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WBの非リン酸化Aktのバンドが揃いません。 トピック削除
No.3069-TOPIC - 2010/08/21 (土) 16:29:27 - snusmumulik
実験初心者です。
はじめて質問します。
現在、ヒトの滑膜線維芽細胞を薬剤で刺激をして、いくつかの蛋白のリン酸化をWBで見ようとしています。0min~60minの間でポイントをおいて刺激のタイムコースを見ております。

milliporeの RIPA Lysis Buffer, 10x
sigmaのphosphatase inhibitor cocktail 1と2
を用いています。
lysis bufferを入れた後はon iceで30分放置したあとの上清を回収しています。

蛋白定量はBIO-RADのDc Protain Assay Reagent A,BとSを使っています。
そこから計算して、12μgの蛋白をSDSページで泳動させ、PVDF膜に転写します。
そして非リン酸化aktを認識する一次抗体を使い、いざ検出してみると、バンドの濃さが見事にバラバラです。
非リン酸化aktは同じ量なのにリン酸化したものはこう動くんだよ、というふうに比べたいのですが、それができないために困っています。
ちなみに確認のためストリッピングをしたあとβアクチンを検出してみるとしっかり濃さの揃ったキレイなバンドが出ました。

刺激時間は1時間未満なので純粋に非リン酸化のaktが増えたという可能性はないと思います。
今後他の蛋白のリン酸化(MAPKなど)も見ていこうとしているため、なにか原因、対策が分かれば、と思って質問させていただきました。
 
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(無題) 削除/引用
No.3069-13 - 2010/08/22 (日) 23:15:15 - snusmumlik
プロトコルを拝見して、思ったことをいくつか書かせていただきます。

>・リン酸化の影響を見たいときは、回収時にice cold PBSの代わりに
ice cold TCAを用いる古典的方法があります。
>参考URL:http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/ohmiken/Lab%E3%83%A1%E3%83%A2/memo%208.html
とても参考になるページの紹介ありがとうございます。
まずは自分の腕を疑ってみて、それでも解決しない場合は、この方法も挑戦してみようと思います!

>・ゲノムはきちんとせん断していますか?
>ゲノムはタンパクをからめ取ってしまうので、lysateをsonicationしたり
>細いシリンジを通したりしてせん断した方がよいと思います。
lysateのsonicationはしておりません。機械がないため…
細いシリンジを通してもいませんでした。しかしこれなら簡単に出来るのでsonicationが不可能であれば、次回試してみます。

>・SDS sample bufferを加えた後、熱処理(95℃で5分加熱、等)はしていますか?
>(記述が見当たらなかったので念のため質問しています。)
はい、熱処理は94度で10minしています。

>・タンパク定量の際、培地の吸い残しからの持ち込みはありませんか?
培地を吸った後、PBSを入れてそのまま回収の過程に持ち込んでいます。
一度WASHの過程を入れたほうが良いですかね。

>抗原の量とバンドの濃さとの関係について検量線を書きたいので、
loadingするタンパク量を振ってください。
回答ありがとうございます。理解いたしました。ぜひ今週にでもやってみます。

(無題) 削除/引用
No.3069-12 - 2010/08/22 (日) 16:40:02 - toyo
プロトコルを拝見して、思ったことをいくつか書かせていただきます。

・リン酸化の影響を見たいときは、回収時にice cold PBSの代わりに
ice cold TCAを用いる古典的方法があります。
参考URL:http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/ohmiken/Lab%E3%83%A1%E3%83%A2/memo%208.html
回収したサンプルでウェスタンブロットを行うだけでしたら、タンパクを
早く変性させた方がkinaseやphosphataseの影響を抑えられるはずです。
on iceだからといって変性前に長時間放置すると、これらの酵素の影響を
受けてリン酸化Aktなどの値がばらついてしまうと思います。

・ゲノムはきちんとせん断していますか?
ゲノムはタンパクをからめ取ってしまうので、lysateをsonicationしたり
細いシリンジを通したりしてせん断した方がよいと思います。

・SDS sample bufferを加えた後、熱処理(95℃で5分加熱、等)はしていますか?
(記述が見当たらなかったので念のため質問しています。)

