Oligo-dTでプライミングすると、プライミングする位置にバリエーションができます。PCRプライマーに使うと、毎サイクル違った位置からプライミングされ(slippage)、もとより短くなるだけでなく長くなるものもでてきたりして、原理的にスメアになります。
それを防ぐには、Oligo-dTプライマーの3'末端の1塩基か2塩基をdegenerateするという方法があります(1塩基の場合はT以外で、2塩基の場合は、末端から二番目をT以外、一番目を4種の塩基で)。これで、3'UTRとpoly A tailの継ぎ目からのみプライミングされます。
PCRのときにもこのdegenerate oligo-dTをプライマーにするというのもひとつの手です。しかし、どうせなら、適当なプライマーアニーリング配列oligo-dTの5'側にをつけておくとか、アダプターとしてligationでくっつけるとかして、その配列に対応するプライマーでPCRをかけるほうがスマートでしょう。
KitとしてはClontechのMarathonが洗練されています。Kitを買わないにしても、説明書に目を通すだけでヒントになるでしょう。 |
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