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IRESの後ろの遺伝子は発現するが、前にある遺伝子が発現しない トピック削除
No.2646-TOPIC - 2010/05/28 (金) 12:59:17 - 初めてのIRES
みなさまどうかお力をお貸しください。

現在、マウス大腸がん細胞株にレトロウイルスベクターを利用して、ある遺伝子Aを発現させたいと計画しております。

そのためpackaging cellsへpMXs-IGに興味ある遺伝子をクローニングしたものをlipofectionし、二日後の培養上清(ウイルス液)をフィルター滅菌後、ポリブレン存在下で大腸がん細胞株に感染させました。

つまり大腸がん細胞では「gene of intesrest-IRES-GFP」が発現するはずです。

感染後、48時間で共焦点で細胞を観察すると30 %ほどがGFP positiveになります。
その細胞をcell sorterで回収してくると、ほぼ100% GFP positiveになります。

sortingする前後で「gene of interest」の遺伝子発現量をquantitative RT-PCRで調べるとsorting後にAが高発現したので、A発現細胞がsortingにより濃縮されたことに確信がもてました。

しかし、sortした細胞を増やし、タンパクレベルでAの検出を試みようとすると、IBでは見えませんでした。GFPは発現してます。ところがなぜかRNAレベルでもgene Aの発現が低下していました。

つまり感染後、1週間から2週間ほどでGFPの発現は維持されるがgene Aの発現だけが低下してしまいました。

ちなみにIBで使用していますAに対する抗体は、packaging細胞から抽出したタンパクにはちゃんと反応しますので、抗体の問題ではないと考えています。

pMXs-IGを利用した遺伝子発現系でgene Aの発現が継代後落ちてしまい困っています。
なぜこのようなことが起きたのか、どうすればAの発現を維持できるのかについて、アドバイスを戴けますと幸いです。
みなさまどうかお知恵を拝借できませんでしょうか?宜しくお願いします。
 
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15件 ( 1 〜 15 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.2646-16 - 2010/07/06 (火) 03:49:59 - 33
IRES may cause splicing of mRNA depending on the sequence of the gene introduced. In this case, the mRNA may contain GFP, but not the gene of interest.

(無題) 削除/引用
No.2646-15 - 2010/05/31 (月) 14:43:03 - レフト
追加です。

「ところがなぜかRNAレベルでもgene Aの発現が低下していました。」
その同じサンプルでGFPの発現はRNAレベルで低下していたのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2646-14 - 2010/05/31 (月) 14:40:52 - レフト
えーと、タンパク質の量は合成速度と分解速度で決まるのですから、Aの分解速度(half-life)がGFPの分解速度より速ければ、培養後期においてGFP陽性でもAが検出できないということがあっても何の不思議もないと思いますが、いかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2646-13 - 2010/05/31 (月) 01:45:22 - え
私もレトロウィルスで同様な実験をして、iresの前のものだけ蛋白発現が認められない経験をしました。私の場合、mRNAは変化しているはずがないと考えチェックしませんでした。ちなみに、私はpLZRSとpMxで経験しました。

レトロウィルスの系でのみ限られる事象なのでしょうか?(レンチでは起こらない?)また、レトロでもMSCVなど他のものであれば、大丈夫であったというような経験がありましたら、是非教えてください。

(無題) 削除/引用
No.2646-12 - 2010/05/29 (土) 22:15:17 - Tb
う、さんのおっしゃる点、了解しました。

> Tb様、経験不足で信じたくなくて、いろいろ言いたくなるのはわかります> が、他の人も馬鹿ではないのです。
> そこにきて、原理はわからないが、よくあることと言っているのですから、その話を聞いてみてもいいのではないでしょうか。

どうも、お互い限られた文章から極端な感情解釈にいってしまったようにも思いますが、それもまた意図するところではなかったと言い訳するとともに、お詫びいたします。

(無題) 削除/引用
No.2646-11 - 2010/05/29 (土) 13:47:44 - う
>「IRESは南濃じゃないな」

訂正「IRESは万能じゃないな」

(無題) 削除/引用
No.2646-10 - 2010/05/29 (土) 13:46:41 - う
私が伝えたかったことは、

IRESでGFPの発現が維持されているにもかかわらず、目的のタンパク質の発現が見られないことは
よくあるという経験をしている人は結構多い(私がこれまでに話をしてきたん人約20数人くらい)

ということ。

もし、Tb様が、私に関しても1、2のような疑問を持っているのであれば、それについてお答えします。

1のような検証はしていないはずは無いと思いませんか?それ無しに「IRESは南濃じゃないな」と捨てるほどIRESを使いたくない人は(つまり毛嫌いする人は)いないと思います。

