抗体ではないタンパクを凍結乾燥していたことがあります。おそらく抗体も同様の方法で凍結乾燥が可能だと思います。私は専用の真空凍結乾燥機を使用していました。まず、サンプルの溶媒をPBSに置換後(生理食塩水などもよく使われていると思います)、-30℃の冷凍庫で十分に凍らせておきます。次に乾燥機を始動させてポンプの暖気もかねて、機器の冷却を行います(20分程度でした)。そして、素早く機器内にサンプルを入れて、水分が完全に飛ぶまで(機械の容器はアクリル性なので内部あるサンプルが確認できました)ひたすら待つ(量によりますが、1.5mlチューブ程度なら一晩程度で大丈夫だった気がします。昇華の効率は固体が外気と接触する面積に比例しますので50mlチューブなどでは斜めに傾けて液を凍らせていました)という感じでした。
ですので、力価についてはちょっとわからないです。ずるい言い方なのですが、抗体にもよるかのしれないので、一度少量で試してみると良いかと思います。
ここからは、プさんの事情がわかりませんので全く持って勝手な話です。個人的には抗体はタンパク質の中でも、結構丈夫な物だという認識です。モノクロなどを大量に生産した際は、1.5mlチューブに分注して冷凍庫で保存していましたが、10年前の物でも特に問題なく使用できていました。冷凍庫、冷蔵庫内スペースの確保(凍結乾燥すれば室温保存が可能なはずですので)、輸送コストの低減などの特別な理由でなければ、凍結乾燥をなさらなくても何とかなるかなとも思っています。 |
|