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マウス線維芽細胞のprimary culture トピック削除
No.382-TOPIC - 2009/04/23 (木) 18:57:31 - TK
はじめまして、宜しくお願いいたします。

現在マウスの線維芽細胞をexplant法で行っているのですが継代していくたびにみるからに(明らかに)senescentになり困っております。継代5代目ともなると形態的にももはや典型的な(学術誌の写真などに掲載されるような)ものとは言えなくなってしまいます。

現在用いている条件は
マウスC51/BL6 8w male

Medium
DMEM containing L-glu / FBS 10%
PS 1%

継代時 
PBS wash の後に
0.25%Trypsin / EDTA
2min incubation

播種条件は
2.0-2.5 cells/cm2
(当初は1.0cells/cm2でしたがあまりsparseに蒔くと形態がより悪くなりやすい印象を持ち、今は上記の条件にいたしてます。)

参考としまして、
マウスNeonateを用いた際には酵素法、Explant法のいずれでもPassage5くらいまではなんとか形態は保てました(それでもやはりきれいとはいえませんが)。しかし4週のマウス、8週...と週数が進むにつれて「よい線維芽細胞」が培養できません。もちろんトリプシン濃度、incubation時間をかえたりserumも数種類試してみました。完全に手詰まりの感があります。

何卒アドバイスいただければ幸いです。
 
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18件 ( 1 〜 18 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.382-18 - 2009/04/28 (火) 12:41:19 - あべちゃん
SIPS NAC senescenceのキーワードだけでも、すぐに出てきますよ。

NACの添加? 削除/引用
No.382-17 - 2009/04/28 (火) 10:07:34 - MP
便乗して質問させてください。
ROSによるsenescenceはNACを培地中に加えることで回避できる、というような記載がとある日本語のマニュアル本にあったのですが、肝心の詳しい条件が書かれていませんでした。Pubmedを調べましたが論文を見つけることができません。どなたかそのような培養で、実際にsenescenceを回避できた方などいらっしゃいますか?
いろんな濃度でNACをいれてみて、自分で調べればいいのでしょうけど。

お返事遅くなり申し訳ありません。 削除/引用
No.382-16 - 2009/04/26 (日) 22:49:15 - TK
おおさん、あべちゃんさん、~さん、
みなさんご意見およびアドバイスありがとうございます。

皆さんから意見をいただいて
まだきらめるのには早い(試みるべきことがある)んだなと
痛感しております。個人では結構調べに調べたつもりでいたのですが
まだまだ不勉強でした。

ROSの概念およびそれに対する対策が私の現在行き詰っている部分の打開策に
なるか・・・いろいろ早速試してみたいと存じます。
お教えいただいた論文もこれから読んでみるところです。

色々ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.382-15 - 2009/04/26 (日) 13:20:46 - ~
>[Re:14] あべちゃんさんは書きました :
> 噂で聞いたことがあるんですが、1ガス制御のCO2インキュベーターで、ガスボンベやさんにお願いして、3%O2、5%CO2、92%N2の比率で配合して作ってもらい、3%O2, 5%CO2環境を作ることができるそうです。

ボンベ屋さんで混合ガスを作ってもらうのであれば、
Tフラスコに吹き込んで、蓋を閉めることで、CO2インキュベーター丸々一台を使わずに目的の環境を作ることが出来ます。

何秒吹き込むかや、何日おきに吹き込みなおすかなどで多少条件検討が必要ですが、
インキュベーターが足りない場合には有効でしょう。
(低酸素状態なので、毎日吹き込まないといけないかもしれません)

(無題) 削除/引用
No.382-14 - 2009/04/26 (日) 03:21:24 - あべちゃん
話がすこし早いかもしれませんが、

3%CO2に維持するには2ガスを制御できるインキュベーターが必要です。窒素ガスとCO2ガスを送り込みながら、3%O2、5%CO2にします。

噂で聞いたことがあるんですが、1ガス制御のCO2インキュベーターで、ガスボンベやさんにお願いして、3%O2、5%CO2、92%N2の比率で配合して作ってもらい、3%O2, 5%CO2環境を作ることができるそうです。

(無題) 削除/引用
No.382-13 - 2009/04/26 (日) 03:16:58 - あべちゃん
TKさん、

なるほど。TKさんの目的であれば、なおさらcellular senescenceを回避することをすればよさそうですね。

PubMed ID: 12855956を参照するといいでしょう。

細胞老化の論文はとってもたくさんあるので、一朝一夕にはフォローできないかもしれませんが、この論文ではMEFの寿命伸長について、TKさんのご研究の役に立てる情報が含まれていると思います。

「カルチャーショック」を含めストレス誘導性早期老化(SIPS)、およびRas12Vなどの癌遺伝子強制発現により引き起こされる細胞老化はすべて活性酸素により引き起こされると断言して間違いないです。

