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一本鎖cDNA溶液からの特異的配列除去 トピック削除
No.2667-TOPIC - 2010/06/02 (水) 11:30:27 - Real-time
いつもお世話になっています。
absolute PCRのスタンダードを作るため、cDNAから一旦ターゲットの遺伝子を除去し、そこにターゲット配列を含んだPCRプロダクトを入れようと考えています。いわゆるサブトラクション法ですが、ターゲットの増幅領域に別遺伝子と相似性の高い配列を含んでいるため、全長をプローブに使えません。この場合

一本鎖cDNAと特異的プライマーにPCR試薬を加え1回のみ変性、アニール、伸張を行い、その後2本鎖特異的DNA分解酵素で分解。

または

短いプローブかプライマー配列を加えてハイブリダイゼーションを行い、その後2本鎖特異的DNA分解酵素で分解。

のどちらが良いでしょうか?

また自分では見つけられませんでしたが、多分誰かがこのような方法をやっていると思うので、文献をご存知の方いましたら、お教えください。
 
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スタンダードのデータが不安定 削除/引用
No.2667-11 - 2010/06/19 (土) 12:06:31 - Real-time
>とりあえず、スタンダードをcDNAに加えた溶液、スタンダードのみ、cDNAの
>み、精製cDNAのみの4種で増幅効率を比較しようと思っています。

やってみました。同濃度3回PCRを行い、いずれも希釈はEasy dilutionを用いました。

スタンダードのみのCt値はcDNAとさほど変わりませんが、PCR反応間の反応効率のばらつきがcDNAより、はるかに大きかったです。希釈中はEasy dilutionで吸着が防止されていると思われますが、template 10ul:reaction mix 50ulの割合で混合してから3反応分に分注するので、その際に吸着すると思われます。プレートに吸着しているかチップに吸着しているかは不明です。

また現在使っているプライマーでは、どうやらRT反応後cDNA精製すると0.1程増幅効率が増えるようです(0.8-0.9が0.9-1.0になります)。rRNAの影響か逆転写酵素液の影響か分かりません。

1. 試薬と鋳型DNAを1反応ずつ混合する。チップの使用量が増えますが、一番単純です。チップをけちるため3反応分まとめて作る方が異常かもしれません。この方法で定量を行うためには、サンプルのcDNAを精製することが前提になるでしょう。

2. Superscriptのキットで使わなかったHelaRNAやたくさん保持しているMelanomaRNA、またはマウスのRNAを逆転写して用います。多分これらの細胞は目的の遺伝子を発現させていないので、バックグラウンドとしては良いかもしれませんが、発現パターンがターゲットの細胞と大きく異なるので、変なものが増えないか確認しながらやってみます。逆転写酵素使用量が増えますが、うまくいけばサンプルcDNAは精製せずに済みます。

3. 前記したサブトラクション法。コストと手間が一番かかる。

ともかく1と2を試してみようと思っていますが、他にいいアイデアは無いでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2667-10 - 2010/06/03 (木) 15:15:09 - Real-time
situ様
>ちなみに、挙げておられる方法だと、プライマーに相補的な配列を持つcDNAが>全て除かれますから、目的のグループだけでなく、PCRで増幅しないグループ>のcDNAも除かれてしまうと思います。
おっしゃるとおりです。私はフォワードプライマーの1種類を用いてターゲットを除くつもりでいるのですが、この1種類と結合するcDNAは全て除かれてしまいます。リバースプライマーが増幅領域外にアニーリングする影響は見れても、フォワードプライマーがアニーリングする場所はありません。

とりあえず、スタンダードをcDNAに加えた溶液、スタンダードのみ、cDNAのみ、精製cDNAのみの4種で増幅効率を比較しようと思っています。

増幅効率 削除/引用
No.2667-8 - 2010/06/02 (水) 17:36:01 - mom-a
>PCRの増幅効率に関しては、qPCRのamplification curveの傾きが同一であれば同じであると言えると思います。

ソフトに搭載されたbaseline補正方法などによってamplification curveの傾きはかなり違ってくるので、私は増幅効率を求めたいときは検量線(サンプルの希釈系列で大丈夫です)の傾きから求めることにしています。

少なくとも、お使いのソフトでどのような補正がされているか確認した方が良いと思います。

ソフトによっては、baseline補正をマニュアルにすると個々でバラバラな傾きの線をひくけれどもオートにすると全サンプルが同じ傾きになる、というものがあります。

(無題) 削除/引用
No.2667-7 - 2010/06/02 (水) 16:59:19 - in situ
やろうとされていること、理解しました。
自分としては、

>しかし多数のクローンをシークエンスで確認しましたが、実際に増えるのは、常にフォワードとリバースプライマーの周辺配列がそれぞれの特異的な配列を持つ一グループのcDNAのみです。

これが、なによりの証拠になっていますし(40クローン拾って40クローン全部が特定のcDNA由来の産物であるのであれば、少なくとも97.5%以上は目的のものが増幅できていると考えられませんか?)、十分だと思うのですが…

あと、

>しかしこれだけあちらこちらにくっつくプライマーを使っているのに、増幅のスタンダードに一種類のcDNAのみを使っていると、後々論文のレビューアーからcDNAサンプルとの増幅効率の違いについて、言及されると思っています。

PCRの増幅効率に関しては、qPCRのamplification curveの傾きが同一であれば同じであると言えると思います。


ちなみに、挙げておられる方法だと、プライマーに相補的な配列を持つcDNAが全て除かれますから、目的のグループだけでなく、PCRで増幅しないグループのcDNAも除かれてしまうと思います。

