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RNA抽出が安定しません トピック削除
No.631-TOPIC - 2009/06/09 (火) 01:05:38 - なま
学生です。

実験初心者ですが、よろしくお願いいたします。




RNA抽出についてお聞きしたいことがあります。



1、多糖が多く含まれる果実を対象としている

2、今後ノーザンに用いたいため多量のRNAが必要

以上2点の理由から、キットを用いず、論文を参考にしたプロトコールに基づいてRNA抽出を行っています(HOT BORATE法)。



収量に問題がない場合でも、抽出後に電気泳動を行い純度のチェックを行いますと、2本のバンドが確認できるものもあれば、分解されてしまい一様に流れてしまっているものもある、と安定性に欠ける状態です。

成功率は2割程度と低いです。

同時に同様の手順をふんだサンプル間でも成功と失敗の違いがあり、原因がわからず、何を改善すべきなのか行き詰っています。


組織の再融解の防止、器具の洗浄、滅菌(オートクレーブ)等、気をつけてはいるつもりなのですが・・・。




何かアドバイス等ありましたら、よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.631-13 - 2009/06/14 (日) 12:58:46 - natu
果実から多量のRNAを採ろうとするとHOT BORATE法しかないでしょうね。
Real-time RT-PCRでよければQIAGENのRNeasyでもいけるのですが。

健全なRNAが採れるサンプルもあるようですので方法は大きくは間違っていないのでしょう。
経験では分解が起こる原因は最初のほうのステップにある場合が多いです。

・サンプルはつぶして最初のBufferを入れるまで常に凍結状態。
・最初のBufferを入れてProteinase Kを入れるまで迅速に。

あとは試薬を一度作り直してみるとかでしょうか。
チップやチューブはRNAグレードのを新品で使えば問題ないと思います。

(無題) 削除/引用
No.631-12 - 2009/06/11 (木) 19:02:18 - けい
他の方も書かれていますが、チューブは新品のものを使った方がよいです。
チップはフィルター付きのものを使ってみてはどうでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.631-11 - 2009/06/10 (水) 18:55:20 - 通りすがり
横から失礼します。

>使用する遠心チューブがプラスチック製で、乾熱滅菌では溶けてしまうおそれがあるのでDEPC処理水に一晩つけた後オートクレーブ、という手法をとっております。

これはアウトだと思います。
DEPC処理水を作るときは、ミリQ水にDEPCを添加後オートクレーブ
すると思います。
DEPCはRNaseを不可逆的に失活させますが、DEPC自体がオートクレーブに
より失活するので、作成直後のDEPC処理水はRNase freeですが、
DEPC処理水そのものにRNaseを失活させる能力はありません。

RNaseが熱で失活するかどうか疑わしいので、乾熱滅菌でも
不十分な可能性があるように思います。
(上記のDEPC処理水の場合、DEPCがRTase等の酵素処理を阻害するので、
DEPCの不活化を目的としてオートクレーブをします)

RNaseのコンタミを防ぐには、チューブやチップ等の使い回しは避け、
新しい物を使用したほうがよいと思います。
念のため申し添えておきますが、ピペットマンやその他の試薬に
ついてもRNA専用にすべきだと思います。

コメントありがとうございますA 削除/引用
No.631-10 - 2009/06/10 (水) 15:32:02 - なま
>Pumpkin様

予想されました通り、私が系を立ち上げている状態です。
ラボメイト等にも相談していますが行き詰まっており、教えを請いにまいりました。
拙い文からそこまでご理解していただけて恐縮です。

多くのアドバイスありがとうございます。
参考文献も拝読させていただきます。
プロトコールの詳細は後に載せますので、またご指摘があればよろしくお願いいたします。

私の用いている材料から、この方法でRNA抽出、ノーザンまで行っている論文も多く見られますので、多糖に関しても十分なクオリティのRNAが得られる方法であるとは思われるのですが・・・。


>AP様

わかりやすく丁寧な説明ありがとうございます。
勉強になりました。

サンプルは、果実採取後すぐにスライスし液体窒素にて瞬間凍結して保存、抽出時に粉末に乳鉢か破砕機で液体窒素中にて粉砕し、bufferに溶かしています。

RNAlaterについても調べてみます。



>?様

身近な人に相談した上でも行き詰まっており、何とか打開したいと思い書き込みをさせて頂きました。
低レベルだと不快に思われてしまったのであれば申し訳ありません。



>genji様

やはり果実は難しいのですか・・・。
TRIZOLは用いていませんので、調べてみたいと思います。

果実は発達ステージごとサンプルとして用いますので、段階によって大きさ等が異なります。
未発達段階では少量でも抽出可能ですが、成熟期ではノーザンに用いるならば200g程度は必要だとうかがっています。

