Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

Tag付タンパク トピック削除
No.3534-TOPIC - 2010/11/17 (水) 02:01:45 - 米国にて一人迷えるポスドク
いつもここを色々とみせていただき勉強させて頂いております。
そして、大変基本的なことですが、色々調べてもどうにもわからないことがあるので、質問をさせていただいております。

基本的には件名の通りなのですが、タグ付きタンパクとそれにまつわる以下の疑問について知恵をお借りできればと思います。

1.タグ付きタンパクとは…?

たとえば、His-tagタンパク質は、6〜10残基のヒスチジンを含む短いペプチドを末端に付加したタンパク質で…、つまり組み替えタンパクということですよね。これらはタグをつけたタンパク質自体の単離や、それと相互作用する別のタンパク質を回収する方法、またはタンパク質を固定化する手段として用いられているとのことですが…。要は高純度の単離、精製を目的として行われる…。そこのあたりまでは理解しています。


で、ここからが本題です。
 現在処置した癌細胞で転写因子の動きを見ているのですが、その転写因子の抗体が、目的のタグ付きタンパクで検出できているとproduct sheetに記載がありました。
 自分が処置済み細胞のlysateをWBにて分離解析し、その際件の抗体を使用すると、かなりの数の非特異的バンドが出てきます。

現状で、最適化条件を決定する必要があるかな(場合によっては、抗体を違う会社のものに変更も検討…)などと、思っておりますが、そもそも、この『タグ付きタンパクに結合が確認された、Product sheetにWBが記載されていない』この抗体でdetectされているこの複数のバンドのなかに本物はあるのかという疑問が残ります…。

 現在のところ、データとしては非特異的バンドの全てで、ネガティブ(バンド強弱のレベルのみでPCRはこれからですが、処置前後で量的変化を全くきたしていそうにない)で再現性がとれておりますが、これだけの数(10本以上)のバンドが出てきている中で、本物は本当に入っているのか…またその量的な反映がある程度されているのか、はなはだ疑問です。

2. 要は、タグ付きタンパクへの結合が確認できた抗体というのは、endogenousのタンパクの質的量的検出が可能か否かということになると思うのですが…。

何卒宜しくお願いいたします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



16件 ( 1 〜 16 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.3534-16 - 2010/11/24 (水) 06:48:29 - ab
No.3534-6の返答で、applicationにはimmunoblottingが記載してあるのに、「そもそもこれにWBは記載がありませんが」と書いてあったので、確認したかったまでです。ご存知で見逃していただけなら問題ないです。
ちなみに、immunoblottingは免疫反応を利用した検出法ということで、もともと広義にはdot blottingも含んでいると理解しています。最近では、dot blottingをやる人がほとんどいないし、Western blottingと同じ意味で使用されていますね。
以前も質問しましたが、ATGCさんも指摘しているようにアミノ酸配列から計算した分子量が49 kDaなのでしょうか?他メーカーの抗体では、どの分子量で検出されるとか確認していますか?
結局、Western blottingでもRT-PCRでも、予想した分子量にバンドが見えても、それが本物かどうかをいちいち確認している人はあまりいないと思います。だいたい、1本のバンドがでれば信じてしまうことが多いと思いますが、危険ですよね。
RT-PCRではありえませんが、Western blottingの場合は検出されたバンドの位置が自分の予想と(今回の場合はデータシートと論文で)異なった場合に、ノンスペの可能性もあるし、修飾の可能性もあるので、疑問に思ったのなら他の論文を調べたりしてはっきりさせた方がよい気がします。

(無題) 削除/引用
No.3534-15 - 2010/11/24 (水) 02:54:37 - ATGC
アプリケーションに出ているデータは、抗原として用いた部分+タグ部分という融合蛋白質(多分免疫するときの抗原につかったやつ)でみていることある。抗体の添付データみてると、そういうのときどきあるよ。つまり全長使っていないので分子量も小さいということ。もちろんタグ部分が大きい(GSTとかTAP-tagとか)と当然そのぶん分子量も変わる。そういう事も含めて考えたらなんかわかるのでは。てゆうかその蛋白質の理論値としての分子量ってどのくらいかそれがわからないとなんとも。

(無題) 削除/引用
No.3534-14 - 2010/11/24 (水) 00:50:52 - 米国にて一人迷えるポスドク
>>abさん

Western blottingとimmunoblottingの関係はご存知ですよね?