精製方面の具体的なアドバイスでなくて、申し訳ありませんが参考までに。

言い忘れていました。 削除/引用
No.2667-6 - 2010/06/02 (水) 16:44:18 - Real-time
今、考えているのはスタンダードでのリバースの24種の結合の再現のみです。フォワードの12種類も再現したいのですが、ターゲットの除去効率が低下しそうで、難しいと思っています。

プライマーに完全に相補的な配列を一定数混入させてもいいのですが、副産物を生じる恐れがあり、やっていません。

またRT後にcDNAのみ精製したサンプルで、増幅効率とプライマーダイマー形成の両方が増えていました。RT後残留しているrRNAへの非特異的結合でフリーのプライマー濃度が影響を受けることも考慮しなければならないため、通常のRT反応後にターゲットだけ除こうと考えています。

ややこしい話ですが 削除/引用
No.2667-5 - 2010/06/02 (水) 16:19:40 - Real-time
説明不足で申し訳ありません。

実は最初は段階希釈した単一cDNAスタンダードで行いました。これは予備実験だったのですが、思いのほか興味深い結果だったためこのデータを論文まで持っていこうと考えています。

私が使っているフォワードプライマーは少なくとも12グループのcDNAと完全に一致した配列を持ち、リバースプライマーは少なくとも25グループのcDNAと一致した配列を持ちます。私が作った実験系ではなくずいぶん昔からやられている実験なのですが、最初はこれでまともなPCRが出来るのかと思いました。しかし多数のクローンをシークエンスで確認しましたが、実際に増えるのは、常にフォワードとリバースプライマーの周辺配列がそれぞれの特異的な配列を持つ一グループのcDNAのみです。他の種類の個々のcDNAのコピー数も今増幅しているcDNA数と変わらないかむしろ多いことも分かっています。またフォワードとリバースの組み合わせを変えることで、300グループのcDNAをそれぞれ1グループずつ増幅できるとなっていますが、まだ全部試してはいません。

real-time PCRでも最適化した条件下では、一種類の組み合わせだけが高い増幅効率で増えていることが確認できています。しかしこれだけあちらこちらにくっつくプライマーを使っているのに、増幅のスタンダードに一種類のcDNAのみを使っていると、後々論文のレビューアーからcDNAサンプルとの増幅効率の違いについて、言及されると思っています。特異性に関してはクローン化したのちDNAシーケンスを行うことで証明している最中です。

absolute PCRにした理由のひとつは、この一種類のcDNA内にきわめて高い可変性領域があるのをHRM法で検出しようとしているからです。初めの推定分子数が極端に少ない場合、可変性なしという間違った結果を導きだしてしまうため、HRMに十分な数のcDNA分子が存在することを論文に書いておきたいためです。

なんか余計にややこしくしてしまったようなので、簡単に言うと、私は、PCRで増幅してこないがプライマーには結合するcDNAの、PCR増幅効率に与える影響をスタンダードでも再現しようとしています。そのため増幅しうるcDNAのみを除去したスタンダードを作ろうとしています。

よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.2667-4 - 2010/06/02 (水) 13:48:59 - in situ
若干やろうされていることが分からないのですが、absolute quantitative qPCRを行おうとしているという理解でよろしいでしょうか?

通常、目的配列をもったプラスミドなり、PCR産物なりをそのまま段階希釈してスタンダードとして用いると思いますが、cDNAプールに混ぜようとされている理由はなんでしょうか?

確かに、他の遺伝子の存在により増幅効率などが影響を受ける可能性は否定できませんが、通常そこまでこだわることはないと思います。

というより、そこまでこだわっても算出できるのはcDNAのコピー数です。

本当に絶対定量にこだわるなら、目的配列をもったRNAをin vitro transcriptionして、reverse transcrptionから行わないとRNAのコピー数は算出できません。

やろうとされていることを勘違いしていたら申し訳ありません。

考えてみたのですが 削除/引用
No.2667-3 - 2010/06/02 (水) 13:31:58 - Real-time
2本鎖切断の酵素を一本鎖cDNAに使った場合、配列中に相補的配列を持つ他の一本鎖cDNAも分解されてしまいます。

1ビオチン化したプライマーをストレプトアビジンコートしたビーズに吸着。
2洗浄してビオチン化してないプライマーを除去。
3ビーズをcDNA溶液と混合。
4カラム又は遠心でビーズを除去。

これでプライマーに相補的な配列のみを除去できるでしょうか?これとよく似た方法を、昔どこかで見たのですが思い出せません。

ビーズの作り方、各試薬量、ビーズへの非特異的吸着防止、ビーズ再利用などに関して、情報、推定、妄想、何でも結構ですのでお聞かせください。

一本鎖cDNA溶液からの特異的配列除去 削除/引用
No.2667-1 - 2010/06/02 (水) 11:30:27 - Real-time
いつもお世話になっています。
absolute PCRのスタンダードを作るため、cDNAから一旦ターゲットの遺伝子を除去し、そこにターゲット配列を含んだPCRプロダクトを入れようと考えています。いわゆるサブトラクション法ですが、ターゲットの増幅領域に別遺伝子と相似性の高い配列を含んでいるため、全長をプローブに使えません。この場合

一本鎖cDNAと特異的プライマーにPCR試薬を加え1回のみ変性、アニール、伸張を行い、その後2本鎖特異的DNA分解酵素で分解。

または

短いプローブかプライマー配列を加えてハイブリダイゼーションを行い、その後2本鎖特異的DNA分解酵素で分解。

のどちらが良いでしょうか?

また自分では見つけられませんでしたが、多分誰かがこのような方法をやっていると思うので、文献をご存知の方いましたら、お教えください。

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