具体的に言うと、transientでもstable(長期間薬剤選別後)でもソーティングでGFP陽性(ネガとの佐10の3乗でも)細胞を集めてWBを行なっても
目的タンパク質が発現していないときがある。この時、すぐに検出する抗体によると考えるが
タグをつけた複数の目的タンパク質の発現をチェックしたことのある経験上、
同じタグに対する抗体でも検出されるもの、されないものもあるので(そのタンパク質がたまたま構造上タグが認識されづらいという確立を考えなくてもいいと思われるほどの複数のタンパク質においてチェック)、

タンパク質によって、GFPが発現していても。発現が確認されないものもあると感じている。

2について、

ほとんどの実験の目的は、タンパク質を発現させること、なので、
わざわざRNAの発現までみたことがある人、そこまで諦めがつかない人がいるのか?ということです。

私は、RNAの発現をみたところで、発現していようがいまいが、結局、タンパク質が発現していないという事実は変わらないので、他の手段を考えてタンパク質を発現させよとする方に
労力を割きたいので、そこまでやっていません。

逆に、そこでやって、しかも、そこで中途半端に終わらずに詳しいメカニズムを調べたという人がいるのであれば聞いてみたいです。

Tb様、経験不足で信じたくなくて、いろいろ言いたくなるのはわかりますが、他の人も馬鹿ではないのです。
そこにきて、原理はわからないが、よくあることと言っているのですから、その話を聞いてみてもいいのではないでしょうか。

しかし、Tb様のおっしゃることを、初めてのIRES様がやっていないのであれば(文面から私はやっていると思いますが)確認したいのであればやってみるのもいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2646-9 - 2010/05/29 (土) 11:30:09 - 千夏
>gene AのmRNAが低下している = GFPのmRNAも低下している、です。それなのにGFPの蛍光強度が維持されているのは・・・
これは多分半減期とか分解のされやすさの問題な気がします。GFPは細胞種によってリソソームによる分解が遅かったりするケースがあるそうです(比較的リソソーム内で耐性を示している傾向がありますし、ずれますが酵母では結構分解されないそうです←これを利用した論文があった記憶が・・・)。

様々な理由によってIRES mRNAの転写が低下し、実際にはA同様、新規GFPの産生も低下しているけれども、GFPの長寿命のためにGFP positiveにだまされているのかもしれません。

一つの手として、sortingした細胞をcloningしてみるといいかもしれません。sorting前まではAは発現しているわけですから、cloningすれば、比較的長期培養でAの発現が保たれているcell lineがとれるかもしれません!

(無題) 削除/引用
No.2646-8 - 2010/05/29 (土) 09:49:02 - MP
なぜそうなるのか?に関しては全くわかりませんし、皆様のおっしゃる通り、そういうこともあるだろうと思います。根本的な解決になるかどうかはわかりませんが、一度ベクターを換えてみるというのはどうでしょう?EF promoter のレンチとか。それでも同じだったらそういうものなんでしょう。

(無題) 削除/引用
No.2646-7 - 2010/05/29 (土) 02:01:45 - Tb
> つまり、GFPは発現するが目的遺伝が発現していないということが、よくあるという経験をした人は多いということ、そういう話を知っていることが重要だということです。

ともかくそういうことがあるといわれると、私の経験不足を認めなくてはいけないのでしょう。

しかし、一応確認しておきたいことは、
1) 目的遺伝子の発現はWB等で定量して発現低下がみられるという時、GFPの発現量も定量的にみているのか?蛍光顕微鏡で「光っている」という程度の判定ではないのか?

2) 定量的に測定して確かに、GFPの発現量は維持されているものの目的遺伝子の発現量が低下している場合、その時はmRNAの発現の低下を伴っているのか?(今回のトピ主さんのケースはこれになります)。あるいは、mRNAの発現は維持されているのに目的遺伝子の産物だけ翻訳されなくなるのか?

1)は、失礼ながら、GFPではなくて薬剤セレクション(薬剤耐性遺伝子の発現量の変化は確認していない二値判断)のケースをGFPに置き換えて語っているケースもあるのではないかと邪推します。

2)について、後者はまだなにか未知のことが起きている可能性があるとも主張できますが、前者はやはり考えにくいのですが・・・

ちなみに、ウイルスベクターで入れた場合に、時間とともに発現が低下していくことはままある、という点については全く異論はありません。誤解なきようお願いします。それはプロモーターの不活性化の場合もあるでしょうし、挿入遺伝子産物が細胞の生育に不利に働きセレクションがかかることもあるでしょう。個別のケースとして転写因子の類を入れたらLTRプロモーターが阻害されたと考えられるケースもありました。

