ats様、早速のご回答ありがとうございます。
> 1回目の操作+reprobingを通して徐々にrefoldingされた目的タンパクが、2回目で検出されているように思えます。
Refoldingは考えたことがありませんでした。恥ずかしながら「SDS-PAGE=変性」と理解していたのですが、メンブレン上で徐々にrefoldingしていくのでしょうか。
> たまたま同様の泳動位置にくる他のタンパクが多すぎて膜上でマスクされている状態が、reprobingで剥がれて露出することにより抗体が結合できるようになるとか。
マスクされている可能性は否定できませんが、筋細胞を用いて収縮蛋白を検出しようとしていますので、こちらも含有率は非常に高いと思われます。抽出に用いた細胞は、複数の収縮リガンドに対して一様に収縮応答を示しています。
> (1)目的蛋白の抗体は、変性タンパクも検出出来ることは確認されていますか?
確認していません。抗体のデータシートにはwesternへの適応が書いてあったため、変性蛋白の検出に問題はないものと考えてしまいました。確認のためにはどのような実験を行えば良いのでしょうか。
> たとえばcDNAを一過性に導入した細胞抽出液など、確実なpositive controlではどうですか?
トライしてみます。ただ、上記のように某筋細胞から収縮蛋白を検出しようとしていますので、確実なポジコンであるように思われます。
> (2)reprobing液の組成は?(3)reprobing操作のみを行い、目的抗体でウェスタンブロッティングしたらどうなりますか?
質問にリプローブという言葉を使ってしまいましたが、抗体をはがしたという意味ではありません。乗せ直しただけです。申し訳ありませんでした。
メーカーのHPに「ひとつのメンブレンから複数の蛋白を検出したい時は、抗体の動物種が異なる場合はストリッピングは不要であり、ECLをよくwashしてから次の抗体を乗せても構わない」とあったので、β-actin検出後のメンブレンをT-TBSで洗って、そのメンブレンに目的抗体を直接反応させました。はがし液は今回は使っていないのです。二度目のECL処理の際には、一度目のβ-actinのバンドも一緒に出てきます。
Reprobing操作のみ行い、目的抗体でウェスタンブロッティング…もやっていません。ただ、初めに検出するβ-actinの二次抗体の濃度をバンドが見えないくらい下げてECL処理をしたメンブレンをいつものようにwashして目的抗体を反応させたところ、ちょうど全体がボーっと光る時のパターンとシャープなバンドが得られる時のパターンの中間のような結果になりました。また、ECL処理のみを行い、目的抗体でウェスタンブロッティングをしたところ、ボーっと光ってしまいました。ECL処理のみを行い、目的の一次抗体を乗せずに二次抗体のみを反応させたところ、非特異的なバンドが出てしまうこともわかりました。
> (4)ロードするタンパク量を1/5に減らして行なうとどうなりますか?
45, 30, 15, 5, 1μgと並べて流したことがありますが、一度目の目的蛋白検出ではボーっと光り、別のメンブレンでβ-actin検出後に目的の抗体を反応させたところ蛋白濃度に応じてバンド(非特異含め)は薄くなりました。5μg, 1μgはほとんど見えませんでした。
> なお、「メンブレン全体がボーっと光る」は抗体のターゲットがないときによく見られるように感じます。
確かにすんなりバンドが得られる時は、ボーっと光るということはなかったような気がします。たくさんのご教示ありがとうございました。 |
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