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大腸菌によるリコンビナント作成のワークフロー トピック削除
No.387-TOPIC - 2009/04/24 (金) 05:57:22 - おお

大腸菌によるリコンビナント作成で条件が定まっていない新規の
ものを作る時のみなさんのワークフローを教えていただきたく
おもいます。

ルーチンにやってないので、毎回ゴチャゴチャとしています。
カルチャーの条件、可溶画分の割合の改善、抽出条件などどのように
こなしているでしょうか?
 
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27件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.387-28 - 2010/08/31 (火) 17:14:32 - A
めぐさん

> SDS-PAGEでタイムコースをとってバンドの変化を見て発現の確認をしており、WBはしていません。

そうであるなら分子量の小さい分解されていると思われる蛋白質が
本当に目的蛋白質の分解産物かどうかの裏は取れていないのですか?
少なくとも一度はできればドメインに特異的な抗体か少なくともtagに
対する抗体で発現・分解の状況を確認されては如何ですか。

> 比較的相同性の高いタンパクについて、BL21で発現させたと論文に書いてあり、まらS-S結合についても記述がなかったことから、BL21を使っています。未熟で申し訳ないのですが、S-S結合の数ってどうやって調べられてますか?

正確な数を知るにはそれこそ構造解析するしかないかと。
今扱われている蛋白質が細胞内蛋白質であれば還元環境ですからまずS-S
結合はないでしょう。何か相同性の高い蛋白質の構造がすでにわかって
いればそれと配列のアライメントすることですね。もしそれが無いと
なると配列中のシステインの数から最高で幾つまで可能性が考えられる
のかあるのか見るぐらいですか。奇数個あったりすると余ったシステイン
で隣同士の分子がS-S結合をつくる可能性がありますから、ちょっと扱い
づらいんですよね。もし可溶化された蛋白質からドメインのみを切り
出したサンプルがあるのであればそれを非還元、還元の二つの条件で
ゲルに流して差が見られればS-S結合の有無は予想できるかもしれません。
もちろん幾つあるかはわかりませんが。

(無題) 削除/引用
No.387-27 - 2010/08/31 (火) 15:55:34 - めぐ
>[Re:26] Aさんは書きました :
なるべく高いODで誘導がかけられるといいですね。そのほうが発現がいいでしょうから。たとえばOD1.0かそれ以上で。

次はこれをやってみようと考えています。

> pAbを使ってWBで確認されているのですね。

SDS-PAGEでタイムコースをとってバンドの変化を見て発現の確認をしており、WBはしていません。

>リフォールディングを行う場合気にするのは分子量よりもS-S結合
>の数ですけど結構あるのですか?

比較的相同性の高いタンパクについて、BL21で発現させたと論文に書いてあり、まらS-S結合についても記述がなかったことから、BL21を使っています。未熟で申し訳ないのですが、S-S結合の数ってどうやって調べられてますか?

(無題) 削除/引用
No.387-26 - 2010/08/31 (火) 15:12:29 - A
> N末には6×His-Nustag-6×His-タンパクというコンストラクトです。
> His-tagのみやチオレドキシンでは全く可溶化してくれませんでした。

tagだけでも結構大きいですね。約500aaですか。残念ながら自分は
Nus-tagは使ったことが無いです。

> 37度ではしたことないのですが、25度ではほとんどが不溶性画分にいってしまったので15度でやっています。

たぶん37度でも同じ結果でしょうね。想像していたように発現自体には問題
なさそうです。大腸菌は18度辺りで成長が止まるので低温培養の場合、私は
18度でやっています。前の書き込みでODで発現に差が見られないと言うこと
だったと思うので、なるべく高いODで誘導がかけられるといいですね。そのほうが発現がいいでしょうから。たとえばOD1.0かそれ以上で。

> 培地も考えて見ます。ただ、どうやら培養中に目的のタンパクが分解されているようで、培養時間の経過とともに分子量に低い側に太いバンドが出てきてしまいます。いちおうプロテアーゼ欠損株であるBL21を使っているのですが・・・
>
> あとリフォールディングですが、
> @分子量が40000ちょっと大きいこと
> Aドメインだけなので酵素としての活性がなく、リフォールディングの確認ができない点
> があり、リフォールディングは考えていません。

pAbを使ってWBで確認されているのですね。
めぐさんのように発現中に分解されてしまうような場合こそリフォール
ディングのメリットがあるんですけどね。今後結晶化する時にはサンプル
が均一であることが重要ですが、可溶画分から何とか精製できても全長
ドメインと部分的に分解を受けたドメインはほぼ同じ性質ですからこれを
分けるのはかなり難しいでしょう。封入体中の蛋白質が分解を受けること
は無いのでフォールディングしていないものの蛋白質自体は均質ですから。一般的にリフォールディングを行う場合気にするのは分子量よりもS-S結合
の数ですけど結構あるのですか?もちろん無いとしてもリフォールディング
が難しいのは確かなので簡単に始められないと思います。

