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STZ糖尿病誘発糖尿病マウス トピック削除
No.523-TOPIC - 2009/05/22 (金) 11:53:21 - 北村紀子
糖尿病の研究をしているものです。ストレプトゾトシンという化合物を用いて、糖尿病を誘発するマウスを作っています。

ストレプトゾトシンを使うにあったって気をつけられていることはありますか?

ストレプトゾトシンは不安定な化合物で血糖値が上がるときとあがらないときがあります。

私のプロトコルを書いておきました。

なにか問題がありましたら。指摘していただくとうれしいです。

<条件>
動物: C57/Bl およそ20g
STZ: 200mg/kg i.p. (溶媒:0.05Mクエン酸緩衝液 pH4.5、 常温で投与)
実験: ストレプトゾトシン マウスの体重に対して 200mg/kg
0day、4dayの血糖値を比較する。

<protcol>
クエン酸緩衝液を作成する(100mlのビンに作成しています。)クエン酸480.5mgとクエン酸ナトリウム661.8mgをとり、(この割合だとPH=4.5となる)ように、混ぜI.E.Wを95ml加え混

ぜとけるまで混ぜる。その後、オートクレーブをかけ、4度保存しておく。

あらかじめ、マウスの体重を測定しておき、0dayの血液を尾静脈採血を行い、40ul採取する。

ストレプトゾトシン(-20度保存)を15mlファルコンにとり、クエン酸緩衝液に溶かさずに氷上においておき急いで動物舎へ

動物舎でクエン酸緩衝液(このとき、クエン酸緩衝液は、冷た過ぎるとマウスに投与するにあたって問題があると考え、常温にほどです。)とストレプトゾトシンを混ぜる

(20mg/ml)。ストレプトゾトシンは、混ざりにくい。激しく混ぜたり、ボルテックスを用いずに転倒混和で、ゆっくり溶かす。
濃度はマウスに対してストレプトゾトシンを200mg/kgにするために、クエン酸に対してストレプトゾトシンを20mg/mlとし、このストレプトゾトシン溶液を0.1ml/gで投与しています。

マウスに腹腔内投与する。クエン酸緩衝液に溶かしてから、マウスに投与するまで10min以内です。(最大、連続5匹まで投与しました。1番はじめのマウスが血糖値が上がりやすく

、最後に投与したマウスが血糖値があがりやすいということは、ありませんでした。ランダムに時々血糖値が低いマウスがいます。)

4dayに、頚動脈採血を行い、血液を採取する。その後、氷上に3h〜4hほどおいておき、血液が固まったことを確認したのちに遠心(13000rpm、15min)で上清をとり、これを血清と

し、血糖値を測定する。

血糖値が上がらないときの問題点として、
・ストレプトゾトシンがマウスに投与する前にストレプトゾトシンが分解してしまっている。
→混ぜ方に問題がある。
・ストレプトゾトシン溶液が、正確な量をマウスに投与できていない。
→1mlの注射筒を使っています。たとえば20gのマウスだと0.2mlストレプトゾトシン溶液を投与することになるのですが、0.01ml(1メモリ分)ずれると5%ずれる計算になります。

などを考えました。

なにかよいアドバイスがありましたら、よろしくお願いします。
 
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ワンオーダー違いません?? 削除/引用
No.523-15 - 2010/05/13 (木) 19:38:39 - おがり
大変参考になったのですが、0.1ml/gではなく、0.1ml/10gですよね??

(無題) 削除/引用
No.523-14 - 2009/06/11 (木) 13:50:08 - C
先に書いた酵素的なNO生成もありますが、ストレプトゾトシンの構造見たらNOあるので、NOドナーとして働くのかもしれません。非酵素的なNO生成はあります。溶液中で自然に分解してNOを生じるNOドナー物質は市販されて培養系の実験に使われていますから。
ストレプトゾトシンの場合ですが、溶媒のpHとか保存方法で安定性が変わるかもしれません。NOは専門でないので、あまり詳しいことは分かりません。適切な保存、使用方法についてメーカーとかに詳しく聞いてみてください。α細胞が傷害されれば、空腹時のグルカゴンの分泌がうまくいかなくなるような気がして聞きました。

(無題) 削除/引用
No.523-13 - 2009/06/11 (木) 12:41:43 - 北村紀子
C さま

グルカゴンは変化するかどうかわかりません。

NOSの関与は、初耳です。

そもそも、β細胞にNOSは存在するのでしょうか??

