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DH5αと大腸菌野生株の発現誘導の違い トピック削除
No.3158-TOPIC - 2010/09/07 (火) 13:33:22 - diablo
いつも勉強させて貰っています。

現在、外来種有用遺伝子をlacIq,Trcプロモーターをもつベクターに組換えて形質転換し、IPTGによる発現誘導を行っています。用いている宿主は↓
@DH5α
A大腸菌野生株のうち、有用遺伝子のみを遺伝子破壊した株(MUT)
です。

IPTGを1.0mM添加し、時間別にその酵素(インサートの有用遺伝子より)活性を行っています。

【結果】
@では時間毎に多少以上の酵素活性の向上が確認できた。
AではIPTG添加直後、活性が低下し続けた。

↑この原因は,やはり宿主間における発現機構の有用性の違いと考えました。しかし、DH5αは特徴が多くあるようで、ここではどう考察すべきか悩んでいます。もし宜しかったらご意見をお聞かせ下さい。よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.3158-13 - 2010/09/10 (金) 14:48:26 - おお
>野生株はlacI発現抑制機能にlacIqが存在しないのでしょうか?
http://science.jrank.org/pages/34438/lacIq.html

>lacIq,Trcプロモーターをもつベクターに組換えて

これを見るとLacIを発現するプラスミドを使っているようにも取れますよ。

お示しの実験で考察をするのは、次の方向性にもよってくるので、まあ確かに誘導によって毒性がでて、インクルージョンとかできているかもしれないというのはいいのですが、お示しの実験だけでそれを主張するのは弱いことはお気づきかとは思います。
エンドのLacIなら、その株で発現が認められているのでしょうか。
スペシフィックな蛋白の発現量あたりの活性は調べる予定があるのでしょうか、、、

(無題) 削除/引用
No.3158-12 - 2010/09/10 (金) 11:10:01 - diablo
>えcおぃさん
度々回答有難うございます。逆に、無知すぎてお恥ずかしいかぎりです…。

>lacIqがある時点でいわゆる野生株とは違う気がします。
野生株はlacI発現抑制機能にlacIqが存在しないのでしょうか?
調べてみます…。

>破壊した「有用遺伝子1」と、ベクターに乗っている外来の「有用遺伝子2」は、オルソログ・ホモログの関係にあるのでしょうか?それとも「有用遺伝子1」は酵素ではなく、機能的には全く別の分子と予想されるのでしょうか。
種間の違いだけで,基本的な機能は同じです。局在性も同じです。
ただしホモロジーは50%弱の類似性しかありません。この時点で発現機構が異なることと考えましたが…。

(無題) 削除/引用
No.3158-11 - 2010/09/09 (木) 19:27:09 - えcおぃ
>野生株とDH5αの近縁性については、コドンUsage等で考察可能でしょうか?
無理です。ゲノムシーケンサを使って小数点以下の桁数を増やして比較すれば可能かもしれません。
文献調査で分からなければ、近縁性はない前提で進めるべきでしょう。

>DH5αの有用遺伝子破壊株を作成する必要性がありそうです。
DH5αはrecA株のため、ゲノム遺伝子操作は不可能でないにしろ、トリッキーな手法が必要で、非常に困難かと思います。

>MUTは野生株より有用遺伝子だけが遺伝子破壊された株です。
>AMUT:lacIqがゲノムにある
lacIqがある時点でいわゆる野生株とは違う気がします。

>MUTは野生株より有用遺伝子だけが遺伝子破壊された株です。インサート(有用遺伝子)はどちらも破壊せず形質転換導入しています。
破壊した「有用遺伝子1」と、ベクターに乗っている外来の「有用遺伝子2」は、オルソログ・ホモログの関係にあるのでしょうか?それとも「有用遺伝子1」は酵素ではなく、機能的には全く別の分子と予想されるのでしょうか。ともかくこの点が分からないと、禅問答が続くと思います。

(無題) 削除/引用
No.3158-10 - 2010/09/09 (木) 17:45:13 - diablo
>ecoecoさん、おおさん
回答ありがとうございます。

他者から頂いたものなので公言はできませんが、MUTは野生株より有用遺伝子だけが遺伝子破壊された株です。インサート(有用遺伝子)はどちらも破壊せず形質転換導入しています。

宿主遺伝子背景は↓
@DH5α:lacIqがベクター由来のみ
AMUT:lacIqがゲノム+ベクター由来
※ベクターは大腸菌発現用で、@もAも共通して使用しています。lacIq領域を含みIPTGによる発現誘導が有効なものです。(ただしおっしゃるとおりleakyでもあるようです。)

と考えたので、IPTGによる強制発現誘導はAの方が有効と考えましたが、結果活性は@>Aなので、単純にAでは過剰発現によるインクルージョン毒性かと考えました。

宿主間の違いから、発言誘導についてはDH5αの方が有効と考え、追々DH5αの有用遺伝子破壊株を作成する必要性がありそうです。

(無題) 削除/引用
No.3158-7 - 2010/09/07 (火) 21:13:21 - ecoeco
大腸菌野生株と言っても色々とありますが、何をお使いですか?