酵母の発現なら培養液中にプロテアーゼインヒビターを混ぜて発現中の分解
を減らすのを見たことがあります(培養上清に発現)。大腸菌は菌体内に
に発現だからなあ。培地にインヒビターを入れて効いたかどうか。
発現チェックで蛋白質を抽出している際に分解を受けている可能性は無い
のですか?もしソニケーションなどで抽出しているのであればその際に
分解を受けている可能性も考えられます。平行して8M尿素で抽出した
フォールライセートも確認されると分解を受けているのが抽出の際なのか
発現の際なのか判断できると思います。

(無題) 削除/引用
No.387-25 - 2010/08/31 (火) 10:39:41 - めぐ
Aさん、丁寧なご回答ありがとうございます。

> tagはGST辺りですか?特に問題がなければどのタグか書いてもらえると
> 何か追加でアドバイスできるかもしれません。

N末には6×His-Nustag-6×His-タンパクというコンストラクトです。
His-tagのみやチオレドキシンでは全く可溶化してくれませんでした。


>37度では全て不溶性画分に行ってしまったため低温培養にしたと
>いうことでいいのでしょうか?つまり発現すること自体には問題がない
>とうことです。

37度ではしたことないのですが、25度ではほとんどが不溶性画分にいってしまったので15度でやっています。


> その2条件を検討して差が見られないのであればODの検討はあまり意味な
> さそうです。
> 私が同じような状況で改善が見られたのは培地をM9最小培地にして更に低温
> 培養したというケースです。低温にするのも最小培地にするのも発現を遅ら
> せて正しいフォールディングができる時間を稼ぐためですからめぐさんの
> ケースで改善が見られるかもしれません。但しこの場合は発現が更に遅く
> なりますから以前書き込みましたが最長で一週間発現させる必要があるかも
> しれません。
>

培地も考えて見ます。ただ、どうやら培養中に目的のタンパクが分解されているようで、培養時間の経過とともに分子量に低い側に太いバンドが出てきてしまいます。いちおうプロテアーゼ欠損株であるBL21を使っているのですが・・・

あとリフォールディングですが、
@分子量が40000ちょっと大きいこと
Aドメインだけなので酵素としての活性がなく、リフォールディングの確認ができない点
があり、リフォールディングは考えていません。

(無題) 削除/引用
No.387-24 - 2010/08/30 (月) 20:10:22 - A
> それともRosettaといった違う大腸菌を使うべきでしょうか?

他の大腸菌種を使ってみるというのはひとつの手でしょうが個人的に
大腸菌を替えて劇的な改善が見られたという話はあまり聞いたことが
ありません。Rosettaはレアコドンを含む蛋白質の発現量を改善するために
使われる大腸菌ですから、めぐさんの場合のように不可溶画分とはいえ
十分な発現が見られる系ではあまり改善は期待できないかと思います。
こんな場合、ここ何年かはTAKARAのコールド系のベクターに乗せかえる
人も見かけますね。

あと最後の手で、博打に近いのすが今のコンストラクションで前後に数
アミノ酸の長さの違ったコンストラクションを複数作成して発現させて
見ることです。正直膨大な作業になりますが1-2アミノ酸のあるなしで
蛋白質の安定度などが劇的に変わるのを何度か見たことがあるからです。
ただこの手間を取るなら酵母などの他の発現系に乗り換えるのとあまり
変わらないような気もします。

