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NMR による複合体構造解析はどのくらい大変でしょうか? トピック削除
No.283-TOPIC - 2009/04/06 (月) 05:52:42 - 仕事
ある蛋白質断片(19KDa)とDNA(6KDa-可変です)の複合体をNMRによって構造解析したいと思っています。

X線構造ですと、結晶化という大仕事がありますが、NMRですとどのくらい大変でしょうか?蛋白質断片とDNAは要求に応じて、かなり精製度の高いものを提供できるかと思います。蛋白質断片は、大腸菌で大量精製可能なためです。どのくらいの時間が通常かかるでしょうか?
 
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(無題) 削除/引用
No.283-9 - 2009/04/13 (月) 23:59:17 - A
>よい結晶さえ準備できれば」というのは一種の仮定です。私のお聞きしてい>るのは、結晶化ができるかどうか未確定の状態で、結晶化を含めたX線構造
>解析の労力がまず考えられる(1)。

>NMRでの蛋白側構造解析はすでに解かれている。これと短いDNA断片との複合>体解析(2)は(1)に比べてどの程度労力がかかるか?ということです。

(1)にしろ(2)にしろどれぐらいの労力がかかるのか判断するには
サンプルの精製度、安定度、蛋白質とDNAとの結合の強さ、などパラメーター
が多すぎてどちらが労力が少ないのか判断するのは専門家でも至難の業だ
と思います。

ただNMRで単体の構造が解かれているという事ですからそのスペクトルを
みれば多少は参考になるかもしれません。283-2で書いたようにNMRのスペ
クトルがはっきりしているサンプルなら結晶化しやすい傾向があるのは
確かですから。あくまで個人的な意見ですが単体のスペクトルがはっきり
しているのであれば結晶化、はっきりしていないのであればNMRの方が
安全かもしれないです。スペクトルがはっきりしているかどうかは判断が
難しいでしょうから構造に詳しい人に判断してもらう必要があるでしょうね。あとDNAとの結合の強さについてはビアコアかDLSである程度判断つく
と思います。

(無題) 削除/引用
No.283-8 - 2009/04/13 (月) 06:47:17 - 仕事
>よい結晶さえ準備できればデータ解析で苦労することはないはずです。
>ですからNMR法にこだわる必要はないかと思います。

「よい結晶さえ準備できれば」というのは一種の仮定です。私のお聞きしているのは、結晶化ができるかどうか未確定の状態で、結晶化を含めたX線構造解析の労力がまず考えられる(1)。

NMRでの蛋白側構造解析はすでに解かれている。これと短いDNA断片との複合体解析(2)は(1)に比べてどの程度労力がかかるか?ということです。

(無題) 削除/引用
No.283-7 - 2009/04/12 (日) 03:52:42 - A
>結晶化は結晶するのに都合のいい構造に落ちることによって解析が
>できるようになっていますので、溶液中の構造を反映しなかったり、
>NMRとの結果で食い違いが出たりみたいなことはあり得ると思います。

結晶化の影響で異なる構造が解析されることが稀にありますが過去に
X線結晶解析とNMR解析のそれぞれで決定された多くの構造を比較すると
ほぼ同じです。

結晶というと塩の結晶のような硬いイメージを持ちますがDNAや蛋白質の
結晶は結晶水といって水を含んだ形で結晶になります。これはゲルの
ようなやわらかい結晶で、この結晶水の存在で結晶中のたんぱく質も
溶液中と基本的に同じ構造をとります。既にたんぱく質単体の構造が
解かれているということなら分子置換法という方法がありますから
よい結晶さえ準備できればデータ解析で苦労することはないはずです。
ですからNMR法にこだわる必要はないかと思います。

