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Total cDNAからの遺伝子クローニング トピック削除
No.3183-TOPIC - 2010/09/10 (金) 19:37:13 - TcKIC
培養細胞からのトータルcDNAを用いて、目的の遺伝子をPCRクローニングしています。
(方法はIsogenでRNA抽出、DNAse処理、逆転写PCR後(superscriptIII, ReverTraAなど)、目的遺伝子のプライマーでPCRする)

PCRで増幅が得られない場合は、しょうがなくESTクローンなどを購入しております。ですがラボの財政的に(またクローンを待つ時間短縮のため)できるかぎりトータルcDNAからクローニングできればと考えております。

これまでの成果は1kbp以下の遺伝子はよく得られるのですが、1kbp以上の遺伝子をなかなかトータルcDNAから得ることが出来ません。

できるかぎり長いcDNAを得られるためには、どのような工夫が必要でしょうか?
よろしくお願いします。

今まで逆転写に用いるRNA量や、逆転写時のプライマー(ランダム、ポリA)、逆転写の伸長時間などを変えてみましたが、おおきな変化がありませんでした。
 
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(無題) 削除/引用
No.3183-23 - 2010/09/12 (日) 20:50:42 - Pumpkin
ちょっと老婆心ながら誤解があるといけないので、

>2、RNA抽出をキットで行うことも検討

私はQiagenのRNeasyを多用しています。DNase処理をオンカラムでできるばあいもありますし、RNAのクリーンナップにも使えます(同等品であれば同じことが出来ると思います)。

>3、クローニング目的ならDNAse処理を省いて、無駄な操作を少なくする。

これはダメだと思うのですが。gDNAが残っていると(特にサイズの小さい)イントロンが入って領域を増幅しますよ?たとえば5'-RACEとかをやるときに逆転写に伴って5'-端に付加配列が挿入される場合は大丈夫ですが、それ意外はテンプレートとしてgDNAも使われるので、CDS領域だけ欲しいのでしょうからシークエンスしてから取り直しというのも時間の無駄ですよね。

>5、ランダムよりオリゴdTの方がいい傾向がある。

ケースバイケースなのでどちらも作っておけばいいのではないでしょうか。もしくはプライマーをmixして逆転写をかけるのもてかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.3183-22 - 2010/09/12 (日) 16:47:16 - stu
みなさま

有益なコメントありがとうございます。


1、RNAを単離したときに泳動で分解が起こっていないか確認すること。
2、RNA抽出をキットで行うことも検討
3、クローニング目的ならDNAse処理を省いて、無駄な操作を少なくする。
4、PCRの条件を検討する。
5、ランダムよりオリゴdTの方がいい傾向がある。

これらの点などをまずは検討していってみます。

(無題) 削除/引用
No.3183-21 - 2010/09/12 (日) 10:29:49 - Pumpkin
>oligodTよりも、目的物にspecificなprimerを使って、superscriptでcDNAをenrichした方が確実

確かに単一のクローニングであればRTさんの言っておられる方法も選択のひとつだと思います(また、おおさんの言うとおり私も確実は言いすぎだと思います)。

トピ主さんはいくつものクローニングをされているようなので、同じステージでの発現が認められる遺伝子に関しては良好なcDNAライブラリ(ここではただの逆転写産物)をもっておけば、いろいろな遺伝子のクローニングに使えるので、RNAとして持っていてそのつどspecificなprimerで増やすよりは手間がありません(ただ、そのつどやってもそんな手間でないし、freshという観点からはそのつどやったほうがいいという意見もわかります)。

いずれにせよ、oligo dTからでも完全長cDNA(CDSならなおさら)はとれるので、大抵はできる、といった状況になっているほうが好ましいことは事実だと思います。

(無題) 削除/引用
No.3183-20 - 2010/09/12 (日) 05:23:40 - おお
>oligodTよりも、目的物にspecificなprimerを使って、superscriptでcDNAをenrichした方が確実ですよ。

可能性は高いので私もおすすめしますが、確実というのは語弊があると思います。
インビトロジェンのSSIIIのマニュアルにもスペシフィックなプライマーによるRTはプライマーにより結果が左右されるので注意が必要という感じのことが書いてあります。

(無題) 削除/引用
No.3183-19 - 2010/09/11 (土) 21:56:46 - RT
oligodTよりも、目的物にspecificなprimerを使って、superscriptでcDNAをenrichした方が確実ですよ。PCRではもっと長い新たなprimerセットを使えば、3Kbp程度で量が少ないものでも、大抵は取れます。RNAの純度は昔と違ってたいして必要なく、よくあるキットを使って単離したfreshなtotal RNAで十分です。長いのが取れにくいのは、PCRの方の問題でしょう。DMSO入れたり温度変えたりで大抵はうまくいくようになります。ただ4〜5K以上になるとかなり厳しくなるので、その場合には、他の方が書かれたように、分割してつないでます。

(無題) 削除/引用
No.3183-18 - 2010/09/11 (土) 21:34:21 - イミダゾール
Pumpkinさん

ご丁寧に回答ありがとうございました。
大変参考になりました。

(無題) 削除/引用
No.3183-17 - 2010/09/11 (土) 21:08:36 - Pumpkin
うーんさん

>「oligo dT派」を取る理由を教えてくださいませんでしょうか?

