Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

「ヒト肝ミクロソームを用いた活性測定のばらつき」の解決法 トピック削除
No.3764-TOPIC - 2011/01/03 (月) 13:18:58 - cyp
長い説明になってしまいますが、お付き合い下さい。


ヒト肝ミクロソームを酵素源、
クマリンを含めた7種類の分子種に特異的な基質を混合したカクテル基質を用いて、
合成した新規化合物のin vitroでの酵素活性阻害評価の検討試験を実施しています。

酵素反応の組成は…
・ヒト肝ミクロソーム(反応液中の濃度は0.05mg/ml)
・50mMリン酸バッファー(pH 7.4)
・DMSO(反応液中の濃度は0.5%)
・NADPH(反応液中の濃度は1.3mM)
・カクテル基質(反応液中ではFDAガイドラインに示されているKm値の範囲内)


ISにフェニトインを用いて、
生成した各分子種の生成物をLC-MSで検出して、各生成物/IS比を観察しています。

反応は96ウェルプレートで実施し、
現在、どのウェルでも均一に反応が進んでいることを確認するために、新規化合物の溶媒として用いるDMSOを用いています。(本試験ではDMSOをコントロールとして添加して用いる)

反応系は…
ミクロソーム、バッファー、DMSOを混合した後、
@NADPHを添加し、30分のプレインキュベーションを実施した後、基質を添加し10分間の反応をする系 [プレートの上半分]
A基質を添加し、30分のプレインキュベーションを実施した後、NADPHを添加し10分間の反応をする系 [プレートの下半分]


両者、反応液量の3倍量のメタノールを添加して反応停止しています。
反応はNADPHと基質を添加する前は4℃で実施し、両組成を添加後は37℃で実施しています。



結果を見ますと、反応系@と反応系AのIS比の値に約2倍以上の差が見られました。
基本的に、反応系@の方の値が高くなっています。
この現象は予想外で、最初はどのウェルもほぼ同じ値を示すと考えていました。
先駆者により、そのような結果を提示されましたので…


どのウェルでも均一の値(相対標準偏差が10-15%程度に収まる程度のバラツキ)が得られるように、
反応温度にムラがあるのかと、各ウェルにかかる温度をチェックしたところ、温度ムラは特にありませんでした。
調製した基質がよくないのではないかと考え、新しく作り直しましたが改善はされませんでした。
ヒト肝ミクロソームのLotを変えて実施しましたが、改善されませんでした。



この問題をなんとしても打破したいのですが、名案が浮かばず困っています。
打開策の糸口になるようなアドバイスを頂ければと思います。
よろしくお願いします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



2件 ( 1 〜 2 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.3764-2 - 2011/01/03 (月) 14:01:09 - 通りすがり
あえて1の実験をされておられるということは、ミクロソームの劣化、というか、酸化なのか、その辺の可能性を考慮されてではないのかと思いましたが、もしそうならば、ミクロソームの保存状態なのではないでしょうか?保存時に酸化への対策はされてますか?

「ヒト肝ミクロソームを用いた活性測定のばらつき」の解決法 削除/引用
No.3764-1 - 2011/01/03 (月) 13:18:58 - cyp
長い説明になってしまいますが、お付き合い下さい。


ヒト肝ミクロソームを酵素源、
クマリンを含めた7種類の分子種に特異的な基質を混合したカクテル基質を用いて、
合成した新規化合物のin vitroでの酵素活性阻害評価の検討試験を実施しています。

酵素反応の組成は…
・ヒト肝ミクロソーム(反応液中の濃度は0.05mg/ml)
・50mMリン酸バッファー(pH 7.4)
・DMSO(反応液中の濃度は0.5%)
・NADPH(反応液中の濃度は1.3mM)
・カクテル基質(反応液中ではFDAガイドラインに示されているKm値の範囲内)


ISにフェニトインを用いて、
生成した各分子種の生成物をLC-MSで検出して、各生成物/IS比を観察しています。

反応は96ウェルプレートで実施し、
現在、どのウェルでも均一に反応が進んでいることを確認するために、新規化合物の溶媒として用いるDMSOを用いています。(本試験ではDMSOをコントロールとして添加して用いる)

反応系は…
ミクロソーム、バッファー、DMSOを混合した後、
@NADPHを添加し、30分のプレインキュベーションを実施した後、基質を添加し10分間の反応をする系 [プレートの上半分]
A基質を添加し、30分のプレインキュベーションを実施した後、NADPHを添加し10分間の反応をする系 [プレートの下半分]


両者、反応液量の3倍量のメタノールを添加して反応停止しています。
反応はNADPHと基質を添加する前は4℃で実施し、両組成を添加後は37℃で実施しています。



結果を見ますと、反応系@と反応系AのIS比の値に約2倍以上の差が見られました。
基本的に、反応系@の方の値が高くなっています。
この現象は予想外で、最初はどのウェルもほぼ同じ値を示すと考えていました。
先駆者により、そのような結果を提示されましたので…


どのウェルでも均一の値(相対標準偏差が10-15%程度に収まる程度のバラツキ)が得られるように、
反応温度にムラがあるのかと、各ウェルにかかる温度をチェックしたところ、温度ムラは特にありませんでした。
調製した基質がよくないのではないかと考え、新しく作り直しましたが改善はされませんでした。
ヒト肝ミクロソームのLotを変えて実施しましたが、改善されませんでした。



この問題をなんとしても打破したいのですが、名案が浮かばず困っています。
打開策の糸口になるようなアドバイスを頂ければと思います。
よろしくお願いします。

2件 ( 1 〜 2 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を