・タンパク定量の際、培地の吸い残しからの持ち込みはありませんか?
タンパク定量に影響する物質は血清(アルブミン)以外にもたくさんあるので、
培地の吸い残し量のばらつきが定量に影響する可能性があります。
そもそも刺激後短時間で回収するのであれば、総タンパク量はtotal-Aktと同様に
ほとんど変動しないと考えてよいと思います。
タンパクを定量せずにそのままウェスタンブロットを行ってどの程度ばらつくか、
またタンパクを定量することによってそのばらつきがどれだけ補正されるかを
調べるとよいのではないでしょうか。

>beta-actinの希釈系列というのは、一次抗体の希釈系列ということでしょうか?
>それともloadingするタンパク量を変えるということでしょうか?
抗原の量とバンドの濃さとの関係について検量線を書きたいので、
loadingするタンパク量を振ってください。

(長文失礼しました)

(無題) 削除/引用
No.3069-11 - 2010/08/22 (日) 13:52:47 - snusmumulik
>腕の保証として6dish同じ状態の細胞を用意して、全て無刺激で同様に蛋白回収してAkt, actinのwesternをやってみたら良いでしょう。
なるほど、これはぜひ今後の実験のためにもぜひやってみようと思います!

(無題) 削除/引用
No.3069-10 - 2010/08/22 (日) 13:45:57 - snusmumulik
>beta-Actinの希釈系列を作って検量線を書いてみましたか?
>PVDF膜の保持力や検出系の上限によっては、
>WBのバンドの濃さが揃っていても、単にsaturationしている可能性があります。
>とくにbeta-Actinはabundantなので、saturationしやすいと思います。
なるほど、saturationしている可能性というものは考えつきませんでした。
beta-actinの希釈系列というのは、一次抗体の希釈系列ということでしょうか?
それともloadingするタンパク量を変えるということでしょうか?
質問返しですいません・・・

>「非リン酸化Akt」とありますが、これは「全Akt」のことでしょうか?
はい、「全Akt」のことです。すべてのアイソフォームを認識します。

>それから、回収のプロトコルをもう少し詳しく教えてください。
使っている細胞が接着細胞です。24時間FCSをぬいて飢餓状態にします。
翌日培地に直接薬剤を添加し、それぞれの時間刺激した後、培地をアスピレートして、ice cold PBSで反応を停止します。
そのままスクレーパーで細胞をはがし、エッペンチューブにPBSごと回収します。
遠心したあと、上清をアスピレートしてlysis bufferを加え、数回サスペンドします。
ここから30分 on iceで放置したあと、12000rpm、10min遠心したあとの上清をsampleとして利用しています。

(無題) 削除/引用
No.3069-9 - 2010/08/22 (日) 13:34:48 - snusmumulik
>手っ取り早くまずは、loading量を増やすのはいかがでしょう。
はい、できるだけのせるタンパク量を増やしてみます。

>それから抗体は大丈夫でしょうか?
>non-specific bandを見てはいないですか?
目的の大きさのところにバンドは出ているのですが、non-specificであることは否定はできません・・・

>抗体反応はむらなく当てられていますでしょうか?
抗体液はパラフィルムの上に膜をのせ、1.5mLくらいの抗体液を膜の上にのせて、その上にさらにパラフィルムをのせてはさむかたちで反応させています。
もしo/nで反応させるときは、膜をひとまわり大きなプラスチックバッグにいれ、抗体液で満たして、冷蔵庫内でゆらしながら反応させています。

(無題) 削除/引用
No.3069-8 - 2010/08/22 (日) 13:27:15 - snusmumulik
>Lysateをsonicationしていますか?
  sonication用の機械が当研究室にはないため、しておりません。
 別の研究室で借りられるかどうか検討してみます。
 

(無題) 削除/引用
No.3069-7 - 2010/08/22 (日) 05:21:24 - KIM
質問者さんのレスポンスがありませんね・・・。

(無題) 削除/引用
No.3069-6 - 2010/08/21 (土) 22:55:40 - み
>[Re:1] snusmumulikさんは書きました :
> lysis bufferを入れた後はon iceで30分放置したあとの上清を回収しています。
>

単に抽出方法が悪いのでは?
Lysis bufferをどこにどのように入れて放置(これも静置でしょうか?)されたのでしょうか?
また、「上清を回収し」と書かれていますが遠心上清でしょうか?

