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ノックアウトマウスよりヘテロマウスのフェノタイプの方が強い トピック削除
No.2993-TOPIC - 2010/08/05 (木) 18:14:59 - プリーズ
どなたかノックアウトマウスよりもヘテロマウスの方がフェノタイプが強い。
そんな事例をご存知の方いらっしゃいましたら、教えて下さい。
今、私が研究しているマウスで絶食後のグルコース投与によってノックアウトよりも明らかに、ヘテロマウスの方が血糖値の増加が高いというフェノタイプに直面しております。ノックアウトもワイルドに比べれば高いのですが、ヘテロはそれを上回って異常な血糖値増加を示しております。

また、なぜそのようなことが起こりうるのか、ヒントを示唆してくださる方がいたら、ご教授ください。
 
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(無題) 削除/引用
No.2993-15 - 2010/08/07 (土) 22:00:24 - himawari
STZのプロトコルはこのフォーラムで多数議論されていますので、そちらを参考にしていただければわかるはずです。

(無題) 削除/引用
No.2993-14 - 2010/08/07 (土) 21:57:57 - himawari
STZ誘発モデルはT型、HFDモデルはU型糖尿病モデルになるかと思いますが、ターゲットにする病態によって選択肢が変わってくると思います。

STZは比較的短時間でモデルを作ることができますが、熟練を要し、結果もばらつく。(標準作製時間10日間、血糖値250〜500mg/dL)
HFDは高脂肪食を負荷させるだけで楽ですが、時間がかかる。
(最低28日間、血糖値200〜250mg/dL)

上の人がSTZで作れということはそれなりの思惑があると思いますので、STZで作った方がよいと思いますよ。

人とマウスの違いは「血糖値の許容範囲が違う」ということが一つです。
(そのメカニズムは多岐にわたり、医薬品開発を遅延させてきた原因の一つ)

クリニックで検査してもらう? 削除/引用
No.2993-13 - 2010/08/06 (金) 22:53:38 - Actias
冗談ではなくてです。
http://www.brc.riken.go.jp/lab/jmc/mouse_clinic/en/index.html

たとえば、どうやってみるのかわからないけど
http://www.brc.riken.jp/rmpd/mouse_phenome_top.html
の系統データを見ると、微妙でない違いがでる表現型も有るようです。

そういう意味で、微妙な差なら、クリニックで検査してもらっては?

(無題) 削除/引用
No.2993-11 - 2010/08/06 (金) 17:14:37 - fish

摂食状態で血糖、インスリン値が大きく変化するので、
絶食は、個体間の摂食状態を揃える意味合いがあります。

(もちろん長い絶食などでは、純粋に肝臓での糖新生や、
絶食下の生存など異なる意味合いをもちますが)

よって、絶食状態でgenotype間に血糖血の変化がある場合は、
個体間の摂食のバラつきや、アーティファクトではなく、
真に、KOで糖代謝に変化がでている、と期待できます。
もちろん、原因は絶食のdataだけでは分からないので、
(インスリン分泌不全かインスリン抵抗性か、糖新生の障害か?など)
GTT,ITTおよびクランプ試験などで糖代謝異常の原因を探ります。

STZに関しては、直接やったことがありませんが、
以前、同僚が行ったのを見ると発症率や、血糖のあがり具合など
かなりバラツク印象でした。
詳細は過去のフォーラムで議論されていたと思います。

負荷をかけたいのであれば、
Ob/Obマウスなどと掛け合わせるのも手かもしれませんし、
HFDでも簡単に肥満、インスリン抵抗性モデルは作成できます。

(無題) 削除/引用
No.2993-10 - 2010/08/06 (金) 15:19:52 - プリーズ
>fishさん

ありがとうございます。
大変勉強になります。この程度の血糖値変化はかなり、アーチファクトもしくは追っても厳しい変化といえそうですね。

多々、質問ばかりで申し訳ないのですが、絶食時血糖が変化がない、もしくはあることの最も大きな意味合いとはなんなのでしょうか?

