ゲルトップやフロントラインは分離しきれなかったいろんなやつまとまって集まるとこだから、たまたまそういうのが引き起こした変な非特異的反応かもしれないから、本物かもしれないけど、あんまりとらわれすぎないで、一歩引いて見たほうがいいかもね。本来の位置にでてたものと、フロントの所に出るもの比べてみてシグナル強度的にはどうかな。保存中の蛋白質分解はインヒビターいろいろ入れてても、SDS変性サンプルでも、扱いによっては確かにおこるけど、それでも普通はかなり緩慢で凍結融解のたびにだらだらというかんじで、そんなに急にきれいにバラバラになるというのは感覚的にふつうとはちょっと違うとおもう。非常に分解されやすいのか、その蛋白質を特異的に壊すようななにか強力なプロテアーゼがあるのか、またそういうのがSDSで構造が変化して活性化されるとか、プロテアーゼ感受性部位が変性によって露出するとか、何かその蛋白質にまつわる特殊事情があるのかなあとおもいました。
分解があやしいならば、とりあえず最初のサンプル調製の時に、一気にSDSサンプル/加熱処理まで持って行ってから、分注して-80Cで凍結保存、それで溶かしたら使い切り、というのがいいかな。
あとね、こういうクセのある蛋白質を相手にするときは抗体はポリクロがいいよ。モノクロだともし端っこのほうにエピトープがあるとちょっと欠けたらもう認識できなくなるからね。
抗体が駄目になった可能性もあるね。抗体の失活は100がいきなり0みたいなかんじで突然来るからね。
膜蛋白質ならば加熱処理はしない方がいいよ。アグってゲルはいらなくなるときあるから。そのアグリゲーションの具合の差で入ったり入らなかったりすることで結果が安定しないこともあるし。。 |
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