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リポソームの作製について トピック削除
No.3721-TOPIC - 2010/12/21 (火) 17:42:09 - ひろ
はじめて質問させていただきます。
リポソームを初めて作製しているのですが逆相蒸発法と脂質膜水和法で作製しています。リポソーム内に蛍光物質としてローダミンBを内包しているのですが作製後限外濾過にて内包できなかったローダミンを除去する段階で緩衝溶液(主にMES buffer かPBS)を用いると内包したはずのローダミンまで抜けてしまいます。緩衝溶液の代わりに超純水で限外濾過を行うと内包ローダミンの漏出が起きません。脂質の組成や内包する蛍光物質の種類を変えてみたのですがやはり緩衝溶液を用いると漏出してしまいます。論文に書かれている手順で行っても駄目でした。そこで漏出する原因と対策を知っておられる方がおられましたら教えていただけないでしょうか。限外濾過は分画分子量30000のものを使用しています。
 
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No.3721-6 - 2010/12/24 (金) 19:26:36 - すぶりをするそぶり
リポソームを初めて作製しているとのことでしたので、
内包効率について夢を見すぎていると思います。
今回のケースで起きていることは

PBSなどでの限外濾過
 →内包されていないローダミンが濾過液に出る。

超純水での限外濾過
 →ローダミンが超純水に溶けにくいため、
  内包されていないローダミンがリポソームの脂質に結合する。
  濾過液にはでないようだがPBS程度で外れるわけだから
 「内包」とは言えない。

私の経験ではこのような解釈になります。

>もしローダミンやCy5.5などの低分子蛍光物質内包の際に最適の方法をご存知でしたら教えていただけないでしょうか。

すみませんが、特に推薦できるような方法は知りません。
脂質膜を水和する際に内包させたい物質をとかした液を使用する方法は、
ほとんど内包できないとの見方もありますが
あれだけ簡単に内包できる方法も実際そうありませんよ。

(無題) 削除/引用
No.3721-5 - 2010/12/24 (金) 10:35:00 - ひろ
すぶりをするそぶり様、ご返信していただきありがとうございます。こちらの返信が遅れてしまい本当に申し訳ありません。

>ローダミン内包リポソームを超純水にさらしたときには
リポソームは浸透圧の差で破裂し、ローダミンは漏出すると思うのですが。

リポソームを超純水にさらした場合とあるのですが超純水でなく内包の際も限外濾過の際もPBSまたはMESBufferを使用した場合もあります。同じく浸透圧の差で破裂すると考えたので水溶液を一貫させたのですが結果は同じでした。REV法ではあまり内包率は高くないのでしょうか?もしローダミンやCy5.5などの低分子蛍光物質内包の際に最適の方法をご存知でしたら教えていただけないでしょうか。

>ローダミンBは水に「やや溶けにくい」とされている。
超純水にさらしたときに、析出しているのではないか?

ローダミンはごく微量でもかなり強い蛍光を発するようなので1mg以下を1mlの超純水またはPBSまたはMESBufferで溶解することができましたしその水溶液を遠心しても特に沈殿は生じませんでした。ただ逆相蒸発法で使用する有機溶媒(クロロホルム:メタノール=2:1)に接触させるとそちらのほうにもローダミンの赤色が移動していました。


漏出の判定法としてはローダミン内包から限外濾過まで水溶液を一貫して超純水にした場合と一貫してPBSまたはMESBufferにした場合のサンプルで限外濾過で濾過される水溶液に含まれるローダミン量を測定しています。測定するまでもなく色だけで後者の場合は前者より濾過された水溶液中にローダミンが多く含まれていることが明瞭でした。また遠心速度は4000rpm,6000rpm,8000rpmの各速度で行いましたがどの場合も同じ結果でした。温度は室温と4℃の両方で試みましたがやはり同じでした。
逆相蒸発法よりも内包効率の良い方法があれば教えていただけないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3721-4 - 2010/12/22 (水) 13:50:48 - すぶりをするそぶり
電顕での形状観察についてはわかりません。

>ローダミンを内包させるときに限外濾過時と同じ緩衝溶液で内包していましたが
>やはり内包物質であるローダミンがほとんど抜けてしまいました。

脂質膜を水和させる際にローダミンを溶かしたPBSを使っている
ということだとすると

>緩衝溶液の代わりに超純水で限外濾過を行うと内包ローダミンの漏出が起きません。

ローダミン内包リポソームを超純水にさらしたときには
リポソームは浸透圧の差で破裂し、ローダミンは漏出すると思うのですが。

漏出の判定法に疑問があります。
詳細を書いていただければ、また何かアドバイスができるかも。

今の時点では、
1.脂質膜を水和する際に内包させたい物質をとかした液を使用する方法は
 リポソームへの内包効率は低く、大半はリポソームの外に取り残される。

2.ローダミンBは水に「やや溶けにくい」とされている。
 超純水にさらしたときに、析出しているのではないか?

このあたりが手掛かりになるかなと思いました。

(無題) 削除/引用
No.3721-3 - 2010/12/22 (水) 13:30:03 - ひろ
すぶりをするそぶりさん、返信いただきありがとうございます。
ローダミンを内包させるときに限外濾過時と同じ緩衝溶液で内包していましたがやはり内包物質であるローダミンがほとんど抜けてしまいました。念のため電顕で写真を撮影したのですが形状が赤血球のように少し凹んだいびつなリポソームが大半を占めていました。エーテル注入法で作製した際はもっときれいな球状のリポソーム(内包物質は水以外なし)がほとんどだったのでやはり浸透圧かと考えましたが原因が未だに不明です。物質を内包したリポソームはいびつな形をするものなのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3721-2 - 2010/12/22 (水) 11:26:48 - すぶりをするそぶり
>緩衝溶液(主にMES buffer かPBS)を用いると内包したはずのローダミンまで抜けてしまいます。
>緩衝溶液の代わりに超純水で限外濾過を行うと内包ローダミンの漏出が起きません。

浸透圧が変わることで、リポソームが壊れて内包物が漏出してるということでしょうか?
リポソームを取り扱う際は、浸透圧は最初から最後まで一定にする必要があるはずです。

ローダミンをリポソームに内包させる処置のときに
>緩衝溶液(主にMES buffer かPBS)
を使っていますか?

リポソームの作製について 削除/引用
No.3721-1 - 2010/12/21 (火) 17:42:09 - ひろ
はじめて質問させていただきます。
リポソームを初めて作製しているのですが逆相蒸発法と脂質膜水和法で作製しています。リポソーム内に蛍光物質としてローダミンBを内包しているのですが作製後限外濾過にて内包できなかったローダミンを除去する段階で緩衝溶液(主にMES buffer かPBS)を用いると内包したはずのローダミンまで抜けてしまいます。緩衝溶液の代わりに超純水で限外濾過を行うと内包ローダミンの漏出が起きません。脂質の組成や内包する蛍光物質の種類を変えてみたのですがやはり緩衝溶液を用いると漏出してしまいます。論文に書かれている手順で行っても駄目でした。そこで漏出する原因と対策を知っておられる方がおられましたら教えていただけないでしょうか。限外濾過は分画分子量30000のものを使用しています。

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