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変性PAGEについて トピック削除
No.3366-TOPIC - 2010/10/16 (土) 00:14:58 - Goo
こんにちは。

変性PAGEについてお伺いします。

センス鎖とアンチセンス鎖のサイズが10塩基ほど異なる2本鎖DNAサンプルにホルムアミドを添加してdenature後に急冷し、6M尿素PAGEをしましたが、バンドが3本見えたため中途半端にアニーリングした状態のサンプルが残っているのかと推測しました。

変性PAGEという技術は1本鎖RNAのself-selfアニーリングをほぐす程度のものであって、数十塩基の2本鎖DNAに対しては変性が不十分であり、ゲル中でアニーリングしてしまうものなのでしょうか?

どなたかご教授をお願いします。
 
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No.3366-16 - 2010/10/20 (水) 14:11:22 - 外野2
>APさん
尿素を加熱すると分解するので、核酸の変性作用がなくなるのでは?

(無題) 削除/引用
No.3366-15 - 2010/10/17 (日) 11:06:20 - 外野
「70℃2分後に急冷してRNAの高次構造を除く」

それは50℃程度では解けない長ーい高次構造を除くということです。ローカルな短い二次構造はその後のハンドリング中にもどんどんできますが、それらは短いので50℃程度で十分変性されます。

(無題) 削除/引用
No.3366-14 - 2010/10/17 (日) 10:52:02 - Goo
>APさん
1本鎖核酸をdenatureして急冷すれば1本の直鎖状になると考えたのは、バイオアナライザのプロトコル(70℃2分後に急冷してRNAの高次構造を除く)を元にしています。
http://www.chem-agilent.com/cimg/RNA6000nano.pdf

しかし、APさんのおっしゃるように、長さ数十塩基のオリゴであっても完全に1本鎖状態を保つとは考えにくいですね。気休め程度のものなのかもしれません。

とりあえず50℃を維持して泳動してみます。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3366-13 - 2010/10/16 (土) 23:34:12 - AP
こまぎれですみませんけれど、
尿素変性ゲルではなくて、フォルムアミド変性アクリルアミドゲルを試してみてもいいかもしれません。手元にプロトコールがないんですが、調べたらすぐ見つかるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3366-12 - 2010/10/16 (土) 23:10:50 - AP
>その状態で温度を上げていくと再び2本鎖に再会合しますが、
それは、急冷で生じた短いスパンの水素結合が解けて、より安定な長いスパンの水素結合ができていくからです。スパンが長くなるほど、対合するのに時間がかかります(核酸ブロットのハイブリがその例)。

(無題) 削除/引用
No.3366-11 - 2010/10/16 (土) 22:47:43 - AP
なにか自分の思い込みに拘泥しているんじゃないでしょうか。
>核酸は1本の直鎖状になりますよね
なんてどこで習いましたか? 
ランダムコイルとなって、スパンが短いとしても、自己鎖の中でより安定するように水素結合を生じるためにに二次構造が生じるというのが教科書的な説明のはずですが。RNAサンプルを泳動するときにフォルムアルデヒドやグリオキサルを入れるのは、水素結合するmoietyを修飾してふさぐためではなかったですか。
>低温のまま泳動すれば1本の直鎖状を維持できませんか?
低温なら水素結合はより安定して、二次構造ができやすくなります。

>それと温度が高くなると泳動が乱れたりスマイリングするのではないかと懸念します。

たくさんのレーンを使うのでもなさそうだし、スマイリングが問題になるケースでしょうか。高温で泳動が乱れるというのは、二本鎖の場合に部分変性するとか、ゲルが緩むというケースが考えられますけれど、一本鎖を流す場合でアクリルアミドで50℃なら大丈夫です(温度が高くなりすぎるとアクリルアミドでも分離が悪くなる)。
スマイリングは、ゲルの両端と中ほどで温度差ができるのが原因です。それそ防ぐために、前述のバッファーのウォータージャケットタイプの泳動槽や、ゲル板に熱伝導性のよい金属板を重ねるなどの工夫がされてきました。

>シークエンスの歴史から考えると、高温で泳動した方が良いということですね。

単に歴史を踏襲しろというのではなく、シークエンスがそうして行われてきたのは物性から来る必然です。

(無題) 削除/引用
No.3366-10 - 2010/10/16 (土) 21:59:52 - Goo
>APさん
丁寧な説明ありがとうございました。

シークエンスの歴史から考えると、高温で泳動した方が良いということですね。

しかしdenature後に急冷すると核酸は1本の直鎖状になりますよね?その状態で温度を上げていくと再び2本鎖に再会合しますが、低温のまま泳動すれば1本の直鎖状を維持できませんか?

それと温度が高くなると泳動が乱れたりスマイリングするのではないかと懸念します。私は未変性ゲルで長時間泳動する場合は低温室を利用していました。

(無題) 削除/引用
No.3366-8 - 2010/10/16 (土) 21:04:00 - AP
元の二本鎖にアニールしたという考えに固執しているようですが、不合理です。

最初に熱変性してすぐ泳動しているなら、分子量の異なるそれぞれの鎖が共存するチャンスはほとんどありません。

>変性PAGEという技術は1本鎖RNAのself-selfアニーリングをほぐす程度のものであって、数十塩基の2本鎖DNAに対しては変性が不十分であり、ゲル中でアニーリングしてしまうものなのでしょうか?

