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翻訳開始点 トピック削除
No.3108-TOPIC - 2010/08/28 (土) 22:44:30 - ふく
いつも勉強させてもらっております。

ある遺伝子のプロモーターの解析をすることになりました。そこでEMSAとルシフェラーゼアッセイをまずは試みることになったのですが、ルシフェラーゼアッセイは人の細胞が得にくい事もありまして、ウサギの初代培養の細胞を用いる予定です。そこで、ウサギの遺伝子とヒトの遺伝子とのアラインメントを見ていて気づいたのですが、ヒトの遺伝子の方で翻訳開始となっている部位に対応するあたりに、ウサギの遺伝子の方では全く開始コドンらしきものが見あたらないのです。そこですこし下流に行きますと、ヒトの遺伝子の方で2番目のATGの部位に対応する位置でウサギの遺伝子の方でもATGが見つかり、しかもORFは長く、ヒトの遺伝子と対応したものになっておりました。ヒトの遺伝子の方で開始コドンとされていたATGとその2番目のATGはちょうどin-frameの関係にあります。

そこで考えたのですが、恐らくヒトの遺伝子の方でも本当の開始コドンは2番目のATGで、開始コドンとされていたATGとの間にたまたま3の倍数の塩基数があったためにORFがそこまでのびてしまった。翻訳開始点を実験的に調べた訳ではない。

というわけでは無いかと思っています。

実際に翻訳開始点(Refseqなどの登録で、CDSの始まりのATGにあたるもの)はほとんどがORF予測によるものなのか、あるいはある程度実験で証明したものなのか、どのようにして実験的に翻訳開始点を決定するのかご存じのかた、ご教授頂ければ助かります。
 
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ありがとうございます。 削除/引用
No.3108-13 - 2010/08/31 (火) 15:10:36 - ふく
Boston様。

ありがとうございます。なるほどそうしますと、やはり転写開始点は必ず同定して、できれば翻訳開始点も明確であるほうが良さそうですね。私はなにも考えずにMCSに入れたら良いと思っていたのですが、最初のATGをルシフェラーゼのATGの位置に持ってくるんですね。勉強になりました。

(無題) 削除/引用
No.3108-12 - 2010/08/31 (火) 10:22:38 - Boston
同じ遺伝子でも転写開始点が複数同定されているのもあります。そのため、プロモーター解析したい遺伝子の 1st ATG の位置へレポーター遺伝子の 1st ATG (NcoI) を持ってくるようなコンストラクトをいつも作製しています。プロモーターのすぐ下流に 1st ATG がくるのも翻訳に影響しそうで。

確かに 削除/引用
No.3108-11 - 2010/08/30 (月) 20:44:24 - ふく
ザンギ様。

確かに仰るとおりです。転写開始点は5’RACEを平行してやろうとは考えておりました。(というより先にすべきですかねえ)

ウサギとヒトの配列を比較していて、ヒトの配列の方でATGが同じフレームで近接して2つ存在したため、これはどうなるんだと気のなったので質問した次第です。ウサギでやるのでヒトの事は考えなくても良かったんですが・・・。

UTRエクソンには転写制御配列が存在することがあるとよく聞きます。そうしますと、それまで漏らさず解析しようとすれば翻訳開始点ぎりぎりまで組み込んだ方が良いかもしれませんよね。でもそうすると翻訳開始点の位置がすごーく重要になりますよね。また本来翻訳開始機能がなくても、Kozakコンセンサス配列ってもともとそれほど厳密でないため、翻訳開始活性をもってしまうとかあるんじゃないかなとかいろいろ心配になってしまってご存じの方にご教授願おうと思って質問しました。なにぶんにも初心者ゆえ、つまらない質問ご容赦ください。

(無題) 削除/引用
No.3108-10 - 2010/08/30 (月) 11:44:18 - ザンギ
プロモーター解析をしたいんですよね?
翻訳開始点も大事ですが、転写開始点のほうが本質的に重要ではないですか?

ウサギの細胞でやるなら、ウサギのその細胞での転写開始点を決めるのが最
初かと思います。
ヒトの遺伝子に言及したいのであればヒトの第一ATGは働いてないことを示せ
ば十分だと思います。

通常ORF予測はもっとも長いORFを採用しています。
ヒトのORF予測作業時に他の生物種の配列情報は殆ど利用できなかったので、
ヒトでだけORFが長ければ、その延長部分は検討されるべきでしょう。
もっとも他生物種について完全長cDNA解読が進んでいないので、他生物種では
mRNA予測が怪しいということもあるので、判断は慎重にしないといけませんけど。

Nco1 削除/引用
No.3108-9 - 2010/08/30 (月) 11:40:13 - ふく
Boston様。

pGL3,pGL4ともにルシフェラーゼ遺伝子の翻訳開始点にNco1がありますので、余分なアミノ酸を入れずにすみますね。勉強になりました。

(無題) 削除/引用
No.3108-8 - 2010/08/30 (月) 11:21:46 - Boston
ふく様のケースの場合は確かに気になりますね。ルシフェラーゼの比活性が低下しては困りますから。

多くの場合は 1st ATG が翻訳開始点となるので N末fusionは気にしません。話はそれますが、ふく様の配列の 1st ATG は NcoI であり翻訳開始点としては良い配列です。ご承知の通り、ルシフェラーゼの 1st ATG も NcoI となっていますーpEGFP、pDsRed も同様。

