フォルムアルデヒドは変異原としても知られていますが、それは生き物に対してです。フォルムアルデヒドで架橋されたDNAが複製・修復されるときに突然変異が生じます。固定標本はもう死んでいるので、こういうことは起こりません。
おそらく固定標本からPCRでDNAを増幅するのだと思います。フォルムアルデヒドで架橋されたDNAはPCRの鋳型にならない、増幅しないというだけで読める配列がかわるということはないでしょう。例えフォルムアルデヒドが付くことで異なる塩基として読まれることがあったとしても、その位置はランダムであり、複数の鋳型DNA分子がオリジンのPCRの場合、大部分のDNA分子は正しい配列を示すので実質上問題にはなりません。 |
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