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UV照射によるアポトーシスの誘導 トピック削除
No.671-TOPIC - 2009/06/16 (火) 18:15:08 - アポトーシス
Apoptosisを誘導した浮遊細胞Aを、別の接着細胞Bにふりかけ、その後に遺伝子発現等をみる実験を行っています。

今まではスタウロスポリン(STS)を使ってアポトーシスを誘導し、数時間後に遠心し、PBSで洗ってから細胞Bにふりかけていました。STSの細胞Bに対する影響を懸念してのことです。

ところが、過去の論文にはアポトーシス細胞から分泌される物質の影響について述べたものが多々あり、私の今までのやり方では、こういった分泌物質の影響を取り除いてしまうことになります。

とはいっても、やはりSTSの細胞Bに対する影響は完全に除外したい事情があります。

そこで、STSではなく、UVの照射でアポトーシスを誘導することを考えています。これならば、薬剤の影響を考える必要が無いかと思ったのです。

しかし、私はUV照射の為の機材を持っていません。使えるのは、クリーンベンチの殺菌灯のUVくらいです。

そこでお聞きしたいのですが、クリーンベンチの殺菌灯で浮遊細胞へアポトーシスを誘導されている方はおられないでしょうか?そして、実際にどのようにして誘導しておられるでしょうか?論文では、やはりきっちりとしたUVの強さ、照射時間の説明はあっても、殺菌灯で誘導した、等と書いたものは見つけられませんでした。

私は以前接着細胞へのアポトーシスをクリーンベンチの殺菌灯で誘導したことがあります。その時は、メディウムを吸って、ディッシュの蓋を外した状態でUVに曝して初めてアポトーシスの誘導ができました。メディウム有りの状態でUVに曝してもアポトーシスの誘導は出来ませんでした。

今回、浮遊細胞も同様の事を思って、50mlのコニカルチューブに集めて遠心した後、蓋をはずした状態で殺菌灯に細胞が当たるように向けて10分間程度置いておいたのですが、どうもきっちりとアポトーシスの誘導が出来なかった(その4、8、16、24、48時間後に細胞を回収して、トリパンブルーで染色してみたが、全く細胞が死んでいなかった)ようです。

プレリミナリーな実験として、殺菌灯でのアポトーシスの誘導もアリだと思っている(うまく結果が出れば、ボスにUV照射の為の機材を買ってもらうつもり)のですが、どなたか経験のある方おられないでしょうか?

また、アポトーシスの誘導がうまくいったかどうかのチェックとして、簡単な方法を探しているのですが、やはりDNAラダーのチェックが、お金もかからずに出来る方法でしょうか?以前はアネキシンVをチェックするキットを使ってフローサイトメーターでチェックしていたのですが、まだプレリミナリーな段階の為、そういったキットを買って欲しいとは言えずにいます。

よろしくお願いします。
 
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No.671-7 - 2009/06/18 (木) 12:30:23 - アポトーシス
genji様、おお様、DC様、ありがとうございました。

細胞周期のことは気がつきませんでした(FBS中のGrowth factorが抗アポトーシスに働くことにばかり気を取られていました)。また、ディッシュ中央でないとUVが届かない等、具体的なアドバイスも大変参考になります。

おお様のアイデア、とりあえずプレリミナリー実験の間は手を出さずにおきますが、大変面白いと思います。

serumを抜いたメディウム中でのUVへの暴露を試してみようと思います。暴露時間ですが、これはもちろん細胞によると思いますが、30分も暴露した場合、培地(あるいはPBS)の温度が下がる(またその結果pHが変わる)ことを懸念しますが、まずはやってみないとわからないですね。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.671-6 - 2009/06/17 (水) 11:47:50 - DC
浮遊細胞をUVによりアポトーシスを誘導したことがあります。
具体的にはPBSに懸濁した細胞をシャーレの中央に(全面に浸らせるように入れてしまうと、シャーレの縁付近はUVが当たらないため)細胞懸濁液を添加してクリーンベンチ内で蓋を開けて放置します。私は30分も放置すればほとんど全ての細胞がアポトーシスを起こしていました。

また、培地を用いてもおそらく問題ないかとは思いますがFCSなどの血清成分がUVを吸収するので血清成分は除いた方がいいと思います。

(無題) 削除/引用
No.671-5 - 2009/06/17 (水) 08:37:56 - genji
>genji様がNIH3T3で実験された時は、メディウム有りの状態でUVを照射されたのでしょうか?また、その時メディウムはやはりserum freeの状態で行われたのでしょうか?

書くのを忘れたのですが、細胞周期を合わせるために、前日からFBS freeのDMEMに置換して翌日そのままUV照射していました。
UVCのapoptosisは細胞周期も関係ありますのでG0にそろえる必要があります。
(ここが一つのポイントだと思います)
自分がやった実験の資料を眺めていたのですが、UV照射20分後に10%FBS含有DMEMに置換して、翌日MTT assayしていますね。

(無題) 削除/引用
No.671-4 - 2009/06/17 (水) 04:51:33 - おお
殺菌とうでたいていできると思います。
また、ハンディータイプのDNA検出用(エチブロ)のUVランプを使ったことがあります。
ディッシュから10cm-15cm離したところから照射して5-30sと言った所でしょうか。
覚えてないですがランプは5とか10wそこらのもので、一応フィルターがついてますね。
そういう物は。ただ、殺菌とうでもいいと思います。

バイチは除いていましたがPBSを乾かない程度に加えてました。3ー6cmディッシュ
で500ulクラいでしょうか。
完全に除いてそれくらいの量のPBSをかけてすぐ照射してバイチを加えてました。

何か遺伝子を過剰発現させるか、誘導性の発言ベクターで誘導をかけても
いいのではとふと思いました。

(無題) 削除/引用
No.671-3 - 2009/06/16 (火) 22:27:47 - アポトーシス
genji様、ありがとうございます。

genji様がNIH3T3で実験された時は、メディウム有りの状態でUVを照射されたのでしょうか?また、その時メディウムはやはりserum freeの状態で行われたのでしょうか?

