお
>[Re:1] sddkさんは書きました :
> 初歩的な質問で申し訳ないですが、ご質問させていただきます。
>
> ウェスタンで200kDa以上の高分子のタンパク質を見ようとしています。
> そのときのゲルのアクリルアミド濃度に関してなのですが、
> なぜ低い濃度(5%〜7%くらい?)のほうがいいのでしょうか。

ブロットのシステムにもよりますが、(もう指摘されてますが)
高分子の物は高い濃度のゲルでゲルから膜にトランスファー
するのが難しくなってきます。つまったような感じになり、
200と190kDaとか分けられないので、重要なインフォメーション
を見逃す可能性があります。
>
> また、過去ログで、ウェスタンで高分子を見たい時には、
> SDS-PAGEにおいて、長時間流したほうがよい、という意見を拝見しました。
> それはなぜでしょうか?

これは一概に良いとはいいません。確かにフロントのダイが流れてから
さらに幾らか流すと、例えばマーカーの間の間隔が広がりますので
その分分解能が上がったといえますが、実際にウエスタンしてみると
間隔の近かったものがうまく分かれるかというと両方ともブロードに
なったりしてあまり改善されなかったりというケースがよくあります。
それとあまり長時間過ぎてもバッファーはゲルと外で違いますから
システムとして働かなくなってきます。

現状でもうちょっと分解能を上げたいというなら、私はひとサイズ大きい
ゲルで流すほうが、長時間のえいどうよりいい場合が多いのではと思っています。

訂正 削除/引用
No.672-4 - 2009/06/17 (水) 00:05:29 - 32
>45kDaと66kDaと45kDa

45一個多いですね。すみません。

(無題) 削除/引用
No.672-3 - 2009/06/17 (水) 00:04:02 - 32
分離が悪いゲルで一本だと思ってたバンドが、分離がよいゲルで流したら実は複数本のバンドだったということがあります。


濃いゲルで泳動したときより、薄いゲルで流した方がバンドの間隔(例えばマーカーとかを見て)広いなぁとか思いませんか?
それが分離がよいということです。
分子量ごとのバンドの間隔が広がれば、より少ない分子量の差も見やすくなります。

また、泳動像をみたとき、例えば21kDaと31kDaのバンドの間隔よりも45kDaと66kDaと45kDaの間隔の方が狭い。。。なんてことも思ったりしませんか?

ゲルの下の方まで流せば流すことによってもバンドの間隔が広くなります。

また、200kDa以上ということであれば、そこに今一本のように見えているバンドが、分離能を超えた分子量のタンパク質(数百kDaのものたち)が複数たまったものという場合。
その場合は確実にその目的のバンドとそれ以上の物たちがたまったバンドをきっちり分ける必要があるので、長く流すことが有効だと思います。

一度Protein standardかなんかで試してみてはいかがでしょう?
聞いて想像するより、実際に見た方がすっきりわかりやすいと思います。

(無題) 削除/引用
No.672-2 - 2009/06/16 (火) 22:21:08 - TS
低濃度の方が
・目的分子付近の分離がだんぜん良い
・転写効率がだんぜん良い
という単純明快な理由だと思いますが。

分離が悪いと付近に出るノンスペをかぶって拾う可能性もありますし、
12%とかのゲルで200 kDa以上のタンパクを完全に転写するのは結構大変だと思います。

SDS-PAGEのゲルのアクリルアミド濃度 削除/引用
No.672-1 - 2009/06/16 (火) 20:04:50 - sddk
初歩的な質問で申し訳ないですが、ご質問させていただきます。

ウェスタンで200kDa以上の高分子のタンパク質を見ようとしています。
そのときのゲルのアクリルアミド濃度に関してなのですが、
なぜ低い濃度(5%〜7%くらい?)のほうがいいのでしょうか。
実際、10%や12%のゲルでも、高分子タンパクは検出できると思うのです。
単にバンドが細くなりすぎてしまうからでしょうか。

逆に低分子であれば、ゲル濃度を適切に決めないと検出できないのは
明らかなので、理解できます。


また、過去ログで、ウェスタンで高分子を見たい時には、
SDS-PAGEにおいて、長時間流したほうがよい、という意見を拝見しました。
それはなぜでしょうか?
SDS-PAGEでは、一度、サンプルバッファのフロントラインが流れきったら、その後電流を加えてもゲル内部の状態は変わらないのではないでしょうか。。?

知識が乏しくすいません。。

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