コメントありがとうございます@ 削除/引用
No.631-9 - 2009/06/10 (水) 15:30:58 - なま
皆様、コメントありがとうございます。

>;;様

そうですね。
先生に実際にみていただけるようお願いしてみようかと思います。

よく先生や先輩方に相談はしているのですが、この実験に関しましてはラボ内では私が系を確立中のようなものですし、他の身近なラボにうかがった上でも有効な打開策が見つからなかったのでこちらに書き込みをさせて頂きました。

RNaseはオートクレーブでは失活しないことは存じておりますが、
乾熱滅菌>オートクレーブ>エタノール
の優先順に処理を行っておくべきだと理解しております。
誤りがありましたらご指摘お願いします。

使用する遠心チューブがプラスチック製で、乾熱滅菌では溶けてしまうおそれがあるのでDEPC処理水に一晩つけた後オートクレーブ、という手法をとっております。



>あべちゃん様

用いるサンプル量は秤ではかってほぼ均一になるよう心がけております。
実験手法についても同様です。
その上でうまくいったりいかなかったりとしてしまうので、掴みどころがなく困っています・・・。

電気泳動でのチェックばかりで、吸光度でのチェックは省くようになってしまっていたので、ご指摘通り230nmでの吸収を確認してみます。

ありがとうございます。



>おお様

ご察しの通り、リチウムクロライドを用いております。
後にもう少し詳しくプロトコールを載せますので、よろしければご覧ください。


オンアイスでの放置を試してみましたが、うまく精製できた物に関しては分解はみられませんでした。


最初は、ウォーターバスにて80度に熱したbufferに凍結粉砕した組織をホモジナイズ、その後PKを加えております。

凍結した組織を加える際に温度が低下することが気になり、ホモジナイズ後(PK投入前)1分程度またウォーターバスに戻して温度をあげているのですが、こうすべきなのか余計なことなのか、気になっている点ではあります。

(無題) 削除/引用
No.631-8 - 2009/06/09 (火) 20:38:16 - genji
植物は結構RAN抽出が難しいんですよね。
私はなんでも屋なので植物も扱うのですが、産総研で植物RNA抽出を教わった時、そこまで神経質に実験しないとダメなのか〜という感じでした。
実際のところ、動物組織や細胞よりも難しいと思います
(あくまで私の印象ですが)

果実からのRNA抽出は葉より難しいです。
(ホオノキの果実と葉など、経験あります)
どのように試料を調製していますか?
安定した結果を得るためにはまず試料調製のステップが大切です。

植物サンプルを調製するときにRNAlaterを使う人もいますが、私はサンプルを植物体から取ったら速攻で液体窒素で凍結させて、液体窒素で十分に冷却した乳鉢ですり潰して、TRIZOLを使ってhomogenizeします
古典的方法ですが確実です。
TRIZOLだと多糖成分やクロロフィル存在下のRNA抽出プロトコルもありますし。

キアゲンとかのキットでもよいのですが、収率が悪いのでもっぱらTRIZOLを使っています。
(産総研から教えてもらったのですが、とある塩とある種の溶媒を使ったRNAの強力な安定化法もあるのですが、それは秘密で。。。)

果実の大きさ、重さはどれくらいでしょうか?
果実自体、RNAはほとんど含まれていませんのでそれなりの量が必要かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.631-7 - 2009/06/09 (火) 15:36:55 - ?
っていうか、身近に教わる人はいないの?いるのならその人に直接聞こうよ・・・、

ったく・・・。

(無題) 削除/引用
No.631-6 - 2009/06/09 (火) 14:45:34 - AP
確立されているRNA精製法は、最初段階ですみやかにRNaseを不活性化できるようになっているので、RNAが分解しているとすれば(rRNAのバンドが見えないということがあるということはそれが原因でしょう)、サンプル自体の問題、サンプルの保存の問題、抽出時にRNase不活性化反応が速やかに行われなかったなどでしょう。

以前にも書きましたが、RNaseの最大、かつ不可避のソースは生物材料自身です。ホモジナイズする段階で試薬や器具に予想外のコンタミがあっても、生物材料に含まれるRNaseの比ではありません。それでもRNaseを速やかに不活性化してRNAが精製できるように手法がデザインされているはずです。手順が進んで、変性剤が除かれ、RNAがはだかで晒される段階では溶媒や容器に気をつけるべきですが、ディスポのプラスチック器具や、市販のRNase-freeの溶媒、あるいはDEPC処理した水などを使っているぶんには、問題になることはないです。

サンプル自体の問題ととしては、すでに自己消化、細胞死が起こっている生理状態であって、サンプリングした時点でintactではなかった(つまりRNAが壊れているのが正解の)可能性はないでしょうか。

サンプルは凍結保存しているようですが、組織の深部まで瞬間凍結できる方法でしょうか(たとえば、小さく切って液体窒素で凍らせるなど)。

凍結サンプルには、速やかにホモジナイズ溶液が浸透しているでしょうか。サンプルの深部が融解してから、溶液が浸透しRNaseが不活性化できる状態になるまでに時間差があったりしませんか。凍結サンプルなら液体窒素中で粉末に破砕した後、抽出溶液を入れるなどの方法が好ましいです。あるいは最近はやりのRNAlaterなどの、RNA抽出用サンプルの保存剤を使うといいかも。

