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Sf9昆虫細胞を使用して分泌タンパク産生効率を上げたい。 トピック削除
No.3755-TOPIC - 2010/12/30 (木) 15:59:24 - バキュロ初心者
いつも勉強させていただいております。
この度、私の実験でどうにも困難な状況に陥っており、トラブルシューティングをなるたけ試したものの解決に至らなかったためトピックを立てさせていただきました。
ご協力いただけますと幸いです。

Sf9昆虫細胞にバキュロウイルスを感染させ、目的のタンパク質の産生を試みておりますが、
大変困っております。Sf9昆虫細胞に「gene of interest-V5-Hisx6」を作らせ、細胞外へ分泌させております。

insertには当然に内在性の分泌シグナルを付加しております。
また、感染後、1日後(感染24時間以内にはSf9はほとんど死んでいない)には培養上清に目的のタンパクが検出されることを確認しております。

ここで大変困った事態に陥っております。
P3(少なく見積もって大体 titer 1x10^7/ml)を1x10^7 cells/10 cm dish in Sf900-II media 12 mlに感染させ、dpi 3で培養上清を回収後、アミコンで濃縮をかけ、その後、Ni-affinityクロマトを行っております。が、培養上清からの回収率はほぼ100 %なのですが、思いのほか培養上清のモノの濃度が低いため、最終的に回収されるモノも非常に微々たるものです。

簡潔に言いますと、
P3 ウイルス液感染後72時間の培養上清 100 ml (10^7 cells/10 cm dish 10枚分)を濃縮後、Niカラムに通し、高濃度イミダゾール 1 mlで溶出しましたが(つまり培養上清100倍濃縮)、このうち15 ulをSDS-PAGE後、CBBに供しても全くbandが見えません。

もちろん抗体でウエスタンブロットをすればモノは見えます。

色々調べていると、分泌タンパクはSf9より、Hi5昆虫細胞の方がbetter、であるとか。
Sf9など昆虫細胞はバキュロウイルスに感染すると72時間あたりには死に始めるので、(古い論文にもあるように)分泌タンパクはdpi 3で回収した方がbetterということですが、、

みなさまSf9で分泌モノを72時間以内に効率的に多く産生されておられる方はお見えですか?
どうか些細なことでも構いませんので、コメントいただけますと幸甚です。
どうぞ宜しくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.3755-13 - 2011/01/12 (水) 10:04:40 - ~
>分泌量がおおよそ10倍は増加
10倍発現すれば何とかなる必要量であれば、無血清培地で10倍のバッチ数やるのも一つの手かと思います。
目的は発現系や精製方法の確立ではないでしょうから、今は力押しで目的のタンパク質を得ておいて、その先に時間を使ったほうが実験が進むかもしれません。
(途中で足りなくなるとまた金と労力がかかりますが)

血清培地では精製が困難であるというのが、無血清培地への切替えの理由の一つなので、血清培地に戻ると精製が困難になるのは仕方ありません。
薄めて適当なカラムに通したり、
http://www.promega.co.jp/jp/prometec_J/pdf/pj15/PJ-No15-03.pdf
http://www.promega.co.jp/jp/prometec_J/pdf/pj10/PJ-No10_02.pdf
のようなビーズで精製するのは困難でしょうか?
ビーズがうまく働くのであれば、10倍の無血清培地を使うよりもコストパフォーマンスは悪くはならないと思いますが。

>今後実験に扱うということは科学リテラシーの観点からいって問題ですよね…??
「Matureなタンパク質ではないのでは」という質問に答えられるか動化ですよね。
配列や構造、修飾(と可能であれば機能)に違いが無いことを示せば、何も問題は無いと思いますが。

(無題) 削除/引用
No.3755-12 - 2011/01/12 (水) 09:38:26 - T
> 他のlabと同様な方法で全く同じモノの産生に試みているので、

とありましたが、タグとの繋ぎ目も含めて、全く同一のシークエンスでしょうか?
過去にバキュロの系で色々な分泌蛋白を精製したことがありますが、
同じ蛋白で、シグナルペプチドからコーディング領域は完全に同一でも、
繋ぎ目の数アミノ酸が違うだけで分泌される蛋白の割合が劇的に違ってくる事を経験してます。
何か高次構造に影響を及ぼして分泌を阻害する場合があるのだろうと推測してますが、詳細は不明です。
私の感覚としては、少なくとも同じ割合で比べて細胞内より分泌蛋白の方が多いようでないと、ちょっと失敗かなという感じです。

