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アルカリSDS法の試薬の組成 トピック削除
No.453-TOPIC - 2009/05/12 (火) 21:27:03 - たか
はじめまして。
大学4年のDNAクローニング初心者のものです。
とても簡単なことだと思うのですが、先輩に聞いてもわからないので、
教えてください。

今回、アルカリSDS法を用いて、大腸菌からDNAをmini prep.しようと思い、
試薬を調製しました。

Solution I、Solution IIは調製できたのですが、
Solution IIIを作ろうとして、pHに関して、いろいろなレシピがあるので、
困ってしまいました。
Molecular Cloningでは、pHに関して特に言及されていなかったのですが、
和書の実験プロトコールには、pH5.2に合わせるように、と書いてありました。

Molecular Cloningの組成で作ろうとすると酢酸の量が足りず、
pH5.2にあわせようとすると、規定の量を遥かに超えてしまいます。

何か作り方が間違っているのでしょうか。
それとも、pHを合わせる必要はないのでしょうか。
ご教授、お願いいたします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.453-8 - 2009/05/15 (金) 16:25:21 - たか
AP様

重ね重ね回答,ありがとうございます.
高校化学のときにやった,化学平衡,緩衝液の問題を思い出しました.

ありがとうございました.

(無題) 削除/引用
No.453-7 - 2009/05/14 (木) 12:33:34 - AP
酢酸/酢酸塩の水溶液なので、大部分の酢酸基が未電離ですが、Alkali/SDS lysateのようなアルカリ溶液と混じると、アルカリのmol数に応じて酢酸が電離して中和が起こるわけですよね。なので、酢酸基のmol数が十分かどうかが重要で、sol IIIのpH(どれだけ電離状態にあるか)は中和力の指標にならないように思います。

ちなみに、7.5 M のNH4OAcはほぼ中性ですが、Alkali/SDS lysateに1/2 vol加える方法でちゃんと中和されるということは、以前のトピで触れました。

(無題) 削除/引用
No.453-6 - 2009/05/14 (木) 12:12:42 - たか
AP様

回答,ありがとうございます.

AP様も記述されたとおり,
Molecular Cloningでは,Soltion IIIの酢酸基(酢酸イオン)の終濃度が5Mになります.
一方で,Solution IIIの目的のひとつが中和であることから,
水素イオン濃度から計算される水素イオン指数(pH)をきっちり調製することが重要なのではないかと考え,
酢酸基の終濃度とpH,どちらを優先して考えればいいのかわからなくなり,投稿させていただいた次第であります.

皆様のおかげで納得することができました.
ありがとうございました.

(無題) 削除/引用
No.453-5 - 2009/05/13 (水) 13:56:40 - AP
解決済みですが、少々補足を。

たかさんの結論どおり、Molecular Cloningのレシピに従うのが簡単・最適な解決法です。

よく間違いがおこるのは、Sol IIIは5 M KOAc (pH 5.2 or so)ではなくて、5 M KOAc buffer (pH 5.2 or so)である、つまり酢酸基が5 Mであって、5 MのKOAcを溶かして酢酸でpHを合わせろというのではないということです。この点、エタノール沈殿で使う3 M NaOAc (pH XX)とは考え方が違うので注意です。

Molecular Cloningに従えば、KOAcが終濃度で3 M、HOAcが終濃度で2 Mになるようになっていますので、酢酸基が5 Mの溶液になります。ちなみに酢酸のpKaを4.74としてpHを計算してみると、
pH=pKa+Log([OAc-]/[HOAc])
=4.74+log(3/5) = 4.52
になりpH 5.2とは一致しませんが、酢酸の電離度の低さやイオン活量が考慮されていないせいで実測値は5前後になるはずです。理科年表などの資料でバッファーの組成とpHのテーブルをみると、酢酸塩:酢酸のmole比3:2ではpH 4.8となっています。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.453-4 - 2009/05/13 (水) 09:52:36 - たか
CJ様、おおさま

早速のご回答、ありがとうございます。
pHを厳密に合わせなくても問題がないのですね。
pHメーターはもちろんあるのですが、
今回はMolecular Cloningのレシピに従って調製しようと思います。

また、おお様にいただいた酢酸アンモニウムの情報は
今後、活用させていただこうと思います。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.453-3 - 2009/05/13 (水) 01:49:23 - おお
昔はpHをモニターしながら酢酸を加え作ってました。
しかしながら経験値か計算値か分かりませんが、ある濃度にすると
そのpHになるという事が分かりますので、pHをあわすよりその濃度
で作る物が多くなったのだと思います。この方法だとどう言う訳か
(といいますかバッファーによっていろいろ理由があると思いますが)
若干理想の(思った)pHからずれることがあります。なのでpHをモニター
しながら作るのがpHが重要なときは言い訳ですが、SolIIIをつくる
上でpHの厳密性はあまり問題にならないということではないでしょうか。

SolIIIを酢酸カリウムのかわりに酢酸アンモニウム7.5M(pHの調整は不要)
でやればきれいなDNAが取れるとここでAPさんに教えてもらいました。

(無題) 削除/引用
No.453-2 - 2009/05/12 (火) 22:13:48 - CJ
手元の2冊の本にはpHが書いていませんでした。
本1 酢酸カリウム 3M、酢酸 2M
本2 酢酸カリウム 10/3M、酢酸 だいたい2M
手元のミニプレップキットのpHをpHペーパーで測ってみたところ、
シグマ 5くらい
キアゲン 5弱

この液3は今までのアルカリ性の液を中和するのとカリウムでSDSを沈殿させるのが目的とのこと。その目的が達成されれば細かいレシピは問題にならないのでしょう。ただ、極端な酸性条件はDNAに良くないので、pH5.2というマイルドな条件にしろ、ということなのかもしれませんね。
参考までに。

アルカリSDS法の試薬の組成 削除/引用
No.453-1 - 2009/05/12 (火) 21:27:03 - たか
はじめまして。
大学4年のDNAクローニング初心者のものです。
とても簡単なことだと思うのですが、先輩に聞いてもわからないので、
教えてください。

今回、アルカリSDS法を用いて、大腸菌からDNAをmini prep.しようと思い、
試薬を調製しました。

Solution I、Solution IIは調製できたのですが、
Solution IIIを作ろうとして、pHに関して、いろいろなレシピがあるので、
困ってしまいました。
Molecular Cloningでは、pHに関して特に言及されていなかったのですが、
和書の実験プロトコールには、pH5.2に合わせるように、と書いてありました。

Molecular Cloningの組成で作ろうとすると酢酸の量が足りず、
pH5.2にあわせようとすると、規定の量を遥かに超えてしまいます。

何か作り方が間違っているのでしょうか。
それとも、pHを合わせる必要はないのでしょうか。
ご教授、お願いいたします。

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