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WB・免疫染色のシグナルが経時的に消えたとき トピック削除
No.2843-TOPIC - 2010/07/07 (水) 01:33:27 - くっしーー
線維芽細胞の培養上清に物質Aを加え,蛋白Bの発現を免疫染色とWBで経時的に(3, 6,12,34,48h)観察しています。
すると,免疫染色,WBともシグナル&免疫局在が,6時間後に最大のピークが認められ,その後は徐々に減少し,48時間後にはほとんど無い,といった結果になりました。

以上の内容を学内の発表会にて発表したところ,他の科の教授から
「免疫染色やWBなどで,いったん出たシグナルが徐々になくなることは普通考えられない。一度出た蛋白はそこにとどまる(存在し続ける)はずなので,この結果・実験系は何かがおかしいのでは?」といった質問を受けました。

蛋白を扱う実験を始めたばかりの初心者なので,うまく答えられなかったのですが,上記のような現象が起こる原因は,どんなことが考えられるのでしょうか?

わかりにくい文章ですみませんが,よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.2843-12 - 2010/09/04 (土) 15:28:41 - くっしーー
追加ですが、培養上清に物質Aを添加すると、細胞数は5日ごろまで増加しつづけ、プラトーになるという一般的な増殖曲線を描きます。
コントロール群(FBS1%)よりも増殖率はよく、細胞もうまくいえませんが光っていて元気そうな感じです。

Aが細胞に負荷やアポトーシス、オートファジーを引き起こす物質だとしたら、細胞が増殖したり、元気がよさそうなことが何となくつじつまが合わないような気がします。

素人くさい意見ですみません。
(アポトーシスに関しては全く不勉強なので、どのような系で検討したらいいのかもこれから勉強しなくてはならないです。)

もしアポトーシスが起こっていれば、vivoや実際の臨床でのストーリーと合致するからおもしろいなと思ってのですが。

(無題) 削除/引用
No.2843-11 - 2010/09/04 (土) 15:05:50 - くっしー-
すみません。説明不足でした。
3, 6,12,24,48時間後にサンプリングしたものを比較しています。
(すいません,文中の34hは24hのタイプミスでした)

具体的にはαSMAというアクチン蛋白です。
線維芽細胞が,刺激物質によりαSMAを発現し,筋線維芽細胞に分化すると報告されており,私はその系を使って創傷治癒の研究をしています。(つまりαSMAが分化のマーカーとして使われてる)

他の科の教授,というのは生化学の教授です。
私の所属は臨床の科で,大学院生の中間発表会なので,基礎科の先生方から意見をいただく機会でした。

創傷治癒の過程において,in vivoでは線維芽細胞は筋線維芽細胞に分化し,治癒・創収縮を促進させるが,創が閉鎖するとともに筋線維芽細胞はアポトーシスを起こすと考えられています。

vitroでは,αSMAの発現をして分化した,という報告はあっても,いったん発現してから徐々に減少する,といった報告は探した限りでは見つかりません。vivoや実際の皮膚創傷治癒のプロセスから考えると,全くおかしなことではないのですが,これまで類似の報告がないことに不安を感じていました。

確かに背後にたいへん重要なことが隠れてそうな気もしています。

もう少し参考文献を探してみますね。
いろいろなご意見をありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2843-10 - 2010/07/09 (金) 09:27:59 - Q
推測でモノを言っても始まらないし。

(無題) 削除/引用
No.2843-9 - 2010/07/08 (木) 21:28:55 - 名無し
あくまでもここで書かれた情報のみからの推察ですので本当は先生の思ったことと違うかもしれないですが、その先生はたぶん、こんなふうに考えて聞いたのではないかとおもいます。すなわち『物質Aを添加したところB蛋白質の発現が亢進or/and分解が抑制されたということはわかった。ただその後も物質Aは入れっぱなしなのだからAの刺激は引き続き細胞に与えられ続けている。なのにAにより一度は増加したようにみえたB蛋白質がAが作用しつづけているにもかかわらず今度はふたたび減りだした。Aの作用は時間とともに逆にはたらきだしたということ?』と。
この現象のメカニズムが可能性の範囲でしか言えない今の時点では、(特に異なる研究領域の人から見たら)これももっともといえばもっともな質問ですね。
蛋白質のターンオーバーの事、A自身の溶液中での安定性、(細胞膜受容体に結合するようなものであれば)受容体ーリガンドAの細胞内へのインターナリゼーションによるダウンレギュレーション、何らかの別経路の干渉による転写、翻訳抑制機構などいくらでも可能性は出てきますから、結果は別に理屈なわないものではないでしょう。ただ指摘を受けた点は背後にたいへん重要なことが隠れてそうなところですし、『この手の実験ではそういう事は良くあるんですよ、おかしくないんですよ』、で終わらせるべきでないので、何らかの説明をつけられるような実験を計画したほうがいいですね。

(無題) 削除/引用
No.2843-8 - 2010/07/08 (木) 18:25:56 - ?
>線維芽細胞の培養上清に物質Aを加え,蛋白Bの発現を免疫染色とWBで経時的に(3, 6,12,34,48h)観察しています・・・・・・

という実験とその結果を書いてある質問者さんの文章と

>以上の内容を学内の発表会にて発表したところ,他の科の教授から・・・・・・

という、この教授の意見には

何か質問者さんが書いていない「何か」がある気がしてなりません。

つまり、その教授の意見というのは
「あまりに素人すぎる考え方を元にした意見」だからです。
いくら専門外でも、こんな考えを持った人が教授にいると思えません。

なので、私は質問者さんが書いていることが、実際に質問者さんがやった実験を
忠実に書いていなくて、実験玄人がその文章から
「多分、こういう実験をしたんだろう」と良い方に予想しているような気がします。
一度、何をしたのか、やったことをきちんと書いた方がいいと思います。

>蛋白Bの発現を免疫染色とWBで経時的に(3, 6,12,34,48h)観察しています

私はこの部分が気になりました。(take様もおっしゃっていますが)
これは3, 6,12,34,48時間後にサンプリングしたものを比較している、ということですか?
なんかそうでは無い気がします。

(無題) 削除/引用
No.2843-7 - 2010/07/07 (水) 22:53:33 - take_
まさかとは思いますが...