まったく、別件で申し訳ないのですが、糖尿病負荷をかけるために、ストレプトゾトシンによるモデルを作ってほしいとボスに言われ、予備実験を行いました。
非絶食時にストレプトゾトシンを200mig/kg, i.p.を二日間行ったのですが。みるみる体重が減少していき、4日後には3匹行い、全滅してしまいました。

ストレプトゾトシン投与でマウスが死にやすいとは聞いていましたが、ここまで致死率が高いと実験に使えず・・・
どのようなプロトコールが一般的で、致死率がどれほどなのか知っておられたら教えていただきたいのですが。

本当に知識不足ですいません。




(無題) 削除/引用
No.2993-9 - 2010/08/06 (金) 12:47:37 - fish
代謝をやってらっしゃらないラボでしたら、
GTT, ITTなどは評価しにくいと思います。

単純に、絶食、再摂食の血糖血とインスリン値に
大きな変化がないのであれば、GTT,ITTはしない方が良いと思います。
(絶食などで変化がないと、負荷試験はどんなdataがでても
評価できないと思います。アーティファクトの可能性が高いと思います。
もちろん再現性よく出れば考えてもいいと思いますが。)

あと血糖についてのご指摘ですが、その通りです。
KKAyやSTZ投与マウスは血糖、インスリン値ともに大きくあがり
いわゆる糖尿病状態だと思います。尿糖+の個体もでます。
(当然、マウスの診断基準はありません)

一方、B6に脂肪食を負荷したモデルでは、血糖はほぼ正常で、
インスリン値が数倍上昇するモデルとなります。
この場合、糖尿病というよりは、
血糖を維持できている程度の'インスリン抵抗性'であると思います。

実際には、この微妙なインスリン抵抗性の変化で論文にしている人が
非常に多いです。
(もちろん微妙でも有意であればいいのですが、絶食時で変化なく、
負荷試験で初めて僅かに差が出ると言われても ? と思ってしまいます。)

少し質問から離れましたが、マウスには当然,
糖尿病の診断基準はなく、コントロールと比べての相対的な変化でしか
評価できません。
(血糖で500mg/dLを超えるとなると、それはもちろん異常ですが、
200mg/dL前後ではなんとも言えないと思います。)

私の意見は、adlibで500mg/dLなどの異常値を示さず、
絶食でgenotype間で血糖、インスリン値に変化が無い場合には、
糖代謝には変化がないと判断します。

(無題) 削除/引用
No.2993-8 - 2010/08/06 (金) 12:10:33 - プリーズ
>fish
貴重なご指導ありがとうございます。
insulin値、insulin負荷後の血糖値変化なども見てみます。



実は私、糖尿病の研究を専門で行っているものではなく、専門は中枢神経系です。現在は認知症関連をやっております。
その疾患のリスクとして血糖値の異常を調べてみました。
血糖値や糖尿病に関しては素人でして。

文献をいくつか読んでいて疑問に思ったのですが、モデルとして扱われている遺伝子改変動物やストレプトゾトシン投与等の動物の血糖値は、かなり高く基準(400以上等)が設定されている気がするのですが、あれはなぜなのかといつも疑問に思っております。
かたや、糖尿病作製に用いられる高脂肪餌を負荷させたマウス等のデータを見てみると、200そこそこで糖尿病モデルと、ある動物業者の文献には記載されていました。いったいどこが分かれ目なのか、人のような明確な基準というものは存在しないのでしょうか??