よって、フィーダーレイヤーでもMEFの老化を回避できますが、酸素を3%にして培養すること分裂寿命を改善できます。
現在は細胞老化の研究をしておらず、フィーダーレイヤーに関するMEFの論文で参考になる物も合ったはずなのですが、見つけられません。見つかったらまたレスしようと思います。

(無題) 削除/引用
No.382-12 - 2009/04/25 (土) 19:14:28 - おお
あ、ちなみにマウスはテロメラーゼ活性は大抵の細胞(線維が細胞でも)で
アクティブなので、テロメラーゼによるレスキューはあまり望めないと思います。

(無題) 削除/引用
No.382-11 - 2009/04/25 (土) 19:11:44 - おお
細胞老化が問題になっているようですね。でもこれは避けられませんし、
バイチが悪いわけでもないと思います。

週令をもっと若くすることはできませんでしょうか4-6週令とか、、
バイチが悪い訳ではないといいましたが、たしかに培養でみられる細胞老化
はROSが関与しているようで抗酸化剤の添加とかである程度寿命が伸びるようです。

cellular senescenceで一度検索等してみればどうでしょうか?
フィーダーについては知らなかったのですが、添加物その他の工夫による
寿命延長はいろいろ試みがなされていると思います。

T抗原はたしかに実験に向かないかもしれませんが、T抗原発現ユニットを
loxPではさみ、移植のまえにCreで切り出してしまうという実験も
発表されているようです。

あべちゃんさん、ななしさんありがとうございます。 削除/引用
No.382-10 - 2009/04/25 (土) 18:47:36 - TK
「カルチャーショック」の概念は中々興味深いですね。

私の実験は少しだけ前述しましたがこれらの細胞を最終的にかき集めて
これを細胞治療としてさまざまな方法でマウス生体に投与するというものです。ですのである程度それなりにまとまった数が必要で、Line化されたものは私の実験には使えません。

ですので初代からコツコツ培養してそれなりの数を得ようとしております。またその際にあまりにsenescentですと実際細胞治療の効果もあるのかないのかわからなくなってしまいます。それで苦労しているところでした。

(無題) 削除/引用
No.382-9 - 2009/04/24 (金) 21:18:56 - あべちゃん
MEFは10−15PDLで分裂寿命を迎えます。これは、テロメア短小化とは関係のないタイプの細胞老化で、“カルチャーショック”と呼ばれる物です。
不適切な培養条件により、何らかの原因で発生するROSによると考えられています。

このカルチャーショックは、フィーダーレイヤー上で培養することで、著しく分裂寿命を延ばすことができます。

TKさんの実験目的がわからないので、不適切かもしれませんが、単純に不死化していない細胞を取りたいと言うことでしたら、フィーダーレイヤーで解決しないでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.382-8 - 2009/04/24 (金) 20:48:22 - 名無し
この場合、播種細胞数とか、継代のシャーレの面積とかで、5PDLの意味合いが全然変わってくるような気がするのですが。細胞数で撒いて何回継代というふうに考えておられるようですが、プライマリーの場合、1枚のディッシュで100%confluencyになったものを同じサイズのディッシュ2枚にsplit(この時点で50% confluency)してそれが100%confluencyに達したときが1PDL(集団として細胞が1回分裂したと見なす)と考えてこの要領でin vitro agingするまで以後継代していくと学生のときの実習で習ったのですが違うのでしょうか?。プライマリーカルチャーは細胞培養では基本的な実験技術ですから、初学者向けの実験書にも詳しく出てると思うので継代の方法やPDLの定義について確認される事を勧めます。

(無題) 削除/引用
No.382-7 - 2009/04/24 (金) 20:04:20 - TK
~ さん、レスをつけてくださりありがとうございます。
またご意見もありがとうございます。

私の実験の目的は細胞治療の1ソースとして線維芽細胞を使うもので、実際に「ソースとしてマウス8週齢を使った」と書いててもそれが細胞治療の段階でどれだけ形態が保たれていたかなどに関してはあまり触れられていないように思います。

単発で線維芽細胞を用いた実験系ではMEFがやはり圧倒的に多いですよね。

で、線維芽細胞の代表例として提示されるのはとてもきれいな写真。。。と

私自身イヌでやっていたときには結構何継代しても大丈夫だったのでマウスもある程度の継代は大丈夫なんじゃないだろうかという思いもありました。

>わざわざ手間のかかるMEFが使われているのは、アダルトではうまくいかないからでしょう。

…納得です。

皆さん、本当にありがとうございます。

8週令から繊維芽細胞を増やしてこれる根拠としている論文はどれですか? 削除/引用
No.382-6 - 2009/04/24 (金) 10:09:36 - ~
アダルトの繊維芽細胞がすぐに老化してしまうというのは、別におかしい結果ではないと思いますが。
わざわざ手間のかかるMEFが使われているのは、アダルトではうまくいかないからでしょう。

