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Pichia pastorisを用いたタンパク質の発現 トピック削除
No.2774-TOPIC - 2010/06/24 (木) 10:56:15 - こぶへい
現在、私はメタノール資化酵母であるPichia pastorisを用いて異種タンパク質の発現を試みています。

しかし、G418入りのプレートを用いてセレクションを行い、4mg/mLのプレートにコロニーを得ることができたのですが、発現量がとても少ないです。
(銀染色でぎりぎり見える程度)

現在、His-Tag融合タンパク質として発現しているのですが、Tagの影響で
発現量が落ちることなどあるのでしょうか。

また、発現をチェックした際に目的のタンパク質よりも低分子量側(6kDa程度)にとても濃いバンドが見られます。おそらく目的タンパク質が分解したと考えられるのですが、発現のときにインヒビターカクテルを入れたほうが
よいでしょうか。

同じような経験がある方・Pichiaを用いている方で何かアドバイスがいただけたら幸いです。

よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.2774-9 - 2010/07/02 (金) 09:12:52 - ats
メールでの返信が来ないので解決したと思っていました(苦言です)。
5年以上前に調べた記事が見つかりましたので、載せておきます。
いまだと、AOX1遺伝子を調べて、産物のコドン頻度を利用すると良いでしょう。
下記のコドン頻度はゲノム全体のものなので、メタノールで大量に誘導されるAOX1産物のコドン頻度が好ましいと思います。ただし私も調べたことがないので、もし調べたらフォーラムに投稿してください。

Re: Codon Usage in Pichia
In Reply to: Codon Usage in Pichia posted by Ajay Mistry on December 10,
1996 at 11:30:31:
: Hello! I'm thinking of expressing a small peptide in Pichia which does not
: occur naturally. Does anyone know if Pichia has a preference for codons?
: Thanks in advance
: Ajay
Use the following codon usage table to design your gene in the order of
preference:

G:Glycine: GGT or GGA
E:Glutamic acid: GAG or GAA
D:Aspartic acid: GAC or GAT
V:Valine: GTT or GTC
A:Alanine: GCT or GCC
R:Arginine: AGA or CGT
S:Serine: TCT or TCC
K:Lysine: AAG
N:Aspargine: AAC
M:Methionine; ATG
I:Isoleucine ATT or ATC
T:Threonine: ACT or ACC
W:Tryptophan: TGG
C:Cysteine: TGT
Y:Tyrosine: TAC
L:Leucine: TTG or CTG
F:Phenylalanine: TTC
Q:Glutamine: CAA or CAG
H:Histidine: CAC or CAT
P:Proline: CCA or CCT

Make sure the A+T content is less than 55%.

Refrences:
K. Sreekrishna, Strategies for optimizing protein expression and secretion
in the methylotrophic yeast P. pastoris.
in Industrial Microorganisma: Basic and applied molecular genetics, Ed. R.H.
Baltz, G.D. Hegeman, and P.L. Skatrud
(1993), American Society of Microbiology, Washington DC 2005.
K. Sreekrishna and K. E. Kropp, Pichia pastoris, In Non conventional yeasts
in Biotechnology, Ed. K. Wolf, Springer (1996)p.203-253.
Sreekrishna et.al., Production of Bacillus entomotoxins in methylotrophic
yeast, European Patent Application, Publication No. EP 0586 892 A1(March 16,
1994).

(無題) 削除/引用
No.2774-8 - 2010/06/28 (月) 13:34:54 - こぶへい
>[Re:7] atsさんは書きました :
> コドン頻度に関しては、Pichiaのmanual(参考文献)が詳しいですが、遺伝子を作り直すくらいなら、AOX1遺伝子産物のコドン頻度を参考にするとよいかと思います。
> なお、メールを差し上げますのでご参考になれば幸いですが、Pichiaに関して専門家ではありませんので、あくまでも判断の足し程度にお考えください。
>

論文ありがとうございました。

参考にさせていただきます。
また、Pichiaのコドン頻度の参考文献についても教えていただけないでしょうか。
論文等を検索しているのですが、明確にのっているものが見つかりません。

