Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

G-CSF精製について トピック削除
No.3275-TOPIC - 2010/09/29 (水) 15:54:00 - toto
今回、タイトルのようにG-CSFの精製過程でご質問があります。

当研究室では、fusion proteinを作製しG-CSFの精製を試みています。

fusion protein・・・
G-CSF(N末端側)スペーサーにXba1 thrombin認識配列、Xho1、塩基性タンパク質(C末端側)の融合タンパク質を作製しました。

≪模式塩基配列≫
G-CSF tct aga ctg gtt ccg cgt gga tcc ctc gag 塩基性タンパク質
    Xba1 Xho1


* thrombin siteに関しては、pGEX4T-3を参照にして作製

≪Method≫以下バッチ精製
1.この塩基配列をpCI-neo vectorにligationし、その後COS-1細胞にtransfectionし一過性にタンパク質を発現させる。
2.培養上清から陽イオン交換体にてまず融合タンパク質として精製
3.thrombin cut
4.Benzamdin sepahroseにて通しthrombin除去
5.再び陽イオン交換体にて精製

bufferは、10mM リン酸 Na buffer(pH7.6)
精製後の融合タンパク質濃度 0.1mg/ml
100%回収だとしたG-CSF濃度 0.02mg/ml
*希釈は一切せず、泳動に用いたサンプル量は15μl

これにより最後の素通り画分にてG-CSFが精製できると考えました。
これらのサンプルをWestern Blottingをによって得られた結果は、Cのサンプルに関してはっきりと20kDaにバンドが確認できましたが、最後のDの素通り画分では薄らバンドが検出することができませんでした。
Dに関しては1.0M NaClを含んだbufferでの溶出も行いましたがバンドは見られませんでしたが、塩基性タンパク質については確認することができました。

考察としては、まずこの作製されるG-CSFのPI値は5付近のためbufferのpHから考えると酸性を示すため陽イオン交換体には結合しない。
また、バッチ精製での遠心は400×gで行ったがCでも同様な遠心状態のため沈殿は考えにくい。
ちなみに、rG-CSFを陽イオン交換体に結合するかの予備実験を行った結果(バッチ精製ではなくpoly prep使用)、素通り画分に反応前と比較して同等のバンドの濃さが確認されたため結合は見られませんでした。

以上の事柄で、何故G-CSFが回収出来なかったのかご教授を頂きたいです。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.3275-7 - 2010/09/30 (木) 13:05:50 - toto
mb様

確かに、予備検討で用いたサンプルと同一であるとは決して言えませんね。
強く吸着していることも考えたのですが、1.0M NaCl溶出という高濃度の塩においてもG-CSFのバンドが検出されなかったため、考えにくいと判断したのですが・・・考えが甘いでしょうか。


おお様

なるほど。
糖鎖修飾というのは考えられます。動物細胞にてタンパク質を発現させておりますし、予備検討で用いたrhG-CSFと比較して少し上の位置にバンドが確認されましたので考えられますね。

(無題) 削除/引用
No.3275-6 - 2010/09/30 (木) 12:41:06 - おお
糖鎖修飾はないですよね。それとジスルフィド
結合。。。

(無題) 削除/引用
No.3275-5 - 2010/09/30 (木) 12:39:24 - おお
>考察としては、まずこの作製されるG-CSFのPI値は5付近のためbufferのpHから考えると酸性を示すため陽イオン交換体には結合しない。

トータルの電荷で結合するかどうか決まるのではないので、付きにくいであろうというスペキュレーションはべつにいいですが、それ以上のものではありません。

結局どのフラクションにもないので、なんらかの原因でカラム上あぐったとみるのが妥当かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.3275-4 - 2010/09/30 (木) 11:36:40 - mb
カラムの前後で行方不明になる場合、最も疑われるのは強く吸着することですが、文面から薄い濃度で素通りしているように感じられましたので、先のように思いました。予備実験で用いたものと今回の物は濃度、組成が異なると思うので、同一に解釈できないのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3275-3 - 2010/09/30 (木) 10:41:38 - toto
mb様

カラム拡散というのは実際考えられるのでしょうか。
一度rhG-CSFを用いて陽イオン交換体の結合の有無を検討しているので、考えにくいと考えられるのですが。

(無題) 削除/引用
No.3275-2 - 2010/09/30 (木) 09:03:22 - mb
カラム内で拡散(だらだらと溶出)されたのではないでしょうか?

最終精製を素通り画分で得るという方法そのものを再検討された方が良いと思います。

G-CSF精製について 削除/引用
No.3275-1 - 2010/09/29 (水) 15:54:00 - toto
今回、タイトルのようにG-CSFの精製過程でご質問があります。

当研究室では、fusion proteinを作製しG-CSFの精製を試みています。

fusion protein・・・
G-CSF(N末端側)スペーサーにXba1 thrombin認識配列、Xho1、塩基性タンパク質(C末端側)の融合タンパク質を作製しました。

≪模式塩基配列≫
G-CSF tct aga ctg gtt ccg cgt gga tcc ctc gag 塩基性タンパク質
    Xba1 Xho1


* thrombin siteに関しては、pGEX4T-3を参照にして作製

≪Method≫以下バッチ精製
1.この塩基配列をpCI-neo vectorにligationし、その後COS-1細胞にtransfectionし一過性にタンパク質を発現させる。
2.培養上清から陽イオン交換体にてまず融合タンパク質として精製
3.thrombin cut
4.Benzamdin sepahroseにて通しthrombin除去
5.再び陽イオン交換体にて精製

bufferは、10mM リン酸 Na buffer(pH7.6)
精製後の融合タンパク質濃度 0.1mg/ml
100%回収だとしたG-CSF濃度 0.02mg/ml
*希釈は一切せず、泳動に用いたサンプル量は15μl

これにより最後の素通り画分にてG-CSFが精製できると考えました。
これらのサンプルをWestern Blottingをによって得られた結果は、Cのサンプルに関してはっきりと20kDaにバンドが確認できましたが、最後のDの素通り画分では薄らバンドが検出することができませんでした。
Dに関しては1.0M NaClを含んだbufferでの溶出も行いましたがバンドは見られませんでしたが、塩基性タンパク質については確認することができました。

考察としては、まずこの作製されるG-CSFのPI値は5付近のためbufferのpHから考えると酸性を示すため陽イオン交換体には結合しない。
また、バッチ精製での遠心は400×gで行ったがCでも同様な遠心状態のため沈殿は考えにくい。
ちなみに、rG-CSFを陽イオン交換体に結合するかの予備実験を行った結果(バッチ精製ではなくpoly prep使用)、素通り画分に反応前と比較して同等のバンドの濃さが確認されたため結合は見られませんでした。

以上の事柄で、何故G-CSFが回収出来なかったのかご教授を頂きたいです。

7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を