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無血清培養上清からのヒスタグ蛋白精製(Ni) トピック削除
No.3331-TOPIC - 2010/10/11 (月) 10:51:22 - Hisタグ精製初心者
みなさま教えてください。

現在、細胞にV5-HisがC末に付いた分泌蛋白を発現するようなコンストラクトを安定発現させて、培養上清へ興味あるタンパク質を分泌させております。

その分泌蛋白は生理活性物質であり、nativeな状態での精製を目指しております。
そのため、その培養上清をPBSに対して透析後、Ni-affinity chromatographyにて精製を行っております。

培養上清100 mlと、Niビーズをbatch法にて1時間、4℃で結合させております。
その際に、望まない蛋白質のNiビーズへの吸着を妨害するため条件検討により定めたImidazoke20 mMを添加しております。

その分泌蛋白自体は培養上清中に放出されていることは確認しています。(抗His抗体でのIB)

1つ、お聞きしたい事があります。
目的のタンパク質以外にも望まないタンパク質がCBBの結果を見る限り含まれているようです。

ただbindingの際のImidazole濃度を40 mMに上げると、集率が低下しだし、80 mMに上げると集率は1/10程度に下がるようです。

私は、Hisタグを利用した精製は初めてなため、Niを利用した精製がどれほどきれいなものかは知りませんでした。一発で精製できるようなものではないのでしょうか?
また、このタンパク質にはV5も付いております。(念のため付けました)

V5タグを利用してnativeな状態で蛋白を精製する場合、どのようなものがありますでしょうか?
みなさまの経験豊富なアドバイスをいただけますと幸いです。宜しくお願いします。
 
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18件 ( 1 〜 18 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.3331-18 - 2010/10/13 (水) 13:27:52 - おお
たぶんまあまあ大量に発現している印象はコメントみるとありますね。
苦労せずCBBで検出されているようですし。

分泌物ということなので比較的スタートから夾雑物が少ないので、
その分精製の精度も稼げると思います。なので1スッテプ今回
綺麗になったと感じているようですし(綺麗の定義の問題はありますけど)
ワンステップのためした方法論でも大丈夫かもしれません。

大腸菌のライセイトでもニッケルカラムはノンスペを拾うので、
精製はマルチステップにするべきだろうと意見は大いです。
それも、ライセイトの作り方やカラムの結合のさせかた、
溶出のさせかた、発現量などによっては1ステップでも遜色
がない精製度になることはあります。

マンマルのライセイトでは明らかにヒスチジンが4っつ以上ならんだ
蛋白質が非常に多数あるのも手伝ってまったく綺麗にはなりません。
昆虫はわかりませんがたぶん状況は似ていると思います。

知合いが、マンマルの分泌タンパクを同じような手法でとっていましたが
本人は1ステップで納得していました。

まあ状況次第で絶対にマルチステップに持ち込まなくてもいいことも
あると思ってください。

(無題) 削除/引用
No.3331-17 - 2010/10/13 (水) 13:08:48 - masa
バキュロウイルスの発現系であればかなり培養液中に分泌されている気もするのですが。。。

昆虫細胞内で発現させてもNiカラムだけでdetergent、塩濃度、イミダゾールの濃度をちゃんと検討すれば結構綺麗になる印象があります。

無血清培地とあるので非特異的な結合をするタンパク質は死滅した細胞内外由来のものでしょうか?(細胞を培養せずにNiカラム通せば分かると思いますが)

感染から回収までのタイムコースを最適化して細胞内由来のタンパク質の持ち込みを減らすことは難しそうですか?

