>RNAを抽出し始めて、1年経ちますが、未だに純度が低いものしかとれず
ウさんがおっしゃているように、「純度」と「分解の程度」はパラレルではありません。純度は吸光でみていると思いますが、分解の程度は電気泳動でしかみることができません。蛋白質の混入と(260/230が低ければ)TRIzol試薬の混入が考えられるので、それらが混入しないようにマニュアル通りに正確にやることを心がけましょう。ウさん、AOrDさんがおっしゃるように、中間層をとってしまうとイソプロ沈で共沈してきますのでそのあとのぞけません。酸性フェノールやTRIzole処理を繰り返すというのも手です。
>Trizolに溶解直後、4℃で1日放置した場合、RNAの分解が進み、
TRIzolによるRNase失活がうまくいっていれば酵素学的RNA分解は抑えられるはずですが、できればその日の内にRNAにまで精製した方がいいと思います。そもそもマニュアルにはTRIzolでホモジナイズした後に保存する場合には−60℃〜70℃で保存するように記載がありますが、マニュアルは熟読しているのですか?
>その純度の低いRNAからcDNAを合成しPCR後の電気泳動では、バンドがプライマーとは別に非特異的に何本も出ます。
これは、本当に純度の低いRNAに起因しているのですか(もちろん、そういう場合もあると思います)?純度が高いRNAから出発した場合には必ずシングバンドを与えるような系だという確認があるのですよね?RNAの純度と分解については、例えばアジレントのbioanalyzerについてのテクニカルノートなんかを参考にすると理解が進むかもしれません(AmbionのHPとかでもなんでもいいです)。 |
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