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TGfb1のWBでmature TGFb1が描出できません…。 トピック削除
No.3091-TOPIC - 2010/08/25 (水) 18:36:59 - もりなが牛乳
私は現在TGFb1のWBを試みており、latent TGFb1とmature TGFb1を1枚のmenbraneで同時に描出したいと考えております。
Latent TGFb1のbandは何とか確認出来るのですが、mature TGFb1(12.5kD)の検出に苦労しております。
sampleはrat kidneyで、positive controlとしてrecombinant latent TGFb1とそのacid activationを行ったサンプルを使用していますが、latentしかbandが見られないのです。
先生方で、参考プロトコールなど御教示頂けましたら幸いです。
御忙しい中誠に申し訳御座いません。

尚、私のプロトコールを下にお示しします。
Tris Tricine SDS-PAGEに関してはNature Protocols 1, -16 - 22 (2006) を参考にしています。
http://www.nature.com/nprot/journal/v1/n1/full/nprot.2006.4.html

Protocol
1.Sample: PIC(+), reduced, 30μg/well

2.SDS-PAGE: Tris-Tricine SDS PAGE (10%T, 3%C)
↑マーカーやサンプルの分離は出来ています(銀染色で確認済)。

3.Transfer: membrane PVDF, pore0.4μm, 0.4mA x 13hr
↑時間が長いですが、蛋白がmambraneを通り過ぎている事はありません(membrane2枚重ねCBB染色して確認済)。

4.blocking: TBS Tween 0.1%, 2%スキムミルク, 1hr

5. 1次抗体: santa cruz TGFbV 1/1000, abcam mouse anti TGFb1 monoclonal Ab 1/2000を4℃で一晩。
 ↑latet TGFb1もmature TGFb1もどちらも認識すると書いてあるものを購入しました。

6.2次抗体: 室温で1時間

7. 洗浄→現像
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.3091-9 - 2010/09/10 (金) 10:15:12 - もりなが牛乳
Tb先生 御机下

詳細な情報誠に有難うございます。
今回先生のように深い知識を持った先生へ御相談させて頂けた事で
多くの知識を得る事が出来ました。
心より感謝申し上げます。

今後は
1. ラット腎臓サンプルのmature TGFb1とtotal TGFb1はELISAで測定。
2. vitroの件はまたの機会に行うことにしました。
常氏とも相談しまして、本腰OKの許可が降りたら着手したいと思います。

もりなが牛乳 拝

(無題) 削除/引用
No.3091-8 - 2010/09/09 (木) 23:26:41 - Tb
> 因みに、T-MLECをD.B. Rifkin (New York, NY)にもらったという論文を幾つか見るのですが、簡単にもらえるものなのか、もし宜しければお教え頂けませんでしょうか?
>

Dr. Rifkinにお願いをすればいただけるか、すでに持っているラボを教えてくれると思います。わたしもそのようにしました。ただし・・・、
1) 日本の場合、リコンビナント生物の輸入および使用許可が必要になります、
2) 私がもらった細胞は反応が悪く、サブクローニングをして反応性のいいものを救い出す必要がありました。

ですので、ある程度TGF-βに重点を置く意気込みがないと腰が重いと思います。

(無題) 削除/引用
No.3091-7 - 2010/09/06 (月) 20:27:03 - もりなが牛乳
Tb先生 御机下

有難うございます。
以前vivoで組織中TGFb1測定はELISAで可能でしたので、
今回に限ってはELISAでやろうかとも思っています。

vitroでのTGFb1量の評価はやはり難しいようですね。
先生の言われるバイオアッセイはMv1Lu(T-MLEC)を使ったものでしょうか?
因みに、T-MLECをD.B. Rifkin (New York, NY)にもらったという論文を幾つか見るのですが、簡単にもらえるものなのか、もし宜しければお教え頂けませんでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.3091-6 - 2010/09/02 (木) 00:31:18 - Tb
> latent-TGFb1とmature-TGFb1の量的な評価を行いたいのですが、
> 何か良い方法はありませんでしょうか?