>マウスNeonateを用いた際には酵素法、Explant法のいずれでもPassage5くらいまではなんとか形態は保てました
別に腕に問題はありませんよね。

ほとんどが老化した状態で、しばらく培地交換だけして生かしておけば、
中には不死化した細胞が出てくると思います。
またSV40 large T antigenなどを入れてやれば、より効率よく取れると思います。

皆さんありがとうございます。 削除/引用
No.382-5 - 2009/04/23 (木) 22:42:56 - TK
皆さん、早速レスをつけてくださりありがとうございます。

一つ訂正ですが
2.0-2.5 cells/cm2
は記載の誤りでして
正しくは
20,000-25,000cells/cm2
です。以前は10,000cells/cm2でした。

私もいろいろトライアンドエラーを行ってきて今に至るのですがあまりにうまくいかないので、最近ではみさんのおっしゃるようなことと同じことを考え始めております。『「Primary」からの線維芽細胞はこういう(経過をたどる)ものかもしれない』と。事実P5-P6では細胞数をカウントしてもあまり数に代わりがないどころか減ってたりもします。

しかしこのようなことが書いてある文献を見つけられないでいること(文献に出てくる写真はどれも継代がすすんでてもうらやましいくらいきれいですよね。いわゆるチャンピオンデータなのかもしれませんが)、
および私自身イヌを用いて線維芽細胞培養をやっていたことがあるのですがその際には結構何回でも継代できたことから未だ何か試してみる方法はないものかと考えているところです。

よっしーさん、ATSさんもご親切にありがとうございますのご提示くださっている条件も試してみたいと存じます。

あらためてありがとうございます。

追記:さまざまな意見を頂きたいので、あらためてほかの質問サイトにも出してみようかともおもっております。

(無題) 削除/引用
No.382-4 - 2009/04/23 (木) 20:28:43 - み
不死化してない繊維芽細胞なら分裂回数に限度あるでしょうから当たり前じゃないですか?
一部は不死化するのかもしれませんが・・・・。
無茶苦茶薄まきされてますね。コンフルエントになるまでにいったい何回細胞分裂しないといけないのでしょうか。
それがさらに5倍(5回継代)ですよね。

(無題) 削除/引用
No.382-3 - 2009/04/23 (木) 19:52:42 - よっしー
TKさんの方法のどこがおかしいのか分かりませんが,
私が以前やっていた方法です.Explant法です.
まずC57BL/6の胎生14日を使用.(adultから採った事はありません)
DMEM(high glucose,pyruvate (-))+GlutaMax+10%FBS+ P/S
播種は40,000/cm2でした.
TKさんのおっしゃるとおり,播種密度が低いとうまくいかないです.

2.0-2.5 cells/cm2というのは良く分かりません.

Medium199 削除/引用
No.382-2 - 2009/04/23 (木) 19:27:32 - ats
BJ1-hTERTというテロメラーゼ遺伝子を導入し不死化させたヒト由来の線維芽細胞株は、MEM+Medium199(4:1)+FBS10%で培養します。。DMEM+199でも可能です。しかしMEM,DMEMでは、ほとんど増殖しません
もしかしたらマウス繊維芽細胞もDMEM培地では何かしらの栄養成分が足りないのかも。他の培地を検討してみてはいかがでしょうか。ちなみにMedium199は、シグマから購入出来ます。
ご参考になれば。

マウス線維芽細胞のprimary culture 削除/引用
No.382-1 - 2009/04/23 (木) 18:57:31 - TK
はじめまして、宜しくお願いいたします。

現在マウスの線維芽細胞をexplant法で行っているのですが継代していくたびにみるからに(明らかに)senescentになり困っております。継代5代目ともなると形態的にももはや典型的な(学術誌の写真などに掲載されるような)ものとは言えなくなってしまいます。

現在用いている条件は
マウスC51/BL6 8w male

Medium
DMEM containing L-glu / FBS 10%
PS 1%

継代時 
PBS wash の後に
0.25%Trypsin / EDTA
2min incubation

播種条件は
2.0-2.5 cells/cm2
(当初は1.0cells/cm2でしたがあまりsparseに蒔くと形態がより悪くなりやすい印象を持ち、今は上記の条件にいたしてます。)

参考としまして、
マウスNeonateを用いた際には酵素法、Explant法のいずれでもPassage5くらいまではなんとか形態は保てました(それでもやはりきれいとはいえませんが)。しかし4週のマウス、8週...と週数が進むにつれて「よい線維芽細胞」が培養できません。もちろんトリプシン濃度、incubation時間をかえたりserumも数種類試してみました。完全に手詰まりの感があります。

何卒アドバイスいただければ幸いです。

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