DNAシークエンスを考えてみてください。今はキャピラリー電気泳動が主流ですが、ほんの一昔前は尿素変性アクリルアミドスラブゲルでした。しかもサイクルシークエンスではなく、Klenowなどで一回伸長しただけなので、反応産物は鋳型に完全にアニールした状態からフォルムアミドと熱変性で解離していたんです。そこで問題になるのは、泳動中の変性状態の維持の不足で、二次構造が形成されて、バンドがぼけたり、ゴーストのバンドが出たりすることでした。

そうならないようにするのにはやはり、プレランで温度を上げておいて、泳動中も50℃程度に維持するように電圧をコントロールするのがポイントでした。そのために、ゲル板に貼り付けるシール式の液晶温度計もありましたし、上部バッファーをウォータジャケットのようにゲル全面に沿わせるようなバッファー槽になっている装置もありました。サイクルシークエンスでオートシークエンサーという時代になっても(スラブゲル、キャピラリーにかかわらず)、プレランは必須だし(これは温度の問題だけではなく、イオン性の不純物を除くという意味もありますが)、わざわざヒーターで温度を維持する仕組みが組み込まれているでしょう。

>低温室(4℃)で電気泳動することも有効かと考えています。
まるきり逆効果でしょう。

改善のための示唆としては、
・サンプルをドライアップして100%フォルムアミドで溶解して、熱変性する。
・ゲルが50℃程度になるまでプレランをする。
・泳動中に抵抗が下がって温度が下がってくるので、適宜電圧を上げる。

温度を十分に上げるためには結構な電圧が必要です。ゲルの厚みや長さによると思いますが、1000 Vオーダーは見込んでおいていいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3366-7 - 2010/10/16 (土) 19:40:59 - Goo
>おおさん
まさしくメインの濃いバンドと、薄いバンドが交互に存在するような感じです。
変性条件が不十分とすると、バッファー温度を上げる以外に何か対策はあるでしょうか?
denature後に急冷したサンプルの再アニーリング防止には、低温室(4℃)で電気泳動することも有効かと考えています。

(無題) 削除/引用
No.3366-6 - 2010/10/16 (土) 15:22:20 - おお
>実は10bpのDNAラダーを同時に流しているのですが、バンドの数が未変性状態の場合よりも増えて見えるのです。この結果からdenatureしたサンプルの一部が泳動中に再アニーリングしているのではないかと推測しています。

皆さんの指摘は、一本鎖であっても2次構造をとっている可能性があるんではないかということだとおもいます。いずれにせよdenatureが不完全ということだと変性条件をキッチリキープしてやらないといけないと思います。
マーカーは
どんな感じで流れているのでしょう、メインなバンドのらだーがあって、弱いバンドが存在するような感じでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3366-5 - 2010/10/16 (土) 14:07:02 - Goo
皆さんコメントありがとうございます。

>>おおさん
尿素がバッファーに溶け出してくるのでプレランはしていませんでした。バッファーを電子レンジで温めて泳動したら効果的かもしれませんね。

>>psさん、Actiasさん
サンプルはセンス鎖70mer、アンチセンス鎖60merの2本鎖なので、単独のセンス鎖またはアンチセンス鎖は手元にありません。
denatureはサンプルとホルムアミドを1:1で混ぜて95度で2分加熱後にon ice、
PAGEの濃度は10%、100Vで90分間泳動しています。

実は10bpのDNAラダーを同時に流しているのですが、バンドの数が未変性状態の場合よりも増えて見えるのです。この結果からdenatureしたサンプルの一部が泳動中に再アニーリングしているのではないかと推測しています。

(無題) 削除/引用
No.3366-4 - 2010/10/16 (土) 13:31:40 - Actias
ps さんもおっしゃるとおり、どう3本見えたかが問題です。
同じ長さの1本鎖のものをマーカーとするとか、なにか
基準が無いと話がしづらい。

>中途半端にアニーリングした状態
って、どういうことを想定しましたか?
おそらく、プール全体で1本鎖とアニールした2本鎖とが
混在しているという意味でしょうけど。


denature は、熱変性と思いますが、何℃ですか?
PAGEのアクリルアミド濃度は?
それぞれのDNAサイズは?

(無題) 削除/引用
No.3366-3 - 2010/10/16 (土) 10:38:42 - ps
片鎖のオリゴのみ、もう一方のオリゴのみ、両方を混合させたもの、混合した後にアニーリングさせたもの、さらにそれを熱変成し急冷したもの、など、思いつくものをいくつかを並べて泳動してみれば、何が起きているのか推測できないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3366-2 - 2010/10/16 (土) 02:00:06 - おお
そういうことは聞いたことがありません。
尿素は8M位まであげれます。
それとプレランをしてゲルを50度グライまで
温めて、再アニーリングを防ぐほうほうもよくやられます。

変性PAGEについて 削除/引用
No.3366-1 - 2010/10/16 (土) 00:14:58 - Goo
こんにちは。

変性PAGEについてお伺いします。

センス鎖とアンチセンス鎖のサイズが10塩基ほど異なる2本鎖DNAサンプルにホルムアミドを添加してdenature後に急冷し、6M尿素PAGEをしましたが、バンドが3本見えたため中途半端にアニーリングした状態のサンプルが残っているのかと推測しました。

変性PAGEという技術は1本鎖RNAのself-selfアニーリングをほぐす程度のものであって、数十塩基の2本鎖DNAに対しては変性が不十分であり、ゲル中でアニーリングしてしまうものなのでしょうか?

どなたかご教授をお願いします。

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