 抗原抗体反応を利用し、タンパクを検出するものだと思うのですが、原則として、applicationシートにimmunoblotと記載があれば、WBでは使える筈という認識です。
 他の方が仰っているように自分も自分で選んで買う時は論文記載の物、かつデータシートに結果が何をPCとして使っているかも併せて記載してある物を選びますが、今回のような『これを使用しろ』といわれた場合はapplicationシートにこのような記載がありますので、現在のところこのように考えます。何か異なる、もしくは理解不足等あればご指摘いただけると幸いです。

 そして、またwesternとimmnoblottingに厳密な違いがあるのでしょうか?そこをどう区別するのか今ひとつわかりませんし、同義と説明しているものも数多くお見受けします。説明の程お願いします。

 そして、わからないというのはデータシートに分子量が記載(49kDa)されていて、なんらかの修飾を受けているなどの形でタンパクのendogenousの分子量が異なるというのは、異なる事自体をどのように示したのか、つまり80-100kDaで出てきているそのバンドが本物であることをどう示すのかということが『ん?』と思ったわけで、おかしいとは一言も書いていませんよ。

 正直別の会社の抗体を買って、チェックするのがベストかと思っておりますが…。

(無題) 削除/引用
No.3534-13 - 2010/11/23 (火) 07:35:43 - ab
念のため確認したいのですが、Western blottingとimmunoblottingの関係はご存知ですよね?
49 kDaが大腸菌で作成したタグ付きのタンパク質のことか、もしくはアミノ酸配列から計算した分子量であれば、実際に哺乳動物細胞で発現したタンパク質の分子量が80-100 kDa位になってもおかしくないと思うのですが…
どの抗体かわからないので、その論文の結果がおかしいと思う根拠がちょっとわかりません。
多分、ボスに話しても、条件検討することになる気がします。
勿論、裕福なラボなら別ですが…

(無題) 削除/引用
No.3534-12 - 2010/11/22 (月) 05:30:28 - たぶん
まあ、お金に余裕があったら、(ほかにあれば)あと1−2種くらいの抗体を買ってもらうということでしょう。
困ったボスですね。
蛇足ですが、データーシートに内在性の蛋白をウエスタンした写真がない製品は問題外です。私は絶対に買いません。
さらに最低独立した2報くらいのきれいなウエスタンのデータが欲しいところです。

ちなみに、BSAを1%ほど一次抗体のときに加えたら、非特異的と思われるバンドがかなり減少したことがあります。

Tag付タンパク 削除/引用
No.3534-11 - 2010/11/22 (月) 01:59:56 - 米国にて一人迷えるポスドク
諸先生方ありがとうございました。

タグ付きタンパクで認識を確認された抗体で、immunoblottingとapplicationに書いてあるが、WBの結果が記載されておらず、非特異的バンドが多く出てくる…という物でしたが、恐らく真相はATGCさんの仰る通りのことですよね。

また別の先生が、論文に記載されているものは…?ということでしたが、Applicationに記載されている検出は49kDaですが、論文に記載されているものは80-100kDaの間に出てきた物でしたので『ん?』思う部分が多々あったという状況でした。

一応、自分の実験の方は49kDaと思われる場所に最も強いバンドが出現しますが、こうしたことを週明けBossと話をしてみたいと思います。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3534-10 - 2010/11/21 (日) 19:07:00 - ATGC
タグあるなしがどうこうはあんまり関係なくて、要はメーカーは、精製物であれ強制発現であれその抗原蛋白質のリコンビナント蛋白質をその抗体が認識する事は確認済みですということなんだが、これは、うがった見方すると『内在性のものもちゃんと検出出来るかどうかそこまでは保証しない。だからもし内在性蛋白質と反応しなくても, あるいは非特異反応あってもクレーム言われても困る。」というふうな意味を言外に含んでいるようにもとれる。だって適当な細胞のライゼートのウェスタンやって、シングルバンドのデータ出せばいいだけの話で非常に簡単なことであり、それを何故かあえて見せないでわざわざリコンビナント蛋白でデータ出すというのは、いろいろよろしくない想像膨らませる。それにこれだけだと非特異的反応のバックグラウンドがどのくらい出るかメーカーも分からないわけだし。IPできるといっても、リコンビナント蛋白質と抗体混ぜてIPしたのか、ラオゼートでやったのかでだいぶ意味が違ってくるとおもう。前者だと、他の蛋白質もIPしてしまうかどうかわかんないし。
ということで、特異性や内在性のものでもチェックしてるかとかはこの抗体でデータ取り始める前にメーカーに良く聞いた方がいいと思う。(特異性についてはエピトープの配列が分かってればそのペプチドかあるいは抗原のリコンビナント蛋白質で競合させてシグナル消えるか自分で確認できるけどね。)
場合によっては他のものにはやめに切り替えた方がいいとおもう。