腕の保証として6dish同じ状態の細胞を用意して、全て無刺激で同様に蛋白回収してAkt, actinのwesternをやってみたら良いでしょう。

(無題) 削除/引用
No.3069-5 - 2010/08/21 (土) 21:12:06 - a

非リン酸化aktのバンドをスキャン定量しそろえればよいのでは(非リン酸化aktでノーマライズ)。そのあと念のためβアクチンも検出する。おそらくこれはそろったものが検出されるはず。

>[Re:1] snusmumulikさんは書きました :
> そして非リン酸化aktを認識する一次抗体を使い、いざ検出してみると、バンドの濃さが見事にバラバラです。
> 非リン酸化aktは同じ量なのにリン酸化したものはこう動くんだよ、というふうに比べたいのですが、それができないために困っています。
> ちなみに確認のためストリッピングをしたあとβアクチンを検出してみるとしっかり濃さの揃ったキレイなバンドが出ました。

(無題) 削除/引用
No.3069-4 - 2010/08/21 (土) 17:51:50 - toyo
Western Blottingはしっかり定量しようとすると大変ですよね。
自分なりに経験はあるつもりなのでレスします。

beta-Actinの希釈系列を作って検量線を書いてみましたか?
PVDF膜の保持力や検出系の上限によっては、
WBのバンドの濃さが揃っていても、単にsaturationしている可能性があります。
とくにbeta-Actinはabundantなので、saturationしやすいと思います。

「非リン酸化Akt」とありますが、これは「全Akt」のことでしょうか?
全Aktであれば短時間で変動しないと期待できますが、リン酸化Aktは
比較的短い時間で変動するので、非リン酸化Aktは逆の変動を示すと思います。

また、全Akt(pan-Akt, total-Akt)というふれこみの抗体であっても、
Aktがリン酸化されているとバンドが薄くなるものがあります。
この辺は抗体のメーカー・型番に依存するので、詳しい人に聞くしかないかもしれません。

それから、回収のプロトコルをもう少し詳しく教えてください。
dishに直接lysis bufferを添加しているのですか?
RIPAを加えたくらいではPDKの活性がおちないとすると、
lysis buffer添加後の放置の間にAktのリン酸化が進む可能性がありますよね。
用途的に問題がなければ、dishに直接SDSサンプルバッファーを添加して、
すぐにピペットマンかスクレイパーでかきとるのが楽かなと思いますが、
いかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.3069-3 - 2010/08/21 (土) 17:11:16 - うーん
actinのようなabundantなタンパクに比べ、Aktはきっと相対的にその存在量は少ないでしょうから、なかなか思う通りの結果は得られないかもしれませんね。

手っ取り早くまずは、loading量を増やすのはいかがでしょう。
50 ugとか80 ugとか。

それから抗体は大丈夫でしょうか?
non-specific bandを見てはいないですか?

抗体反応はむらなく当てられていますでしょうか?

初心者とのことですので、その辺に信頼はあるのか気になります。

(無題) 削除/引用
No.3069-2 - 2010/08/21 (土) 17:09:14 - NEKO
Lysateをsonicationしていますか?

核膜が十分に可溶化されておらず、
刺激によって核に移行したAktが検出されていない
可能性が考えられますが・・・

質問者さんのいうとおり、刺激時間が1時間未満なので、
total Aktの量が変化している可能性は低いと思います。

WBの非リン酸化Aktのバンドが揃いません。 削除/引用
No.3069-1 - 2010/08/21 (土) 16:29:27 - snusmumulik
実験初心者です。
はじめて質問します。
現在、ヒトの滑膜線維芽細胞を薬剤で刺激をして、いくつかの蛋白のリン酸化をWBで見ようとしています。0min~60minの間でポイントをおいて刺激のタイムコースを見ております。

milliporeの RIPA Lysis Buffer, 10x
sigmaのphosphatase inhibitor cocktail 1と2
を用いています。
lysis bufferを入れた後はon iceで30分放置したあとの上清を回収しています。

蛋白定量はBIO-RADのDc Protain Assay Reagent A,BとSを使っています。
そこから計算して、12μgの蛋白をSDSページで泳動させ、PVDF膜に転写します。
そして非リン酸化aktを認識する一次抗体を使い、いざ検出してみると、バンドの濃さが見事にバラバラです。
非リン酸化aktは同じ量なのにリン酸化したものはこう動くんだよ、というふうに比べたいのですが、それができないために困っています。
ちなみに確認のためストリッピングをしたあとβアクチンを検出してみるとしっかり濃さの揃ったキレイなバンドが出ました。

刺激時間は1時間未満なので純粋に非リン酸化のaktが増えたという可能性はないと思います。
今後他の蛋白のリン酸化(MAPKなど)も見ていこうとしているため、なにか原因、対策が分かれば、と思って質問させていただきました。

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