(無題) 削除/引用
No.283-6 - 2009/04/11 (土) 03:04:49 - おお
NMRの場合はノイズというところに確かに可也しんけいが行くようです。
ですから精製度、コンプレックスの形成されている割合など慎重にやらないといけない
という面があるようです。
コンプレックスの形成には大過剰のDNAをいれるのは一つの可能性でしょうけど
DNAにラベルを入れた場合は難しくなるかなぁと素人的に考えています。
結晶かはいわいる均一な構造をとるものを精製している過程でもありますので
結晶かしてから再度溶解してNMRとかいうのもあるかもしれませんが、
それならさきにx-rayで解析してしまった方がいいのではとおもえます。

結晶化は結晶するのに都合のいい構造に落ちることによって解析が
できるようになっていますので、溶液中の構造を反映しなかったり、
NMRとの結果で食い違いが出たりみたいなことはあり得ると思います。

構造に詳しいものでありませんので間違えがあれば指摘お願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.283-5 - 2009/04/10 (金) 11:21:50 - 仕事
みなさん、情報をありがとうございます!!

実は、蛋白側はNMRですでに構造が解かれており(書かなくてすみません)、(願わくは短い)DNAとの複合体を解析したいということです。構造解析は近くのラボに提案したいと思っています。

(無題) 削除/引用
No.283-4 - 2009/04/09 (木) 11:20:09 - pp
NMRで、蛋白質とDNAの複合体の構造を決めている例はあります。
それぞれの結合の強さになどに依存しますので、一度やってみないと、
はっきりした事は分からないと思います。

構造解析は、どちらかへ依頼される予定でしょうか?
それとも、ご自分で行なう予定でしょうか?
蛋白質のNMRができるラボに一度相談してみると良いと思います。

NMRは、測定後の解析に時間がかかります。
当研究室では、始めて行なう大学院生が
解析可能な測定条件を決定できた後に、
半年から一年ほどかかっています。

(無題) 削除/引用
No.283-3 - 2009/04/09 (木) 10:30:28 - 結晶屋の卵
NMRでは複合体の構造解析は難しいと思います。
溶液中でほとんどが複合体を形成しているのであれば可能でしょうが、
解離しているものが含まれているとノイズが大きくなります。
複合体の構造解析の経験のある方なら、なにかいい案をお持ちかもしれません。

結晶構造解析であればDNA結合タンパク質の構造解析例も非常に多いです。

(無題) 削除/引用
No.283-2 - 2009/04/06 (月) 16:52:04 - A
現在の技術でどうなっているかわかりませんが数年前の感覚だと出来ない
範囲ではありませんが結構大変だったように思います。DNAは4種類しか
ないのでmer数が増えるにしたがって等比級数的に難しくなったように
思いますし、20種類あるとはいえアミノ酸の数が増えた場合もまた然り
です。アミノ酸の構成が偏っているとスペクトルが重なって見にくく
なりますから難しいかはサンプルにもよりますね。NMRを使うのが今いる
ラボの制限なのかもしれませんが一般的に構造解析がうまく出来るか
どうかの一番のキーポイントは結局のところサンプルの性質でNMRで
きれいなスペクトルが観測できるのであれば安定した構造で結晶化も
しやすいはずです。少なくとも私が以前見た経験ではそうでした。
私見ですが結晶化は確かに難しいステップではありますが、サンプルが
十分にあるのであれば複数の条件を一度にスクリーニングできる結晶化の
ほうが時間がかからなさそうな気がします。

NMR による複合体構造解析はどのくらい大変でしょうか? 削除/引用
No.283-1 - 2009/04/06 (月) 05:52:42 - 仕事
ある蛋白質断片(19KDa)とDNA(6KDa-可変です)の複合体をNMRによって構造解析したいと思っています。

X線構造ですと、結晶化という大仕事がありますが、NMRですとどのくらい大変でしょうか?蛋白質断片とDNAは要求に応じて、かなり精製度の高いものを提供できるかと思います。蛋白質断片は、大腸菌で大量精製可能なためです。どのくらいの時間が通常かかるでしょうか?

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