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ノーザンブロットがうまくいきません トピック削除
No.654-TOPIC - 2009/06/13 (土) 17:28:36 - lof
ノーザンブロットを行っているのですが、以下の2点で困っています。
1.異なるプローブで全く同じ位置にバンドが見られる。
2.マーカーの流れ方が付属の見本写真と異なる。

まず1点目ですが、目的RNAに対するプローブを用いた場合と内在性コントロールとしてGAPDHのプローブを用いた場合で全く同じ位置に2本ずつバンドが出てしまいました。2本のバンドは目的RNAの長さ付近、GAPの長さ付近には出ているのですが、このような状況なのでそれできちんと検出できていると判断することができません。

次に2点目ですが、マーカーには8000,4000,2000,1000,500,200の計6本のバンドが見られるプレステインドマーカーを用いており、見本の写真ではサイズが小さくなる程バンド間の距離が短くなっているのですが、実際に流してみると逆にサイズが大きくなるほどバンド間の距離が短くなり、見本とは異なる流れ方になってしまいます。そのため、先ほど述べた目的RNAやGAPDHの可能性があるバンドも、正確な位置に流れていないのではないかと思っています。

ノーザンブロットの一連の操作はECLキットのプロトコールに従って行い、totalRNAを30μgずつ流しています。泳動条件もECLキットのプロトコールに従っていますが、マーカーのマニュアルに記載されているものとほとんど変わりありません。プローブはどちらもRNAプローブで長さは30baseと20baseです。GAPプローブはリプローブではなく、メンブレンを2枚用意して目的RNAプローブと同時にハイブリしました。

ハイブリ温度や洗浄液の塩濃度を変えてストリンジェンシーの調節も行ったのですがうまくいきませんでした。
ノーザンをするのは初めてで、自分で文献を読み理解した上で実験をしているつもりなのですが、研究室にもノーザンに詳しい方がおらずこの結果をどう解釈すれば良いのか困っています。

長くなってしまい申し訳ありませんが、もし何かアドバイスや意見等がありましたらご教授して頂きたいです。
よろしくおねがいします。
 
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(無題) 削除/引用
No.654-13 - 2009/06/30 (火) 16:37:54 - lof
>ばいやさん
おっしゃる通り、ECLのプロトコルにもプローブは長めのものが推奨されています。
ドットブロットではしっかり検出できたので大丈夫かと思いそのまま使用しているのですが、オリゴ用のキットも検討してみようかと思います。

>APさん
やはりmRNA精製する事が1番効果的な気がしますね。
一度先生方にもサジェストしてみたのですが、そのときはとりあえずtotalでいけと言われました。またもう一度交渉してみようと思います。



最近の結果から、今まで検出されていたバンドはやはり28s、18sのものである可能性が高いことがわかりました。
初めのうちはバンドも出たり出なかったり、高さも濃さも毎回微妙にずれていたりとしていたのですが、最近は手技が安定してきたためか、結果の再現性が良くなってきて2本のバンドは28s、18sの高さに毎回見られ、バンドの濃さ的にも2:1くらいになっています。また、2本のバンド以外にもスメア上のバンドが特に高分子側に多く見られます。

この原因はやはりプローブが短すぎると言う事なのでしょうか…。
mRNAで精製すれば28s、18sは検出されなくなるはずなので、まずはそれを検討してみたいと思いますが、それ以外にも何か改善策があれば教えて頂きたいです。

(無題) 削除/引用
No.654-12 - 2009/06/24 (水) 20:01:13 - AP
>ちなみに、プローブはドットブロットではしっかり動くことを確認しています。

重量当たりの比活性はそれなりにあるでしょうけれど、モル数当たりの比活性は長いプローブより桁違いに低くなりますね。同じ重量ならオリゴだと長いプローブよりコピー数はめちゃくちゃ多いわけで。標的mRNAのコピー数は限られているので、オリゴプローブがフルにハイブリしたとしても、感度が足りないかも。

>mRNA精製については私も考えました。
もともと発現量の低いものですので、やはりPolyA精製すべきですかね。。
感度はかなり変わるものなのでしょうか?

mRNAはtotal RNAの1%程度ということからも、単純にいって二桁は違うでしょう。生物種や標的mRNAの豊富さによってまちまちでしょうが、ほ乳類などで、それほどレアでないmRNAでも数ug、レアなmRNAだと数十ugのpolyA+ RNAが必要というのが妥当なところではないでしょうか(RI標識だとしても)。

(無題) 削除/引用
No.654-11 - 2009/06/24 (水) 17:45:45 - ばいや
古い記憶なので間違っていたらごめんなさい。

プローブはDNAの長いものしか扱っていなかったので。

そのときオリゴの場合は修飾キットはオリゴ用を使わなければならなかったと記憶しています。この当たりは大丈夫でしょうか?

