どうしてもsemidry electroblottingじゃなきゃいけないんでしょうか。vacuumや電気などでトランスファすると流速が早すぎて、特に低分子量の核酸がメンブレンをすり抜けることがあります。
明確な理由がなければcapillary blotをおすすめします。特別な装置は必要ありませんし、それほど時間はかかりません。
濡らした濾紙を2,3枚重ねた上に、メンブレン、その上にあらかじめトランスファバッファに置換したゲルを乗せ、
これをペーパータオルのスタックの上に乗せるだけで良いです。長時間トランスファするときは、ゲルの上にトランスファバッファーを垂らすか、トランスファバッファを入れたリザーバからゲルの上に濾紙を渡して毛細管現象で供給できるようにします。
補足されづらく吸着力の弱い低分子RNAなので、メンブレンはポジティブチャージナイロンで厚口のものがよいと思います(Pall Biodyne-plus, Roche ポジティブチャージナイロンなど)。この点でノンチャージのHybond-NXは、ブロットの方法がなんであれ、不適当だと思います。
また、塩濃度低めのトランスファバッファだとキャピラリーブロットでも低分子量RNAは通り抜けることがあります。20x SSC(10xや2xだと成績が落ちる)のような塩濃度の濃いトランスファバッファを使いましょう。
ハイブリなど、ブロットをさらに外液に晒すような処理をする場合は、ブロット後の固定も重要です。共有結合性の結合を生じる、UV-crosslinkが簡単、確実です。 |
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