特に論議を呼ぼうとしたわけでなく、単にoligo dTが好きです。
一応理由もありますが、
1:今までいくつも完全長はとってきましたがoligo dTで取れなかったことは一度もありません。
2:oligo dTとランダムで逆転写したcDNAからある遺伝子をリアルタイムで測定したところ、ランダムの方で増幅効率が落ちていた例があった点。

2は議論を呼ぶところはありますが、いづれにせよoligo dTで取れないことは今までないのでoligo dTを第一選択にしています。

もちろん上手くいかないときはランダムを導入するでしょうし、poly Aが付加されないような転写産物を扱う時にはその限りではありません。

>まあ純度だけでなく分解されていないかは電気泳動でみれますけどね。

うーんさんがおっしゃるように、吸光度とともに電気泳動をしなければ片手落ちですよね。特に最近はマイクロアレイとか次世代シークエンスに出すとかならずバイオアナライザーでの検定をされるので、機械をお持ちなら是非やるべきでしょう。

QPCRするときには分解度のあったRNA同士で比較すべきですから(まぁ、どちらもintactなほうがいいのはあたりまえですが)。

(無題) 削除/引用
No.3183-16 - 2010/09/11 (土) 05:45:25 - おお
>ちなみにRNAの純度というのは、吸光度以外でもチェックできるでしょうか?
すでに指摘がありますが、純度ではないですが、分解を受けてないかというのはネックになります。

純度に関しては230と260の比を見ることもあります。
ちゃんとモニターするには色々ときを使わないといけない
吸収領域ではありますが。

>RNAの吸光度は2に近い値です。
これは260と280の比ということですよね、、、

純度はIsogen/Trizol系の試薬で調製したあと、DNase処理をしているようですが、それでさらにフェノール、クロロフォルム、エタチンと持っていくだけでもかなりきれいになると思います。Isogen/Trizol系の試薬はフェノールやグアニジンなどの持ち込みがある場合があります。

シリカ系のカラムのキットはそれだけでたいてい純度は合格だと思います。

(無題) 削除/引用
No.3183-15 - 2010/09/10 (金) 22:34:32 - TcKIC
>[Re:10] amiさんは書きました :
> PrimeSTAR GXL Polymeraseがおすすめです。
>
> GCが多かったりすると、KOD FXよりよさげです。
>

PrimeSTAR HSは使ったことありましたが、GXLは使ったことありませんでした。
試供品ゲットしようかしら

(無題) 削除/引用
No.3183-14 - 2010/09/10 (金) 22:34:00 - うーん
まあ純度だけでなく分解されていないかは電気泳動でみれますけどね。rRNAの。

(無題) 削除/引用
No.3183-13 - 2010/09/10 (金) 22:31:45 - TcKIC
>[Re:7] Pumpkinさんは書きました :
> やはり一番のネックは、さくさんがおっしゃるようにRNAの純度です。
> RNAの純度検定をしっかりとしているでしょうか?
> 分解度の進んだRNAを使用しても全長はとれないでしょう。
>
> >これまでの成果は1kbp以下の遺伝子はよく得られるのですが
>
> という点が非常に気になります。
> PCRがいかないというよりは長いRNAがないような感じが。
>
> >Total RNA中にはmRNAはものすごく少ないので、
>
> 相当レアな遺伝子でなければ
> total RNAから出発しても取れないことはないです。
> PCRの増幅原理からいっても数十分子もあれば十分ですから。
>
> やっぱりRNA抽出後かDNase処理後のRNA純度がきになりますが、
> この辺は自信を持って大丈夫でしょうか?
>

確かに、それは気になっている点の一つです。
isogenのコンタミがないように、余裕をもって上清をとり、
エタチン乾燥後に、水に溶かしております(RNAse freeのMilliQを使用しております)
RNAの吸光度は2に近い値です。いつもRNAで保存せずにRT-PCRまで行うようにしております。
ちなみにRNAの純度というのは、吸光度以外でもチェックできるでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3183-12 - 2010/09/10 (金) 22:08:27 - おお
場合によっては、真ん中あたりで2つに分けて、後でライゲーションという手も取れるんでないかな。その全長のcDNAの存在がしょうめいされているなら。オリゴdT +ランダムぷらいまーでRTすれば、5'が目減りするということはありませんし。オリゴdTで5k位まではちゃんとやれば大丈夫みたいですけどね。

制限酵素のマップを調べてみては?
フラグメントの末端をオーバーラップさせるという方法もありますし。

かかりにくいと考えるならネストでやるのも手かもしれません。

PCRで使う予定のリバースのプライマーでRTするとノンすぺが押さえられる可能性があります(いつもうまくいく手段とはいえませんが)。

(無題) 削除/引用
No.3183-11 - 2010/09/10 (金) 22:01:07 - うーん
横レスすみません。感想です。

さくさんのmRNAの精製はとても参考になりました。
私はかなりレアな遺伝子でもtotal RNAからクローニングしたことがあり、あまりmRNAだけを精製するという機会はありませんでしたが、クローニングにつまずく際に検討したいと思います。