反応は出ているみたいなので大丈夫とは思いますが。

(無題) 削除/引用
No.654-10 - 2009/06/24 (水) 14:41:06 - lof
レスが遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
皆様、多くのご意見ありがとうございます。

あれから試行錯誤を繰り返した結果、GAPに関してはそれらしいバンドが見えるようになったのですが、目的プローブでは相変わらず良い結果が得られません。

やはりプローブが短いというご指摘が多いですね。
私も出来ればもっと長いプローブを使いたいのですが、今回の実験ではこの長さのプローブを用いなければなりません。

ちなみに、プローブはドットブロットではしっかり動くことを確認しています。


>APさん
熟練者のアドバイスとても参考になりました。

mRNA精製については私も考えました。
もともと発現量の低いものですので、やはりPolyA精製すべきですかね。。
感度はかなり変わるものなのでしょうか?

ハイブリ温度も少しずつ下げているのですが、室温まではまだ下げていないので一度そのくらいの温度でやってみようと思います。

ECLでなくAPでもチャレンジしてみます。

>いってみれば、個人としても研究室としても実績がないのに、いきなり悪条件の系に挑戦しているように思います。

やはりそうですか。うすうす感じてはいたのですが、この系は普通のノザンと比べるとかなり特殊で難しいのですね。


とりあえず、皆様のアドバイスを参考にもう少しがんばってみます。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.654-9 - 2009/06/24 (水) 08:21:28 - AP
ECLを使ったことはないのですが(RIやDIGではそうとうやってきました)

1. total RNAを使っている問題。ご存知のように、すべてのmRNA種をtotalの1%程度なので、total RNAを30 ugのせてもmRNAとしては0.3 ug、poly A精製したものでもそれだけでは、できなくてあたりまえというくらいです。totalでやるのはかなりの好条件(発現量がめちゃくちゃ豊富である、rRNAに泳動やブロッティング、ハイブリが干渉されない移動度であるなど)がなければむずかしいです。

2. 極端に短いプローブに個有の問題。それくらいの長さのプローブで50% formamideのハイブリバッファーだとすると、Tmは50〜60℃くらいでしょう。ハイブリはTmより25〜30℃くらい低い温度でやるのが普通ですが、そうすると室温〜30℃くらいで行わなければなりません(オリゴプローブでは珍しくないですが)。

しかも、同位体標識でなく、化学修飾したプローブはハイブリッドの安定性が下がります。グルタルで反応させるというのも、核酸自体を修飾して二重鎖形成に影響があるかもしれません。ある程度以上の長さのプローブなら、少々Tmや二重鎖の安定性が下がろうと大勢に影響ないですが、オリゴだとインパクトが大きいです。

また、短いプローブだと分子当たりの標識数が少なくなるので、一分子当たりの比活性が下がります。Northernは高比活性のプローブでなければ難しいです。

3. 酵素で検出するならPOよりAPの方が感度的に優れています(turn-overなら一桁以上)。POでも検出できるというのも、やはり条件に恵まれなければ難しいでしょう。

いってみれば、個人としても研究室としても実績がないのに、いきなり悪条件の系に挑戦しているように思います。

・total RNAではなくpoly A+精製したものをつかう。

・いまの配列のプローブをどうしても使いたいなら、ビオチンやDIGで末端標識して(内部標識でない分、オリゴのTmやハイブリッド安定性に影響を与えにくい)、AP標識のアビジンや抗体での検出にしてみる。オリゴはハイブリ温度に敏感なので、慎重に条件設定する。
または、
・もっと長い配列をプローブにする。

(無題) 削除/引用
No.654-7 - 2009/06/15 (月) 12:18:11 - ~
もっと長いDNAプローブしか扱ったことがありませんが。

無機のバッファーでプローブを入れすぎたときに、rRNAのバンドしか検出できなかったということはありますが、
ホルムアミドの系では経験したことがありません。

メーカーのプロトコルどおりに作業しているかどうかを確認するくらいしかできることは無いのではないでしょうか?

特に気になるステップは、
グルタルアルデヒドでちゃんと失活?できているか
ハイブリ溶液に塩を入れたか
ハイブリ溶液にブロッキング剤を入れたか
あたりでしょうか。

また、検出されているのが
フリーのperoxidaseがrRNAに結合したのか
ラベルされたperoxidaseなのか
も気になります。
可能であれば、ゲルろ過でフリーのperoxidaseを除いてみてはいかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.654-6 - 2009/06/15 (月) 12:07:15 - み
サイズからいって18Sは否定できないけど28Sにはクロスしていなさそうですね。
でも特異的バンドが出ていない以上、プローブや他の条件は変えないと厳しいでしょう。
20-30bpの長さでまともなシグナルを拾うのは難しいでしょう。