そもそもactive TGF-bというのはなかなか検出される物ではありません。これは、latent TGF-bからの活性化が律速であるというだけでなく、active TGF-bがfast-consumed, short-livedなサイトカインだからと考えるのが妥当だと思います。だから、かなり難しい問題で、まさにその辺を私がテーマにしているところです。

後者の点を無視すれば、細胞培養からならば、acidificationなしのELISA = active TGF-b、acidificationしてのELISA = total TGF-b、というのが一般的ですが、上記のようになかなかactiveの値がでません。また、メディウムに入れるFBSに含まれるlatent TGF-bもtotalを測る上で大問題です。

引用なされていたTGF-bの活性をバイオアッセイで測るのが一番信頼できると思われますが、いろいろ制限が出てくるでしょうから万能ではありません。

要約すると、TGF-bを測るのは難しい、になってしまいます。どうしても、どこかでお茶を濁す的な部分が出てきます。

(無題) 削除/引用
No.3091-5 - 2010/09/02 (木) 00:16:30 - もりなが牛乳
Tb先生 御机下

丁寧な御指導誠に有難うございます。
現在、TGFb1のactivationに強い興味を持っています。
すこし話は変わりますが、
latent-TGFb1とmature-TGFb1の量的な評価を行いたいのですが、
何か良い方法はありませんでしょうか?

以前R&DのELISAで試した事があるのですが(Vitro)
うまくいきませんでした。
ELISAとWBでなく他の方法があるとすればありがたいのですが…。

お時間ある時にでも御教示頂けると幸いです。

(無題) 削除/引用
No.3091-4 - 2010/09/01 (水) 23:10:33 - Tb
> 私が書いていたlatent TGFb1は、pro-TGFb1の間違いです。
参考にした論文を見ましたが、この著者らも見ているのはlatent TGFbではなくてpro-TGF-bになりますね。すると、このWBでPlg-/-ではTGF-b activationが低下しているという主張はできません。processingが低下しているとはいえますが、でもなんで?となります。

それにしてもノンスペバンドのないきれいなWBなですね。還元・非還元の条件記述や分子量マーカーがないですけど・・・。腎臓ってそんなにTGF-bがあるとはびっくりです。・・・でも、latent TGF-bといっているもの→Ig heavy chain、active TGF-bといっているもの→Ig light chainって落ちはないですかねぇ。

> 前回御紹介頂いたpromegaもトライする予定です。
抗体を変えてみるもいいですが、上記のようにWBではactivationについては言及できないので注意してください。

> やはりnon-reducedがおすすめですか?
TGF-bのWBでの検出という点に限ってはそうなんですが、還元上処理しないとSDS-PAGEがなかなかきれいに流れないと思うので、なんとも・・・。

> milkは避けておこうと思います。
ミルクのブロッキング能はとても優れているので、ブロッキングまではミルクを使って、抗体希釈はほかのものにするのがいいと思います。

(無題) 削除/引用
No.3091-3 - 2010/09/01 (水) 11:41:36 - もりなが牛乳
Tb先生
詳細な情報を誠に有難うございます。
TGFb1のmaturationに興味があり、
J Am Soc Nephrol. 2007 Mar;18(3):846-59. PMID: 17267741のFig.6をみて是非ともlatentとactive TGFb1を1枚で描出したいと思いWBを始めました。
しかし、それは実際出来ない話で、私がlatent TGFb1と思っているbandはpro-TGFbなのでしょう。

以下幾つか御質問の答えを書かせて頂きます。
1.>もしかすると用語の使い方間違いですかね?
 私が書いていたlatent TGFb1は、pro-TGFb1の間違いです。申し訳御座いません…。
2.>いくつかのanti-TGF-b抗体は還元下でSDS-PAGEをすると感度が激減します。
 有難うございます。やはりnon-reducedがおすすめですか?
3.>AbcamのモノクロとはTB21ですか?
 その通りです。まさにあのもっともらしいabreviewをみて購入しました。
 しかし推奨されるprotocolで抗体がworkしないので、abcamのtechnical
 と相談中でした。あまり深入りして迷宮入りしないように気をつけます。
4.>ミルクにTGFbが含まれている
 近日blockingにBSAとmilkを使用し比較してみたのですが、
 大きな差はありませんでした。しかし、milkは避けておこうと思います。


Tb先生、詳細なアドバイス本当に有難うございます。
非常に勉強になります!!
前回御紹介頂いたpromegaもトライする予定です。
R&D Systemsのchicken anti-TGF-bも上司の許可がおりれば購入する予定です。

(無題) 削除/引用
No.3091-2 - 2010/09/01 (水) 06:56:18 - Tb
レスが付かないようですので、直接的な解決法ではありませんが、コメントさせていただきます。