(無題) 削除/引用
No.3534-9 - 2010/11/18 (木) 12:07:08 - ~
>一つ疑問が残ります。そもそも何故tag付きタンパクにて反応を確認された抗体が、そうでないものと併せ売られているのでしょうか…。

作るのが比較的簡単で、確認実験も容易なので、開発コストが削減できるからでしょう。
自前でデータを取るための実験をするよりも、問合せのあった研究室にサンプルを提供し、データを貰ったほうが安上がりになったりします。

(無題) 削除/引用
No.3534-8 - 2010/11/18 (木) 07:57:36 - おお
ノックダウン、誘導性の発現ベクターなどで特異的なバンドがあるかどうか確認するといいかと思います。

本当に究極的なことを言ってしまえば、シングルのバンドがでてもそのバンドが特異的かどうかは疑う余地がないわけではありませんよね。

(無題) 削除/引用
No.3534-7 - 2010/11/18 (木) 06:11:01 - ab
> >>つまさん
> アプリケーションシートには免疫沈降は記載されていますね…可能だと思います。
> application(s)
> immunoblotting
> immunocytochemistry
> immunohistochemistry (formalin-fixed, paraffin-embedded sections)
> immunoprecipitation
> microarray
>
> そもそもこれにWBは記載がありませんが、一応Pubmedで、この商品の同じ#にてWBで使用した論文を見つけています(そもそもBossはこれで行け!と言ってどう探したのかわかりません。いきなり買ってきたものを渡されましたから…)

"immunoblotting"に使えることがdata sheetに記載されていて、論文でも使用されているなら抗体自体に問題はないことが多いです。論文では、きれいなWBの結果なのでしょうか?
用いている細胞での発現量が、参考にした論文で用いられている細胞よりも極端に低いなら別ですが、そうでなければ技術的な問題ではないでしょうか。
WBの条件検討で改善されると思います。

> ただ、ここで、一つ疑問が残ります。そもそも何故tag付きタンパクにて反応を確認された抗体が、そうでないものと併せ売られているのでしょうか…。

たぶん、抗原としてタグ付きタンパク質を用いたから、できた抗体が抗原を認識するかどうかも同じタグ付きタンパク質でみただけだと思います。そういう抗体でも、使えるものは使えるし、使えないものは使えません。そういう意味で、細胞を用いて評価した抗体の方が確実だと思うだけで、全てのタグ付きタンパク質で評価した抗体が悪いとは思いません。

ありがとうございました。 削除/引用
No.3534-6 - 2010/11/18 (木) 04:08:01 - 米国にて一人迷えるポスドク
希釈系列をつけたサンプル>>諸先生方
早速のお返事ありがとうございました。

>>つまさん
アプリケーションシートには免疫沈降は記載されていますね…可能だと思います。
application(s)
immunoblotting
immunocytochemistry
immunohistochemistry (formalin-fixed, paraffin-embedded sections)
immunoprecipitation
microarray


そもそもこれにWBは記載がありませんが、一応Pubmedで、この商品の同じ#にてWBで使用した論文を見つけています(そもそもBossはこれで行け!と言ってどう探したのかわかりません。いきなり買ってきたものを渡されましたから…)

そして、先生方のお話を強引にまとめますと、この抗体は目的の蛋白への結合は確認はされてはいるが、

1. その蛋白だけに反応するわけではない。

2. その蛋白をdominantに認識するとも限らない。

3. 希釈系列をつけたサンプルを用意し、定量性を確認しないと、これがある
 程度の定量性を持っているか否かはわからない。

4. 別の抗体(tag付での反応以外で確認できている物)の方が圧倒的に望ましいということでしょうかね…。

ただ、非特異的バンドがかなり多く、今後最適化条件が必要となると思われるものの、これらの中に恐らく本物は入っている(抗体により認識されている)
現状の使用では、定性反応レベルで終わっている可能性があるので、そこの条件の決定も必要ということで宜しいでしょうかね…。

ただ、ここで、一つ疑問が残ります。そもそも何故tag付きタンパクにて反応を確認された抗体が、そうでないものと併せ売られているのでしょうか…。

非常にタンパク量が少ないもので、強制的に増幅(を確認できた)させたものでしか反応自体難しいという場合は判ります…。
が、還俗tag付き以外のタンパクで検出できた抗体が販売されていれば、基本そちらの方がいいということでしょうかね…?
例外的に、Tag付きタンパクを実際に作成、その確認をしたいということであればTag付反応抗体の方がいいような気もしますが…?