僕は20種くらいの遺伝子を相手にしてた時はいずれも400-500bpでPCRフラグメントをRT-PCRで取って、BSSKなどの適当なベクターにサブクロしてcDNAを作成し、プローブ作成時のtemplateにしていました。
この長さでも非特異は全然出ませんでした。ある程度長くないと感度も良くないですし(当時は32P-CTPを基質に混ぜてklenowで走らせてたかなあ)。

(無題) 削除/引用
No.654-5 - 2009/06/15 (月) 10:46:47 - Pumpkin
例えば、プローブの特異性が低くて、かつ対象mRNAの発現がないもしくは非常に低い場合に検出されず、それを見ようとエクスポーズの時間が長いとrRNAがバックとして上がってきていますことはよくあります。ただ、そんなにはっきりとしたバンドになることはありませんでした。ぼやーっと2本あるなぁみたいな。電気泳動したときのrRNAのバンドと距離が一致すれば、間違いなくrRNAですね(2本あるわけですし)。

ただ、GAPDHなんかでひっかからないというのは、プローブの特異性は大丈夫ですか?RNAプローブはしっかりとできているのですよね。できればもう少し、長くしてみるとよいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.654-4 - 2009/06/14 (日) 10:29:49 - lof
お二方レスありがとうございます。

>みさん

2本のバンドは2000baseと1000baseあたりに見られます。
トランスファーするときにはきちんとマークもつけているので逆さまに見ているということはありません。

>〜さん

私も28Sと18Sが検出されているという可能性は考えました。プローブが短いですし量が多い所にたくさんひっかかってしまうのですかね?このような事はよくある事なのでしょうか?手順はGEのECLダイレクトのマニュアルに従って行っていますので、基本的にハイブリは42℃、ウォッシュは0.5×SSCで42℃20分×2回+2×SSCで室温5分×2回です。

ゲルは1.5%で行っていました…そのマニュアルは完全に見落としていました…。ゲル濃度0.5%違うだけでこんなにも泳動が変わるものなのですね。まだまだ勉強が足りませんでした。申し訳ありません。マーカーの件はこれで解決しました。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.654-3 - 2009/06/13 (土) 21:23:31 - ~
rRNAの28Sと18Sが検出されているような気がします。
どのキットに従ってどのような条件(温度、溶液の組成など)でハイブリ、washしているのでしょうか?

また、ゲル濃度はいくつでしょうか?
http://www.funakoshi.co.jp/news/080901spdf/080901s_p09.pdf
では、ゲル濃度によって泳動パターンが変わっていますけど。

(無題) 削除/引用
No.654-2 - 2009/06/13 (土) 18:19:43 - み
2本のバンドはそれぞれ何キロbpくらいですか?

メンブレンにトランスファーする時にサンプルローディングの位置も印つけてますか(上下反対に見てる可能性はないですか)?

ノーザンブロットがうまくいきません 削除/引用
No.654-1 - 2009/06/13 (土) 17:28:36 - lof
ノーザンブロットを行っているのですが、以下の2点で困っています。
1.異なるプローブで全く同じ位置にバンドが見られる。
2.マーカーの流れ方が付属の見本写真と異なる。

まず1点目ですが、目的RNAに対するプローブを用いた場合と内在性コントロールとしてGAPDHのプローブを用いた場合で全く同じ位置に2本ずつバンドが出てしまいました。2本のバンドは目的RNAの長さ付近、GAPの長さ付近には出ているのですが、このような状況なのでそれできちんと検出できていると判断することができません。

次に2点目ですが、マーカーには8000,4000,2000,1000,500,200の計6本のバンドが見られるプレステインドマーカーを用いており、見本の写真ではサイズが小さくなる程バンド間の距離が短くなっているのですが、実際に流してみると逆にサイズが大きくなるほどバンド間の距離が短くなり、見本とは異なる流れ方になってしまいます。そのため、先ほど述べた目的RNAやGAPDHの可能性があるバンドも、正確な位置に流れていないのではないかと思っています。

ノーザンブロットの一連の操作はECLキットのプロトコールに従って行い、totalRNAを30μgずつ流しています。泳動条件もECLキットのプロトコールに従っていますが、マーカーのマニュアルに記載されているものとほとんど変わりありません。プローブはどちらもRNAプローブで長さは30baseと20baseです。GAPプローブはリプローブではなく、メンブレンを2枚用意して目的RNAプローブと同時にハイブリしました。

ハイブリ温度や洗浄液の塩濃度を変えてストリンジェンシーの調節も行ったのですがうまくいきませんでした。
ノーザンをするのは初めてで、自分で文献を読み理解した上で実験をしているつもりなのですが、研究室にもノーザンに詳しい方がおらずこの結果をどう解釈すれば良いのか困っています。

長くなってしまい申し訳ありませんが、もし何かアドバイスや意見等がありましたらご教授して頂きたいです。
よろしくおねがいします。

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