試しにタグなしのネイティブな蛋白だけで発現してみて、細胞内外の蛋白量比を見てみるのはどうでしょうか。
それが効率よく分泌されるようなら、タグの付け方がマズいという事になります。

(無題) 削除/引用
No.3755-11 - 2011/01/12 (水) 00:14:15 - A
>色々調べていると、分泌タンパクはSf9より、Hi5昆虫細胞の方がbetter、
>であるとか。

現在進行している議論には関係ありませんが一般的にはHighfiveのほうが
蛋白質の高発現が見られると言われていますが、知り合いのラボで
幾つかのウイルスを使って両方の細胞にほぼ同じ細胞/titer比で感染
させたところ、幾つかの蛋白質でSf9の方が高い発現が見られたそうです。
ですから理由はわかりませんが両方の細胞を持っている場合はどちらが
発現量が高いのか確認するほうがいいようです。

Sf-900IIに、10 %血清の効果を調べてみました。 削除/引用
No.3755-10 - 2011/01/11 (火) 23:42:36 - バキュロ初心者
~様からお示しいただいたサイトをよく読み、final 10 % FBSを加えて分泌タンパク質を作らせてみました。

非常に驚きました。
分泌量がおおよそ10倍は増加したかと思います。
また血清freeとも同時並行で行っており、血清を加えた方が目的のタンパク質のdegradationも抑えられていました。ありがとうございました。

当然10 %もの血清が含まれていますので、精製は難儀なことになるかとは思います。
また、細胞内のモノの量も見てみましたところ、それも血清添加した方でより多くのタンパク質を産生しておりました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これまで血清freeで行っていた際には培養上清100 ml程度を限外ろ過で濃縮し、buffer交換をPBSに対して行った後、それをNi-カラムにかけてImidazoleで精製しておりました。

今回10 %もの血清が入るとなると、おそらく限外ろ過とそれに続くbuffer交換は行えないと思います。おそらくろ過の際にfilterが壊れるかと…この場合はバッチ法かNi-カラムに直接かけるしかなさそうですね…

先を予測してもし血清込みの培養上清からの精製が困難と判った場合なんですが、

detergentで細胞を破壊し、「まだ細胞内にある or 細胞内に何らかの理由で溜まってしまった」目的の「分泌」タンパク質をNi-カラムで回収し、その精製したものを「分泌タンパク質」として今後実験に扱うということは科学リテラシーの観点からいって問題ですよね…??

(無題) 削除/引用
No.3755-9 - 2011/01/04 (火) 16:55:00 - バキュロ初心者
~様

非常に有益なコメントをどうもありがとうございます。
とても感謝しております。


>貰ったのであれば、ついでにワークしていることが確認できているベクターやウイルス上清も貰えませんかね。目的の遺伝子に特異的な現象なのか、どこかのステップがおかしいのかなどを切り分けないと、力を入れる部分がどこか判断できないと思います。

確かに、これはおっしゃる通りですね。
Hisタグがついてるものだったかは分かりませんが、一度問い合わせをしてみます。

>それよりも、分泌がうまくいっているかどうかの検討が欲しいところです。
>いくらシグナルをつけたほうだけで培養上清で検出されているからといって、作られたタンパク質のごく一部しか分泌されないのであれば、分泌部分がうまくいっていないことになりますよね。
>コントロールにちゃんと分泌されるタンパク質(Hisタグつき)を並べることができれば、細胞内外のタンパク質量の比率は比較できるのではないでしょうか。

まさに、ここが大事ですよね。
特に私の感覚では、細胞内にはものすごくあるのに、実際分泌しているのはほんのわずかなのでは?と首を傾げたくなります。一度コントロールをきちんととって、それでまずは上手く行く条件を探ってみます。

また、培地のスクリーニングに関して~様の考えをお示しくださり、大変参考になりました。
また、私は無血清培地で産生を試みておりますが、やはり血清を加えた方が産生効率が良くなる場合もあるんですね。私はserum free adapted Sf9を使用しておりますが、一度血清効果を調べてもみます。

