まず抗体がモノクロで抗原分子が膜蛋白質ということなので、エピトープがどこなのかが重要。特に(1)の場合。もし膜貫通領域とか細胞質領域だと細胞がインタクトだと抗体アクセス困難。ゆえに(1)は使えない。だから消去法的に一般的な方法である(2)になる。加えて蛋白質複合体を構成している場合、他のコンポーネントが抗体のエピトープへのアクセスに邪魔になるかもしれない。そういう事とか考えるとIPはできることならばIP可能なポリクロ抗体の方がいいと思う。
膜蛋白質はやさしいbufferだと難溶の場合もあり得るから可溶化時のデタージェントとかも強めのものも必要になるかもしれない。(この手の実験は、ターゲットがlysis buffer(抗体反応液)中でちゃんと溶けていないことには成り立たない。)でもこれは一方で抗原抗体反応や蛋白質複合体を不安定化させてしもうおそれもある。ただこの問題はDSPみたいな living cell で使える蛋白質クロスリンカーで乗り越えられる可能性はある。a)in vivo クロスリンクーb)SDSで可溶化ーc)Triton X or NP40入りbufferで希釈(SDS0.1%以下にする)ーd)遠心で不溶物除去ーe) IPみたいな感じ。 |
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