>手引き書によると、Tris-glycine, 15% PA Gelの分画範囲は10-43 kDa
>分画範囲をはずれているものは長距離泳動してもほとんど改善しないと思います。Tris-Tricine系を試してみては。
仰るとおり、15% Tris-glycine gelでは、泳動距離を長くしても6kDaと4kDaの距離はほとんど変わりません。ある程度は離れるのですが、ゲル下端2cmくらいは逆に分離が悪くなり、目的タンパクの0.2Daのサイズの違いを見たいのですが、満足のいくウエスタンができていません。
Tri-Tricine gelを試したのですが、電気泳動後はTGゲルと同じプロトコールで進めたところ、10ngのポジティブコントロールが検出できず、このシステムでは感度が悪いのかと思って諦めていました。泳動時間が20時間になるのが問題の原因かと思っていました。今考えると、ゲル厚が1.5mmであることも影響して、転写がうまく行っていなかったのではないかと思います。タンパクが小さく通常のメンブレンを使っているので、転写が強すぎると抜けるのではないかと思い、消極的になっています。ちなみにセミドライタイプで20V 20分は問題でしょうか?
また、Tricineゲルでは泳動時間が20時間くらいかかるので、60Vでオーバーンバイトにしたのですが、低温室で流すべきだったんでしょうか?
タンパクを失うのを恐れて、転写前にゲルを洗うのもためらわれたのですが、SDSの影響を除くために、SDS抜きのメタノール20%の転写バッファーでゲルを10分から15分洗ってみます。
分画に分ける方法は、今試している所です。今まではRIPAで膜を含めて可溶化していましたが、今回は界面活性剤抜きのバッファーでホモジナイズし、上清を保存、そのペレットをRIPAで溶かしたものの上清、この2種類に分けてみました。初めて行っているので、まずはミニゲルで試してみます。
ポアサイズの小さいメンブレンを買ったほうがいいのでしょうか。自分のウエスタンのためだけに1ロール買うのがためらわれて買っていませんでした。実際のところ、4kDaのマーカーもうまく転写されています(転写後のゲルに残らずメンブレンに移っています)。 |
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