スライドグラスの上で固定した細胞のタンパクとかメンブレンに転写した後のタンパクのことと勘違いされてませんか?
「他の科」というのが引っかかったのですが。
固定して安定化したタンパクでシグナル検出をするときに、経時的にシグナルが上がって下がってだと、そりゃぁ「実験系」がおかしいですよね。

余談ですが、市販のリン酸化タンパク認識抗体でリン酸化タンパク以外が見えないことは良く知られています。タンパク量が変わらなくても、シグナルが上がって下がってすることが見えますし、そうと知っているから、「リン酸化状態が変わったのね」と納得します。
ところが、特に記述がない抗体で、非リン酸化タンパク特異的な抗体もあります。会社と型番は忘れましたが、ATF2認識抗体に有ります。そういうのを使ってしまうと、タンパク量は変わらないはずなのに、勘違いしてしまいます。

モノクロ抗体を使うときの落とし穴です。

(無題) 削除/引用
No.2843-6 - 2010/07/07 (水) 21:11:13 - 名無し
結果自体は別に変ではないです。ただじゃあそのメカニズムはどうよ、とかいわれるといろいろな可能性が考えられるので、それらを闇雲に片っ端から検証してみようとするとかなり疲れそうですしすこし芸がないかなとおもいます。いま手持ちの他のデータで何かヒントになるものがあればそれを頼りにあるていど絞り込み出来るのですがどうでしょうか。なければ物質Aあるいは蛋白質Bについて過去の研究を一生懸命勉強し、蛋白質Bの遺伝子発現制御や分解などにかんする情報を集めていくつか仮説を立てるのが良いと思います。

またそのデータをベースにして今すぐ出来るごく簡単な実験として、たとえばラクタシスチン(プロテアソームに特異性の高い阻害剤)や塩化アンモニウム、siRNAなどを使い特定の細胞内蛋白質分解系(いろいろあります)を抑えた時に、蛋白質Bの経時的減少が抑制されたなら、何か分からないけど分解はーーーーーが関わっているようだとか言えるので今のところから一歩前進出来るような気がします。この手の実験は過去に論文いっぱいあるので参照して下さい。

(無題) 削除/引用
No.2843-5 - 2010/07/07 (水) 09:03:04 - 横レス
もし物質Aが細胞に負荷やアポトーシスを誘導する物質なら、余裕があればオートファジー関連をウエスタンで見てみても面白いかもしれません。

LC3とかp62/SQSTM1など。

(無題) 削除/引用
No.2843-4 - 2010/07/07 (水) 08:36:12 - take_
注意すべきは、タンパク質本体は残っているが、抗体に反応する部位(エピトープ)が変化した場合。
抗体はアミノ酸の配列を文字列で認識しているのでは有りません。
立体構造や糖鎖やリン酸など修飾を含めて認識しています。
【「抗体で見えない」イコール「ものがない」とならない】場合があることも認識しておくべきです。

また、研究者のタコツボ化は、年代に限らず起こる現象です。
学会参加時はいいチャンスなので、自分の専門以外のセミナーに積極的に参加することをお勧めします。

お礼 削除/引用
No.2843-3 - 2010/07/07 (水) 02:51:43 - くっしーー
レスをありがとうございます。
いろいろ文献を読んで,どういう可能性があるのか,検討したいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.2843-2 - 2010/07/07 (水) 01:51:31 - masa
タンパク質の細胞内での安定性は個々のタンパク質によって異なるので、タンパク質のシグナルが経時的に増減していくのは普通に起こりうることです。

分解が早いものでは半減期が一時間に満たないタンパク質も多数あります。有名な所では癌抑制タンパク質であるp53や低酸素に応答するHIF1aなどでしょうか。

プロテアーゼ、ユビキチン・プロテアソーム、小胞体分解など、タンパク質の分解過程の研究は多く行われています。なのでどんなタンパク質でも翻訳された後に残り続けるるという認識は間違っています。

くっしーさんが見つけた現象は刺激に応答して発現が上昇した後に、ネガティブフィードバックの機構が働いているのかもしれませんね。

タンパク質分解を阻害する薬剤や、分解の速度を検討する実験系も存在しますので、自分の結果に自信をもってがんばってください。

WB・免疫染色のシグナルが経時的に消えたとき 削除/引用
No.2843-1 - 2010/07/07 (水) 01:33:27 - くっしーー
線維芽細胞の培養上清に物質Aを加え,蛋白Bの発現を免疫染色とWBで経時的に(3, 6,12,34,48h)観察しています。
すると,免疫染色,WBともシグナル&免疫局在が,6時間後に最大のピークが認められ,その後は徐々に減少し,48時間後にはほとんど無い,といった結果になりました。

以上の内容を学内の発表会にて発表したところ,他の科の教授から
「免疫染色やWBなどで,いったん出たシグナルが徐々になくなることは普通考えられない。一度出た蛋白はそこにとどまる(存在し続ける)はずなので,この結果・実験系は何かがおかしいのでは?」といった質問を受けました。

蛋白を扱う実験を始めたばかりの初心者なので,うまく答えられなかったのですが,上記のような現象が起こる原因は,どんなことが考えられるのでしょうか?

わかりにくい文章ですみませんが,よろしくお願いいたします。

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