(無題) 削除/引用
No.387-23 - 2010/08/30 (月) 19:43:43 - A
懐かしいトピが上がっていて驚きました。

めぐさん

> あるタンパクのドメインについて、N末に可溶化を促進するtagを付加し、BL21(DE3)で発現させています。
> 誘導をかけてから、低温培養を行っています。
> タンパク自体は発現し、可溶化に得られるのですが、なんとかCBBで確認できる程度で、ほとんど不溶性にいってしまいます。IPTG濃度ではあまり改善されませんでした。結晶化を行いたいので、タンパクがたくさん必要です。

tagはGST辺りですか?特に問題がなければどのタグか書いてもらえると
何か追加でアドバイスできるかもしれません。CBBで確認できるぐらいは
可溶化していることはいい傾向かと思います。参考までにお聞きしたいの
ですが37度では全て不溶性画分に行ってしまったため低温培養にしたと
いうことでいいのでしょうか?つまり発現すること自体には問題がない
とうことです。

> 以前、同じタンパクドメインについて、N末にチオレドキシンを付加させた発現コンストラクトを同じくBL21で発現させていた時は、低温培養のほかにも、37℃30分やヒートショックを行ったこともありますが、このときは全く可溶化しませんでした。
>
> 何か他に挑戦してみた方がいいことってありますか?あと誘導をかけるODでも大きく可溶化が改善されますでしょうか?OD600=0.4 と0.9ではあまり変化しませんでしたが・・・

その2条件を検討して差が見られないのであればODの検討はあまり意味な
さそうです。
私が同じような状況で改善が見られたのは培地をM9最小培地にして更に低温
培養したというケースです。低温にするのも最小培地にするのも発現を遅ら
せて正しいフォールディングができる時間を稼ぐためですからめぐさんの
ケースで改善が見られるかもしれません。但しこの場合は発現が更に遅く
なりますから以前書き込みましたが最長で一週間発現させる必要があるかも
しれません。

多分そうだと思うのですがおそらくHis-tagを付けたコンストラクションを
持っているのではありませんか?もしそれで不可溶画分とはいえ十分な発現量が得られているのであればリフォールディングも視野に入れては如何ですか。
世の中にはリフォールディングした蛋白質で構造解析された例が幾つも
ありますから。以前何度か話したことのある知り合いのラボはリフォール
ディング関連の研究をしているラボで、ヨーロッパの結晶構造解析でめちゃ
くちゃ有名なラボとの共同研究に必要なサンプルを準備するためにトータル
でサンプル毎で200-300L近い培養を行ってリフォールディングしたといって
いました。その蛋白質にはS-S結合が6つありましたが、少なくとも知り合い
が準備したリフォールドされた蛋白質で4つの構造は解かれたそうです。もし
リフォールドされるのであればHis-tagを使って精製してからリフォールド
するのとリフォールドしてから精製するのと2パターンで検討されると
いいと思います。リフォールド時に凝集しやすい蛋白質の場合、他の蛋白質
がキャリアになるのか後者の方が回数率が良い場合があります。

(無題) 削除/引用
No.387-22 - 2010/08/30 (月) 18:30:34 - めぐ
タンパクの可溶化について悩んでいます。

あるタンパクのドメインについて、N末に可溶化を促進するtagを付加し、BL21(DE3)で発現させています。
誘導をかけてから、低温培養を行っています。
タンパク自体は発現し、可溶化に得られるのですが、なんとかCBBで確認できる程度で、ほとんど不溶性にいってしまいます。IPTG濃度ではあまり改善されませんでした。結晶化を行いたいので、タンパクがたくさん必要です。

以前、同じタンパクドメインについて、N末にチオレドキシンを付加させた発現コンストラクトを同じくBL21で発現させていた時は、低温培養のほかにも、37℃30分やヒートショックを行ったこともありますが、このときは全く可溶化しませんでした。

何か他に挑戦してみた方がいいことってありますか?あと誘導をかけるODでも大きく可溶化が改善されますでしょうか?OD600=0.4 と0.9ではあまり変化しませんでしたが・・・

それともRosettaといった違う大腸菌を使うべきでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.387-21 - 2009/05/05 (火) 00:08:29 - A
>[Re:20] おおさんは書きました :
> pIはカラムとの兼ね合いもあるのですが、バッファーがpIにちかいと
>可溶かしにくい可能性があると考える人もいるようです。ネイティブの
>コンディションで等電点電気えいどうすると、pIの位置で沈殿する
>タンパクもたしかにありますから。

勘違いしたようですいません。そのような意味でのバッファー条件の
検討はしたことが全くないので今後尿素入りのPBSの結果と封入体への
発現を比べてバッファーの影響の可能性がありそうな時に考慮して
みます。

(無題) 削除/引用
No.387-20 - 2009/05/04 (月) 17:43:44 - おお
>[Re:19] Aさんは書きました :