(無題) 削除/引用
No.3331-16 - 2010/10/13 (水) 11:12:01 - Hisタグ精製初心者
みなさま引き続き、アドバイスありがとうございます。

Ne様
キットご紹介ありがとうございます。
抗体カラムなんですね。中性下での精製というのは確かに理想的ですね。
しかも、特異性の高い抗体(のよう)ですし。ただ値段が…


笑い男様
コメントありがとうございます。
培地は昆虫細胞用の無血清培地(SF-900-2)を使用しています。
ただ、バキュロウイルス感染後、昆虫細胞は死にますので、おそらく死細胞由来かと考えております。



>抗体を使った精製(FLAG-tagとか)はきれいになるけど高価な手法だというイメージ。
>金属アフィニティーは他の手法よりも安上がりだけど、純度には限界があるなーというイメージ。

タンパク質精製に精通しておられる方から経験に基づいた感覚を示していただき、大変参考になりました。

>やっぱり精製の最後はイオン交換とかサイズ排除が必要かと思います(実験にもよりますが)
やはり二段階以上の精製を行うべきだったんですね。ありがとうございます。今回、私はHisタグ以外にもタグを付けましたが、V5を付けてしまったため、その精製コストを考えるとミスったなあという印象を持ちました。

Aさん
ありがとうございます。
pHは全く考えも付きませんでした。
是非検討してみたいです。
もしよろしければ、pH勾配の具体的なprocedureをお示しくださいませんか?
勾配の範囲や、pHの高い方から低い方への勾配をかけるのか、その逆なのかも併せて教えてくださいますと幸甚です。確かに、NiカラムはpHの影響をもろに受けますので、納得です。

AGTCさん
ありがとうございます。
非常に(私的には)斬新なアドバイスありがとうございます。
先輩はそのような実験をされていたようですが、私の実験に取り入れた事はありませんでした。

もしAGTCさんの手法を用いるなら、
1. まずはヒスタグ蛋白をNi-beadsへの吸着
2. 少量のimidazoleでwash
3. proteaseで切断して、elution

という2段階精製が1つのカラムで出来ますね。

この場合のprotease認識部位というのは一般的に私が知る限りではトロンビンがよく使われるのでしょうか?また、そのトロンビンもeluateに含まれてしまいますよね。この場合は、再度Niカラムにかけて、…という手法はタグが取れてしまうためできませんね。

この場合、トロンビンの除去はどのように行いますか?透析か限外ろ過で除けるようなものでしょうか?ちなみに私の タンパク質はタグなしで25 kDa程度です。

(無題) 削除/引用
No.3331-15 - 2010/10/13 (水) 01:30:19 - ATGC
解決したみたいだからもうどうでもいいことだけど、His-tagと蛋白質の間にprotease感受性配列いれて、イミダゾルじゃなくて、特異的プロテアーゼでそこ切断して溶出したらどうよ。ついでにタグ部分もとれるし。

(無題) 削除/引用
No.3331-14 - 2010/10/13 (水) 01:13:49 - A
今更蛇足かもしれませんがイミダゾール溶出であまりきれいに
ならなかったのをpH勾配にしたらきれいになったということは
あります。まあ結局のところ、うさんがおっしゃっているように
蛋白質によるわけですが。

共雑物は 削除/引用
No.3331-13 - 2010/10/12 (火) 22:54:36 - 笑い男
 培地由来でしょうか?その他の分泌タンパクとか死細胞カスとか由来でしょうか?非特異のタンパクは?

 もし培地由来なら、serum freeの培地とかを・・・今から培地を変えて発現させるのも大変な話ですが。

 抗体を使った精製(FLAG-tagとか)はきれいになるけど高価な手法だというイメージ。金属アフィニティーは他の手法よりも安上がり(再利用できる回数とか)だけど、純度には限界があるなーというイメージです。ボリュームが多く汚い(大腸菌のライゼートとか)初期サンプルを、一定以上のレベルまで一気に精製するには金属アフィニティーが有効だと思います。
 やっぱり精製の最後はイオン交換とかサイズ排除が必要かと思います(実験にもよりますが)


 Hisの抗体って特異性が低いイメージがあるのですが(ウェスタンで使うHis抗体についてはしばしばトピックにも出てきますし)、この精製用抗体の実力はいかほどのものなのか・・ 非特異が出たときに対処する方法ってどうすればいいのだろうか?