(無題) 削除/引用
No.631-5 - 2009/06/09 (火) 10:21:28 - Pumpkin
まず、間違いなくサンプル中のRNaseを不活化できておらず、分解が起こってしまうのだと思います。

私もトピ主さんと同様の理由で、多糖が多いサンプルという点も共通して、マニュアルで精製を行った経験があります。HOT BORATE法の詳細なプロトコールを開示されていませんので、なんともですが、生か凍結粉砕サンプルをなんかしらのbufferに溶かされているのだと思いますが、まずそのステップでRNaseを不活化できていないという原因がまずは疑われます。特に、トピ主さんの目的からするとたくさんRNAを取りたいという思いから、bufferに対してのサンプル量が多すぎるという点も懸念されますね。サンプルを少なめにbufferを多めにして、数を増やすことによって収量を確保すればよいかと思います。

;;さんがおっしゃるようにラボメイトにまずは相談するべきですが、トピ主さんがはじめて系を立ち上げているといった背景でしょうか。

いずれにせよ、詳細なプロトコルを開示することで、アドバイスをしてくださる方が増えるかもしれません。また、以下の文献が参考になるかもしれません。

ところで、多糖は十分に除去できている方法なのですか?

Yuji Suzuki et. al
Biosci. Biotechnol. Biochem., 72, 1951-1953, 2008

Maria Leonor Valderrama-chairez et. al.
Plant Molecular Biology Reporter 20, 279-286, 2002

(無題) 削除/引用
No.631-4 - 2009/06/09 (火) 10:09:44 - おお
この方法は詳しくないですが、
糖は多分リチウムクロライドとかで、RNAを沈殿させて
除くとかいうようになっているのではとおもいますが、、、

うまく精製できたRNAを微量とって、オンアイスで1時間くらい
置いておいて、分解が確認できるようでしたら、精製が
十分でないか、溶液などに問題があるかだと思えます。

最初はSDSなどが存在する条件でPK処理ですよね。
温度は60度くらいでしょうか、、、、

混ぜてから温めるのではなく、すでに60度になった
ものでサンプルをホモゲナイズしないとダメかもしれません。

この辺を慎重にするため70度ぐらいでやって、時間を
短めに設定するとかだと、エンドのヌクレアーゼの
アタックをなるべく最小限に食い止めるのに
有利かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.631-3 - 2009/06/09 (火) 09:58:45 - あべちゃん
うまくいったときとそうでないときで、何か実験作業に違いはありますか?

例えば、用いたサンプル量が多いとか少ないとか。
多糖が夾雑物として含まれると、吸光度で調べて見かけ上、核酸がとれているように見えて実は、そんなにとれていない。
そして、泳動したときに2本のrRNAが見えない、という可能性はないですか?

もちろん、RNAaseによる分解を否定するつもりはないです。
多糖類など含まれた場合230nmに大きな吸収が出ると思いますが、どうでしょう?

わたしは、多糖で苦労したことがないので詳しくないですが、RNaseの影響以外に、なまさんが既に指摘しているように多糖の影響というのが気になります。

(無題) 削除/引用
No.631-2 - 2009/06/09 (火) 07:42:14 - ;;
実際の実験を先輩に見てもらうことが必要かと思います。
初心者のときは、実際に動いているところをチェックしてもらうことが重要か、と。

あと、RNaseはオートクレーブでは失活しません。
その辺のきちんとした知識は大丈夫ですか?

研究室に先輩、先生はいないのですか?
先達に質問するが一番です。そのような人間関係を築いて行きましょう。

RNA抽出が安定しません 削除/引用
No.631-1 - 2009/06/09 (火) 01:05:38 - なま
学生です。

実験初心者ですが、よろしくお願いいたします。




RNA抽出についてお聞きしたいことがあります。



1、多糖が多く含まれる果実を対象としている

2、今後ノーザンに用いたいため多量のRNAが必要

以上2点の理由から、キットを用いず、論文を参考にしたプロトコールに基づいてRNA抽出を行っています(HOT BORATE法)。



収量に問題がない場合でも、抽出後に電気泳動を行い純度のチェックを行いますと、2本のバンドが確認できるものもあれば、分解されてしまい一様に流れてしまっているものもある、と安定性に欠ける状態です。

成功率は2割程度と低いです。

同時に同様の手順をふんだサンプル間でも成功と失敗の違いがあり、原因がわからず、何を改善すべきなのか行き詰っています。


組織の再融解の防止、器具の洗浄、滅菌(オートクレーブ)等、気をつけてはいるつもりなのですが・・・。




何かアドバイス等ありましたら、よろしくお願いいたします。

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