また、この分泌タンパクは調べた全ての論文で分泌formとして扱われておりますので、できれば、分泌型として産生して精製したいと考えております。

色々アドバイスありがとうございました。
ぜひいただいた論文も目を通してみます。

(無題) 削除/引用
No.3755-8 - 2011/01/04 (火) 16:01:05 - ~
>バキュロの系は全ていただいたものです。
貰ったのであれば、ついでにワークしていることが確認できているベクターやウイルス上清も貰えませんかね。
目的の遺伝子に特異的な現象なのか、どこかのステップがおかしいのかなどを切り分けないと、力を入れる部分がどこか判断できないと思います。

>また、いずれのコンストラクトでも細胞内にはものが作られている事は確認済みです。
こちらを押さえているのであれば、タイムコースはそれほど大事では無いと思います。

それよりも、分泌がうまくいっているかどうかの検討が欲しいところです。
いくらシグナルをつけたほうだけで培養上清で検出されているからといって、作られたタンパク質のごく一部しか分泌されないのであれば、分泌部分がうまくいっていないことになりますよね。
コントロールにちゃんと分泌されるタンパク質(Hisタグつき)を並べることができれば、細胞内外のタンパク質量の比率は比較できるのではないでしょうか。

>そのため培地のスクリーニングは行っておりません。
培地の変更は生産効率をあげるための一つの手段ですが、結構金もかかるので、恒常的に作るのでなければそこまでする必要は無いと思います。作るたんぱく質について原価計算をするようになるのであれば、それなりの手間とコストをかけてみてもいいかもしれません。

>ロット毎による影響を最小限にするためSf900-IIIを使用しています。
大き目のロットのFBSを買えば1〜2年は持つと思いますし、昆虫細胞用にチェック済みのFBSも売られていますよね。そこまでロット間差を気にする必要がある目的なのでしょうか?


また、分泌させる必要はあるのでしょうか?
http://www.pssj.jp/archives/Protocol/Expression/insec_01/insec_01.pdf
をみると、無血清培地で分泌させるよりも、血清入り培地で内在性のタンパク質を作らせたほうが培地1Lあたりの得られるタンパク質量が3倍くらい多いようです。
(多分違うタンパク質を比較していますし、他のグループではどうかなどが分かりませんが)
精製の手間と収量を秤にかけて、どちらがいいのかは変わってくるかと思います。

(無題) 削除/引用
No.3755-7 - 2011/01/04 (火) 15:27:58 - バキュロ初心者
ばいや様

引き続きコメントありがとうございます。

>回収率ってのはなんですか?
>精製効率は精製前の目的タンパク質の量と精製されたタンパク質の量のつもりで書きました。回収率も同じ意味で使っていると思いました。が、違ったみたいですね。

NiカラムからのeluateがCBBですら染まるものがありませんので、どの程度精製できているのかという相対的な感覚すら掴めてはおりませんので、精製効率という表現を使いませんでした。

私の回収率という定義は培養上清中に含まれるモノがNi-カラムでほとんどトラップされ(ノンスペタンパクもトラップされていると思います)、高濃度Imidazoleによりほとんどがelutionされたため、100 %の回収率と考えております。

>効率はケースバイケースです。本当に3日後から目的タンパク質の分解が盛んになっているのならピークかその前の回収に合わせた発現方法がいいと思います。でも、細胞への再取り込みとかだったりすると・・・。

その点はinstruction (invitrogen)に従って行っております。
またdpi3から上清中のモノが減弱すると書きましたが、N末を認識する抗体でfragmentationされているbandが検出されておりますので、分解であると考えております。

>しいて言うなら回収時期に非感染細胞(要は通常の培養で)がコンフルエントになるような細胞数で、5-10PFU/cellとなるようにウイルスを感染させています(2,3日用)。安定なタンパクなら1以下のPFU/cellで1週間ほどで回収しています。

他のlabと同様な方法で全く同じモノの産生に試みているので、私どものtechnicalなところでのミスだとは思いますが、なんとかこの点をクリアできればとトピを立てさせていただきました。

二つほどお聞きしてもよろしいでしょうか?