Pumpkinさん

横スレ再びすみません。
Pumpkinさんのような実験知識が豊富な方が「oligo dT派」を取る理由を教えてくださいませんでしょうか?私もoligo dT派なんですがランダムは使った事がないだけなんです。

とりあえずは 削除/引用
No.3183-10 - 2010/09/10 (金) 21:58:05 - ami
PrimeSTAR GXL Polymeraseがおすすめです。

GCが多かったりすると、KOD FXよりよさげです。

(無題) 削除/引用
No.3183-9 - 2010/09/10 (金) 21:33:37 - Actias
ぼくは、なるべくRNA の操作ステップを減らすことを心がけていますので、

IsogenでRNA抽出、 逆転写superscriptIII、PCRです。
出発材料がふんだんにあるなら、昔ながらの方法でRNAのCsCl抽出&oigo(dT)カラムでやると、mRNAがエンリッチできて良いと思います。

ちなみに、ヒトcDNA なら、
http://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/GNPcloneja.html

http://www.nbrc.nite.go.jp/hflcdna.html
で、比較的安く手に入ります。
時間をかけて悩むよりは、良いかも。

(無題) 削除/引用
No.3183-7 - 2010/09/10 (金) 21:14:49 - Pumpkin
やはり一番のネックは、さくさんがおっしゃるようにRNAの純度です。
RNAの純度検定をしっかりとしているでしょうか?
分解度の進んだRNAを使用しても全長はとれないでしょう。

>これまでの成果は1kbp以下の遺伝子はよく得られるのですが

という点が非常に気になります。
PCRがいかないというよりは長いRNAがないような感じが。

>Total RNA中にはmRNAはものすごく少ないので、

相当レアな遺伝子でなければ
total RNAから出発しても取れないことはないです。
PCRの増幅原理からいっても数十分子もあれば十分ですから。

やっぱりRNA抽出後かDNase処理後のRNA純度がきになりますが、
この辺は自信を持って大丈夫でしょうか?

どうでもいいですが、ちなみに私はoligo dT派です。

(無題) 削除/引用
No.3183-6 - 2010/09/10 (金) 20:58:24 - さく
今のとこは東洋紡のが多いのでMagextractor-mRNAです。前はタカラのオリゴテックスも使ってました。私はこの二つしか使ったことが無いです。
mRNAの場合取れる量があまりに少ないので、取れたかどうかの確認で不安になることもあるかもしれませんが、どちらもちゃんと取れます。
ご参考までに。

(無題) 削除/引用
No.3183-5 - 2010/09/10 (金) 20:37:46 - TcKIC
コメントありがとうございます。

情報が少なくすいません。
私が興味ある(最近の)遺伝子は小胞体やミトコンドリアなどの機能に必要なタンパク質なので、基本的にユビキタスに発現していると考えているいます。
よって基本的にはHeLaからRNAを抽出しております。(実際に実験もHeLaをよく使うので)
でも確かにマウス組織で発現など確認してから、豊富な組織をテンプレートに使うのは確実性が上がりますね。

PCRの酵素には、最近KOD FXで成績がよいです。よってKOD FXなどを使用しています。

>さく様
なるほど。mRNAを精製したほうがテンプレート濃度も高く出来てよいですね。
ちなみにmRNAを精製する場合は、どちらのキットを使われていますでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3183-4 - 2010/09/10 (金) 20:17:45 - さく
長いcDNAを取るには、基本的にはRNAの質によると思います。可能な限りRNAの劣化を押さえる取り方をします。培養細胞なら、PBSでちょっと洗った後にISOGENを直接入れて細胞をよく溶かしてRNAを取ります。
さらに、Total RNA中にはmRNAはものすごく少ないので、長いものを取るときほど私はmRNAを精製します。これにより、PCR1回に投入出来るcDNA量を増やすことが出来ます。
RNA取りから逆転写までは一連の作業で行います。クローニング目的ではRNA状態での保管を出来るだけしないです。長いのを取るなら逆転写はランダムが良いと先輩には言われたので、私はあまりポリAは使いません。
プライマーも最近は安いので、forwardとreverseにそれぞれ2,3パターンぐらい作ってPCRします。
もちろん細胞によって発現のパターンも異なりますので、目的遺伝子の発現が高いソースを準備するのも重要です。発現量が高いソースを選んでやれば、10kbp超えても取れますよ。ここまで長いと、高正確性をうたっている酵素でもPCR由来と思われる点変異が入ってしまうようで、どっちかというとシーケンスが大変で…。

(無題) 削除/引用
No.3183-3 - 2010/09/10 (金) 20:01:48 - 774
以前2.5kbpくらいのクローニングを行いましたが、逆転写はマニュアル通りで大丈夫でした。(プライマーはoligo dTです。)
細胞の選択に問題がないとすれば、PCRの酵素を替えてみるのも手かと思います。

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