(無題) 削除/引用
No.3331-12 - 2010/10/12 (火) 10:31:36 - Ne
https://ruo.mbl.co.jp/product/tag/his-tagkit.html
こんなキットもあるようです。

(無題) 削除/引用
No.3331-11 - 2010/10/12 (火) 10:08:44 - ?
>どう考えれば良いか、具体的に教えてください。

ちょっとは自分で考えることが必要では?

(無題) 削除/引用
No.3331-10 - 2010/10/12 (火) 09:29:44 - おお
>どう考えれば良いか、具体的に教えてください。
もう既に回答にでてます。
もしご自身で興味があるのなら生化学実験を解説している教科書的な物をお読みください。具体的に知りたいことがあるなら、新しくとぴを立て直されてはとおもいます。

(無題) 削除/引用
No.3331-9 - 2010/10/12 (火) 08:36:19 - え
どう考えれば良いか、具体的に教えてください。

(無題) 削除/引用
No.3331-8 - 2010/10/12 (火) 01:57:29 - う
ニッケルカラムが粗精製とか、それはタンパク質によるので言ったところで、それが万人の話かどうかわからないので、私はコメントしませんが、

もともと、どんな精製法であれ、

カラム自体にくっつく非特異的なタンパク質。
目的タンパク質にくっついて精製した時混ざってしまうタンパク質

少なくとも、これをどう洗い流すかということを考えるのが普通かと。

あとは、タンパク質の性質から、塩濃度、デタージェント、ここではイミダゾール濃度、などを、化学的に考えてやるだけ。

私を含め、皆がいうのは、結局そのことを偉そうにいうだけ。

(無題) 削除/引用
No.3331-7 - 2010/10/12 (火) 00:02:26 - Hisタグ精製初心者
おお様

アドバイスありがとうございます。
塩濃度を上げる実験を行っており、先ほど結果が出ました。
培養上清をPBS(NaCl 135mM)に置換し、Ni-ビーズと興味ある蛋白とを結合する段階において
135mM, 235 mM, 335 mM, 435 mM, 536 mM, 635 mMのNaClで行ってみました。

SDS-PAGE後、抗His抗体で興味ある蛋白の集率を見つつ、CBB染色を行いました。

確かに、400 mMを越えたところで望まないタンパク質が全体的に消えて行きました。

目的の興味あるタンパク質に関しては、塩濃度が300 mMを越えたところでむしろ集率が上がりました。イオン強度を上げることで確かに非特異的な吸着を妨害でき、集率があがったことは非常に嬉しい限りです。


>培地を硫安沈殿してpbsで透析というのはできないでしょうか。
昆虫細胞の培養上清を使用しており、その培地には若干のdetergentが入っているようで硫安には向かないよでinstructionに書かれてありました。

色々試してみます、ありがとうございます。

>あ様、宋様、A様
ありがとうございます。
やはり、Ni精製は粗精製という印象なんですね。
これが聞けただけでも非常に感謝しております。
ありがとうございます。

しかし困りましたね。
バキュロウイルス発現系で(ほ乳類細胞発現系に比べ)大量に作ってくれるはずなんですが、培養上清のmajorityではないんですかねえ...うーん困りました。
virus titer等違うところでmodifyが必要かもしれません。

みなさま貴重なアドバイスいただき有りがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3331-6 - 2010/10/11 (月) 22:16:04 - A
>[Re:5] 宗さんは書きました :
> ニッケル1つじゃそんな綺麗にならないと思います
> 個人的にはニッケル精製の条件検討をするよりも、その後の精製方法
(陽イオン、陰イオンとか)を考えるべきだと思ってます

基本的に宗さんと同じ意見です。
大腸菌で山ほど発現する蛋白質なら1回のニッケルカラムで実験上殆ど
問題にならないくらいの精製度になりますが、培養上清ぐらいだと
あまりきれいにならないですね。私は特殊な場合を除き、ニッケル
カラムは粗精製と濃縮のステップぐらいに考えています。