>
> 私はバッファー条件の検討はほとんどやったことないですね。pIはあく
> まで参考ですし、以前ある塩基性蛋白質で、おそらく何らかのパッチが
> あるためかと思いますがpH7.0付近で陽イオン、陰イオンどちらの
> カラムにもつくという蛋白質を扱ったことがあります。

pIはカラムとの兼ね合いもあるのですが、バッファーがpIにちかいと可溶か
しにくい可能性があると考える人もいるようです。ネイティブのコンディションで等電点電気えいどうすると、pIの位置で沈殿するタンパクもたしかにありますから。

pIによるカラムに対してのバッファーのpHの設定は私はあんまり意味ないと思っています。ファルマシア(GE)の人とか偉そうにそんなこといっているみたいで、最近はそれをみんなうのみにしているようなひとがいっぱいいます。
なんとでも否定できる理屈で反論できるのですが、喧嘩しても仕方ないので
まあかみつきはしませんが、、、このへんはちょっと違うとピでも立てたいですね。

(無題) 削除/引用
No.387-19 - 2009/05/04 (月) 17:06:31 - A
> IPTGはいじらずに誘導時のODと誘導時間に重きを置いていますね。
> これは誘導時間などのパラメーターのほうが可溶かに与える影響が
> 大きいとお考えですか?

経験的にですがとりあえず誘導がかかってくれないと不溶分画とはいえ
目的蛋白質が発現してくれませんからまずは誘導に必要と思われるIPTG
濃度は変えないということです。

> あ、ここでIPTGをいじるのですね。なんとなくお考えの方法論が分かってきたような気がします。一週間というのはたまに聞くのですが、やはりうまく行くとこが結構あるんでしょうか、、、

発現量は十分あるのにただ不溶画分に発現してしまう場合、低温、最小培地、低濃度IPTGによる誘導で可溶化画分に発現させようとすると時間を
かけないと十分量得られないことはあるようです。以前いたラボの近所の
構造屋さんが共用の低温振とう機を時々1週間予約していたりしてました。
ですから検討する時間が十分にあるのであれば試してみる価値はあるかと
思います。

> 書いていただいた流れを参考にして考えてみたいと思います。
> ちなみのラいセイとのバッファーの条件は検討されないのでしょうか。

私はバッファー条件の検討はほとんどやったことないですね。pIはあく
まで参考ですし、以前ある塩基性蛋白質で、おそらく何らかのパッチが
あるためかと思いますがpH7.0付近で陽イオン、陰イオンどちらの
カラムにもつくという蛋白質を扱ったことがあります。ですから私は
中性辺りのバッファーしか基本的に使いません。もしその蛋白質が
酸性なり塩基性なりで安定であるとか、そのようなpHで存在している
ことがわかっているなどがあれば考慮すると思いますが。あとは分解
されやすい蛋白質の場合、プロテアーゼインヒビターを入れるぐらいです。

(無題) 削除/引用
No.387-18 - 2009/05/04 (月) 14:27:16 - おお
>[Re:17] Aさんは書きました :

詳しく書いていただきうれしいです。

> 私が新しいコンストラクションを得たときに行う初期スクリーニング
> は大体こんな感じです。

> Culture volume:15mL in 50mL Falcon Tube
> 誘導時のOD(600):0.5と1.0
> IPTG :1mM
> 誘導後の発現温度 :18,25,37度
> 誘導後のサンプリング:0,1,2,6,12,24時間後
> サンプリングのVolume:1mLx2


IPTGはいじらずに誘導時のODと誘導時間に重きを置いていますね。
これは誘導時間などのパラメーターのほうが可溶かに与える影響が
大きいとお考えですか?

>
> 回収した1mLの菌体をを200uLのPBSで溶いて凍結融解、もしくはソニ
> ケーションで抽出して上清と沈殿に分けてWBで確認といった感じです。

可溶化条件を簡便に調べられるセットアップはした方がいいですね。
参考になります。

> とりあえず生えているかどうかを早く確認したいときにはPBSに8M尿素
> を入れて全ての蛋白質を抽出することもあります。
> これである程度条件を絞って、たとえばIPTG濃度であれば0.01-1mMの
> 間で最適化しますし、たとえば18度で発現させる場合には最高で1週間
> 発現させることもあります。

あ、ここでIPTGをいじるのですね。なんとなくお考えの方法論が分かってきたような気がします。一週間というのはたまに聞くのですが、やはりうまく行くとこが結構あるんでしょうか、、、

