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フローサイトメーターの使いどころ トピック削除
No.645-TOPIC - 2009/06/12 (金) 11:48:55 - なら
グラム陽性細菌でフローサイトメーターを有用に使えるアプリケーションがあるかどうか検討しています。

メーカー(ベクトン・ディッキンソン、ベックマン・コールター)の資料で調べた限りでは、測定感度自体は十分なように見受けられます。
しかし、市販されている試薬・抗体などを見ますと、細菌用のものは核染色試薬のみで抗体などは販売されていませんでした。
論文などを見ますと、染色体量からDNA複製解析を行うものばかりで、抗体を使った解析というのは行われていないようです。

フローサイトメーターの利点として多種多様な細胞が混在したサンプルの中から標的細胞のみを識別できることが挙げられると思うのですが、細菌の場合は単一の株を純粋培養するのが基本ですので余りフローサイトメーターを使うメリットが無いように感じています。
また細胞表面への特異的なタンパク質の表出も細菌ではあまり起こっていない(LPSなど多糖はありますが)ので染色のための均一な処理が大変そうです。

DNA複製解析以外に、なにか細菌を対象にしたアプリケーションなどをご存知の方がいらっしゃっいましたら、ご教示いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
 
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ありがとうございました 削除/引用
No.645-7 - 2009/06/16 (火) 10:51:34 - なら
クリハチ様

>Imaging Flow Cytometer
残念ながら、このタイプでは無かったです。最近のは何でも自動化ハイスループットですごいですね。

FRET、生死判定にも使用できること了解いたしました。


先行者様

ご提示いただいた論文を元に、色々と周辺を検索したところ、おぼろげながら使いどころが分かってきました。
従来の「平均を見る」という手法と「一細胞での現象を見る」手法を上手く組み合わせられたらと思いました。


今回のことで、とても勉強させていただきました。
御助言ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.645-6 - 2009/06/14 (日) 04:32:24 - 先行者
>[Re:4] ならさんは書きました :
> 先行者さま
> ・ポピュレーションは均一ではない・・・薬剤耐性などにもかかわる休眠中の細胞があったり・・などのことでしょうか。フローサイトメーターを使って、そこまで踏み込めれば面白いと思います。

すでにやられています。
参考になると思う論文をご紹介します。大腸菌と枯草菌の例です。
DOI:10.1038/35002131
(PMID: 10659857)
DOI:10.1111/j.1365-2958.2005.04659
(PMID: 15916600)

これらのグループを中心として、論文が結構出ています。stochasticな遺伝子発現が形質(細胞分化)に影響している、という現象を調べています。細菌のみならず、普遍的な現象としてホットな分野となっていると個人的には思っています。

ちなみに、私は材料とアイデアはあるのですが肝心のFCMがありません。機械が余っているなんでうらやましいです。

(無題) 削除/引用
No.645-5 - 2009/06/13 (土) 21:38:10 - クリハチ
ならさんが使用予定のフローサイトメーター(FCM)の機種が分かりませんが、一般に出回っているFCMの大半は細胞内の局在を測定することはできません。

また、細胞長の測定ですが、細胞長が数倍くらいになるのであればもしかすると測定できるかもしれませんが、2倍程度の差では判別は難しいと思います。

あまり普及していませんが、Imaging Flow Cytometerと呼ばれるFCMであれば細胞内局在や細胞長を観察することは可能です。
↓の機種は免疫学会のブースで見たことがあります。
http://www.bmbio.com/product/amnis/index.htm

局在ではありませんが、FRET(Fluorescence Resonance Energy Transfer)を利用した分子間の相互作用を見る実験方法はあります。
論文でよく見るのはCFP-YFPのFRETを測定する方法ですが、この場合には、FCMにVioletレーザーを搭載している必要があります。

あとは、細菌でよく見る実験としては生死判定が挙げられると思います。

(無題) 削除/引用
No.645-4 - 2009/06/13 (土) 13:34:38 - なら
経験者さま

>抗体ではなくWGA
抗体でなくとも、特異性があり蛍光標識できるものなら流用できるのですね。


先行者さま

私の勉強不足ですね。
最新の専門の雑誌を当たってみることにします。

目的は・・・使用していない(打ち捨てられた)フローサイトメーターを有効に使ってデータを出さないといけない状況、なのです。通常は蛍光顕微鏡での観察を行っていますが、それを補えるような(たとえば、細胞長の統計的解析など)データを得られればと思っています。

・細菌でもタンパク質の局在性などが重要なのですが、フローサイトメーターでも蛍光部位の局在位置が分かるのしょうか?

