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プラスミドとsiRNAのコトランスフェクション トピック削除
No.2942-TOPIC - 2010/07/27 (火) 07:25:32 - あき
siRNAで標的遺伝子をノックダウンすると同時に、その標的遺伝子がリン酸化される候補領域にミューテーションを入れた(Ala置換体)プラスミドを導入することで、その機能解析を行なおうと思います。理論的にはsiRNAは標的遺伝子のUTRにデザインしなければ、プラスミドの発現をも抑制してしまうように思いますが、実際のところCDSに作製したsiRNAとのコトランスフェクションではプラスミドの発現は望めませんでしょうか。細胞はHeLaです。どなたかご経験がございましたらご教示お願いいたします。
 
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No.2942-10 - 2010/07/29 (木) 02:41:16 - あき
皆さまのご経験、大変勉強になります。
siRNAとPlasmidを時間差でトランスフェクションしてもだめそうですね。また数カ所の塩基に変異を入れなければならないこと、それでも不十分な場合があることがよくわかりました。
まずは一度のMutagenesisで3カ所に変異を入れて試してみようと思います。Megaprimerとは初耳でしたが、大きな変異を入れるときにもとても効果的に思います。今後の参考にさせていただきます。とても有用な情報ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2942-9 - 2010/07/28 (水) 14:31:59 - MP
何カ所か変異を入れる場合でも、確かG-Uのpair (G-U wobble) は避けた方がいいというのを何かの論文で読んだ記憶があります。
それから、cDNAに3−4カ所変異をいれたら、極端に発現が低くなったという経験もあります(mRNAの三次構造の問題?)。なかなか一筋縄ではいかない印象です。

追記 削除/引用
No.2942-8 - 2010/07/28 (水) 13:27:44 - DDD
3,4箇所と指摘したのは私の実験経験からです
同様の実験を様々な遺伝子に対して行ったことがあります
結果、3箇所に変異を入れておけば、概ね良好な結果でした

例外を言えば21塩基中7,8塩基に変異を入れても
内在性のものと同様のレベルまで発現抑制が起こってしまう遺伝子もありました

megaprimer法などどうでしょうか? 削除/引用
No.2942-7 - 2010/07/28 (水) 12:30:16 - はまじ
21塩基からなるsiRNAの標的部位に計8塩基のサイレントミューテーションをmegaprimer法で導入した遺伝子を発現するプラスミドで、表現系のレスキューを行ったことがあります。ミューテーションの方法は様々あるのでどれが良いというのは判らないのですが、本方法でごく簡単に変異遺伝子を作製してプラスミドに導入しました。方法は以下のサイトのPDFを参考にしました。
www.sh.rim.or.jp/~kori/homepage/mutagenesis.pdf
codon usageもある程度気を遣って作製しています。
実際にはレンチウイルスベクターの系を使用してshRNAを発現する際、共発現する薬剤耐性遺伝子カセットを目的遺伝子(野生型とサイレントミューテーションを入れたモノをそれぞれ作製しました)に置換して使用しました。
QPCRでmRNA確認したところ、非特異的shRNAと共発現すると、endogenousの量と比較して10倍あった野生型目的遺伝子mRNA量の増加が、特異的shRNAとの共発現では1.5倍程度まで押さえられました(見方を変えればMPさんの言うとおり、endogenousの方が抑えられなくなってしまっています)。特異的shRNAとサイレントミューテーションの入った目的遺伝子の共発現では増加は6倍程度でした。つまり8塩基ミューテーションを入れてもそこそこshRNAが効いてしまっている可能性があります(APさんのおっしゃる飜訳阻害でしょうか)。この結果からは個人的に1塩基のミューテーションだけでは少し不安を感じます。DDDさんのおっしゃるとおり3,4箇所の変異は必要かなと思ってます。

(無題) 削除/引用
No.2942-6 - 2010/07/28 (水) 12:14:45 - AP
そういう込み入った実験は経験がないですが、原理的な観点から、

・RISCは取り込んだsiRNAが標的RNAの相補配列にハイブリダイズしてから、そこを切断することによってKDする経路と、そこにスタックして飜訳を阻害する経路がある。切断はパーフェクトマッチのときに起こりやすく、飜訳阻害は少数のミスマッチがある時に起こりやすい→数塩基程度の置換では内因性RNAも外因性RNAも標的になりうる。

・スタックして飜訳阻害する様式だとRISCはRNAにtitrateされるが、切断する場合はRISCは繰り返し使われる→時間差では避けられない。

N末のあまり機能に関係ない配列を、がっつり違う配列に置き換えて、あるいは欠失させてsiRNAの標的にならないようにしたりできないでしょうかね。

(無題) 削除/引用
No.2942-5 - 2010/07/28 (水) 09:48:03 - DDD
>標的配列の中で、アミノ酸が変わらないように一塩基だけ変えれば一般的
>には十分なのでしょうか?もちろん数カ所にミューテーションを入れるの
>が理想的かと思いますが、何度もMutagenesisをするのは手間がかかりそうですね。


一か所では不十分ですよ
一度のMutagenesisで3,4箇所に変異を入れればいいだけです

(無題) 削除/引用
No.2942-4 - 2010/07/28 (水) 07:32:45 - へいる
コントロールにwtの標的遺伝子のコンストラクトも必要になるでしょうから、ラットやマウスなど別の種の標的遺伝子のコンストラクトを使えばいいのではないでしょうか。ただし、それがあきさんの用いるsiRNAでノックアウトされない遺伝子でなければなりませんが。時々論文で見かける手です。

時間差ならばいかがでしょう? 削除/引用
No.2942-3 - 2010/07/28 (水) 05:22:47 - あき
アドバイスありがとうございます。Plasmidにミューテーションを入れておいてsiRNAの影響が出ないようにする訳ですね。この場合は、標的配列の中で、アミノ酸が変わらないように一塩基だけ変えれば一般的には十分なのでしょうか?もちろん数カ所にミューテーションを入れるのが理想的かと思いますが、何度もMutagenesisをするのは手間がかかりそうですね。
また、もしsiRNAを導入した後、24時間後に培養液を交換してPlasmidのトランスフェクションを行えばどうかとも考えましたがいかがでしょうか?よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.2942-2 - 2010/07/27 (火) 07:48:40 - MP
plasmid のcDNAから発現した大量のmRNAがsiRNAを奪い取り、endogenousの方が抑えられなくなってしまう可能性があるので、難しい気がします。そのあたりがきちんとWB で区別できるのであれば、やってみる価値はあるかもしれません。ただ標的部位に変異を入れる、あるいは標的部位がUTRのものを使う方が無難では?

プラスミドとsiRNAのコトランスフェクション 削除/引用
No.2942-1 - 2010/07/27 (火) 07:25:32 - あき
siRNAで標的遺伝子をノックダウンすると同時に、その標的遺伝子がリン酸化される候補領域にミューテーションを入れた(Ala置換体)プラスミドを導入することで、その機能解析を行なおうと思います。理論的にはsiRNAは標的遺伝子のUTRにデザインしなければ、プラスミドの発現をも抑制してしまうように思いますが、実際のところCDSに作製したsiRNAとのコトランスフェクションではプラスミドの発現は望めませんでしょうか。細胞はHeLaです。どなたかご経験がございましたらご教示お願いいたします。

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