(無題) 削除/引用
No.3534-5 - 2010/11/17 (水) 10:59:40 - うーん
つまり、目的の蛋白への結合は確認はされてはいるが、

1. その蛋白だけに反応するわけではない。

2. その蛋白をdominantに認識するとも限らない。

ということ。

その淡泊に反応するということにのみ確信があるというだけですよね。
最適化が必要かもしれません。し、買い替えた方が早い場合もあるかも。

(無題) 削除/引用
No.3534-4 - 2010/11/17 (水) 09:45:36 - ~
質的検出については、ノックダウンや過剰発現で目的の産物を検出できているかを見れば、目的の産物が検出できているかを判断できるでしょう。

量的検出については、1枚のメンブレン上で、コントロールとして希釈系列をつけたサンプルを用意して、
それで目的の産物について直線性が見られている範囲では量的検出が出来ていると考えていいでしょう。

>要は、タグ付きタンパクへの結合が確認できた抗体というのは
その情報のみでは確実なことはいえないでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3534-3 - 2010/11/17 (水) 09:02:25 - つま
その抗体は免疫沈降はできないのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3534-2 - 2010/11/17 (水) 05:35:56 - ab
タグ付きかどうかが問題ではなく、精製したタンパク質をコントロールに用いていることが問題かと思います。
タグ付きタンパク質よりはいいですが、強制発現させた細胞をコントロールにしている抗体もありますが、どちらもendogeneousな発現を確認できるかの指標にはなりません。抗体の力価と目的のタンパク質の細胞内での発現量に依存します。タグ付きでも精製したタンパク質に結合するのであれば、endogeneousのタンパク質にも結合するし、力価に応じて量的変化も見れます。
それでも、できれば遺伝子導入とかしていない細胞で検出できることを示している抗体を使う方がよいです。

非特異的バンドは、条件を変えれば減るかもしれませんが、その中に目的のバンドがあるかもしれないし、ないかもしれないし。

まずは、非特異的結合を減らす条件検討が先決で、無理なら他の論文で使用されている抗体を探した方がよいです。

Tag付タンパク 削除/引用
No.3534-1 - 2010/11/17 (水) 02:01:45 - 米国にて一人迷えるポスドク
いつもここを色々とみせていただき勉強させて頂いております。
そして、大変基本的なことですが、色々調べてもどうにもわからないことがあるので、質問をさせていただいております。

基本的には件名の通りなのですが、タグ付きタンパクとそれにまつわる以下の疑問について知恵をお借りできればと思います。

1.タグ付きタンパクとは…?

たとえば、His-tagタンパク質は、6〜10残基のヒスチジンを含む短いペプチドを末端に付加したタンパク質で…、つまり組み替えタンパクということですよね。これらはタグをつけたタンパク質自体の単離や、それと相互作用する別のタンパク質を回収する方法、またはタンパク質を固定化する手段として用いられているとのことですが…。要は高純度の単離、精製を目的として行われる…。そこのあたりまでは理解しています。


で、ここからが本題です。
 現在処置した癌細胞で転写因子の動きを見ているのですが、その転写因子の抗体が、目的のタグ付きタンパクで検出できているとproduct sheetに記載がありました。
 自分が処置済み細胞のlysateをWBにて分離解析し、その際件の抗体を使用すると、かなりの数の非特異的バンドが出てきます。

現状で、最適化条件を決定する必要があるかな(場合によっては、抗体を違う会社のものに変更も検討…)などと、思っておりますが、そもそも、この『タグ付きタンパクに結合が確認された、Product sheetにWBが記載されていない』この抗体でdetectされているこの複数のバンドのなかに本物はあるのかという疑問が残ります…。

 現在のところ、データとしては非特異的バンドの全てで、ネガティブ(バンド強弱のレベルのみでPCRはこれからですが、処置前後で量的変化を全くきたしていそうにない)で再現性がとれておりますが、これだけの数(10本以上)のバンドが出てきている中で、本物は本当に入っているのか…またその量的な反映がある程度されているのか、はなはだ疑問です。

2. 要は、タグ付きタンパクへの結合が確認できた抗体というのは、endogenousのタンパクの質的量的検出が可能か否かということになると思うのですが…。

何卒宜しくお願いいたします。

16件 ( 1 〜 16 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を