> あと知り合いがGroELなどの共発現でいろいろ試して
> いるのを見たことがありますがうまく行ったという話を私は聞いたことは
> ないですね。

あ、そうなんですね、、、たしかにいまだにBL21でやっている人もおおいですし、、
買って使うほどの物ではないような気もしてきました、、、、

なにやらいっぱい振ることができるパラメーターがありますので、うまく
要領よくやることができないかと思案しているわけです。

書いていただいた流れを参考にして考えてみたいと思います。
ちなみのラいセイとのバッファーの条件は検討されないのでしょうか、、、
PIを考えてそれからなるべく2はなす(1以上)といった人もいるようですが。

(無題) 削除/引用
No.387-17 - 2009/05/02 (土) 00:47:12 - A
私が新しいコンストラクションを得たときに行う初期スクリーニング
は大体こんな感じです。

Medium:LB
E.coli:TG1(今のラボが代々使っているというだけで特に特別な意味はありません。)
Culture volume:15mL in 50mL Falcon Tube
誘導時のOD(600):0.5と1.0
IPTG :1mM
誘導後の発現温度 :18,25,37度
誘導後のサンプリング:0,1,2,6,12,24時間後
サンプリングのVolume:1mLx2

これだけでも一度にやると結構大変なので一度に行う誘導後の温度を
最初は2つだけにして、後でもうひとつを行うことが多いです。

回収した1mLの菌体をを200uLのPBSで溶いて凍結融解、もしくはソニ
ケーションで抽出して上清と沈殿に分けてWBで確認といった感じです。
とりあえず生えているかどうかを早く確認したいときにはPBSに8M尿素
を入れて全ての蛋白質を抽出することもあります。
これである程度条件を絞って、たとえばIPTG濃度であれば0.01-1mMの
間で最適化しますし、たとえば18度で発現させる場合には最高で1週間
発現させることもあります。
ここまできてうまくいかない時にはレアコドンを考慮した菌体に変えたり、
発現をゆっくりにしたい時には培地をM9最小培地にしてうまくいったこと
もあります(この場合は温度も低い場合が多いので発現時間はが1週間
になったりします)。
ここまできてもだめならコンストラクションを少し換えて見るのもひとつの
手ですが私は大体この辺りであきらめて酵母や培養細胞、バキュロの系に
移ることが多いです。あと知り合いがGroELなどの共発現でいろいろ試して
いるのを見たことがありますがうまく行ったという話を私は聞いたことは
ないですね。

(無題) 削除/引用
No.387-16 - 2009/05/01 (金) 23:43:31 - xtal
>[Re:13] おおさんは書きました :
> >[Re:9] xtalさんは書きました :
>
> > 可溶化率が悪い場合はシャペロン共発現やSUMO融合をためす.
>
> SUMO融合は知りませんでした。御手元に文献などありましたら、
> 情報をいただけますか?

Comparison of SUMO fusion technology with traditional gene fusion systems: Enhanced expression and solubility with SUMO
Protein Sci. 2006 January; 15(1): 182–189.

可溶化率の向上をどこまで頑張るかは,悩ましいところです.
10%でも可溶化するなら,数十リットル培養して力業で精製する方が速いときもありますし...

(無題) 削除/引用
No.387-15 - 2009/05/01 (金) 22:30:56 - phi
ラボでリコンビナントばっかりやってます。

コンストラクションはラボにある融合タンパクをいくつか選ぶ。
(MBP、GST、SUMO など。全てpET vectorで構築してあります。)

培地はLB一択。添加剤なし。

菌体はBL21(DE3)pLysSとOrigamiを並べて使用。
(コドンによってはRosetta-gamiも。)

温度は37℃ or 30℃
OD600=0.6まで上げてIPTG後は3時間。

ダメな場合は気分でTrxAの共発現をやったりします。

経験としてIPTGの濃度や温度を振っても、
大幅に改善しないので、いっそのこと
融合タンパクを変えます。

あと、無細胞系でもやったりします。

ご参考までに。。。

(無題) 削除/引用
No.387-14 - 2009/05/01 (金) 17:19:33 - おお
>[Re:12] るるさんは書きました :
> 以前、T7プロモーターだと短時間でどかっと発現して不溶化したタンパク質を
> lacプロモーターでダラダラ発現させて少しマシに可溶化できたことがあります。

プロモーターの選択も考慮に入れるのも手だということですね。

(無題) 削除/引用
No.387-13 - 2009/05/01 (金) 17:15:49 - おお
>[Re:9] xtalさんは書きました :

> 可溶化率が悪い場合はシャペロン共発現やSUMO融合をためす.

