Quantum dot は、私は勧められないと考えます。
Quantum dot の蛍光特性は、共焦点/蛍光顕微鏡に一般的に備わっている
フィルターセットを鑑みると、明らかに逸脱します。
何も言わなければ、DAPI / FITC / Cy3 / Cy5 等がかぶりなく観察可能な
フィルターセットで納品されるのがほとんどでしょう。
勿論、よっぽど凝った人がセットアップしたのであれば別ですが。
共焦点はフィルターを観察時に動的に変更出来る機種もありますが、
通常のユーザーはあまり気にもしない
言ってみれば応用編といった使い方でしょうし、
蛍光を目で観察出来ないのでは常用出来ません。
また、当然価格面でも相当不利です。
今回の場合は Qdot 585 か 605 が使えると思いますが、
200uL で 60,900 円です。高すぎる...
Alexa 568 ラベル抗体では、highly cross-absorbed のもので
500uL で 42,100 円 程度です。
単純比較は出来ないにしても、価格差は明らかです。
マニア的な解決法であってもいいけどという事であれば、
Quantum dot は選択肢の一つになり得るでしょう。
ただ、通常のセットアップで FACS および共焦点レーザー顕微鏡で常用出来、
なおかつ価格の高くない色素(/ラベル抗体)は存在しない、という事です。 |
|