> latent TGFb1とmature TGFb1を1枚のmenbraneで同時に描出したいと考えております。

もし一つのanti-TGF-b抗体でlatent formも検出できると考えておられるようでしたらこれは間違いです。latent formはSDSバッファーの中ではLAPとmature TGF-bに解離してしまいますので、SDS-PAGEでは12.5 kDaのmature TGF-b bandだけが検出されます。

latent formと思っていられるバンドは、ノンスペではないとすると、それはプロセッシングを受ける前のpro-TGF-betaです。もしかすると用語の使い方間違いですかね?"active TGF-b"をprocessingを受けた(真の)latent TGF-betaも含んで述べている論文はままあります。意図的なのかなにか概念的勘違いによるのかわかりませんが。

ちなみに、私の経験上、多くのanti-TGF-b抗体はmature TGF-bよりもpro-TGF-bの方を圧倒的に強く検出します。理由はよくわかりませんが、12.5 kDaというのはmembraneに付きにくいのか、エピトープが露出していないのか、refoldingがうまくできないのでしょう。このことから、WBを持ってTGF-bは大部分pro formのままであるというのは間違いです、念のため。また、いくつかのanti-TGF-b抗体は還元下でSDS-PAGEをすると感度が激減します。Santa Cruzのもそもそも感度が悪いですし、還元下ではなおさらのようです(J Immunol Methods 225, 87, 1999)。

> 1次抗体: santa cruz TGFbV 1/1000, abcam mouse anti TGFb1 monoclonal Ab 1/2000

AbcamのモノクロとはTB21ですか?私は他社から出ているこのクローンがnative TGF-bを認識しないことに気づき、その会社に販売を中止させたことがあります。クレームをつけられるほどしっかりチェックしたのはその1社だけですが、他社のも認識している気配はありませんでした。WBではどうなのかわかりませんが、もとの論文(Chineaseでほぼ入手不可能、Pubmedのみ)ではnative TGF-bを認識してする物といっている以上、このクローンは限りなく黒です。使わない方が身のためです。Abcamのユーザーレビューがもっともらしく付いていますが、おかしいっす。recombinantをボジコンにしているようですが、本当に認識していますか?大量にあるタンパクに対するノンスペの可能性を排除できますか?

4.blocking: TBS Tween 0.1%, 2%スキムミルク, 1hr
ミルクにTGFbが含まれているので、抗体希釈液にはミルクは使用しない方がいいと思います。経験上、ブロッキングには問題出てませんが・・・

TGfb1のWBでmature TGFb1が描出できません…。 削除/引用
No.3091-1 - 2010/08/25 (水) 18:36:59 - もりなが牛乳
私は現在TGFb1のWBを試みており、latent TGFb1とmature TGFb1を1枚のmenbraneで同時に描出したいと考えております。
Latent TGFb1のbandは何とか確認出来るのですが、mature TGFb1(12.5kD)の検出に苦労しております。
sampleはrat kidneyで、positive controlとしてrecombinant latent TGFb1とそのacid activationを行ったサンプルを使用していますが、latentしかbandが見られないのです。
先生方で、参考プロトコールなど御教示頂けましたら幸いです。
御忙しい中誠に申し訳御座いません。

尚、私のプロトコールを下にお示しします。
Tris Tricine SDS-PAGEに関してはNature Protocols 1, -16 - 22 (2006) を参考にしています。
http://www.nature.com/nprot/journal/v1/n1/full/nprot.2006.4.html

Protocol
1.Sample: PIC(+), reduced, 30μg/well

2.SDS-PAGE: Tris-Tricine SDS PAGE (10%T, 3%C)
↑マーカーやサンプルの分離は出来ています(銀染色で確認済)。

3.Transfer: membrane PVDF, pore0.4μm, 0.4mA x 13hr
↑時間が長いですが、蛋白がmambraneを通り過ぎている事はありません(membrane2枚重ねCBB染色して確認済)。

4.blocking: TBS Tween 0.1%, 2%スキムミルク, 1hr

5. 1次抗体: santa cruz TGFbV 1/1000, abcam mouse anti TGFb1 monoclonal Ab 1/2000を4℃で一晩。
 ↑latet TGFb1もmature TGFb1もどちらも認識すると書いてあるものを購入しました。

6.2次抗体: 室温で1時間

7. 洗浄→現像

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