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DSPによるライセートタンパク質の架橋 トピック削除
No.3300-TOPIC - 2010/10/04 (月) 19:51:36 - SAT
免疫沈降で目的タンパク質との結合を見るために、DSPを使用して免疫沈降を行っております。

しかしDSP処理した細胞をlysis buffer (0.1% triton入り)に溶かし、遠心後、上清を取ると、明らかにDSP処理しなかった細胞に比べて、抽出されるタンパク質量が少ない(1/10ほど)です。
これはDSPによってタンパク質が架橋されすぎてペレットに行ってしまうのでしょうか?
このような状態のライセートを実験に用いるものなのでしょうか?

行った方法は
1、細胞をdishに入ったまま1 mM DSP in PBSで30分、4℃インキュベート。
2、細胞を3回wash (50 mM Tris 7.5, 150 mM NaCl)
3、細胞をlysis bufferに溶かす(50 mM Tris 7.5, 150 mM NaCl, 0.1% Triton, protease inhibitor) 30分、4℃。
4、15000 rpm 30分。
5、上清を取る

DSPを0.1 mMまで下げると、タンパク質は抽出されるようになりましたが、逆に架橋されているかどうかが、分らず困っております。
 
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(無題) 削除/引用
No.3300-2 - 2010/10/06 (水) 21:16:05 - ATGC
0.1%Triton Xでは細胞骨格とかクロマチンや多くの核内蛋白質は可溶化しにくい。たとえばこうした蛋白質と弱くインターラクションするような蛋白質の場合、架橋なしなら可溶画分に回収出来ても、架橋するとこれらの蛋白質とつながっているのでそれらと行動をともにすることになり結果としてTriton X 難溶画分(沈殿)にほうに行ってしまうのだとおもう。だからその分、可溶画分(上清)の蛋白質回収率が低くなるのだとおもう。たとえば細胞骨格は細胞質のかなり多様な蛋白質とinteractionしているし。

ただTriton XやNP-40は蛋白質複合体には比較的影響を与えない場合も多いので、可溶化できる比較的安定な複合体であれば、あえてDSPで架橋しなくても、ふつうにやっても複合体のままcoIPできる可能性は十分あるのではともおもう。

もし駄目ならこうするといい。すなわち、DSP架橋後にいったん適当量(少量)の1%SDSで細胞を処理し、細胞内のほぼ全蛋白質をいったん可溶化し、超音波処理でDNAこわしてから(DNAと蛋白質もあるていど架橋するのでSDSで溶かしてもあまりDNAに起因する粘性はないかもしれないけど一応。)、そのlysateを1~0.5%Triton X100と,0.15Mあるいはそれより少し高めのNaClを含む適当なBufferで少なくとも20倍以上希釈する。遠心して不溶物を完全にのぞいてからそれをIPに使う。

DSPによるライセートタンパク質の架橋 削除/引用
No.3300-1 - 2010/10/04 (月) 19:51:36 - SAT
免疫沈降で目的タンパク質との結合を見るために、DSPを使用して免疫沈降を行っております。

しかしDSP処理した細胞をlysis buffer (0.1% triton入り)に溶かし、遠心後、上清を取ると、明らかにDSP処理しなかった細胞に比べて、抽出されるタンパク質量が少ない(1/10ほど)です。
これはDSPによってタンパク質が架橋されすぎてペレットに行ってしまうのでしょうか?
このような状態のライセートを実験に用いるものなのでしょうか?

行った方法は
1、細胞をdishに入ったまま1 mM DSP in PBSで30分、4℃インキュベート。
2、細胞を3回wash (50 mM Tris 7.5, 150 mM NaCl)
3、細胞をlysis bufferに溶かす(50 mM Tris 7.5, 150 mM NaCl, 0.1% Triton, protease inhibitor) 30分、4℃。
4、15000 rpm 30分。
5、上清を取る

DSPを0.1 mMまで下げると、タンパク質は抽出されるようになりましたが、逆に架橋されているかどうかが、分らず困っております。

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