STZの構造からして、NOが不安定で、そこから切り離されて分泌されると考えていました。

(無題) 削除/引用
No.523-12 - 2009/06/11 (木) 11:57:51 - C
NOはNO合成酵素(NOS)が作ると習いました。NOは膜とかも通過して拡散律速で周りに広がっていくでしょうから、たとえβ細胞で生じてもα細胞とかにも影響は及ぶかもしれない。局所の酸素濃度とかにもよるけど。ただβ細胞を中心に濃度グラジエントが出来るような気がするのでβ細胞と同じ程度の影響がまわりの細胞でもおこるかどうかは分からない。血中のグルカゴンとか変化しますか。

(無題) 削除/引用
No.523-11 - 2009/06/11 (木) 08:35:24 - 北村紀子
御存知の方おられるでしょうか?

STZは糖の構造を持っており膵臓のGLUT2によりβ細胞により取り込まれ、そこでNOを産生しβ細胞を破壊するのですが、NOの産生は酵素反応なのでしょうか、非酵素反応なのでしょうか?

膵臓のα細胞に対してもSTZは毒性を発現するのでしょうか?

また、肝臓にもGLUT2は発現していますが、肝臓に対してSTZの効果は報告されているのでしょうか?

よろしくお願いします。

北村紀子

(無題) 削除/引用
No.523-10 - 2009/06/11 (木) 08:29:22 - 北村紀子
基本的な質問なのですが、STZは何からスクリーニングされてきたのでしょうか?

御存知の方おられましたら、よろしくお願いします。

ランゲルハンス島の評価 削除/引用
No.523-9 - 2009/05/27 (水) 18:42:40 - 北村紀子
あとマウスに薬品を加えた時のランゲルハンス島の変化を評価しようとしています。お聞きしたいのですが、ランゲルハンス島の変化でなにかよいパラメーターはありますでしょうか?

今まで、見たことのあるパラメーターを書いておきます
・膵臓の切片をたくさん(1つの膵臓につき30枚ほど)作りランゲルハンス島の大きさを比較する。
・ランゲルハンス島を単離し重さを比較する。(膵臓中にあるランゲルハンスをすべて単離できているのかわからないのでこの方法は難しいと思います。)
・これは増殖しているときの評価法ですが、in vivoでBrd-Uを投与しBrd-Uで染色し増殖した細胞を評価する。
・インスリンとグルカゴンで免疫染色し、アルファ細胞とベータ細胞の割合を評価する


なにかよい評価のパラメータはありますでしょうか?

北村紀子

norikokitamura2011@yahoo.co.jp

(無題) 削除/引用
No.523-8 - 2009/05/25 (月) 15:48:09 - 北村紀子
Kazu 様

NODは、雌のほうが早く発症するのですね。

Akita-mouseは10週齢までに、糖尿病を誘発するらしく、感受性は雄のほうが雌より重篤な糖尿病を誘発するそうです。

人間では、どうなのですかね。イメージなのですが、男の方が女に比べて健康に気を使わないので糖尿病にかかりやすいイメージをもっていますが。

北村紀子

(無題) 削除/引用
No.523-7 - 2009/05/25 (月) 14:42:47 - Kazu
確かNODでは♀の方が早く発症するはずですが、STZモデルではどうなんでしょうか?1例ずつでは統計解析はできませんが、当然雌雄差はあってもおかしくありません。しかし実験で使う場合は♂か♀に統一して行うので、あまり雌雄差を気にしたことはありません。

(無題) 削除/引用
No.523-6 - 2009/05/25 (月) 11:31:06 - 北村紀子
雌雄差についても、気になるところがあります。

使用マウスは<129>です。

雄:620mg/dl
雌:560mg/dl

と雌雄差が出ます。

これは、本当に雌雄差なのか気になるところですが。

(無題) 削除/引用
No.523-5 - 2009/05/25 (月) 11:27:59 - 北村紀子
ピペド 様

STZの血糖値の差は、個体差によるものも結構あるのですね。

数%なのですね。

血糖の上がらない個体を排除ということを検討してみようと思います。

ありがとうございます。

北村紀子

(無題) 削除/引用
No.523-4 - 2009/05/24 (日) 23:20:58 - ピペド
STZは不安定な化合物であることは間違いないので、バッファーに溶解後一定量ずつ分解すると思ってもいいように思います。
しかしながら実際のデーターから判断すると、投与による差というより個体差であるように思います。実際当方では100匹程度のSTZマウスを作成するのですが、数%は必ず血糖が上がらないものが出ます。
以上のようなことで以下の点をご検討されてはいかがでしょうか。

@血糖の上がらない個体を排除(たとえば350mg/dL以下)
@それらの個体に再度STZを投与
@静脈内投与

(無題) 削除/引用
No.523-3 - 2009/05/24 (日) 16:10:24 - 北村紀子
Kazu様

血糖値の差は個体差によるものなのか気になるところですが。
私の行った実験の結果を示しておきます。

使用マウス:129
結果:
4day 504、521、318(mg/kg)