申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.2774-7 - 2010/06/28 (月) 11:19:02 - ats
コドン頻度に関しては、Pichiaのmanual(参考文献)が詳しいですが、遺伝子を作り直すくらいなら、AOX1遺伝子産物のコドン頻度を参考にするとよいかと思います。
なお、メールを差し上げますのでご参考になれば幸いですが、Pichiaに関して専門家ではありませんので、あくまでも判断の足し程度にお考えください。

(無題) 削除/引用
No.2774-6 - 2010/06/27 (日) 14:31:24 - こぶへい
> Histagについて、6xHisだったらさほど分泌量は落ちないと思います。
> それよりもコドン頻度の方が発現量に大きく影響する印象があります。
> GluLysArgやGluAlaリピートが目的タンパクの中にあると分泌系のKEX2・STE13遺伝子産物で切断されますし、他にもなぜか良く切断される配列があるようです。
> 培地中での分解にはカゼインを1%添加すると良いと読んだことがあります。
> 私の場合(荷電が強いタグを使用)は、カゼイン添加の効果はなかったのですが、培地中のNaClを0.5M~1Mに上げると収率が上がりました。
> 原因は不明ですが、シャペロンが誘導された・培地中のproteaseが働きにくいためと思っています。
> 酵母を0.25M NaCl寒天培地->0.5M NaCl寒天培地でアダプトしてから、液体培養してください。
> 連絡をいただければ、論文を紹介します。

有用なアドバイスありがとうございます。

コドン頻度は最適化しようと現在考えております。
自分はコドン頻度が10%以下のものをすべて変えようと思っているの
ですが、それで大丈夫でしょうか。

またNaClについての論文を紹介してくださると幸いです。

(無題) 削除/引用
No.2774-5 - 2010/06/26 (土) 20:34:58 - ats
Histagについて、6xHisだったらさほど分泌量は落ちないと思います。
それよりもコドン頻度の方が発現量に大きく影響する印象があります。
GluLysArgやGluAlaリピートが目的タンパクの中にあると分泌系のKEX2・STE13遺伝子産物で切断されますし、他にもなぜか良く切断される配列があるようです。
培地中での分解にはカゼインを1%添加すると良いと読んだことがあります。
私の場合(荷電が強いタグを使用)は、カゼイン添加の効果はなかったのですが、培地中のNaClを0.5M~1Mに上げると収率が上がりました。
原因は不明ですが、シャペロンが誘導された・培地中のproteaseが働きにくいためと思っています。
酵母を0.25M NaCl寒天培地->0.5M NaCl寒天培地でアダプトしてから、液体培養してください。
連絡をいただければ、論文を紹介します。

(無題) 削除/引用
No.2774-3 - 2010/06/26 (土) 13:43:41 - こぶへい
>[Re:2] atsさんは書きました :
> 細胞内タンパクでしょうか。分泌タンパクなら経験がありますが。
> なお、インヒビターカクテルは細胞にとって毒性があると思いますし、コスト的にも合わないと思います。

分泌タンパク質です。

確かに培地中にカクテルを入れている論文などは見つかっていないので
インヒビターカクテルはやめようと思います。

(無題) 削除/引用
No.2774-2 - 2010/06/26 (土) 10:48:16 - ats
細胞内タンパクでしょうか。分泌タンパクなら経験がありますが。
なお、インヒビターカクテルは細胞にとって毒性があると思いますし、コスト的にも合わないと思います。

Pichia pastorisを用いたタンパク質の発現 削除/引用
No.2774-1 - 2010/06/24 (木) 10:56:15 - こぶへい
現在、私はメタノール資化酵母であるPichia pastorisを用いて異種タンパク質の発現を試みています。

しかし、G418入りのプレートを用いてセレクションを行い、4mg/mLのプレートにコロニーを得ることができたのですが、発現量がとても少ないです。
(銀染色でぎりぎり見える程度)

現在、His-Tag融合タンパク質として発現しているのですが、Tagの影響で
発現量が落ちることなどあるのでしょうか。

また、発現をチェックした際に目的のタンパク質よりも低分子量側(6kDa程度)にとても濃いバンドが見られます。おそらく目的タンパク質が分解したと考えられるのですが、発現のときにインヒビターカクテルを入れたほうが
よいでしょうか。

同じような経験がある方・Pichiaを用いている方で何かアドバイスがいただけたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

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