>ブートストラップ⇒系統樹
というのが何なのかはっきりしませんが、RAxMLのRapidBootstrap+ML樹形探索のことと仮定して書きます。
ML法(注:RAxMLではない)は、NJ法(というより距離行列法全般)より明らかに優れていると思いますが、ブートストラップ解析のやり方とは「全く」関係ありません。
単に距離行列を計算するためのモデルを客観的に得る方法が存在しない&分岐点の祖先形質状態を考慮していないからNJがMLより良いワケがない、というだけです。
樹形探索法と、系統樹推定法と、系統樹の信頼性の推定法はいずれも全く別の問題ですので区別して下さい。
RAxMLのRapidBootstrapが信頼性の推定方法として優れているかどうかはまた別問題ですし、RapidBootstrapをやってから、その結果を用いて?元データのML樹形探索を行うのが優れているかどうかも別問題です。
どちらも評価は固まっていないと思います。
個人的にはまだNormalBootstrapの方が良いと思いますが、ものすごい大規模データならRapidBootstrapでもしょうがないかなと思います。
次の「上位の分岐点」って何でしょうか。
とりあえず根っこの分岐点と仮定して書きます。
既に書いたように、ブートストラップ解析は「内分枝」の再現確率を得ます。
「分岐点」の再現確率は得られません。
そもそも根っこの分岐点は表示上折りたたんでいるに過ぎません。
折りたたみ方は解析者が主観的に指定します。
外群(outgroup)の指定がそれです。
折りたたんで表示しているだけですので、そもそも根っこの分岐点は分岐点ですらありません。
ですから、根っこの分岐点の信頼性があることがそもそもおかしいのです。
これはRAxMLに限りません。
これは系統学の基本中の基本ですので、理解できないようでしたら『分子進化と分子系統学』辺りをお読み下さい。 |
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