SUMO融合は知りませんでした。御手元に文献などありましたら、
情報をいただけますか?


>
> Structural genomicsがとっているアプローチをまとめたレビューによるとLIC/His-tag/T7がポピュラーです.
> Nat Methods. 2008 Feb;5(2):135-46

これは参考になります。HISで次にゲル濾過がよくやられているのですね。
うちのラボにファふぃにティーつぎに濃縮でむりやり(と勝手に思っている)
ゲル濾過に持っていくやつがいます。でゲル濾過で何も考えずピークを
取っているようなのですが、、、溶出位置で大体の分子量見とけといってるのに
全然しなかったり、、、、何考えてるんだか


>
> > タンパク○千なんかでは初めから哺乳類の培養細胞で発現させるとか...

実はその方法は好きです、、、っていってもほとんどしたことがないですが、、、
1度やろうとして、精製の途中でほかのことで忙しくなっちゃったりして、、
精製が面倒なんですよね。生化学的なことしかしないので、1ugとれたら
ひととおり実験ができるかなっておもうのですが。

(無題) 削除/引用
No.387-12 - 2009/04/30 (木) 09:08:36 - るる
以前、T7プロモーターだと短時間でどかっと発現して不溶化したタンパク質を
lacプロモーターでダラダラ発現させて少しマシに可溶化できたことがあります。
もっとも、タンパク量を稼ぐ為に大腸菌のODを上げたら、大腸菌由来のきょう雑タンパク質が増えてしまって精製は大変でしたが。

ワークフローではありませんが、T7系を試してダメならlac系にまたサブクロというのも面倒なので、サブクロの時点でT7系とlac系を作ることにしてます。

(無題) 削除/引用
No.387-11 - 2009/04/30 (木) 01:28:04 - おお
>[Re:6] 中年さんは書きました :
> おおさんが質問されていたんですね。間抜けなお説教をしてしまってすみません。

ご指摘は確かですので、読んでる方々にもいいと思います。

(無題) 削除/引用
No.387-9 - 2009/04/29 (水) 06:17:09 - xtal
基本的にはケースバイケースです.
発現量が低いのか,可溶化率が悪いのかでも対処法は違いますし..

私のやり方は
His またはGSTタグで発現させる.

> バイチは異なったものを使うかLB TF M9など、、、
LB

> バイチの添加物は試すか、試すらな何をためすか?
Zn fingerタンパクとかの時はcofactorを入れる.

> 誘導の温度は振るか(低温デフォルトの人もいるようです)?
> 培養の長さは?
37℃ 3時間,または16℃ o/n

> 大腸菌の菌株は複数試すか?あるいは何がデフォルトか?
BL21がデフォルト,コドンに偏りが有る場合はRosetta.
可溶化率が悪い場合はシャペロン共発現やSUMO融合をためす.

> ライセいと用のバッファーの最適化は行うか?行うならどのように行うか?
使っているタグによってある程度使えるバッファーが決まってしまうので,
最適化はあまり行わない.塩濃度,グリセロール,界面活性剤等の検討のみ.

Structural genomicsがとっているアプローチをまとめたレビューによるとLIC/His-tag/T7がポピュラーです.
Nat Methods. 2008 Feb;5(2):135-46

> タンパク○千なんかでは初めから哺乳類の培養細胞で発現させるとか...
上記の論文だとcell-freeでやっているようです..

(無題) 削除/引用
No.387-8 - 2009/04/29 (水) 00:15:14 - 小童
日頃より勉強させていただいております。

タンパク屋さんではないので有用なレスができないのですが...

主旨とは関係のないレスで恐縮なのですが、諸先生方のレスは大変参考になります。
最近はレポート程度の質問も幾らか見受けられますが、それでも(おしかりを含めて)勉強になります。私と同じようにトピック・レスをつけられなくても参考にされている学生さんは多々いるのではと思います。

さて、リコンビナント作成に関してですがやはり研究室にある材料から試すのが普通だと思いますが、ダメならおおさんの挙げられた以外では発現タンパクの安定化(SUMO化とか)でしょうか?

専門とされている方のご意見があると参考になります。

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