昆虫細胞で目的のものを発現させる場合、浮遊で行っておられますか?
また、接着培養でどの程度の産生スケールでどれほどの収量が得られておりますか?
後者の質問はタンパク質によりけりだとは思いますが、参考までに。
ちなみに私が扱っていますタンパク質は、分泌formでタグありの場合、25 kDaほどです。
産生スケールは10^7 cells/10 ml/10 cm dish x10枚分で、これを100倍濃縮して15 ulをCBBに供しても何も見えません。培養液は無血清のモノですが、血清を加えると改善されるものなのでしょうか。。

ばいや様からいただいた条件を参考にしてみます。
ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.3755-6 - 2011/01/04 (火) 15:11:18 - バキュロ初心者
~様

コメントありがとうございます。

Sf9は使っていませんが。

>そもそも、そのシグナルをつけた際の細胞内外のタンパク質量は確認しているのですか?
>シグナルを付加しなかったネガコンでは細胞外へ分泌されないことは確認しております
>だけでは、シグナル付加で細胞外へ目的タンパク質が分泌されることは確認できません。
>日数だけでなく、細胞内外のタンパク質量も確認されてはいかがでしょうか。
>それで、問題点が発現量なのか分泌量なのかの切り分けが出来るかと思います。

すみません、私の書き方が悪く語弊を招いてしまったようです。
申し訳有りません。

コンストラクト1:「分泌シグナル-gene of interest」-「V5-Hisx6」
コンストラクト2:「分泌シグナルを除いたgene of interest」-「V5-Hisx6」

この二つのコンストラクトを作製したところ、コンストラクト1のみ培養上清にモノが現れました。また、いずれのコンストラクトでも細胞内にはものが作られている事は確認済みです。
以上のことから内在性の分泌シグナルはきちんとworkして細胞外へ分泌されていると考えております。~様の仰られた細胞内タンパク質のtime courseはとっておりませんので、今後検討していきます。ありがとうございます。

今回は初めて私が立ち上げております。
バキュロの系は全ていただいたものです。

またSf9用の培地ですが、ロット毎による影響を最小限にするためSf900-IIIを使用しています。
そのため培地のスクリーニングは行っておりません。

(無題) 削除/引用
No.3755-5 - 2011/01/04 (火) 14:34:44 - ばいや
回収率ってのはなんですか?
精製効率は精製前の目的タンパク質の量と精製されたタンパク質の量のつもりで書きました。回収率も同じ意味で使っていると思いました。が、違ったみたいですね。

効率はケースバイケースです。本当に3日後から目的タンパク質の分解が盛んになっているのならピークかその前の回収に合わせた発現方法がいいと思います。でも、細胞への再取り込みとかだったりすると・・・。
しいて言うなら回収時期に非感染細胞(要は通常の培養で)がコンフルエントになるような細胞数で、5-10PFU/cellとなるようにウイルスを感染させています(2,3日用)。安定なタンパクなら1以下のPFU/cellで1週間ほどで回収しています。

分泌については~さんの言うとおりと思います。

それよりも発現系を変えるのも手だと思います。目的次第です。

(無題) 削除/引用
No.3755-4 - 2011/01/04 (火) 12:08:29 - ~
Sf9は使っていませんが。

そもそも、そのシグナルをつけた際の細胞内外のタンパク質量は確認しているのですか?
>シグナルを付加しなかったネガコンでは細胞外へ分泌されないことは確認しております
だけでは、シグナル付加で細胞外へ目的タンパク質が分泌されることは確認できません。
日数だけでなく、細胞内外のタンパク質量も確認されてはいかがでしょうか。
それで、問題点が発現量なのか分泌量なのかの切り分けが出来るかと思います。

おそらくはラボに既にある系ではなく、新しく立ち上げようとしているのですよね。
そのバキュロの系は購入したのでしょうか?それとも他のラボから貰ったのでしょうか?
どちらにしても、gene of interestだけでなく、系が動いているためのコントロールにできる遺伝子は置いたほうがいいと思います。

>産生効率をあげるためのテクニック
培地をスクリーニングして、発現量が高くなる培地を選ぶ。
培養条件を改良する。

(無題) 削除/引用
No.3755-3 - 2011/01/04 (火) 11:42:33 - バキュロ初心者
ばいや様

コメントありがとうございます。

>想像するに見ているバンドは非特異ではないかと。
>検出抗体がなにか分からないし、PC、NCも分からないからなんともいえないけど。
>シグナルが機能しているとは限りませんし。

高濃度イミダゾールで溶出したものをCBBに供してもbandすら見えない状況です。
検出抗体は抗His抗体もしくは、抗V5抗体を使用しています。
シグナルを付加しなかったネガコンでは細胞外へ分泌されないことは確認しております。
またNCとして、Sf9に何も感染させなかったものでは、抗His抗体ではなにもbandは検出されません。
以上のことから、シグナルはきちんと機能しており、ものは確かに細胞外へ分泌されていると考えております。