また、なぜMUT株の親株を使わずにDH5aをコントロールに使っているのでしょうか?MUT株での変異が今回の結果の原因か判断するには、やはり株の遺伝背景を揃えた方がいいと思いますが。

たぶん、2の株ではleakyな発現のせいで菌が死んでいるため、活性が低下して行っているのだと思います。

(無題) 削除/引用
No.3158-6 - 2010/09/07 (火) 16:44:40 - おお
DH5αはその有用遺伝子が破壊されてないんですよね、、、それに何かいみがあるとしたら、、、
面白いかもしれませんが、、、

あ、かってな想像してます。すいません。

(無題) 削除/引用
No.3158-5 - 2010/09/07 (火) 16:40:47 - おお
Aの活性がもともと@に比べてどの程度差があるのか気になりますが、、、
それによって、lacIがうまく機能していないのかとか判断が変わってくると思いますけど、、、
その遺伝子を入れてないかダミーの遺伝子で活性を測ったらどれくらいになるかは、把握していますでしょうか。
IPTGの添加により色々なものが動くと思いますので、その二次的な効果もあるとおもいますし、、、
実際の蛋白量とかmRNA量をみないと何が起こっているかわからないかもしれないと、、、

そんなことを思うのはわたしだけでしょうか、、、

(無題) 削除/引用
No.3158-4 - 2010/09/07 (火) 15:37:31 - diablo
早速、回答ありがとうございました。嬉しいです。

>えcおぃさん
そうですね。それでは野生株とDH5αの近縁性については、コドンUsage等で考察可能でしょうか?


>atsさん
ご意見を頂いたとおり、インクルージョンが原因であれば、それに対して耐性を持つ遺伝子群を調べる価値はありますね。
あと、ベクターの変更も検討してみます。

(無題) 削除/引用
No.3158-3 - 2010/09/07 (火) 15:06:58 - ats
「発現機構の有用性の違い」とはなんのことかさっぱりわかりません。
「AではIPTG添加直後、活性が低下し続けた。」とありますので、Trc promoterですから未誘導時にもベクターからのタンパク発現はかなり有るようですね。減っているのは、(よくあることですが)遺伝子産物の毒性で大腸菌が死滅し始めているのではないでしょうか?
DH5αは持っている変異遺伝子の影響で、その毒性にやや耐性になっているのかなと思います。
tet promoterの方が漏れが少なくて良いですよ。pAKシリーズで販売されていると思います。

(無題) 削除/引用
No.3158-2 - 2010/09/07 (火) 14:31:47 - えcおぃ
宿主間の差違で酵素活性の表現型が異なるという点は良しとして、その原因が破壊した遺伝子によるものかという質問でしょうか?

AMUTの親株(大腸菌野生株)がDH5αあるいはその近縁株であれば関連性は高そうです。

そうでなければ、明示されていないものも含みDH5αの遺伝子変異、あるいはその組み合わせが原因の可能性もあります。そもそも、DH5αを遺伝子破壊実験に使うことは、性質からしてあまり無さそうなので、、、

DH5αと大腸菌野生株の発現誘導の違い 削除/引用
No.3158-1 - 2010/09/07 (火) 13:33:22 - diablo
いつも勉強させて貰っています。

現在、外来種有用遺伝子をlacIq,Trcプロモーターをもつベクターに組換えて形質転換し、IPTGによる発現誘導を行っています。用いている宿主は↓
@DH5α
A大腸菌野生株のうち、有用遺伝子のみを遺伝子破壊した株(MUT)
です。

IPTGを1.0mM添加し、時間別にその酵素(インサートの有用遺伝子より)活性を行っています。

【結果】
@では時間毎に多少以上の酵素活性の向上が確認できた。
AではIPTG添加直後、活性が低下し続けた。

↑この原因は,やはり宿主間における発現機構の有用性の違いと考えました。しかし、DH5αは特徴が多くあるようで、ここではどう考察すべきか悩んでいます。もし宜しかったらご意見をお聞かせ下さい。よろしくお願いします。

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