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揮発性の有機溶媒に溶解した「脂質」の保存容器について トピック削除
No.3227-TOPIC - 2010/09/18 (土) 13:43:39 - 脂質屋
いつも勉強させていただいております。

今回、私どもの教室で扱っている試薬の保存容器について買い替えを考えております。
そこでみなさまからのご意見を伺えればと思い、トピックを立てさせていただきました。

私ども研究室は脂質生物学を専攻としております。

たとえばコレステロールや、グリセロールリン脂質、スフィンゴ脂質などなどです。
これらの標品(1mg程度の粉)をSIGMAさんなどから購入し、それをクロロホルム:メタノール=2:1で溶解し、研究室所有のガラスのバイアル瓶(1-2 ml用)に移して-30℃で保存しています。

しかし、個人持ちは禁止されており、ラボメンバー全員が使えるように共用試薬となっております。
が、ここに問題があります。

どうしてスクリューキャップの締めが緩いと、いくら-30℃だろうが(?)次使う時に揮発してしまっており、濃度が分からなくなってしまうことが度々あります。
キャップはしっかり締めよう!と仰いでも中々改善されません。

もしかしたら、この容器がよくないのかなと考えています。(でも教授はこの容器で何十年も脂質を研究してきたんでしょうけど)

そこで、みなさんにお聞きします。
・揮発性有機溶媒に溶解した脂質を保存する容器は何を使われていますか?
・保存温度を-30℃から-80℃に変更すると改善されますか?またこの時、標品へ問題は起こりませんか?
・みなさまは容器以外に、どのような工夫をして揮発しないよう努めていますか?

どうか、みなさまの経験豊富な考えを教えていただけますと幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。
 
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No.3227-8 - 2010/10/10 (日) 12:16:30 - LPA
私は溶媒に溶かしたあと、窒素ガスで溶媒を完全に飛ばして、−80度で保存しています。使うときに、所定の量のDMSOなどをいれて、目的の濃度にして、ソニケーション後、実験に使用しています。少し面倒ですが、不飽和の脂質などは酸化が怖いので、常時こうしています。

(無題) 削除/引用
No.3227-7 - 2010/09/19 (日) 14:53:07 - Kanata
追記ですが、
小分けにするバイアルはHPLC用のサンプルバイアルを使っていました。
全体のボリュームは1mlがせいぜいです。

濃度を測ったり、1mMといった正確な量を加える実験を行うときは必ずガラスのシリンジを使い、ピペットマンは使いません。(ご存知のとおり、ピペットマンは有機溶媒の定量性に乏しいからです)
 なので、小さなバイアルであっても脂質を取り出すことは可能になります。

 UVによる定量はその構造特有のイプシロン値から算出できます。念のため、買った直後の溶液の濃度を測定しておいて、それと比較することもしていました。私たちが化学系のラボでしたのでこのあたりは慎重になっていましたが、ご参考になれば幸いです。
 

(無題) 削除/引用
No.3227-6 - 2010/09/19 (日) 11:12:06 - 脂質屋
おおさん

いつもお世話になります。ありがとうございます。
容器を疑うのならダミーを置くのは良さそうですね。一度自分で行ってみます。
その結果は、週一回行われる全体ミーティングで紹介しようと思います。
良い機会を与えていただき、ありがとうございます。

とび職さん

ありがとうございます。
私どもが購入する脂質はproduct sheetに従ってクロロホルム:メタノール=2:1に希釈していました。DMFとはdimethylformamideのことですね。揮発しにくそうですね。DMFにも希釈できますと書かれた製品は脂質や一般的な試薬の中で私はX-galを除いて知りませんでした。
あまり真剣にDMFと相性の良い試薬というか構造は不勉強で知りませんでしたので、一度まずDMFとは、というところから調べてみます。ありがとうございます。

Kanataさん

経験豊富な方からご意見いただけて非常に嬉しく思っています。ありがとうございます。
私は正直、とび職さんのコメントを初めてみたとき、「これだ!」と感じました。

>とび職さんとは逆になるのですが、希釈すればするほど壁への吸着が増えるため(疎水性物質ゆえ)、濃いストックを小分けにしていました。

そうなんですね…うーん頭が痛い。
これまではKanataさんの方法で行っていたものですから。
濃度は1mM (1mg/ml)くらいになっていまして、ガラスのvial瓶は先ほど1-2 mlと書きましたが、4-5 mlほど入るみたいです。このvialに1 mlの試薬を移すと見た感じで体積で1/4くらいしかその容器を満たしておりません。

(脂質研究に足を踏み入れて随分経ちましたが)恥ずかしながらこれまで必要な脂質をvialから取り出す際に、それが1 mMであることに信頼というか前提というか思い込みがありました。
UV測定をdefaultであるとは、非常に驚きでこれまでの自分の怠慢に胸が痛いです。
まずは、脂質をどのようにUVで濃度測定するのか、またUVメーターで酸化の程度をどのように調べるのか、につき調べてみます。非常に勉強になる機会をいただきありがとうございました。
また分からないことが出てきた際にはどうぞお助けいただけますと幸いです。

>ところで、スクリューバイアル、キャップは耐溶媒性ですか?クロロホルムに耐えられる材質のキャップを使うことをお奨めします。

これは大丈夫です。
ですがそのvialを転倒してしまい、溶媒がフタに付くと、フタの裏側にある樹脂性のものが糊が溶けるのか外れてしまうこともあります。ですが慎重に扱えば、溶媒耐性容器として使えると思います。。