>次に精製効率は100%ではないでしょう。こちらを何とかしたほうが・・・。もちろん発現量を多くしたほうがいいのですが。回収率を調べてみたら。

はい。当然精製効率は100 %ではありません。回収率は100 %と見積もっております。

>Sf9よりHighFiveの方がいいとは言われていますが、上手い人が行えばの話です。

やはりそういう感覚なのですね。
細胞を変えれば劇的に上手く行くというものではないんですね。。

>モノによっては72時間がいいとは限りません。24時間で十分ならそれでもいいし、1週間くらいでもよければそのほうがいいです。何も考えないのなら72時間がベターと思います。

time courseをとってdpi0, 1, 2, 3, 4, 5で培養上清中の目的のタンパクの産生を見るとdpi3までモノは増加していって、dpi4で抗His抗体で染まるbandは減弱していきました。そのためdpi3で私は行っております。

ウイルスtiterか、Sf9の細胞の状態が悪いのでしょうか。
ばいや様も分泌タンパクを作らせておられますか?
その際の細胞数や産生スケール、virus titer等をもしお時間がありましたらご教示いただけませんでしょうか?またちょっとした産生のコツや産生効率をあげるためのテクニック等ありましたら併せてご教示いただけますと幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.3755-2 - 2011/01/04 (火) 09:06:30 - ばいや
想像するに見ているバンドは非特異ではないかと。
検出抗体がなにか分からないし、PC、NCも分からないからなんともいえないけど。シグナルが機能しているとは限りませんし。

次に精製効率は100%ではないでしょう。こちらを何とかしたほうが・・・。もちろん発現量を多くしたほうがいいのですが。回収率を調べてみたら。

Sf9よりHighFiveの方がいいとは言われていますが、上手い人が行えばの話です。

モノによっては72時間がいいとは限りません。24時間で十分ならそれでもいいし、1週間くらいでもよければそのほうがいいです。何も考えないのなら72時間がベターと思います。

Sf9昆虫細胞を使用して分泌タンパク産生効率を上げたい。 削除/引用
No.3755-1 - 2010/12/30 (木) 15:59:24 - バキュロ初心者
いつも勉強させていただいております。
この度、私の実験でどうにも困難な状況に陥っており、トラブルシューティングをなるたけ試したものの解決に至らなかったためトピックを立てさせていただきました。
ご協力いただけますと幸いです。

Sf9昆虫細胞にバキュロウイルスを感染させ、目的のタンパク質の産生を試みておりますが、
大変困っております。Sf9昆虫細胞に「gene of interest-V5-Hisx6」を作らせ、細胞外へ分泌させております。

insertには当然に内在性の分泌シグナルを付加しております。
また、感染後、1日後(感染24時間以内にはSf9はほとんど死んでいない)には培養上清に目的のタンパクが検出されることを確認しております。

ここで大変困った事態に陥っております。
P3(少なく見積もって大体 titer 1x10^7/ml)を1x10^7 cells/10 cm dish in Sf900-II media 12 mlに感染させ、dpi 3で培養上清を回収後、アミコンで濃縮をかけ、その後、Ni-affinityクロマトを行っております。が、培養上清からの回収率はほぼ100 %なのですが、思いのほか培養上清のモノの濃度が低いため、最終的に回収されるモノも非常に微々たるものです。

簡潔に言いますと、
P3 ウイルス液感染後72時間の培養上清 100 ml (10^7 cells/10 cm dish 10枚分)を濃縮後、Niカラムに通し、高濃度イミダゾール 1 mlで溶出しましたが(つまり培養上清100倍濃縮)、このうち15 ulをSDS-PAGE後、CBBに供しても全くbandが見えません。

もちろん抗体でウエスタンブロットをすればモノは見えます。

色々調べていると、分泌タンパクはSf9より、Hi5昆虫細胞の方がbetter、であるとか。
Sf9など昆虫細胞はバキュロウイルスに感染すると72時間あたりには死に始めるので、(古い論文にもあるように)分泌タンパクはdpi 3で回収した方がbetterということですが、、

みなさまSf9で分泌モノを72時間以内に効率的に多く産生されておられる方はお見えですか?
どうか些細なことでも構いませんので、コメントいただけますと幸甚です。
どうぞ宜しくお願いいたします。

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