・ポピュレーションは均一ではない・・・薬剤耐性などにもかかわる休眠中の細胞があったり・・などのことでしょうか。フローサイトメーターを使って、そこまで踏み込めれば面白いと思います。


御助言ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.645-3 - 2009/06/13 (土) 02:59:49 - 先行者
質問の意味をはずしているかもしれませんが私の知っていることを投稿させていただきます。(多分ならさんの実験の目的が理解できてないと思います)

>[Re:1] ならさんは書きました :
> DNA複製解析以外に、なにか細菌を対象にしたアプリケーションなどをご存知の方がいらっしゃっいましたら、ご教示いただけると幸いです。
> よろしくお願いいたします。

細菌の専門誌(JBやMM)にときどき論文が出ています。キーワードですぐ見つかると思います。

> 論文などを見ますと、染色体量からDNA複製解析を行うものばかりで、抗体を使った解析というのは行われていないようです。

細菌の場合、論文になっているものは蛍光蛋白(GFPとか)を使った解析が主です。理由は、抗体を生きた細胞内に取り込むことがほぼできないためです。酵素などで細胞膜を半透過性にしてやる方法がありますが、細胞が半分死んだような状態になります。この場合、フローサイトメーターでは無理で主に蛍光顕微鏡での観察(大半の死んだ細胞の中からなんとか生きているそれらしいイメージを見つける)が主になります。

> フローサイトメーターの利点として多種多様な細胞が混在したサンプルの中から標的細胞のみを識別できることが挙げられると思うのですが、細菌の場合は単一の株を純粋培養するのが基本ですので余りフローサイトメーターを使うメリットが無いように感じています。

私の印象では、ここ数年でこの概念(単一の株の培養はクローンなのでポピュレーションは均一)は過去のものとなっています。Synthetic Biology (Genetics)と蛍光観察を組み合わせた先駆的論文は、上記細菌の専門誌以外でもメジャーな雑誌にもときどき出ています。

(無題) 削除/引用
No.645-2 - 2009/06/12 (金) 15:19:40 - 経験者
グラム陽性と陰性では細胞膜の有無の違いがあります。

細胞壁を構成するpeptide glycanを染めることでGram positiveかnegativeかは区別できます。

抗体ではなくWGA(小麦由来のレクチン)は比較的よく使われます。

フローサイトメーターの使いどころ 削除/引用
No.645-1 - 2009/06/12 (金) 11:48:55 - なら
グラム陽性細菌でフローサイトメーターを有用に使えるアプリケーションがあるかどうか検討しています。

メーカー(ベクトン・ディッキンソン、ベックマン・コールター)の資料で調べた限りでは、測定感度自体は十分なように見受けられます。
しかし、市販されている試薬・抗体などを見ますと、細菌用のものは核染色試薬のみで抗体などは販売されていませんでした。
論文などを見ますと、染色体量からDNA複製解析を行うものばかりで、抗体を使った解析というのは行われていないようです。

フローサイトメーターの利点として多種多様な細胞が混在したサンプルの中から標的細胞のみを識別できることが挙げられると思うのですが、細菌の場合は単一の株を純粋培養するのが基本ですので余りフローサイトメーターを使うメリットが無いように感じています。
また細胞表面への特異的なタンパク質の表出も細菌ではあまり起こっていない(LPSなど多糖はありますが)ので染色のための均一な処理が大変そうです。

DNA複製解析以外に、なにか細菌を対象にしたアプリケーションなどをご存知の方がいらっしゃっいましたら、ご教示いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

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