>細胞によってUV感受性がかなり異なるというのが私の経験
というお話しは大変為になります。私が以前アポトーシスを誘導した細胞は血管平滑筋細胞です。

今回使っている細胞はTHP-1です。以前使っていた細胞では、メディウム有りではアポトーシスを誘導出来ず、てっきりこの細胞でもメディウム無しの状態にしないといけないと思っていました。培養時間、照射時間、回収時間等の条件を検討してみたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.671-2 - 2009/06/16 (火) 21:44:53 - genji
NIH3T3等でUV照射実験の経験があります。
クリーンベンチのUVCを利用した実験で、ある遺伝子のポリフェノールによるメチル化阻害等を評価していました。
浮遊系細胞は経験がありませんが、細胞によってUV感受性がかなり異なるというのが私の経験です。

NIH3T3を96-wellに1〜2x10^4まき、翌日、UVを15分照射します。
プレートを置く場所は二つのUV灯の中間で一番奥からプレート2枚目の位置です。
このとき、プレートの蓋はとっておきます。
この条件で72時間後のviabilityは30〜40%程度です。
適切な量のポリフェノールを加えていればviabilityは80%以上になります。
UVCによるapoptosisはDNAメチルトランスフェラーゼが関与しているのですが、こちらの作用メカは論文を参照してください。

>過去の論文にはアポトーシス細胞から分泌される物質の影響について述べたものが多々あり

apoptosisした細胞をふりかけて遺伝子発現をみる意義がよくわかりませんが、CM(conditioned medium)は重要な要素だと思います。

ともあれ浮遊系でも同じだと思いますので、UV照射時間と培養時間をもう一度ふってみてはいかがでしょうか。
用いる細胞がUVに対してどのような特性があるのか調べてみる必要がありそうです。
(癌細胞だとUV抵抗性があるかもしれませんね)

UV照射によるアポトーシスの誘導 削除/引用
No.671-1 - 2009/06/16 (火) 18:15:08 - アポトーシス
Apoptosisを誘導した浮遊細胞Aを、別の接着細胞Bにふりかけ、その後に遺伝子発現等をみる実験を行っています。

今まではスタウロスポリン(STS)を使ってアポトーシスを誘導し、数時間後に遠心し、PBSで洗ってから細胞Bにふりかけていました。STSの細胞Bに対する影響を懸念してのことです。

ところが、過去の論文にはアポトーシス細胞から分泌される物質の影響について述べたものが多々あり、私の今までのやり方では、こういった分泌物質の影響を取り除いてしまうことになります。

とはいっても、やはりSTSの細胞Bに対する影響は完全に除外したい事情があります。

そこで、STSではなく、UVの照射でアポトーシスを誘導することを考えています。これならば、薬剤の影響を考える必要が無いかと思ったのです。

しかし、私はUV照射の為の機材を持っていません。使えるのは、クリーンベンチの殺菌灯のUVくらいです。

そこでお聞きしたいのですが、クリーンベンチの殺菌灯で浮遊細胞へアポトーシスを誘導されている方はおられないでしょうか?そして、実際にどのようにして誘導しておられるでしょうか?論文では、やはりきっちりとしたUVの強さ、照射時間の説明はあっても、殺菌灯で誘導した、等と書いたものは見つけられませんでした。

私は以前接着細胞へのアポトーシスをクリーンベンチの殺菌灯で誘導したことがあります。その時は、メディウムを吸って、ディッシュの蓋を外した状態でUVに曝して初めてアポトーシスの誘導ができました。メディウム有りの状態でUVに曝してもアポトーシスの誘導は出来ませんでした。

今回、浮遊細胞も同様の事を思って、50mlのコニカルチューブに集めて遠心した後、蓋をはずした状態で殺菌灯に細胞が当たるように向けて10分間程度置いておいたのですが、どうもきっちりとアポトーシスの誘導が出来なかった(その4、8、16、24、48時間後に細胞を回収して、トリパンブルーで染色してみたが、全く細胞が死んでいなかった)ようです。

プレリミナリーな実験として、殺菌灯でのアポトーシスの誘導もアリだと思っている(うまく結果が出れば、ボスにUV照射の為の機材を買ってもらうつもり)のですが、どなたか経験のある方おられないでしょうか?

また、アポトーシスの誘導がうまくいったかどうかのチェックとして、簡単な方法を探しているのですが、やはりDNAラダーのチェックが、お金もかからずに出来る方法でしょうか?以前はアネキシンVをチェックするキットを使ってフローサイトメーターでチェックしていたのですが、まだプレリミナリーな段階の為、そういったキットを買って欲しいとは言えずにいます。

よろしくお願いします。

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