またお話を聞かせていただいて、酸化の重要性をとても痛感しました。
非常に恥ずかしい限りですが、もう少し勉強してみます。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.3227-5 - 2010/09/18 (土) 17:16:50 - とび職
Kanataさんが正しそうです。希釈した方が良いのではというのは撤回します。直接調べたわけではなく、有機溶媒中では吸着が起きないだろうと思ったので、そう書きましたが、脂質専門家ではないので。ガラスバイアルがベストというのは同感ですし、酸化は一番の問題ですね。

(無題) 削除/引用
No.3227-4 - 2010/09/18 (土) 16:25:43 - Kanata
脂質&その周辺を研究するラボでの経験です。

とび職さんとは逆になるのですが、希釈すればするほど壁への吸着が増えるため(疎水性物質ゆえ)、濃いストックを小分けにしていました。
 その際、大半をガラスのアンプルにいれ(アルゴン or N2 ガスを吹き付けて置換し(酸化防止)、バーナーで口を閉じてしまう、それでも若干溶媒のレベルは変動する)、使う最小限の量だけバイアルに移してー20℃保存していました。(−80℃でも保存していましたが、特に変わりなし)

ただし、溶媒はメタノール、もしくはエタノールでした。(購入したものがすでにその溶媒に溶けているため)

脂質保存の場合、溶媒が飛んで濃度が変わることよりも酸化が問題になります。
 
 長期保存、また複数の人間で共有すれば当然溶媒は揮発していくので、毎回UVで濃度測定がデフォルトでした。UV波長の低い脂肪酸でもです。
 そもそも市販の脂質自体、ピュアではないので(混ざり物かなりあり。TLCやHPLCで測るとすぐにわかります)、どちらにしてもUVで濃度を算出しなくちゃいけないのですが。酸化しているかどうかもその段階でわかります。その後、好みの溶媒に溶かしなおします。

ところで、スクリューバイアル、キャップは耐溶媒性ですか?クロロホルムに耐えられる材質のキャップを使うことをお奨めします。

(無題) 削除/引用
No.3227-3 - 2010/09/18 (土) 15:51:56 - とび職
悩ましい問題です。脂質expertの教授の主張だと、ガラスのすり栓でパラフィルムをしておくのがベスト、とのことで、昔はそうしてましたが、良く無くなってました。要は溶媒の揮発性が問題なので、DMF等が使える場合はそれでスクリューキャップで保存していますが、クロロホルムメタノール系でないとまずい場合は、容器の容積をできるだけ満たすように、一杯入れて空間を少なくして保存してます。空間が溶媒でたちまち飽和できるくらいなら減りも少ないだろう、という理屈です。タンパク質と違って脂質類の場合は、溶媒に溶けていると希釈されていてもガラス面への吸着はあまり起こらないようなので、薄くても良いから、量を増やして、という感じです。キャップをそれほど堅くしめなくても、何とかなってます。−80度でやったこともありますが、濃すぎたのか、析出したりするのでやめました。でもそれも薄ければいいのもしれません。プラスティックの部分の材質も影響しそうですが、どなたか正確な情報はお持ちではないでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3227-2 - 2010/09/18 (土) 14:12:52 - おお
経験があるわけでありませんので、適確なアドバイスはできません。確かにどなたか経験のある方が適確な回答をしてくれるかもしれません。

でも一度ラボ全員でちゃんとディスカッションしてください。それと、容器の可能性を考えるならダミーを数本保存させてもらって、乾かないか見極めることもできますよ。

いい解決方法が見つかるといいですね。

揮発性の有機溶媒に溶解した「脂質」の保存容器について 削除/引用
No.3227-1 - 2010/09/18 (土) 13:43:39 - 脂質屋
いつも勉強させていただいております。

今回、私どもの教室で扱っている試薬の保存容器について買い替えを考えております。
そこでみなさまからのご意見を伺えればと思い、トピックを立てさせていただきました。

私ども研究室は脂質生物学を専攻としております。

たとえばコレステロールや、グリセロールリン脂質、スフィンゴ脂質などなどです。
これらの標品(1mg程度の粉)をSIGMAさんなどから購入し、それをクロロホルム:メタノール=2:1で溶解し、研究室所有のガラスのバイアル瓶(1-2 ml用)に移して-30℃で保存しています。

しかし、個人持ちは禁止されており、ラボメンバー全員が使えるように共用試薬となっております。
が、ここに問題があります。

どうしてスクリューキャップの締めが緩いと、いくら-30℃だろうが(?)次使う時に揮発してしまっており、濃度が分からなくなってしまうことが度々あります。
キャップはしっかり締めよう!と仰いでも中々改善されません。

もしかしたら、この容器がよくないのかなと考えています。(でも教授はこの容器で何十年も脂質を研究してきたんでしょうけど)

そこで、みなさんにお聞きします。
・揮発性有機溶媒に溶解した脂質を保存する容器は何を使われていますか?
・保存温度を-30℃から-80℃に変更すると改善されますか?またこの時、標品へ問題は起こりませんか?
・みなさまは容器以外に、どのような工夫をして揮発しないよう努めていますか?

どうか、みなさまの経験豊富な考えを教えていただけますと幸いです。
どうぞ宜しくお願いします。

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