(無題) 削除/引用
No.2646-5 - 2010/05/29 (土) 01:28:27 - う
>私はちょっと腑に落ちません。IRES-GFPでつないだ場合、gene AのmRNA = GFPのmRNAです。すなわち、gene AのmRNAが低下している = GFPのmRNAも低下している、です。それなのにGFPの蛍光強度が維持されているのは考えにくいいです。

理想はどうあれ、IRESはgene AのmRNA = GFPのmRNAとなるものだが、
理想通りにならないことがあるということは、iRESをよく使っている人は
よく(普通に)経験することだと思います。

ここで、どうしてそうなるのか?と実際にメカニズムを調べた人がいれば聞いてみたが、
多分いないだろうし、そうであれば、空想で話してもあまり意味があることとは思いません。

つまり、GFPは発現するが目的遺伝が発現していないということが、よくあるという
経験をした人は多いということ、そういう話を知っていることが重要だということです。

(無題) 削除/引用
No.2646-4 - 2010/05/28 (金) 21:57:42 - 発現を確認
学術的に面白いですね。翻訳段階で、前の遺伝子発現が阻害されている可能性があります。

ただ、IRESなしの単純な系でも発現が最初はいいものの、次第に落ちていき、最終的にゼロというのは前の方のコメントにもあるように、とてもよくある(普通)ことです。

過渡的な発現で済むなら、それでなるべく済ますということだと思います。また、ソート前にウエスタンで発現を確認してないようにも読めますが、確認すると良いでしょう。GFPの発現が初期30 %なら、目的のは、ふつうはソート前にしっかり検出されるべきです。

(無題) 削除/引用
No.2646-3 - 2010/05/28 (金) 21:54:08 - Tb
> しかし、sortした細胞を増やし、タンパクレベルでAの検出を試みようとすると、IBでは見えませんでした。GFPは発現してます。ところがなぜかRNAレベルでもgene Aの発現が低下していました。

私はちょっと腑に落ちません。IRES-GFPでつないだ場合、gene AのmRNA = GFPのmRNAです。すなわち、gene AのmRNAが低下している = GFPのmRNAも低下している、です。それなのにGFPの蛍光強度が維持されているのは考えにくいいです。

GFP強度ともにgene Aのタンパク発現も低下しているというのならわかるのですが・・・

(無題) 削除/引用
No.2646-2 - 2010/05/28 (金) 16:55:45 - @
そんなに珍しいことではないと思います。
IRESはそういうものですが、万能ではないです。
導入した遺伝子の特性とか、例えば、細胞にとって毒性があれば
発現する細胞は少なくなっていくわけで、
なぜそうなるかという話をしだしたらキリがありませんが、
なるんだからしょうがないのですよね。

>どうすればAの発現を維持できるのかについて、アドバイスを戴けますと幸いです。

遺伝子によるところがあるので、何とも言えないところです。

IRESの後ろの遺伝子は発現するが、前にある遺伝子が発現しない 削除/引用
No.2646-1 - 2010/05/28 (金) 12:59:17 - 初めてのIRES
みなさまどうかお力をお貸しください。

現在、マウス大腸がん細胞株にレトロウイルスベクターを利用して、ある遺伝子Aを発現させたいと計画しております。

そのためpackaging cellsへpMXs-IGに興味ある遺伝子をクローニングしたものをlipofectionし、二日後の培養上清(ウイルス液)をフィルター滅菌後、ポリブレン存在下で大腸がん細胞株に感染させました。

つまり大腸がん細胞では「gene of intesrest-IRES-GFP」が発現するはずです。

感染後、48時間で共焦点で細胞を観察すると30 %ほどがGFP positiveになります。
その細胞をcell sorterで回収してくると、ほぼ100% GFP positiveになります。

sortingする前後で「gene of interest」の遺伝子発現量をquantitative RT-PCRで調べるとsorting後にAが高発現したので、A発現細胞がsortingにより濃縮されたことに確信がもてました。

しかし、sortした細胞を増やし、タンパクレベルでAの検出を試みようとすると、IBでは見えませんでした。GFPは発現してます。ところがなぜかRNAレベルでもgene Aの発現が低下していました。

つまり感染後、1週間から2週間ほどでGFPの発現は維持されるがgene Aの発現だけが低下してしまいました。

ちなみにIBで使用していますAに対する抗体は、packaging細胞から抽出したタンパクにはちゃんと反応しますので、抗体の問題ではないと考えています。

pMXs-IGを利用した遺伝子発現系でgene Aの発現が継代後落ちてしまい困っています。
なぜこのようなことが起きたのか、どうすればAの発現を維持できるのかについて、アドバイスを戴けますと幸いです。
みなさまどうかお知恵を拝借できませんでしょうか?宜しくお願いします。

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