(無題) 削除/引用
No.3331-5 - 2010/10/11 (月) 18:29:28 - 宗
ニッケル1つじゃそんな綺麗にならないと思います
個人的にはニッケル精製の条件検討をするよりも、その後の精製方法(陽イオン、陰イオンとか)を考えるべきだと思ってます

(無題) 削除/引用
No.3331-4 - 2010/10/11 (月) 15:03:22 - あ
Ni-NTAカラムは吸着量は多いが非特異吸着が多く、原料中の発現量が低いと、純度は高くならないとと思っています。発現量が高いととてもきれいに精製できるので、アフィニティの高いHisタグでカラムを飽和させてやれば、非特異吸着は下がります。カラムのボリュームと、Hisタグタンパク質の比を振ってみてはどうですか?(カラムボリュームを下げる)
バッチより、FPLCなどでグラジエントを付けた方が圧倒的にきれいになります。


V5ゲルでもう一段階アフィニティー精製を行うのも手ですが、溶出に使うV5ペプチドが溶出液には残ります。透析か限外濾過で除くことになるのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3331-3 - 2010/10/11 (月) 14:42:06 - おお
塩濃度を上げるのはやってみる価値があると思います。バッチではなく、カラムを通してグラジェントをかけるともしかしたら分離できるかもしれませんね。あるいはバッチで細かくステップワイズでフラクションをとるか。
それか培地を硫安沈殿してpbsで透析というのはできないでしょうか。あなたの蛋白の活性が維持できているか次第と思いますが。
Niビーズご単にゲル濾過でも夾雑物のサイズがちがうならきれいになるはずです。
もう一つのタグは抗体のIPになりますかねぇ。外すのがちょっと難しいかもしれませんよ。

イオン強度も上げるのも手なのでしょうか? 削除/引用
No.3331-2 - 2010/10/11 (月) 11:06:38 - Hisタグ精製初心者
Niベーズを利用してもう少し粘ってみるとして、次の条件検討としてPBS中のSaltを上げて非特異的な吸着を妨害できないか考えております。

今、PBS(135 mM NaCl)に対して透析を行ったので、このNaCl濃度を最大500 mM程度上げてみようかなと思案中です。いかがでしょうか?一度やってみます。

無血清培養上清からのヒスタグ蛋白精製(Ni) 削除/引用
No.3331-1 - 2010/10/11 (月) 10:51:22 - Hisタグ精製初心者
みなさま教えてください。

現在、細胞にV5-HisがC末に付いた分泌蛋白を発現するようなコンストラクトを安定発現させて、培養上清へ興味あるタンパク質を分泌させております。

その分泌蛋白は生理活性物質であり、nativeな状態での精製を目指しております。
そのため、その培養上清をPBSに対して透析後、Ni-affinity chromatographyにて精製を行っております。

培養上清100 mlと、Niビーズをbatch法にて1時間、4℃で結合させております。
その際に、望まない蛋白質のNiビーズへの吸着を妨害するため条件検討により定めたImidazoke20 mMを添加しております。

その分泌蛋白自体は培養上清中に放出されていることは確認しています。(抗His抗体でのIB)

1つ、お聞きしたい事があります。
目的のタンパク質以外にも望まないタンパク質がCBBの結果を見る限り含まれているようです。

ただbindingの際のImidazole濃度を40 mMに上げると、集率が低下しだし、80 mMに上げると集率は1/10程度に下がるようです。

私は、Hisタグを利用した精製は初めてなため、Niを利用した精製がどれほどきれいなものかは知りませんでした。一発で精製できるようなものではないのでしょうか?
また、このタンパク質にはV5も付いております。(念のため付けました)

V5タグを利用してnativeな状態で蛋白を精製する場合、どのようなものがありますでしょうか?
みなさまの経験豊富なアドバイスをいただけますと幸いです。宜しくお願いします。

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