と血糖値が上がりにくいものが出てきます。

血糖値を糖尿病の指標にしようと考えているので、大変悩んでいます。

将来的にはインスリン量も測ることも考えているのですが。

北村紀子
norikokitamura2008@yahoo.co.jp

STZ 削除/引用
No.523-2 - 2009/05/23 (土) 00:26:44 - Kazu
すでに過去トピは読んでおられるようですが、要約すると、
ipやivの手技が悪く、薬剤が十分投与されなかったというテクニカルな問題が考えにくいのであれば、差が出るのは動物の個体差による影響もあるので、100%DMを誘導して、さらに投与された動物の致死率を0%に抑えるには少々の条件設定が必要だと思います。
STZが不安定であるかどうかは異論のあるところですが、これが第一の原因とも言えないような気がします(もちろん試薬の安定性は重要で、それを軽視する姿勢に与するものではありませんが)。サルにSTZを投与する場合は、点滴で8分かけて投与している論文もあるようです(Am J Transplant 2009; 9:91)。
私の場合は、STZを生理食塩水に溶解しても特に問題ありませんでした。
もしDM誘導率を上げたければ、220 mg/kg、250 mg/kgと1回投与量を上げることになりますが、それに伴い致死率も少し上がると思います。
慣れれば大丈夫です。

STZ糖尿病誘発糖尿病マウス 削除/引用
No.523-1 - 2009/05/22 (金) 11:53:21 - 北村紀子
糖尿病の研究をしているものです。ストレプトゾトシンという化合物を用いて、糖尿病を誘発するマウスを作っています。

ストレプトゾトシンを使うにあったって気をつけられていることはありますか?

ストレプトゾトシンは不安定な化合物で血糖値が上がるときとあがらないときがあります。

私のプロトコルを書いておきました。

なにか問題がありましたら。指摘していただくとうれしいです。

<条件>
動物: C57/Bl およそ20g
STZ: 200mg/kg i.p. (溶媒:0.05Mクエン酸緩衝液 pH4.5、 常温で投与)
実験: ストレプトゾトシン マウスの体重に対して 200mg/kg
0day、4dayの血糖値を比較する。

<protcol>
クエン酸緩衝液を作成する(100mlのビンに作成しています。)クエン酸480.5mgとクエン酸ナトリウム661.8mgをとり、(この割合だとPH=4.5となる)ように、混ぜI.E.Wを95ml加え混

ぜとけるまで混ぜる。その後、オートクレーブをかけ、4度保存しておく。

あらかじめ、マウスの体重を測定しておき、0dayの血液を尾静脈採血を行い、40ul採取する。

ストレプトゾトシン(-20度保存)を15mlファルコンにとり、クエン酸緩衝液に溶かさずに氷上においておき急いで動物舎へ

動物舎でクエン酸緩衝液(このとき、クエン酸緩衝液は、冷た過ぎるとマウスに投与するにあたって問題があると考え、常温にほどです。)とストレプトゾトシンを混ぜる

(20mg/ml)。ストレプトゾトシンは、混ざりにくい。激しく混ぜたり、ボルテックスを用いずに転倒混和で、ゆっくり溶かす。
濃度はマウスに対してストレプトゾトシンを200mg/kgにするために、クエン酸に対してストレプトゾトシンを20mg/mlとし、このストレプトゾトシン溶液を0.1ml/gで投与しています。

マウスに腹腔内投与する。クエン酸緩衝液に溶かしてから、マウスに投与するまで10min以内です。(最大、連続5匹まで投与しました。1番はじめのマウスが血糖値が上がりやすく

、最後に投与したマウスが血糖値があがりやすいということは、ありませんでした。ランダムに時々血糖値が低いマウスがいます。)

4dayに、頚動脈採血を行い、血液を採取する。その後、氷上に3h〜4hほどおいておき、血液が固まったことを確認したのちに遠心(13000rpm、15min)で上清をとり、これを血清と

し、血糖値を測定する。

血糖値が上がらないときの問題点として、
・ストレプトゾトシンがマウスに投与する前にストレプトゾトシンが分解してしまっている。
→混ぜ方に問題がある。
・ストレプトゾトシン溶液が、正確な量をマウスに投与できていない。
→1mlの注射筒を使っています。たとえば20gのマウスだと0.2mlストレプトゾトシン溶液を投与することになるのですが、0.01ml(1メモリ分)ずれると5%ずれる計算になります。

などを考えました。

なにかよいアドバイスがありましたら、よろしくお願いします。

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