(無題) 削除/引用
No.2993-7 - 2010/08/06 (金) 11:03:22 - fish
ipGTTかOGTTか分かりませんが、
とにかく絶食時の血糖は同じで、ピークの血糖も同じ、
その後の血糖の減少がHtでは少ないとこのことですね。

素直に解釈すれば、大量の血糖を抹消に取り込めないので
Htではインスリン自身の値が低いか、
インスリンの効き目が悪い (インスリン抵抗性)
のどちらかと思います。

どちらの場合でも、絶食時の血糖値とインスリン値が
一番安定して変化すると思います。
(GTT, ITTなどはどうしてもある程度ばらつくと思います)

インスリン自身が低い場合
血糖 Ht >> KO > WT insulin WT > KO >> Ht

インスリンの効きが悪い場合
血糖 Ht >> KO > WT insulin Ht >> KO > WT

従って、絶食時の血糖値やインスリン値に変化が全く無い場合、
(time courseはとるべきだと思いますが)
GTTの手技のブレや、その回のたまたまのdataなのかなと思います。

(無題) 削除/引用
No.2993-6 - 2010/08/06 (金) 10:44:57 - プリーズ
>まず、mRNA、タンパク質の発現は確認してみたんですか?
ワイルドタイプとノックアウトマウスに関してはRT-PCRによってmRNAの量を確認しております。ノックアウト自体はうまくいっていると思います。
ただ、ヘテロに関してはまだ確認をとっておりません。

>fishさん
絶食(overnight)直後の血糖値はWT:53, Ht:52, KO:48でした。
常時血糖値が195, 178, 169と高めの固体がHtの群で出てきたのを見つけて、今回のグルコース負荷を行いました。常時血糖値の上昇においてもKOではHtほど顕著ではなく5匹中1匹だけ169という固体がいました。ヘテロでは6匹中5匹が160〜200の血糖値を示しておりました。WTの平均常時血糖は122でした。
グルコース負荷後の血糖ですが、血糖上昇のピークはWTとさほど変わらないのですが(むしろ少し低め)その後血糖値がHtと、KOでは下がりが悪く、2時間後でも血糖値が130異常を保ち、Htにおいては3時間後にも120以上を保っていました。このときもKOよりもHtの方が高い値を推移しておりました。
>WT, Ht, KOはlittermateですか?
       はい、littermateです。

> Actias
現在使用しているマウスは129からB6に戻しをかけている最中のマウスで、N=4世代目です。なので、まだバックグラウンドが混在していると思われます。

(無題) 削除/引用
No.2993-5 - 2010/08/06 (金) 09:05:28 - Boston
友人が解析していたマウスで、全く同じことが起こりました。

私がその時にした suggestion ですが、
KO では類似遺伝子産物による functional redundancy の影響が出た。
Het では潰された exon 部分が欠失した変異体がドミネガとして機能。
その結果、標的遺伝子産物 (wt allele) および類似遺伝子産物の機能それぞれを抑制。

ただ、mutant allele と wt allele からの遺伝子発現効率や遺伝子産物の安定性などのデータが無かったので、当たっているかどうかは未だに知りません。

(無題) 削除/引用
No.2993-4 - 2010/08/05 (木) 21:51:20 - Actias
バックグラウンドがそろったネズミを使ってますか?

具体例は知りませんが、可能性として
129 KO/129 KO
129 KO/B6
B6/B6
という比較になっていませんか?

(無題) 削除/引用
No.2993-3 - 2010/08/05 (木) 19:32:11 - fish
GTTとのことですが、

絶食直後の血糖値、及びインスリン値は
WT<KO<<Htですか?

WT, Ht, KOはlittermateですか?

(無題) 削除/引用
No.2993-2 - 2010/08/05 (木) 19:19:03 - -
まず、mRNA、タンパク質の発現は確認してみたんですか?

ノックアウトマウスよりヘテロマウスのフェノタイプの方が強い 削除/引用
No.2993-1 - 2010/08/05 (木) 18:14:59 - プリーズ
どなたかノックアウトマウスよりもヘテロマウスの方がフェノタイプが強い。
そんな事例をご存知の方いらっしゃいましたら、教えて下さい。
今、私が研究しているマウスで絶食後のグルコース投与によってノックアウトよりも明らかに、ヘテロマウスの方が血糖値の増加が高いというフェノタイプに直面しております。ノックアウトもワイルドに比べれば高いのですが、ヘテロはそれを上回って異常な血糖値増加を示しております。

また、なぜそのようなことが起こりうるのか、ヒントを示唆してくださる方がいたら、ご教授ください。

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