状況を聞いた印象では、1ウェル中に生えてきているクローン数が多すぎるのではと思います。フュージョン後、何プレートにまくのが適切かは、細胞・試薬・プロトコル・その人の腕によって異なるので、経験的に決めなくてはいけません。(メチルセルロース培地に撒いてコロニーを拾うことではじめからほぼシングルクローン化する方法もあります。これはこれでたいへんなのですが・・・)
現状、まだ抗体産生が見られるウェルの初期の細胞を凍結して持っているなら、そのこからできるだけたくさんサブクローニングして、ともかくも救い出すしかないと思います。100クローンとか。また、増殖が遅いクローンも拾うようにしてください。スクリーニングの方法によってはそれなりに力業になりますが、でも1st screeningをこなしたならば、サブクローニングもガンバです。
なお、限界希釈と表現した場合に、0.3〜3 cells/wellくらいにまく方法と、細胞数を数えずにともかく2倍、2倍、・・・、と連続希釈したものを複数列作る方法があります。私は前者を好んでいますが、後者がいいという人もいます。
もし、もっぱら増えてきているハイブリドーマが抗体非産生のもののようでしたら、抗体産生細胞の存在割合を見積もる方法として、anti-mouse Igκ-FITC + anti-mouse Igλ-FITCなどでintracellular stainingする方法があります。抗体産生している細胞が目的の抗体のものかどうかはわかりませんが、サブクローニングの時いくつのクローンをチェックすれば当たるか目安がつけられるでしょう。また、もしこの段階でほぼゼロ%になっていることがわかったならば、潔くそのウェルを切ることができます。 |
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