なにか自分の思い込みに拘泥しているんじゃないでしょうか。
>核酸は1本の直鎖状になりますよね
なんてどこで習いましたか?
ランダムコイルとなって、スパンが短いとしても、自己鎖の中でより安定するように水素結合を生じるためにに二次構造が生じるというのが教科書的な説明のはずですが。RNAサンプルを泳動するときにフォルムアルデヒドやグリオキサルを入れるのは、水素結合するmoietyを修飾してふさぐためではなかったですか。
>低温のまま泳動すれば1本の直鎖状を維持できませんか?
低温なら水素結合はより安定して、二次構造ができやすくなります。
>それと温度が高くなると泳動が乱れたりスマイリングするのではないかと懸念します。
たくさんのレーンを使うのでもなさそうだし、スマイリングが問題になるケースでしょうか。高温で泳動が乱れるというのは、二本鎖の場合に部分変性するとか、ゲルが緩むというケースが考えられますけれど、一本鎖を流す場合でアクリルアミドで50℃なら大丈夫です(温度が高くなりすぎるとアクリルアミドでも分離が悪くなる)。
スマイリングは、ゲルの両端と中ほどで温度差ができるのが原因です。それそ防ぐために、前述のバッファーのウォータージャケットタイプの泳動槽や、ゲル板に熱伝導性のよい金属板を重ねるなどの工夫がされてきました。
>シークエンスの歴史から考えると、高温で泳動した方が良いということですね。
単に歴史を踏襲しろというのではなく、シークエンスがそうして行われてきたのは物性から来る必然です。 |
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