一般的に、酵母はhomologous recombinationを起こしやすい性質を有しています。
このため、ヒトゲノムを組み込んだYACは高頻度にrearrangementを生じているので、クローニングには不向きとされています。
今回の場合は、AOX locusと導入遺伝子間で組換えを起こしたり、導入遺伝子内部で欠失した可能性があります。特に生育条件が悪くなると起こりやすいようです。
とは言っても頻繁に経験するものではないでしょう。
私も10ほどのコンストラクトの経験がありますが、その中で一度だけ発現しなくなったクローンがありました(同じコンストラクトでも他のクローンは問題なかった)。
同じコンストラクト由来でも念のため複数クローンを保存しておくことをお薦めします。
また、弘法さんの言う通り、deep freezerで凍結保存してください。
同様に穿刺培養したクローンの(長期)保存も遺伝子導入株ではお薦めしません。 |
|