ヒト遺伝子のクローニング論文はもう読まれましたか?1st ATG が翻訳開始点であるならば、NcoI をうまく使って、コンストラクトを作製すれば良いだけです。2nd ATG が翻訳開始点となっているのであれば、1st ATG を潰したコンストラクトが必要かもしれません。ご指摘の通り、fusion となってしまうので。

ありがとうございます 削除/引用
No.3108-7 - 2010/08/30 (月) 10:27:45 - ふく
Bostonさま。ありがとうございます。

pGL3にしろ、pGL4にしろ、MCSがルシフェラーゼの翻訳開始点の数十塩基下流にありますよね。そうしますと、普通にやると(MCSの制限酵素で消化したベクターに遺伝子上流の配列をPCRで増やしてクローニングする方法)、どうしても余分なアミノ酸をルシフェラーゼタンパクのN末につけてしまうことになりますが、それは気にしなくても良いものでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3108-6 - 2010/08/30 (月) 09:04:54 - Boston
> えっとすいません。私はプロメガのpGL3と4を使っているのですが、仰っているのは2nd ATGにin-frameでルシフェラーゼ遺伝子をつなぐという意味でしょうか?ちょっと難しそうなのですが・・・。

そのつもりで書いたのですが、難しいですか。

ありがとうございます。 削除/引用
No.3108-5 - 2010/08/30 (月) 00:30:32 - ふく
ありがとうございます。

>念のための質問ですが、ヒト遺伝子の 1st と 2nd ATG は同一エクソン上に存在しているのでしょうか。文面からそのように受け止められたのですが。あと 1st ATG はサルやマウスに存在しますか。Kozak に当てはまりますか。

同じエクソン上です。21塩基違いです。

1st ATGはマウスにもウサギにも存在しませんでした。猿については調べられていません。Kozakですが、1stATGがgccATGGで、2ndATGがACCATGTですので、どちらも翻訳開始点として可能性は否定できなさそうです。

>レポーターアッセイが目的であれば、putative ヒト遺伝子プロモーター、5'UTR、2nd ATG までを含む領域をクローニングして、2nd ATG の位置にルシフェラーゼを挿入すればよいだけです。

えっとすいません。私はプロメガのpGL3と4を使っているのですが、仰っているのは2nd ATGにin-frameでルシフェラーゼ遺伝子をつなぐという意味でしょうか?ちょっと難しそうなのですが・・・。

もしそうでなく普通にクローニングするのであれば、翻訳開始点の可能性のある1st ATGの下流までクローニングしてしまうとルシフェラーゼが変になってしまう(融合タンパクないしフレームシフト)のではないかと心配ですが、そのあたりはどうでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3108-4 - 2010/08/29 (日) 11:46:04 - Boston
念のための質問ですが、ヒト遺伝子の 1st と 2nd ATG は同一エクソン上に存在しているのでしょうか。文面からそのように受け止められたのですが。あと 1st ATG はサルやマウスに存在しますか。Kozak に当てはまりますか。

レポーターアッセイが目的であれば、putative ヒト遺伝子プロモーター、5'UTR、2nd ATG までを含む領域をクローニングして、2nd ATG の位置にルシフェラーゼを挿入すればよいだけです。

翻訳開始点を解析したいのであれば、全長 cDNA を強制発現させて、どちらの ATG が優位であるかを WB で解析すればよいかと思います。コントロールとして、1st、2nd ATG を潰した2種類の変異体が必要です。

(無題) 削除/引用
No.3108-2 - 2010/08/28 (土) 23:44:51 - ザンギ
翻訳産物についても実験的な証拠があればそう明記されています。
推定であればそのように書いてあります。

ほとんどの場合は翻訳産物のN末端アミノ酸配列を決めてるでしょう。

翻訳開始点 削除/引用
No.3108-1 - 2010/08/28 (土) 22:44:30 - ふく
いつも勉強させてもらっております。

ある遺伝子のプロモーターの解析をすることになりました。そこでEMSAとルシフェラーゼアッセイをまずは試みることになったのですが、ルシフェラーゼアッセイは人の細胞が得にくい事もありまして、ウサギの初代培養の細胞を用いる予定です。そこで、ウサギの遺伝子とヒトの遺伝子とのアラインメントを見ていて気づいたのですが、ヒトの遺伝子の方で翻訳開始となっている部位に対応するあたりに、ウサギの遺伝子の方では全く開始コドンらしきものが見あたらないのです。そこですこし下流に行きますと、ヒトの遺伝子の方で2番目のATGの部位に対応する位置でウサギの遺伝子の方でもATGが見つかり、しかもORFは長く、ヒトの遺伝子と対応したものになっておりました。ヒトの遺伝子の方で開始コドンとされていたATGとその2番目のATGはちょうどin-frameの関係にあります。

そこで考えたのですが、恐らくヒトの遺伝子の方でも本当の開始コドンは2番目のATGで、開始コドンとされていたATGとの間にたまたま3の倍数の塩基数があったためにORFがそこまでのびてしまった。翻訳開始点を実験的に調べた訳ではない。

というわけでは無いかと思っています。

実際に翻訳開始点(Refseqなどの登録で、CDSの始まりのATGにあたるもの)はほとんどがORF予測によるものなのか、あるいはある程度実験で証明したものなのか、どのようにして実験的に翻訳開始点を決定するのかご存じのかた、ご教授頂ければ助かります。

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